フェロシルトを投棄したのは会社ぐるみであるのは間違いない。法人としての石原産業も送検された。関係者も。
社長の責任にまで届いてほしい。
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● 販売時に廃棄物認識か 石原産業フェロシルト 11月7日 中日
石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材・フェロシルトをめぐる事件で、廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で逮捕された同社元取締役で元四日市工場副工場長の佐藤驍容疑者(69)=三重県鈴鹿市東磯山=が、2001年8月にフェロシルト販売を始める際、「三重県亀山市辺法寺町などに埋め立て処分をしなければならない」などと記した販売計画書を作成していたことが分かった。
三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部は「埋め立て処分」などの表現から、佐藤容疑者が販売当初からフェロシルトを産業廃棄物と認識していた可能性が高いとみている。
同社は当時、中部国際空港(愛知県常滑市)の埋め立て用土としてフェロシルト32万トンを四日市工場内に備蓄していた。計画書は佐藤容疑者らが8月8日に本社に発議。本社の決裁を受け、同17日からフェロシルトの販売が始まり、4カ月後の12月には亀山市辺法寺町への投棄が始まった。
合同捜査本部は6日に逮捕した佐藤容疑者ら4人を7日、送検するとともに同法の両罰規定で、法人としての石原産業を書類送検する。
佐藤容疑者以外の3人は、石原産業総務部長の木下博(62)、同工場環境・安全・品質部部長補佐の宮崎俊(58)、子会社「石原ケミカル」取締役の石川達雄(63)の各容疑者。それぞれフェロシルトの生産や管理の責任者を務めていた。
佐藤容疑者は容疑をおおむね認めている。宮崎、石川両容疑者もほぼ認めているが、木下容疑者は容疑を否認しているとみられる。
調べでは、佐藤容疑者は同社関係者らと共謀し、フェロシルトを廃棄物と認識しながら、01年12月から03年1月ごろ約9000回にわたり、中間業者を通じて三重県亀山市辺法寺町の茶畑などに約10万5900トンを捨てた疑い。同所には05年4月までに、約13万トンが捨てられた。
12月1日に時効を迎える京都府の告発事実については、今月中に同容疑で佐藤容疑者ら4人を書類送検する見込み。岐阜県の刑事告発などについても、年内の立件を目指す。
◇環境悪化招いた企業責任免れず
石原産業によるフェロシルト事件は、強制捜査に着手してからほぼ1年で、開発の中心人物だった同社四日市工場の元副工場長、佐藤驍容疑者らの逮捕となった。
産廃処理費用を浮かせるため、有害廃液を混ぜた商品を三重県認定のリサイクル製品として販売した前代未聞の事件。石原産業側は「佐藤容疑者の独断だった」と主張する。しかし、三重県警などの合同捜査本部は「企業犯罪に組織的関与がないはずはない」と、当時の工場長だった田村藤夫社長の立件を視野に捜査を進めてきた。
昨年11月の家宅捜索で四日市工場などから押収した資料の中に「本来あるべき資料がない」(捜査員)など、田村社長の関与を示す十分な証拠が得られず、捜査は長引いた。捜査幹部は「佐藤容疑者だけなら今春にも逮捕できた」と語る。
田村社長の立件は見送られる見通しだが、強い毒性を含む72万トンものフェロシルトを各地に捨て、環境の悪化や住民不安を招いた事実に変わりはない。
酸化チタントップメーカーの同社は1960年代にも、硫酸廃液を港に垂れ流して四日市公害の一因となった。廃棄物問題が絶えず付きまとうのは宿命とはいえ、再び環境への過ちを犯した社会的責任は免れない。 (三重総局・浅井俊典)
● フェロシルト 自社工場にも埋める 四日市で石原産業 11月8日 中日
土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、石原産業(大阪市)が自社の四日市工場の敷地内にフェロシルトを埋めていたことが、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部の調べで分かった。同社がフェロシルトを廃棄物と認識していた裏付けになるとみて調べている。
同社は1999年から本格的に生産を開始。当初、フェロシルトを中部国際空港(愛知県常滑市)の埋め立て用材に売り込む計画だった。しかし交渉が不調に終わったため、2001年8月、土壌埋め戻し材として販売を開始した。四日市工場に埋めたのはこの販売前らしい。
同社は、フェロシルトの販売に当たり、購入した業者に対し、販売価格として受け取った金額の20倍近い金額を運搬費として支払う「逆有償」という異常な販売形態を取っており、合同捜査本部は、同社がフェロシルトを産業廃棄物と認識していたとみている。
“商品”を自社の敷地内に埋めるという今回判明した行為も、そうした認識を裏付けるものとして、廃棄物処理法違反容疑で逮捕した四日市工場の元副工場長、佐藤驍(たけし)容疑者(69)らを追及する。これに対し、石原産業は「工場内の道路や建設土台など一部の工事で路盤材として使用していた。試験的に使っただけ」としている。
合同捜査本部は7日午後、佐藤容疑者ら4人を送検する。
● 法人としての石原産業を書類送検 フェロシルト事件 11月8日 中日
石原産業(本社大阪市)のフェロシルト事件で6日に廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で逮捕された4人は、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部の7日までの調べに、認否や社内の指示系統などで食い違った供述をしている。
主犯の元四日市工場副工場長、佐藤驍(たけし)容疑者(69)は全面的に容疑を認めているが、当時工場長だった田村藤夫社長(67)の関与について「廃液の不正混入も報告していた」と供述。田村社長が売価を大幅に上回る金銭を業者に支払った「逆有償」のほか、有害性も認識していたとして、会社ぐるみの犯罪だったと主張している。
四日市工場環境・安全・品質部長補佐の宮崎俊(58)、子会社「石原ケミカル」取締役の石川達雄(63)の両容疑者もおおむね容疑を認めているが、「佐藤容疑者の指示でやった」と田村社長の関与を否定。石川容疑者は「田村社長は事務屋で、よく分からなかったと思う」と供述をしている。
一方、石原産業総務部長の木下博容疑者(62)は全面否認。フェロシルトの売買にはかかわっていたが「不正が行われていることは知らなかった」などと供述している。
合同捜査本部は7日、佐藤容疑者ら4人を送検。両罰規定で、法人としての石原産業を書類送検した。
