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日比マリーナ説明会から見えてきたもの─疑問点②

2008年08月27日 | 玉野市政
 マリーナ説明会は、県民局建設部工務第2課の職員(2名出席)によって、資料をもとに説明が行われた。神戸や広島市、牛窓のヨットハーバーやボートパークの事例が紹介された。続いて岡山県の厳しい財政事情と、そのための事務事業、公共施設の「見直しの視点」が示され、日比マリーナ事業推進の困難性が強調された。そのうえで、出席の自治会役員などから、フリートークとしてマリーナの将来像への意見や要望などが求められた。
 私は、1995年/平成7年当時、日比マリーナ整備にあたって、日比港に係留しているプレジャーボート所有者(係留者の大半が地元日比地区か市内の方)から相談を受け、ボート所有者で組織した日比親港会(95年12月設立)の結成時からかかわっていたので、整備計画が頓挫してきた経緯などを発言した。特に、岡山県がプレジャーボート所有者にまったく説明せず、それまで日比港に係留していた約200隻のボートを玉港に移動するよう、トップダウンで決め、押しつけようとしたことに問題あったこと、今回の計画推進でも、プレジャーボート団体の意見を聞かなければ前回と同じ徹を踏むことになること、約60億円の建設費のうち、天然の良港を不要に広範囲に埋立てたことは、大変な無駄遣いだったこと、そして、いま県は財政危機打開の改革のために県民の福祉や子どもの施策の補助金までもカットしかねない状況にあり、緊急性のないものへの(プレジャーボート整備)の新たな税金投入は問題になる、などの意見を述べた。
 意見の終盤途中で、突然ある自治会役員が私に対して、「どういう立場で、どこの代表で出席しているのか。プレジャーボート関係の代表か」などという意味の発言を2度も行い、私の話しの腰を折る態度に出てきた。私は「地元議員という立場で発言している。」、「発言中に茶々を入れないでほしい」と応酬した。
 このやり取りのあと、向日比2丁目の自治会役員から、この説明会に向けた切実な要望が出された。それは、「マりーナ整備が途中やめで、整備予定地区内の空地の一部が、犬の散歩で糞公害、草が生い茂り環境悪化しているため、数年前から環境整備を要望しているが、県が十分対応してくれていない。」というもの。マリーナ整備が財政事情で遅れても、地元向日比2丁目地区の空地対策、環境整備(草刈、新たに土を入れるなど)を早急にやってほしいということであった。
 県職員は、この要望に対して「持ち帰って検討し、回答する」というものである。説明会の後半はこの要望についてのやり取りが主で、8時半に閉会した。
 説明会の内容はざっとこのようなものだったと記憶している。

 ここで見えてきたものは・・・

①案内状の「備考」欄には、「フリートークでは日比マリーナについて地元自治会として希望する将来像など討議していただけますと幸いと考えております。」と記載されている。この会の目的は、マリーナ整備を前に進めるための説明会と自治会役員からのマリーナ整備への意見聴取である。そうであるなら、県も市当局も、この整備計画に深くかかわる地元のプレジャーボート団体である「日比親港会」と「日比港海遊倶楽部」に対して、説明会や意見聴取については、その予定も含め、まったく動きがないこと、「近く説明会を実施する」という話しも現時点では聞いていない。この点に疑問がある。市民参加、協働のまちづくりのあり方、県・市、行政の姿勢が、この具体的事例からも鋭く問われいる。

②地元自治会役員の声を聴くだけでは、十分ではないことも多くある。この場合、利害関係者であり、計画実行に深くかかわるプレジャーボート団体の声や要望も、聴く必要があることはいうまでもない。

③「協働のまちづくり」、「市民参加」、「情報公開」などを提唱する場合、自治会役員関係だけでなく、要求等にもとづいて組織されたNPOや任意団体、各種団体なども、きちんと視野に入れて、政策・施策・まちづくり計画等の立案に参画させ、意見聴取等に取り組むことが求められている。ともすると、町内会役員・自治会役員への意見聴取だけになりがちだが、今回の事例は、まさに、この点が軽視された具体例といえよう。




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