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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

最近の科学は期待できる

2006年10月12日 | 0プロローグ

その後、科学の文献ばかり読んできました。

ところがこの十数年ほどのごく最近の科学の流れの中に、古い哲学の問題に新しい展開を与えられそうな思想が芽生えてきていることに気が付きました。

特に生物科学、脳神経科学、それに行動科学、認知科学、システム工学などの先端研究です。それらの研究者の中には、自分達の研究の延長上に哲学の伝統的な難問へのヒントが横たわっていることに気づいている人たちがいます。そのうちのさらにごく少数ですが、部分的に拙稿の発想と似た考えを書いている人もいます。ただ、残念ながら、それらも断片的なヒントです。なかなか、まとまった学説にはならないようです。既存の専門分野を再整理して、新規の学問分野を作り上げるところまではいかないのでしょう。

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哲学はインテリ風のスノビズム

2006年10月11日 | 0プロローグ

人々は、「どうも昔の偉大な哲学者の本を読んでも、趣味として難解な哲学語を楽しむだけになってしまう。じゃあ現代の哲学者はもう少しましなことを言っているかと思ったら、数学みたいに、分かってもしようがないことばかり研究しているみたいだ。しかたないから哲学とかには関わらないようにしておこう」、と思うわけです。哲学は、真っ向から間違いだと指摘されることはありませんでしたが、頼りにされなくなりました。インテリ風のスノビズムと思われ、結局は人々から見放されていったのです。実際、筆者もそう思って、若い頃買った哲学の本は本箱の隅に押しやっていました。

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現代哲学の開祖たち

2006年10月10日 | 0プロローグ

二十世紀の初めごろから、ヨーロッパではこの問題に気づいた新しい哲学者たちが出てきました。フッサール、ウィトゲンシュタイン、ハイデガー、メルロポンティ・・・。現代哲学の開祖として哲学史に名を連ねるいわゆる大哲学者たちです。それまでの間違った哲学を立て直そうとして、彼らは言葉から作り直しました。

数学のように厳密な論理に基づいて、言葉を基礎から定義しなおし、新しい哲学の本を書きました。しかし、素人にはよけい分かりにくくなった。人工的な新語を作って厳密に説明するわけですから、ますます難解になってしまうのです。

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哲学の問題は問題になっていない

2006年10月09日 | 0プロローグ

昔から哲学の問題になっているこの世の神秘的な謎は、実は、はじめから問題になっていないのです。だから解けない。だから哲学の問題になっている。

こう言うと、世界中の哲学の先生から筆者の頭をめがけて、重くて硬い本が飛んできてボコボコに打ちのめられそうです。でも、哲学を否定することも哲学の仕事だということは、本物の哲学者ならよくご存知でしょう。

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その質問は質問になっていない

2006年10月08日 | 0プロローグ

それは、人々を悩ませるそれらの難問が、神秘的で難しいから答が出なかったのではなくて、そもそも問題にすることが間違いだったから答が出なかったのです。

だから全知全能で全裸のハテナも、こういう質問には答えられません。「その質問は、質問になっていないわ?」と、言ってくれるかもしれません。あるいは全裸のまま、もう一度大きく両手を開いて、にっこり笑うだけかもしれませんね。

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