● 石原産業 社関係者さらに立件へ フェロシルト捜査本部、工場や自宅を捜索 11月10日 中日
石原産業(大阪市)のフェロシルトをめぐる事件で、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部は、逮捕された同社元四日市工場副工場長、佐藤驍(たけし)容疑者(69)ら4人以外の同社関係者も廃棄物処理法違反(不法投棄)の容疑で書類送検する方針を固めた。
合同捜査本部は6日、四日市工場のほか、この関係者の自宅を含め計6カ所を家宅捜索した。また同法の両罰規定で、法人としての石原産業を書類送検したため、今月中に田村藤夫社長から任意の事情聴取を行う。
容疑事実となった三重県亀山市辺法寺町の投棄については、同県四日市市内の中間業者と同県鈴鹿市内の埋設業者も書類送検する方針。
それ以外の各地の不法投棄についても捜査を急ぐ。昨年12月、京都府が刑事告発した同府加茂町のゴルフ場の投棄は、今年12月1日に時効が迫っている。そのため、佐藤容疑者らの起訴に合わせて書類送検する。
昨年11月、岐阜県が刑事告発した同県土岐市泉町の造成地への投棄についても、年内の立件を目指す。愛知県内の投棄については「複数の埋設地から場所を選んでいる」段階だという。
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ついに逮捕者が出たフェロシルト問題。
少し記事を拾いました。
● 住民、真相究明望む声 石原産業フェロシルト事件 1107中日・三重版
「誰が悪いのか明らかにして」。有害物質を含んだ土壌埋め戻し材・フェロシルトの不法投棄事件で、石原産業幹部ら四人が逮捕された六日、埋設現場周辺の住民は真相究明を望む声を強め、いまだに残るフェロシルトの早期の全量撤去を求めた。 (フェロシルト事件取材班)
◆住民
県内に埋設されたフェロシルトは八カ所、約三十六万トン。逮捕容疑となった亀山市辺法寺町の現場近くの男性(55)は「地域のイメージダウンが今でも心配。容疑者には法廷の場でしっかり反省してもらいたい」と話した。「時間の問題と思っていたので特別な感想はない」。撤去作業を監視・指導する同市環境森林部は淡々と受け止めた。
約一万千トンが埋められ、撤去が完了した津市榊原地区の住民でつくる「榊原環境推進委員会」の川合孝一会長(72)は「やっと、という感じ。あれだけのことをしたのだから逮捕は当然。ただ、石原産業の体質が変わるのかどうか」と疑問を投げかけた。
一方、リサイクル製品として認定した県への憤りをあらわにする住民も。約七万五千トンのフェロシルトが埋められ、撤去が続く四日市市垂坂町の男性は「今後の捜査で県にも責任がないか、はっきりさせないかん」と言い放った。
◆知事
午後四時すぎに取材に応じた野呂昭彦知事は「事件の全容解明に心から期待している。県としても、全面的に協力したい」と話し、引き続き、全量撤去に向けて指導する姿勢を示した。
ただ、リサイクル製品認定が拡散につながったとの指摘には「全体量の七割は認定前に投棄された」と反論。同社が偽のサンプルを提出するなどしたことが直接の原因とし、県の責任には含みを持たせた。
◆県議会
県の認定制度の根拠となった条例を議員提案した県議会。藤田正美議長は「条例は資源循環社会を構築するために考えた。こうした事態は残念だし、故意にやったということなら、条例の問題というより企業のコンプライアンス(法令順守)の問題。裏切られた思いだ」と話した。
◆四日市市長
石原産業四日市工場の元副工場長らが逮捕されたのを受けて、四日市市の井上哲夫市長は「フェロシルト問題の全容が早期に解決されるとともに、一刻も早く未回収のフェロシルトが撤去され、適正に処理されることを願う」とのコメントを出した。
● フェロシルト不正処理:撤去遅れる 住民に健康不安の声 11月6日 中日
石原産業四日市工場の副工場長、佐藤驍(たけし)容疑者(69)が逮捕されたが、約73万トンにも及ぶフェロシルトの撤去は当初より大幅に遅れており、地元住民からは「このままで健康は保証されるのか」と、悲痛な声が聞かれる。
関係4府県で最も多い約13万7000トンのフェロシルトが埋められた愛知県瀬戸市幡中町。土砂を含む撤去量は約100万トンとも言われるが、10月末時点の撤去量は約8400トンと1%にも満たない。また、撤去の作業を行うトラックの通行量は一日4台程度だが、近くには中学校もあり粉じんの飛散や騒音も懸念されている。
全量撤去を求める市は今年4月、地元住民や会社側と撤去方法を協議してきたが、同社が突然、撤去命令の取り消しを求めて提訴した。住民側は「撤去をしたくないがための言い訳に過ぎない」と反発する。
地元の菱野自治会フェロシルト対策特別委員会の伊藤明委員長(67)は「石原産業には、検討の最中に訴訟を起こすなど不信感は強い。今回の逮捕も同社にとっては想定内のことで、訴訟や撤去に影響するとは思えない」と事件の進展にも冷ややかだ。 毎日新聞 2006年11月6日 14時35分
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遠くにいるので、石原産業の社長について触れた報道を。
元工場長だったんだから。
● 問われる社会的責任 田村社長、辞意表明も1年経過 11月7日 中日
記者会見する石原産業の田村藤夫社長=6月、三重県庁で
トップには捜査及ばず-。合同捜査本部が逮捕に踏み切った石原産業関係者4人の中に、当時、四日市工場長だった田村藤夫現社長(67)の姿はなかった。
「廃棄物の認識はなかった。当時はリサイクル商品と自負していた」。今年6月、三重県庁にフェロシルト撤去の修正計画を提出した際、田村社長はこれまでの主張を再度、繰り返した。
逮捕された元副工場長の佐藤驍容疑者(69)からは、これまでの任意の事情聴取で「フェロシルトの開発や販売は会社の行為。田村氏には報告していた」とされた。
しかし、田村社長は昨年11月の三重県議会の参考人招致などで「会社ぐるみではない。佐藤氏が酸化チタンのコストの競争力をつけるため、一歩踏み外したのではないか」と突き放したり、「途中から専務になり、大阪本社と兼務だった。工場の実務は相当量、副工場長以下に任せていた」と関与を否定。「不正を聞いて私が認める訳はない」などとも主張し、かつての工場長と副工場長が真っ向から対立する構図となった。
立件は見送られた田村社長だが、昨年11月の中間決算発表の席上、社会的責任を問われ「しかるべき時期に責任を取るつもりはある」と辞意を表明。だが1年たった今も、具体的な辞任の時期は示していない。
◇石原産業本社は「体制甘かった」
大阪市西区江戸堀の石原産業本社では6日、元四日市工場副工場長佐藤驍容疑者(69)ら4人が逮捕されたことを受け、炭野泰男・常務経営企画管理本部長(64)が「(逮捕の事実を)厳粛に受け止める」とコメントを発表。取材に対しては「会社として体制が甘かったことに責任を感じる」と陳謝するとともに「社の信頼回復に全力を挙げる」と語った。
