では、突然、目の前に小石が飛んできたら? 私に当たったら怪我したかもしれない。だれが投げたんだ? 私を狙撃しているのか? と思う。人間は、物が動くのを見ると、その原因を、だれかが何かの目的を持って行為した結果に違いない、と思う。
飛んできた小石は、崖の上から自然に滑り落ちた落石がはねた、という場合もある。しかし、私たちは、ふつうそう思わない。この石を投げたのはだれだ? と思って、周りを見回す。
南極の氷山が崩れると、地球温暖化だ、と思う。しかし、氷山というものは、いつの時代でも崩れるものなのです。自然は、人間の意図と関係なく、変化していく。それなのに、私たち人間は、物事はだれかが何かをするから変化する、と思ってしまう。
しかし、一方、自然科学の知識にもとづいて物事を見ると、まったく別の見方になる。まず、自然現象は人間の意志とは関係がない。植物も、意図を持って動くことはないでしょう。動物ですが、人間以外の動物については、目的指向の計画的な行動が存在するかどうか、明らかに疑わしい。
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