実際はこうです。お金を貯める、ということが自分の幸福だと思い込んでいる人は、脳の感情回路がお金を増加させるシミュレーションをプラスに加速することで形成される自分の行動を観察して、それを自分の欲望だと思っている。なぜ、自分の感情回路がお金を得る行動を加速するのか、本人は分からない。それは若い頃からの学習によって、感情回路に刻み付けられているからです。若い頃は貧乏で、お金があると不安が減って、安心が増えるから、お金を増やす行動に力を入れていたのかもしれません。しかし一生懸命にお金を増やしているうちに、いつの間にか、それが習慣となって、何のためにお金を増やすのかは忘れてしまい、貧乏ではないのに、お金を増やす行動はとにかく加速する、そっちのほうへ身体が傾いてしまう、という習慣が身についてくる。習慣ですから、いつの間にか身体が、衝動的に、その行動を進めてしまう。それを本人は、自分が気持よくなるためにしている、それが自分の欲望だ、と思っている。
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