社の幹部の逮捕を受けてトップらの記者会見については「逮捕されたばかりの捜査段階でもあり、今日は差し控えさせてもらう」として会見は開かなかった。
◇3容疑者生産・管理で中枢
佐藤驍容疑者とともに逮捕された3人は、いずれもフェロシルトの生産や管理で中枢を担っていた。
生産に携わった石川達雄容疑者(63)は現在も石原ケミカルの取締役。昨年11月の三重県議会の参考人招致には田村社長らとともに出席した。「不正混入は佐藤氏の指示。田村氏は事務屋でよく分からなかったと思う」とし「産廃の成分を混入するので具合が悪いと思い、佐藤氏にやめてほしいと伝えたが、子会社の立場で聞いてもらえなかった」と証言した。
宮崎俊容疑者(58)も当時、四日市工場環境保安部長として、生産部門の中心的な人物だった。今年9月の衆院環境委の工場視察では説明役を務めた。かつて三重県のホームページにも登場し、産業廃棄物の減量化について「硫酸の回収と循環使用などの取り組みが大きな削減につながった」と、廃硫酸が原料のフェロシルトの生産にかかわっていたことをうかがわせていた。
当時、四日市工場管理部長心得だった木下博容疑者(62)は、亀山市内への不法投棄事件では中間業者と売買契約を締結。管理部門でコスト削減に取り組み、04年1月の工場誌では「永続的収益力を有し、グローバルな競争力のある会社に生まれ変わることを期します」と記していた。
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昨年11月8日の三重県警の石原産業四日市工場の捜索、それから、ちょうどピッタリ1年後。警察のメドなのか。
振り返る。
2005年11月8日のブログ
◆フェロシルト。三重県警、家宅捜索にはいる。 東海3県の姿勢の比較。撤去のこと
11月9日のブログ
◆9日のフェロシルト。三重県警は石原産業強制捜査。岐阜県知事は告発予定
11月9日のブログ
◆9日のフェロシルトの投稿は、今日は、これが2回目。三重県庁も家宅捜索
11月10日のブログ
◆フェロシルト。岐阜県告発の論拠となる判例。撤去命令の準備。石原産業のコメント
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
私が、昨年11月末、石原産業四日市工場の中を見学したときの報告のシリーズの第一回目
⇒ ◆これが石原産業のフェロシルトの工場の製造ライン 2006.12.01ブログ
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● 元副工場長ら4人逮捕 石原産業の産廃不法投棄 11月6日 岐阜
化学メーカー石原産業(大阪市)が有害物質を含む大量の土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不正に処分したとされる事件で、三重県警などの合同捜査本部は6日、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、同社の元四日市工場副工場長で取締役だった佐藤驍容疑者(69)ら4人を逮捕した。法人としての同社も書類送検する。
また捜査本部は同日、三重県にある同社四日市工場を家宅捜索した。
フェロシルトは四日市工場から排出される廃硫酸が主な原料。2001年8月から05年4月にかけ、岐阜、愛知、三重、京都4府県の造成地などに計72万トンが埋め立てられ、30カ所で環境基準を超える有害物質が検出された。捜査本部は、フェロシルトを有害な産業廃棄物と判断。製品販売を装った悪質な不法投棄事件とみて全容解明を急ぐ。
調べでは、佐藤容疑者らは02年1月ごろから約1年間にわたり、フェロシルトが6価クロムなど有害物質を含む産廃であると認識しながら、約10万トンを三重県亀山市辺法寺町の造成地に不法投棄した疑い。
同社はフェロシルトを「廃液を無害化した画期的なリサイクル製品。造成工事現場の埋め立てで土の代用品として使える」と宣伝し、造成工事の請負業者らに1トン当たり150円で販売。業者らは造成地に埋め立てていた。
石原産業は、フェロシルト販売と同時に運搬費名目で業者に1トン当たり約3000円を支払っていることなどから、捜査本部は「取引実態は産廃処理の委託」と判断。販売から埋め立てまでの一連の行為を不法投棄とみている。
佐藤容疑者はフェロシルトの開発などを主導。6日までの捜査本部の調べに「フェロシルトが産廃に当たると認識していた」と説明していたという。同社はこうした不正により、数十億円の産廃処理経費負担を免れていたとみられる。
● 石原産業元副工場長ら4人逮捕 三重県警など 不法投棄の疑い 11月6日 中日
石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材・フェロシルトをめぐる事件で、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部は6日、廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で、同社四日市工場の元副工場長、佐藤驍(たけし)容疑者(69)と子会社幹部ら計4人を逮捕した。四日市工場の家宅捜索も始めた。
佐藤容疑者以外の3人は、石原産業参与兼総務部長(当時、四日市工場管理部長)の木下博、同工場環境・安全・品質部部長補佐(当時、同工場環境保安部長)の宮崎俊、子会社「石原ケミカル」取締役(当時も)の石川達雄の各容疑者。それぞれフェロシルト生産や管理の責任者を務めていた。同法の両罰規定で、石原産業を法人として近く書類送検する。
調べでは、佐藤容疑者は同社関係者らと共謀し、フェロシルトを廃棄物と認識しながら、中間業者を通じて三重県亀山市辺法寺町の茶畑に捨てた疑い。この茶畑には2001年12月から05年4月にかけ、約13万トンのフェロシルトが捨てられた。
佐藤容疑者はこれまでの合同捜査本部の任意の取り調べに対し「独断でやったのではない。当時、工場長だった田村藤夫社長にも報告した」などと供述していた。しかし、物証が乏しいことから、田村社長の立件は見送られる見通し。
合同捜査本部は05年11月、三重県の刑事告発を受け、同社大阪本社や四日市工場などを家宅捜索。押収した資料の分析や関係者への事情聴取を進め、同社幹部がフェロシルトを産業廃棄物と認識していたのかや、販売実態について捜査してきた。
その結果、フェロシルトの開発、生産を中心になって進めてきた佐藤容疑者と同社関係者らが、遅くとも亀山市内にフェロシルトを捨て始めた時期には、廃液の不正混入を知るなど産業廃棄物と認識していたとの見方を強めた。
