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てらまち・ねっと



 「ブラジルのトランプ」と言われた元軍人の極右候補が大統領に選ばれた。
 世界的な右傾化。ドイツでは、ずっと、欧州をリードして「欧州の盟主」といわれていたメルケル首相が他方選挙で連敗して、次の党首選には出ないこと、つまり任期での辞任を表明。

 この流れ。まず、今日はブラジル大統領選の評価を見てみた。
 次のごく一部をピックアップするから、本筋はリンク先を見ると分かる。

 なお、昨日10月29日の私のブログへのネットのアクセス情報は「閲覧数3.545 訪問者数1,189」。

●ブラジル大統領選の歓喜と悲嘆と怒り 極右ボルソナロ氏勝利/BBC 2018年10月29日
●「ブラジルのトランプ」大統領に、中国へ警戒も/読売 29日 9:21
 
●ブラジルに元軍人の大統領 有権者、既存政治を拒否  汚職に怒り、過激発言には警戒も/日経 29日 10:27
●<ブラジル大統領>SNS活用 過激発言で支持を集める/毎日 29日 17:10

●【オピニオン】ブラジル大統領選、汚職への怒り反映/ロイター 29日 17:00 
●「ブラジルのトランプ」極右候補が大統領に選ばれた理由/newsweek 29日19時20分 
●「息子が同性愛者なら事故で死んだ方がまし」「労働党は撃ち殺せ」過激発言「ブラジルのトランプ」大統領に/ 29日 20:04 木村正人

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●ブラジル大統領選の歓喜と悲嘆と怒り 極右ボルソナロ氏勝利
   BBC 2018年10月29日
ブラジルで28日、大統領選挙の決選投票が行われ、極右・社会自由党のジャイル・ボルソナロ下院議員が大差をつけて勝利した。
開票がほぼ終了した時点での得票率はボルソナロ氏が55%、対立候補の左派・労働党のフェルナンド・アダジ元サンパウロ市長が45%だった。
ボルソナロ氏の支持者の歓喜と、アダジ氏支持者の打ちひしがれる表情が、勝敗を鮮やかに物語った。

●「ブラジルのトランプ」大統領に、中国へ警戒も
     読売 10/29(月) 9:21
 【リオデジャネイロ=田口直樹】ブラジルで28日、現職テメル氏の任期満了に伴う大統領選の決選投票が行われ、即日開票の結果、極右で社会自由党のジャイル・ボルソナロ下院議員(63)が、左派で労働党のフェルナンド・アダジ元教育相(55)を破り、初当選を決めた。任期は2019年1月1日から4年。

 選管当局の集計(開票率99・99%)によると、ボルソナロ氏の得票率は55・13%、アダジ氏は44・87%。ボルソナロ氏は28日夜、リオデジャネイロで「憲法と民主主義、自由を守る。これは約束であり、神への誓いだ」と勝利宣言した。

 過激な発言で「ブラジルのトランプ」と呼ばれる元軍人のボルソナロ氏は、経済が低迷し、凶悪犯罪や汚職が横行する中、治安対策の強化や汚職撲滅、労働党が中心になって進めた貧困対策の見直しなどを訴えた。軍事政権への称賛や社会的少数者を中傷する発言で批判を招いたが、閉塞(へいそく)感の打破を求める中間層や富裕層から支持を集めた。

 トランプ米大統領を称賛するボルソナロ氏は「ブラジル第一」を掲げ、主要な貿易相手国・中国への警戒心をあらわにしている。在イスラエル大使館のエルサレム移転も表明している。

 アダジ氏は貧困層に人気が高いルラ元大統領(73)(汚職で収監中)の後継候補だったが、労働党への不満は根強く、及ばなかった。

●ブラジルに元軍人の大統領 有権者、既存政治を拒否  汚職に怒り、過激発言には警戒も
       日経 2018/10/29 10:27
【リオデジャネイロ=外山尚之】南米の大国ブラジルの次期大統領に、右派で元軍人のジャイル・ボルソナロ下院議員(63)が就任することになった。有権者は汚職、治安悪化、経済低迷で既存の有力政党への不満を強め、小政党の出身で権限とは無縁だった同氏に変革を期待する。一方、過去の軍政称賛、女性や黒人への差別発言など人権軽視の危うさをはらむ。

