できれば、サーモスタットのように単純な制御回路がよい。いろいろの温度に設定されたサーモスタットを数多く連鎖作動させれば、複雑な行動が生成されます。一方、人工知能を備えたロボットには高性能の搭載コンピュータが必要です。それがなくては身体をわずかに動かすこともできない。簡単な機構から徐々に進化してきた動物の身体は、そうなってはいないはずです。
カエルやトカゲの小さな脳は、簡単な反射機構の集合でできている。人間の脳は、最終的には大きくなっていますが、ある日突然、複雑な大型コンピュータとして作られたはずはない。カエルやトカゲのような極小の単純な脳を改良しながら、まずネズミのように小さな脳を作り、そこから徐々に進化したはずです。もしそうであれば、環境に適応する行動を計画するための脳機構は、人間の場合でも、基本的には人工知能ロボットのような高性能のコンピュータを必要とする最適化アルゴリズムになっているはずはない。
ある日突然、人間の脳に大型コンピュータが付け加えられて、人生の目的を設定して最適な計画を考え出せるようになった、ということなのか? それはおかしい。人間に特有の、目的を追求して計画を立てる能力は、原始人類の脳に最後に付け加えられた小改修で実現されたはずです。それまで、人類の脳は、そういう仕事のために使われてはいなかった。他の動物のように、反射と感情に従って衝動的に実行される行動のためだけに使われていたでしょう。
もしそうであれば、人間の脳の機構も、この基本のところは、カエルやトカゲの仕組みのように、単純な反射回路の集合でできているのではないでしょうか?
拝読サイト:浅く広く
拝読サイト:証明