販売実態では、フェロシルトを購入した四日市市内の中間業者に販売価格(1トン当たり150円)の20倍にあたる運搬費(同3000円)が支払われていた「逆有償」も判明。
表向きはリサイクル製品の販売としながら、実態は「産廃処理」だったと判断し、販売から埋め立てまでの一連の行為を不法投棄とした。
● 企業犯罪掘り起こし 石原産業元幹部ら逮捕 三重県「解明へ一歩」
11月6日 中日
東海地方などで有害物質を含んだ土壌埋め戻し材フェロシルトが大量に埋められた事件で、製造した石原産業の元幹部ら4人が6日、逮捕された。社員らは「会社としては遺憾なこと」と一様に表情を硬くした。問題が発覚して1年余り。搬入現場の一部では今も撤去作業が完了せず、同社に対する関係者の不信感は強い。「会社の責任を徹底追及してほしい」。住民らは捜査の行方をかたずをのんで見守っている。
■四日市工場
三重県四日市市の石原産業四日市工場では午前8時40分ごろ、捜査員を乗せたワゴン車とマイクロバスが事務所棟の玄関前に到着。スーツ姿の捜査員約20人が、折り畳まれた段ボール箱の束を抱えて自動ドアをくぐった。
各埋設地から撤去されているフェロシルトは、処分場が足りないため、四日市工場の敷地内に運び込まれている。この日も工場への搬入が早朝から続いた。
会社幹部の聴取が始まった事態に、社員らは一様にこわばった表情。事務所棟に向かう途中だった男性社員は右手で質問を遮り、「何も分かりません」とひと言。背中を向けたまま立ち去った。
■石原産業本社
大阪市西区の石原産業の本社は、いつもと変わらない出勤風景。報道陣10人余りが本社周辺に詰め掛けたが、ある中年の男性社員は「関係ありませんから」と、手を振って顔を隠すように地下通用口から社内へ入った。
炭野泰男常務(経営企画管理本部長)は「会社としては遺憾なこと。(田村藤夫)社長も経営的な責任を認識しており、いまは総力を上げてフェロシルトの回収を第一に進めている」と語った。
■三重県庁
リサイクル認定制度でフェロシルトをリサイクル製品として認定し、その後「産廃」として刑事告発した三重県庁。元副工場長らの聴取が始まったとの報道を受け、幹部職員が断続的に対応を協議した。
環境森林部の松林万行理事は「報道を見る限り、実態解明が一歩進んだのだろう」とほっとした様子。一方で「フェロシルトを一日も早く撤去するのが課題だ」と表情を引き締めていた。
■不法投棄現場
今回の容疑事実となった同県亀山市辺法寺町の現場では、この日もフェロシルトの撤去作業が続いた。
石原産業の現地担当者は「元副工場長は大変仕事熱心な人だったが、それが、結果として今日の事態を招いた。本人には反省してほしい」と複雑な表情。「こちらは粛々と撤去作業を進めるしかない」と話した。
◇信頼の一方で強引さも 佐藤元副工場長
三重県鈴鹿市内にある佐藤驍(たけし)元副工場長(69)宅には6日午前6時45分ごろ、捜査員3人が到着。約10分後、佐藤元副工場長が捜査員に前後をはさまれて玄関から現れた。紺色のスーツ姿。右手のハンドバッグで顔を隠すしぐさを見せたが、落ち着いた表情。無言のまま、玄関に横付けされた銀色ワゴン車の後部座席に乗り込んだ。
ワゴン車は午前7時、合同捜査本部のある鈴鹿署に着き、事情聴取が始まった。
元副工場長は山形県出身。北海道の室蘭工業大で鉱業を学び、1960年に入社。四日市工場などで一貫して技術畑を歩み、97年6月に工場で技術系トップの副工場長に就いた。
工場ではフェロシルト開発など産業廃棄物処理対策に中心で取り組んできた。「『廃棄物関係は佐藤さんに任せておけ』という雰囲気があった」。同社の社員は話す。
一方で、強引な手法も目立った。フェロシルトを製造していた子会社「石原ケミカル」の関係者は「『不正はよくない』と進言したが、部下の話には耳を貸さなかった」と振り返る。
昨年6月、副工場長を退任し、退職した際には「コスト削減に私なりに最大限頑張って参ったつもり。石原産業での人生が誇り」と会社への感謝を記したあいさつを社内誌に掲載。退職した後も顧問の地位にあったが、同社が不正を明らかにする前日の同10月11日、顧問の座も追われた。
「フェロシルトの開発や販売は会社の行為。当時、工場長だった田村藤夫社長には口頭で報告していた」と任意聴取に供述したが、田村社長らには「佐藤氏の独断だった」と見放された。
● 石原産業 元副工場長 不正・隠ぺい次々指示 いぶかる部下にウソ 11月6日 読売
大手化学メーカー・石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不正処理事件が、いよいよ大詰めを迎える。三重県が廃棄物処理法違反容疑で元副工場長と同社を刑事告発して5日で1年。三重県警など4府県警の合同捜査本部が押収した資料を分析し、関係者の事情聴取を進めた結果、廃液の不正混入からリサイクル商品を装った販売まで、同社四日市工場の元副工場長(69)が一連の不正行為を主導していたことが分かった。
フェロシルトは2003年9月、三重県リサイクル製品の認定を受けた。しかし、元副工場長は、申請した工程には含まれない廃液の不正混入を部下に指示。疑問視する部下に対しては、「県の了解を得ている」とうそを言って混入を続けさせていた。
また、フェロシルトがリサイクル製品に認定された後も、県の定期立ち入り検査の際、不正混入の事実を隠すため、廃液を流し込むパイプラインの付け替えを指示。昨年5月、岐阜県瑞浪市などの埋設地から有害物質が検出された直後には、不正混入を示す資料を部下に廃棄させるなどしていた。
石原産業は、愛知県常滑市沖で建設が進んでいた中部国際空港の埋め立て材としてフェロシルトを売り込んだが、粒子が細かく、埋め立て用土には適さないなどという理由から実現しなかった。このため、四日市工場内に積み上げられていた40万トンのフェロシルトは、埋め戻し材として各地で埋設されていった。
各地で有害物質が検出されたことを受け、同社は社内調査を実施し、昨年10月、「元副工場長が主導的に行った」とする不正混入の事実を公表するとともに、当時顧問だった元副工場長を解職した。これまでの捜査本部の任意聴取に対し、元副工場長は、「製造過程で有害物質が発生することが当初から分かっていた」と違法性の認識があったことを認めたうえで、上層部のかかわりも示唆していた。
(2006年11月6日 読売新聞)
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先日来の読売新聞や中日新聞の一面の報道に続いて、11月2日の読売朝刊一面と同毎日の夕刊一面、3日の朝日朝刊一面も、フェロシルトの不法投棄で週明けに関係者を逮捕、と出ている。
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
左下 11月2日 朝日朝刊。 右上 11月1日 毎日夕刊
つまり、あと数日のうち??