「政府は憲法と民主主義、自由を守る」。ボルソナロ氏は28日、同日の決選投票での勝利を確実にした後にこう述べ、軍政への回帰を懸念する世論への配慮を見せた。

1985年までの軍政を肯定的にとらえることはブラジルでタブー(禁忌)とされたが、ボルソナロ氏は「軍政は治安や秩序という面で意味があった」と主張。「極右」とも呼ばれてきた一因だ。当確前の世論調査では支持率だけでなく不支持率の高さも目立った。

一方、ブラジル第2の都市リオデジャネイロにある同氏の自宅に近い海岸には28日夜、多数の支持者が集まり、当確を祝った。国旗を振り、花火を打ち上げた。「汚職まみれの政治が終わり、新しい時代が来る」。歓喜の輪の中にいた弁護士の女性、オルビンダ・バロソ氏(65)の言葉が有権者の願いを代弁する。

ボルソナロ氏を大統領に押し上げた大きな要因は、2014年のルセフ大統領(労働党)時代に発覚した国営石油会社ペトロブラスを舞台とした政界汚職だ。与野党問わず、有力政治家が相次ぎ逮捕、起訴された。その後の景気低迷や治安悪化で、既存の政治への有権者の不信感が強まった。

こうした状況で有権者が注目したのがボルソナロ氏だ。選挙戦では汚職にかかわる機会のなかった「清廉さ」を前面に押し出し、労働党をはじめとする既存の有力政党を批判。議会での勢力が小さいため政見放送で十分な時間が割り当てられず、インターネットの交流サイト(SNS)を中心に過激な言動で「これまでにない大統領候補」という特徴を強調した。

9月には選挙運動中に刺され、入院した。

●<ブラジル大統領>SNS活用 過激発言で支持を集める
    毎日 10/29(月) 17:10
 【サンパウロ山本太一】28日投開票のブラジル大統領選決選投票に勝利した極右、社会自由党のジャイル・ボルソナロ下院議員(63)は、汚職の広がりや治安の悪化で国民に積もった既成政治への不信感に乗った。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用し、過激な発言で支持を集めポピュリスト(大衆迎合主義者)とも指摘される。トランプ米大統領との共通点から「ブラジルのトランプ」と呼ばれ、差別的な発言や国際協調への消極姿勢などが懸念を呼んでいる。

 左派、労働党のフェルナンド・アダジ元教育相(55)との決選投票では、汚職・治安対策や経済振興策が主な争点となった。同党のルセフ前大統領時代の2014年に大規模な汚職が発覚したうえ殺人事件も多発するようになり、銃規制の緩和や罰則強化など強硬策を訴えるボルソナロ氏への期待が高まった。

 また低所得層への現金給付などの「ばらまき」だけでなく、経済自由化を主張するボルソナロ氏の方が、現状に閉塞(へいそく)感を抱く中間層にアピールしたようだ。

 ボルソナロ氏は党の資金や組織力が乏しく、政党議席数に応じて配分されるテレビの政見放送時間も短かった。だがSNSで汚職非難のメッセージや動画を繰り返し投稿し、自分に不都合なニュースを「フェイクニュースだ」と直接有権者に訴えると、熱心な支持者が勝手連的に増え、メッセージを拡散。最後までSNS中心の選挙戦を続け、勝利宣言もフェイスブックの動画中継で済ませた。

 28日夜も街頭には立たず、リオデジャネイロの自宅前でテレビのインタビューに応じ「経済成長を促し、雇用を増やす」と語った。自宅周辺には数万人の支持者が集まり、花火を打ち上げて当選を祝った。

 サンパウロ市内でボルソナロ氏に投票した技師のファビオ・マッシャードさん(24)は「彼が掲げる汚職一掃と治安対策を進めてほしい」と望み、「軍事独裁に戻る不安はない」と話す。一方、アダジ氏に投票した学校職員のジュリアナさん(36)は「黒人や性的少数者、女性へのひどい発言は人間として信用できない。政権に軍人ばかりが増え、民主主義がどうなるのか不安だ」と危機感を吐露した。

●【オピニオン】ブラジル大統領選、汚職への怒り反映
     ロイター 2018 年 10 月 29 日 17:00 By Mary Anastasia O’Grady ――WSJ米州担当コラムニスト
・・・(略)・・・ ボルソナロ氏が勝利を手にするまでの過程は、今回の選挙で何かが変わったことを示唆しており、検証に値する。揺り戻しは常に起き得るし、おそらく起きる。だが当面、勢いは改革派の側にあり、政策担当者は南米最大の経済で自由と繁栄を推進するまたとない機会を得ている。