● 石原産業社長の立件見送りへ フェロシルト不法投棄
朝日 2006年11月03日
有害物質を含んだ埋め戻し材、フェロシルトが大量に埋められた事件で、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部は来週にも、製造した化学メーカー石原産業(大阪市)の役員だった四日市工場(三重県四日市市)の佐藤驍(たけし)・元副工場長(69)と、社員ら数人を廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで逮捕する方針を固めた。法人としても同法の両罰規定を適用する方針だが、立件を視野に捜査していた田村藤夫社長(67)については、事件への直接的な関与を立証するのが難しいとして立件を見送る模様だ。 人気ブログランキングに参加中
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● フェロシルト 石原産業元副工場長ら数人 週明け逮捕へ 11月2日 読売・一面
大手化学メーカー・石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不正処理事件で、三重、愛知、岐阜、京都4府県警の合同捜査本部は1日、同社四日市工場の元副工場長(69)ら数人を週明けに、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで一斉聴取に踏み切る方針を固めた。容疑が固まり次第、逮捕する。
元副工場長は、フェロシルトが産業廃棄物と知りながら、リサイクル商品を装って、複数の業者を経由して三重県内最多の13万トンを、同県亀山市辺法寺内に不法投棄した疑いが持たれている。
合同捜査本部は当初、同法の委託基準違反で捜査を進めていたが、押収書類のこれまでの分析や関係者の事情聴取から、委託基準違反よりも罰則の重い不法投棄での立件が可能と判断した。(2006年11月2日 読売新聞)
● フェロシルト撤去 処分場確保 まだ4割 瀬戸・幡中は訴訟に 10.29 読売
大手化学メーカー・石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不正処理事件で、各地の埋設地から撤去したフェロシルトを運び込む最終処分場の確保が難航している。これまでに確保できた処分場は、同社が予定している総撤去量の4割に過ぎない。三重県警の捜査本部が、同社に廃棄物処理法違反容疑で強制捜査に入ってから間もなく1年。捜査は大詰めを迎えているが、肝心の撤去は遅々として進まず、住民は、いらだちを募らせている。
撤去済み 66万トン
フェロシルトは愛知、岐阜、三重、京都の4府県、計35か所に72万トンが埋設された。同社の撤去計画によると、撤去するフェロシルトは、愛知県瀬戸市の1か所を除き、周辺の土砂などを含め107万トン。これまでに撤去が完了したのは25か所で、撤去量は66万トンだ。
ただ、最終処分場は、確保の見通しが立っていないのが現状だ。すでに確保した最終処分場は、三重県四日市市や福岡県などの10か所程度で、受け入れ可能な量は46万トンに過ぎない。撤去済みの66万トンの一部は最終処分場に運ばれたが、同社四日市工場内には、行き場のない撤去済みフェロシルトがすでに40万トンも保管されている。
同社は「現在の契約処分場が、さらに受け入れ量を拡大してくれる」と楽観視しているが、これまでも地元住民の反発で交渉が不調に終わったケースもあり、すべての撤去済みフェロシルトを受け入れられるだけの最終処分場が確保できるかは不透明だ。
しかも、総撤去量が150万トン以上とも言われている愛知県瀬戸市の幡中地区については、撤去計画そのものが白紙の状態。同社は8200トン撤去したものの、運び出しのために大量のトラックが現場に出入りすることによる2次公害が発生するなどとして、現場で封じ込める代替案を打ち出す一方、撤去命令を出した愛知県に対しては、命令の取り消しを求めて訴訟も起こしている。
「封じ込め反対」
しかし、地元自治会は、「封じ込め案は絶対認められない。石原産業が訴訟を取り下げない限り、話し合いに応じるつもりはない」と反発を強めており、近隣住民からは「撤去する約束を守ろうとしない石原産業に対する不信感は大きい」=会社役員の男性(69)=という声も上がっている。
フェロシルトをリサイクル商品に認定した三重県は、「必ず予定通りに撤去を終えるよう、責任を持って指導する」(環境森林部)としているが、実効性については疑問の声もあり、ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワークの吉川三津子代表(52)(愛知県愛西市)は「三重県も石原産業も何をしているのか全く見えない。積極的に情報公開しない今の状況では、失墜した信頼の回復にはほど遠い」と批判している。
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石原産業のフェロシルト問題も1年前の急展開、警察の捜査から、はや1年。
昨日の中日新聞1面は、詳しい見込みを報道した。
「不法投棄容疑で立件する方針を固めた。来月初めに一斉に聴取し、容疑が固まり次第逮捕する」という。
不法投棄容疑でいってくれるなら ホッ 。
● 元副工場長ら逮捕へ 石原産業 10月31日 中日一面
石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材・フェロシルトをめぐる事件で、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警の合同捜査本部は30日、同社四日市工場の元副工場長(69)や同社幹部ら数人を廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で立件する方針を固めた。来月初めに一斉に聴取し、容疑が固まり次第逮捕する。同日、合同捜査本部と津地検との協議で確認した。
元副工場長は合同捜査本部の任意聴取に「独断でやったのではない」と当時工場長だった田村藤夫社長の関与を供述。しかし、物証が乏しいことから地検側が立件に難色を示しており、合同捜査本部は引き続き田村社長の関与について慎重に捜査を進めている。
調べでは、元副工場長らはフェロシルトが産業廃棄物との認識を持ちながら、2001年12月から三重県亀山市辺法寺町にフェロシルトを捨てた疑い。
捜査本部は05年11月、同県の刑事告発を受け、同社本社や四日市工場、元副工場長の自宅などを家宅捜索。押収した資料の分析や同社社員などの事情聴取を進め、石原産業幹部がフェロシルトを産業廃棄物と認識していたかどうかや販売実態を慎重に調べてきた。
その結果、遅くとも亀山市にフェロシルトを捨てた時期には、元副工場長を含む複数の同社幹部がフェロシルトを産業廃棄物と認識していたと断定。
フェロシルトは、酸化チタン製造後に出る廃液のリサイクル製品として開発され、1998年から試作品の生産が始まった。愛知県常滑市沖の中部国際空港の建設工事で埋め立て用土として納入を当て込み、99年に本格的に生産を始めたが、01年8月に断念。その後は土壌埋め戻し材として販売され、市民団体から批判が相次ぎ製造を中止した05年4月まで計72万トンが東海三県と京都府内に埋められた。
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フェロシルトに関連して、石原産業の親会社が石原株を売ったと
「三重県のよろずや」さんから、お知らせがあった。
その投稿を大幅にお借りして、情報を紹介する。
2006年10月26日 大商社の危機管理 身辺整理の一環ですかね
▼親会社の動き
社長を立件へ 8/31朝日東京1面
11月中に立件方針 10/26読売東京 (近く立件 読売中部1面)
大新聞がわれ先にと捜査本部をけしかけておりますが
まあこの手の記事の信憑性なんてアレですし
煽られてすぐ動くほどアチラもお人好しじゃあるまい
だが内部的にはグツグツと煮詰まっているようで
その危険を察知したのかどうか
親会社の三井物産が石原産業株を売却し
ウチはもう親会社じゃないよ~
ということになりました
(ここからは、略。全文は上記リンクをどうぞ)
上記の投稿中の新聞記事や、石原産業の公表データなどをここで実際に示します。
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● 石原産業株を三井物産が売却 「親会社」解消
06/10/26朝日新聞経済面
化学メーカーの石原産業は25日、筆頭株主の三井物産が9月末までに石原産業の株式を売却し、議決権ベースでの所有割合が3月末時点での15.8%から14.9%に下がったと発表した。15%を割り込んだことで、三井物産は石原産業の「親会社等」ではなくなった。
石原産業は現在、「フェロシルト」をめぐり、廃棄物処理法違反容疑で三重県警などの捜査を受けている。
石原産業は「酸化チタンの製品販売や原材料の購入など、これまで通り三井物産との取引は継続され、筆頭株主との協力関係も続く」としている。
● 親会社等の異動に関するお知らせ 平成18年10月25日
平成18年10月25日 親会社等の異動に関するお知らせ
平成18 年9 月末をもって、三井物産株式会社が当社の「親会社等」(当社が他の会社の関連会社である場合における当該他の会社)に該当しないこととなりましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.異動に至った経緯
本日、三井物産株式会社からの報告により、同社保有の当社株式売却による「親会社等」の異動を確認いたしました。
3.当該株主の所有株式数、議決権の数及び議決権所有割合
年月日 所有株式数 議決権の数 議決権所有割合 大株主順位
異動前 (平成18年3月31日現在)58,044千株 58,044個 15.8% 第1位
異動後 (平成18年9月30日現在)54,744千株 54,744個 14.9% 第1位
4.今後の見通し
三井物産株式会社とは、当社が製造した農薬及び酸化チタンの製品販売、ならびにチタン鉱石をはじめとした原材料の購入などの取引を行っております。同社とは、今後とも長年培った取引関係を大切にし、筆頭株主との友好的な協力関係を継続してまいる所存であります。
以 上
石原産業の株価情報
日経 ライブドア ヤフー
よろずやさんは、 「そのうちガタッ といきそう」 とのコメントをつけた
● 合同捜査本部の動き
8月31日ブログ ◆石原産業社長を立件へ フェロシルト廃棄で捜査本部。朝日一面トップ
10月26日ブログ ◆フェロシルトの不法投棄問題、やっと立件へ。石原産業
● 悪意ある地権者の思惑で撤去が拒まれていた土地は、石原産業が購入した。
2月8日 ◆岐阜県にフェロシルト撤去で要望書。現場の写真にリンク
2月22日 ◆フェロシルト。撤去に関する要望に岐阜県から文書回答。六価クロム、ふっ素、ほう素検出
● 岐阜県瑞浪市・稲津の土地 フェロシルト問題で石原産業が購入 10月25日 中日
六価クロムを含む土壌埋め戻し材フェロシルトが運び込まれた現場で、唯一撤去作業が未着手だった岐阜県瑞浪市稲津町の造成地を、フェロシルト製造元の石原産業が購入することが決まり、24日に地権者との間で売買契約が交わされた。
この現場には、フェロシルト約1万トン(推定)が搬入され、岐阜県から7月末までに撤去するよう命令が出されていた。石原産業は現場の土地を購入した後にフェロシルトを搬出する方針だったが、地権者との交渉が長引き、撤去作業が始められなかった。同社は近く、撤去に向けた現地調査を始める。
地元からは「石原産業は撤去方法について十分協議をして早く撤去をしてほしい」との声が出ている。
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今朝の読売新聞、一面の真ん中の記事。
石原産業のフェロシルト事件。
しかし、よく読むと、「委託基準違反」だけで、「不法投棄」のことは書いてない。・・・・
● フェロシルト不正処理、11月中に立件方針 10月26日 読売新聞
大手化学メーカー・石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不正処理事件で、三重、愛知、岐阜、京都4府県警の合同捜査本部は、フェロシルトの処理を無許可業者に委託したとして、同社四日市工場の元副工場長(69)を、来月に廃棄物処理法違反(委託基準違反)の疑いで立件する方針を固めた。
捜査本部はフェロシルト製造や不正な処理が会社ぐるみだった可能性が高いとみて捜査を進めている。
元副工場長は、フェロシルトが産業廃棄物と認識しながら、処分を無許可業者に委託した疑い。(2006年10月26日3時4分 読売新聞)
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三重県は、愛知、岐阜のフェロシルトの撤去物の三重県内処分を認めていない。あくまでも、石原産業四日市工場での仮置の為だけしか認めていない。
四日市工場から出て行ったものなのに、頑な(かたくな)というか理解しがたい姿勢。
その三重県内だけのフェロシルトの処分を進めている三重県環境保全事業団の三田処分場が、予定外に早く満杯になる。当然だ。
そこで、三重県は、公式に、新たな処分場増設計画の検討を開始した。
「二〇〇〇年に環境アセスメントを終えてから休止していた新小山処分場の整備を早急に進めたい」・・・という絶好の場所があるなら・・・
建設費用は石原産業が(撤去=搬入フェロシルト分)負担すればいいのだから、愛知、岐阜、京都分も三重県内で処分すればいいのに。
つまり、三田処分場にもっとたくさんのフェロシルトを入れて、満杯が早くなれば、次の新しい施設に移るといということ。
そうすれば、後始末も早く、石原産業の負担も少ないし、広域移動でのフェロシルトの拡散もより少なく出来る。
● 県議会、新処分場整備を検討 残余年数少なく 10月14日
県議会定例会は十三日、総務生活、教育警察の各常任委員会があった。土壌埋め戻し材「フェロシルト」問題の影響で、県内の管理型最終処分場の埋め立て残余年数が少なくなったため、県は早ければ来年度にも、外郭団体「県環境保全事業団」(事務局・津市)の新小山処分場(四日市市)の整備に取り掛かる検討を始めたことを明らかにした。
県内の公的な最終処分場をめぐっては、一九九〇年から廃棄物の受け入れを始めた同事業団の小山処分場(同市)が容量二百二十九万立方メートルいっぱいとなり、今年八月で受け入れを終了した。
昨年八月からは同事業団の三田処分場(同市)が受け入れを開始したが、容量五十五万立方メートル(約七十万トン)のうち約十六万立方メートル(二十一万トン)はフェロシルトの搬入が決まっている。
そのため、廃棄物の減少傾向で三田処分場の残余年数を「一時は十年から二十年ぐらいある」とみていた県環境森林部は「このままでは四、五年で容量いっぱいになる」と判断。処分場の受け入れ開始には許可などの手続きや工事で四年程度かかるため、二〇〇〇年に環境アセスメントを終えてから休止していた新小山処分場の整備を早急に進めたい考えを示している。
同処分場は小山処分場に隣接し、容量は百八十万立方メートルの予定。(沢田敦)