 ボルソナロ氏は社会的保守派だが、「伝統的価値観」に対する票だけでは当選できなかった。労働党の強欲や思い上がり、左派イデオロギーの明らかな失敗がなければ、対立候補のボルソナロ氏に流れる有権者の層は広がらなかった。

・・・(略)・・・ 労働党は経済危機の責任を取っておらず、汚職について謝罪もしていない。ルラ元大統領には反省の色が見られず、そのため経済的困窮への批判が高まった。労働党が再び政権を握ればこれまでの繰り返しになるとの感触があった。

・・・(略)・・・ それでもボルソナロ氏は、ブラジルの近代化を目指す者にとって労働党政権下では夢でしかなかったことを幾つも提案している。中銀の独立、一部政府機関の民営化や規制緩和、財政再建、財産権、経済開放、産業政策からの脱却を支持しているのだ。その半分でも実現すれば、ブラジル国民の勝利となるだろう。

●「ブラジルのトランプ」極右候補が大統領に選ばれた理由
    newsweek 2018年10月29日(月)19時20分 ジェイソン・レモン
<汚職と失政の象徴となった左派政党に背を向け、ドラスティックな変化を求めた有権者がいやいやながら選んだ「もう1つの選択肢」>

ブラジル大統領選の決選投票が10月28日に行われ、極右のジャイル・ボルソナロ下院議員が左派のフェルナンド・アダジ元サンパウロ市長を破って当選した。

開票率92%の時点で、得票率はボルソナロの55.6%に対してアダジは44.3%だった。ブラジルでは投票は義務となっており、約1億5000万人が票を投じたことになる。
・・・(略)・・・
労働党=汚職のイメージ
またムルタはこうも述べた。「景気の下降局面では、有権者は最も最近政権を握っていた者たちに厳しい傾向がある」・・・(略)・・・

どちらにも投票したくない「究極の選択」・・・(略)・・・

かき消された人権や差別問題への懸念・・・(略)・・・
「これは『指導者ありき』の選挙だったように思える。有権者は政策を選ぶのではなく、自分たちの求める指導者に近い候補を探した」とジョタのムルタは言う。「まず候補者を選び、その後でその人の政策綱領を受け入れたわけだ」

ボルソナロは、既成勢力や制度・機関を激しく批判する選挙運動を展開した。ブラジル人が「民政移管以降、耳にしたことがないほど激しい体制批判だった」と語った。・・・(略)・・・

●「息子が同性愛者なら事故で死んだ方がまし」「労働党は撃ち殺せ」過激発言「ブラジルのトランプ」大統領に
  10/29(月) 20:04 木村正人 | 在英国際ジャーナリスト
後退する中道リベラル
[ロンドン発]南米の大国ブラジルで10月28日行われた大統領選の決選投票で、軍事政権時代を称賛し、差別発言や過激発言を繰り返した「ブラジルのトランプ」こと自由社会党のジャイル・ボルソナロ下院議員(63)が初当選しました。任期は来年1月1日から4年です。

一方、ドイツのヘッセン州議会選ではアンゲラ・メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と連立相手の社会民主党(SPD)が前回より10%以上も得票を減らしました。
極右の新興政党「ドイツのための選択肢」や90年連合・緑の党の躍進を抑えることはできませんでした。欧州連合(EU)の大黒柱であるメルケル首相の政権基盤は大きく揺らいでいます。

「労働党の支持者を撃ち殺そう」・・・(略)・・・

有権者の信頼失った政治腐敗と治安悪化・・・(略)・・・

1日に175人が殺される・・・(略)・・・

結果ではなく原因を見よ・・・(略)・・・
「ブラジルのトランプ」ボルソナロ氏が当選したのには理由があります。ブラジルの有権者が右傾化したのではありません。エスタブリッシュメント(支配層)が腐敗して信頼を失い、無為無策をさらけ出してしまったからです。

経済協力開発機構(OECD)のデータを見るとブラジルのジニ係数は0.47と非常に格差が大きいことを表しています。犯罪多発の背景には格差と貧困の問題が横たわっています。ボルソナロ氏は腐敗一層と貧困者対策の「世直し」を唱え、当選した面もあるのです。

差別発言と過激発言で有権者の不満と嫌悪をあおってきたボルソナロ氏に本当に「世直し」が実行できるのか。有権者に唯一の選択肢として危険な賭けを強いてしまった元大統領らエスタブリッシュメントの罪はあまりにも重いと言わざるを得ません。(おわり)



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