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フェロシルトの関連で、三重県知事を被告とした行政訴訟の第一回弁論は7月13日だった。
三重県情報公開訴訟 石原産業・フェロシルトが発端 7月18日プログ
今日9月7日は第二回目の弁論。
午後1時10分からの指定だけど、他の裁判の関係で、少し遅れるとの連絡が裁判所からあった。
今朝、NHKで下記の裁判の報道を流していたようなのでこれかと思ったが、調べると時間が違う。
タカマサさんのブログによれば、 北川環境県政の遺産?(ごみ固形燃料) [2006年07月13日(木)] 第1回は9月7日 RDF損賠訴訟口頭弁論 午後4時からだそう。
私たちの事件、双方とも8月末までに準備書面を出すように言われていた。
こちらは下記の書面。
三重県の書面と書証は9月の初めに裁判所から郵送されて来た。
被告三重県の主張は今日の法廷で「陳述」されてから紹介する。
結審が見込まれる。結審なら判決言渡日の指定もあるし。
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● 原告準備書面(1)
第2回期日 2006年9月7日(木)13時10分~
平成18年(行ウ)第12号 三重県共同研究文書非開示処分取消請求事件
原 告 寺 町 知 正
原 告 兼 松 秀 代
被 告 三重県 代表知事野呂昭彦
津地方裁判所民事部御中
2006年8月30日
準備書面 (1)
原 告 寺 町 知 正
Tel/fax 0581-22-4989
原 告 兼 松 秀 代
Tel/fax 058-232-2073
第1 答弁書「第3 本案前の答弁の理由」について
1. 答弁書第3の2の(1)=「特定した文書」について
被告は、「適切な表現で対象文書を特定し、被告に対して公文書開示請求を行えば、被告が個人情報等の非開示情報を除いて速やかに当該情報を開示することが期待できるのであり、原告らが本件取消訴訟を行う意味は全くない」とする。
本件情報公開請求は「三重県知事と石原産業の共同研究のうちフェロシルト(無機性汚泥)」という表現で文書を特定したが、仮に「石原産業」という文言を除すると大量の文書になるであろうし、石原産業が多種の物質を扱っていることから「フェロシルト」という文言を除しても大量の文書となる可能性が極めて高い。
結局、被告のいう「適切な表現で対象文書を特定」して請求せよということは、本件とは別な文書を(しかも大量に)請求せよということである。請求権者に経済的に過大な負担を強いるもので、本件条例の趣旨目的(第1条、3条)に反する。
そもそも情報公開制度における処分は、「請求権者が特定して請求した文書」について開示・非開示の判断をすることであるから、「適切な表現で対象文書を特定」するかどうかの問題ではない。
(参考:最高裁第三小法廷判決/平成17年6月14日)
2. 答弁書第3の2の(2)=「訴えの利益の有無」について
被告の「原告らが上記公文書を入手したことにより、本件訴えの利益はなくなった」との主張は、失当である。行政処分取消訴訟は、当該の処分時の不利益・権利侵害を争う制度である。本件では、原告に訴えの利益は存する。
(参考:最高裁第一小法廷判決/平成14年2月28日)
第2 答弁書「第4 請求の原因に対する認否」について
「6 (2))のうちの件数の指摘は認める。
第3 答弁書「第5 被告の主張」について
1. 「1 本件訴訟の必要性について」への反論
被告は、「本件訴えの利益はなくなり、今後、訴えを維持していく必要はなくなった」とするが、前述第1の2のとおり、被告主張は誤っている。
2. 「2 原告らの訴えの提起について」への反論
被告は、原告らの私的行為を縷々述べて、「自らの訴訟提起を袴示しようとするもの」と揶揄するが、国民の個々の私的活動と行政事件訴訟法に基づく国民の権利行使とは別異のものであることは明白である。被告の主張は、本件条例に基づく情報公開請求権者への威嚇であって、本件条例の趣旨目的(第1条、3条)を反故にするもので、そもそも許されない主張である。
3. 「3 結語」への反論
被告は、「原告らは、請求対象外情報を入手するためには全く必要のない本件訴えをわざわざ提起し」というが、被告の「請求対象外情報」という概念自体が誤っているのだから、違法な処分として提訴されて当然である。そもそも、被告が、「請求対象外情報」としての「墨塗り」もしくは「一部削除」あるいは「マスキング(白抜き)」行為を適法と考えること自体が許されないことに気づいていない。被告主張は著しく失当である。
被告は、「本件訴訟は抗告訴訟の本来の趣旨から逸脱し、原告らが自らの活動の宣伝材料とするため提起したものと考えざるをえず、まさに訴権を濫用したものというべきである。」とするが、ここまで述べてきたとおり、原告は法令に基づく正当な権利を行使して、情報公開請求権者の権利が侵害された違法状態の是正を求めているものである。行政機関として遵法であるべきことは当然であるが、被告の本件処分にかかる判断は、実社会で広く強く批判されても仕方ないことである。
今回のような「部分公開方法」が本件原告だけにされたことなら恣意的処分としても違法であってその点だけでも取消事由は成立する。
あるいは、従前より、今回と同旨の処分が継続して行われていたのであれば(当然そうだと思料する)、その権利を侵害された者は極めて多数というしかなく、強く批判されてしかるべきである(インターネットに三重県が公表している平成16年度年間の情報公開実績は、請求された公文書件数20.568のうち開示16.866、部分開示3.546、非開示156である)。
以 上
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今、もっとも大きな課題をかかえた一つの愛知県瀬戸市北丘町のフェロシルト。
石原産業が強引に動かし始めた。
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● 石原産業が新たな撤去計画 愛知・瀬戸に埋設のフェロシルト 9月2日 中日新聞
愛知県瀬戸市北丘町に埋められた土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去問題で、製造元の石原産業(大阪市)が県に対し、9月から瀬戸市余床町の民間の産廃最終処分場に運び込むとする新たな撤去計画書を提出し、1日から搬出準備を始めたことが分かった。
市民団体は埋設地近くでの処分に反対して署名活動などを行ってきたが、県は「産廃は全国を移動しており、適正に設置された処分場への搬入を止めることはできない」としており、住民の反発も予想される。
同社が県から早期撤去を勧告され、5月に提出した撤去計画書では、11月末までに同社四日市工場の一時保管場所と民間最終処分場に搬出するとの計画を示していた。同社は8月29日、この民間最終処分場を具体的に余床町の処分場と明示する形で県に修正計画書を提出した。
処分場は8月上旬に拡張工事が完了し、21日に県の検査を受けた。拡張後は面積約9万7000平方メートル、容量約316万立方メートルで、それぞれ約5万9000平方メートル、220万立方メートル増大した。
県によると、撤去すべき北丘地区のフェロシルトは土砂を含め全部で約17万トンとみられ、残りは約9万トン。余床町の処分場には月に約2万8000トンを持ち込む計画で、これとは別に1日に約650トンが四日市工場に搬出される。
● 瀬戸市地元での署名運動 加藤徳太郎瀬戸市議のWebページ
瀬戸市のフェロシルト全量完全撤去を求める署名にご協力を!
● その処分場の実態にふれつつ抗議文も 9月4日 吉川みつ子愛知県愛西市議のブログ
▲瀬戸市北丘のフェロシルト搬出問題で、抗議文を提出
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フェロシルトの不法投棄問題で、合同捜査本部が動く気配。
(文末に、この関連の岐阜新聞を紹介)
ところで、石原産業は、今も、撤去・搬出先に苦労している。
8月25日の中日新聞は、「処分先確保は予定量の半分 フェロシルトで県調査」とある。
8月30日の朝日新聞は、瀬戸市の分に関して、「全量撤去計画書 石原産業が拒否 瀬戸のフェロシルト」とあるように、石原産業はかたくな。
そして、8月31日の中日新聞は、「地中30メートル超す遮断壁 石原産業がフェロシルト封じ込め案」と。現地での「封じ込め案」が示された。
石原産業は、撤去は大変なこと、といいたいのだろう。
他方で、8月31日の同紙は、「フェロシルト 亀山で撤去開始 石原産業、初日は60トン」と、三重県のある地区の撤去開始を伝えている。ただし、「作業は2年半かかるとみられている」と。
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● 処分先確保は予定量の半分 フェロシルトで県調査 8月25日 中日新聞・三重県内
土壌埋め戻し材「フェロシルト」をめぐる問題で、製造・販売元の化学メーカー「石原産業」(本社大阪)が最終処分先として確保したのは、撤去予定量の半分にあたる五十三万トン程度にとどまっていることが県の調べや同社の説明で分かった。
六月に同社が県などに提出した修正計画によると、フェロシルトの撤去予定量は、周辺土砂を含めて東海三県と京都府の四府県で計約百六万トン(撤去命令の取り消しを求めて係争中の愛知県瀬戸市幡中地区を除く)。
一方、最終処分先は県環境保全事業団の三田最終処分場(四日市市)の二十一万トンに加え、福岡、神戸、千葉、京都の民間処分場を合わせ約五十三万トン分を確保し、中部や中国地方などの民間処分場と計三十万トン分について交渉しているもようだ。
だが、これまでも地域住民の反対などで、大分をはじめ九州、東北、四国など十カ所以上で交渉が不調に終わっているとみられ、契約締結に至るかは不透明。
同社は今月中旬までに約五十五万トンのフェロシルト撤去を終えた。最終処分先の三田処分場と民間処分場に計約十五万トンが搬入されたほかは、同社四日市工場の仮置き場に約四十万トンが置かれ、最終処分先に運び込まれていない。
県内では埋設現場七カ所のうち、桑名市長島地区、四日市市山田地区、津市榊原地区は撤去を終え、いなべ市大安地区もほぼ完了。しかし、撤去量が多い亀山市辺法寺地区(約十九万トン)は今月下旬にようやく撤去作業に着手できる見込みで、いなべ市藤原地区(約十一万トン)と四日市市垂坂地区(約九万トン)の撤去量も半分に達していない。
同社は六月に提出した修正計画で、幡中地区を除いたすべての撤去完了は当初計画の今年八月末から大幅に遅れ、二〇〇八年一月末にずれ込む見通しを示している。四日市工場の仮置き場の拡大計画も進めており、同社の炭野泰男・経営企画管理本部長は「最終処分先が決まらないがために、撤去作業が滞ることがないようにしたい」と話しているが、厳しい状況が続いている。 (沢田敦)
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
● 全量撤去計画書 石原産業が拒否 瀬戸のフェロシルト
8月30日 朝日新聞
愛知県から全量撤去の計画書の提出を求められていた石原産業は・・・計画書の提出を拒否したことで、改めて全量撤去に応じない姿勢を示した・・・取材に「全量撤去は私たちの主張と違う。計画書は出せない」と話した。
● 地中30メートル超す遮断壁 石原産業がフェロシルト封じ込め案 8月31日 中日新聞
瀬戸市幡中町の土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去問題で、県に29日に報告書を提出した製造元の石原産業(大阪市)の炭野泰男・取締役経営企画管理本部長は30日、中日新聞の取材に応じた。同社が検討している現地での「封じ込め案」について炭野取締役は、不透水層の岩盤がある地中約30メートル以上までコンクリートなどで遮断壁を設けた上、地表はシートで覆うなどして埋設地全体を密封する方針であることを明らかにした。
同所の造成地約5万平方メートルには、東海3県で最大規模の約13万7000トンのフェロシルトが埋められている。5月から同社による撤去作業が始まったが、8月15日の撤去期限が守られなかったため、県は翌16日に早期撤去を勧告。また同社は5月、県に撤去命令の取り消しを求めて名古屋地裁に提訴し、現在係争中だ。
取材で炭野取締役は、封じ込め案は「安全で実行可能な策」と強調。さらに瀬戸市が設置した「撤去方法等検討会」が提訴で活動中止になっていることなどから、「専門家を交えて検討、話し合える場を設けるよう県や瀬戸市などに働き掛けたい」としている。(細井卓也)
● フェロシルト 亀山で撤去開始 石原産業、初日は60トン 8月31日 中日新聞
亀山市辺法寺地区に埋設されている土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去作業が30日、始まった。製造元の化学メーカー石原産業(本社大阪)が1年5カ月かけ、周囲の土壌を含む19万2000トンを回収する。初日は約60トンを搬出した。
作業は午前7時半に始まり、8時半に同社四日市工場の仮置き場へ向けたトラックが出発した。市と県からも担当者11人が作業に立ち会った。
約1万7000平方メートルの埋設現場を5つに分け、まず仮設調整池を造成する南西側工区からフェロシルトの搬出を始める。後片付けまで含めると、作業は2年半かかるとみられている。
亀山市のフェロシルトは県内の埋設地7カ所の中で唯一、撤去が始まっていなかった。市の担当者は「いよいよ始まった。適正に全量撤去されるよう、十分な監視体制を敷きたい」と話している。 (谷村卓哉)
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石原産業の刑事事件のこと、いよいよ動くようだ。
朝日新聞が一面トップで扱っている。
よく読むと、「廃棄物処理法違反(委託基準違反)容疑で立件する方針を固めた。捜査本部は、同法違反の不法投棄容疑での立件も視野に詰めの捜査を急いでいる。」という捜査当局の姿勢には、世論とはズレがあるが。
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● 石原産業社長を立件へ フェロシルト廃棄で捜査本部
8月31日 朝日新聞一面トップ2006年08月31日08時00分
化学メーカー石原産業(大阪市)が製造・販売した土壌埋め戻し材フェロシルトから有害物質が検出され三重県が告発した問題で、三重、愛知、岐阜、京都の4府県警による合同捜査本部は、田村藤夫社長(66)と同社四日市工場(三重県)の佐藤驍(たけし)・元副工場長(69)を廃棄物処理法違反(委託基準違反)容疑で立件する方針を固めた。捜査本部は、同法違反の不法投棄容疑での立件も視野に詰めの捜査を急いでいる。
調べでは、01年12月ごろ、当時工場長だった田村社長と佐藤元副工場長が共謀し、産廃を処理する許可を持たない業者に処理をゆだねた疑い。複数の業者を通じ、約13万トンのフェロシルトが三重県亀山市辺法寺町に埋設されたという。捜査本部は、同社がフェロシルトを商品と偽って製造・販売することで、業者を通じて不法に投棄したとの疑いも強めている。
田村社長は、99年6月から03年3月末までの約4年間工場長を務めた。フェロシルトの開発・生産の中心となった佐藤元副工場長は「わたし1人の責任ではない。工場長へ報告もしている」と供述。捜査本部は、田村社長も概要を把握、事件に関与したとみている。田村社長は、昨年11月の三重県議会の参考人招致などで自身の関与や会社ぐるみを否定していた。
これまでの調べでは、フェロシルトの購入業者には、販売価格の約20倍の金額が「改質加工費」などの名目で支払われていた。捜査本部は、この費用は実質的に産廃処理費で、業者に引き取り料を支払う「逆有償」にあたるとみている。
● 石原産業社長ら立件へ 廃棄物処理法違反容疑 8月31日 東京新聞 (共同)
大阪市の化学メーカー「石原産業」が、業者を介して産業廃棄物に当たる土壌埋め戻し材「フェロシルト」を違法に処分したとされる事件で、三重県警などの合同捜査本部は31日までに、廃棄物処理法違反容疑で、同社の田村藤夫社長(66)や三重県四日市市の工場の佐藤驍元副工場長(69)ら関係者数人を立件する方針を固めた。法人としての石原産業も同法違反容疑で書類送検する。
捜査本部は一連の違法行為が会社上層部も関与し組織的に行われたと判断。販売当時、四日市工場長だった田村社長らの立件で大規模な環境犯罪の全容解明を目指す。(共同)人気ブログランキングに参加中
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