Sunday Song Book #1374

2019年02月10日 | Sunday Song Book

2019年02月10日プレイリスト
「ROCK! ROCK! と 66 で棚からひとつかみ」
1. BLUE VALENTINE'S DAY / 大瀧詠一 "ナイアガラ・カレンダー '78" '77
2. ROCK, ROCK, ROCK / JIMMY CAVALLO & HOUSE ROCKERS '56
3. ROUTE 66 / THEM "THE ANGRY YOUNG THEM" '65
4. ROCK, ROCK, ROCK / AMOS MILBURN & HIS ALADDIN CHICKENSHACKERS '53
5. 66-5-4-3-2-1 / THE TROGGS '66
6. ROCK, ROCK, ROCK / RICHARD BERRY & THE PHARAOHS '57
7. CONSTANT RAIN / SERGIOMENDES & BRASIL '66 '66
8. ROCK, BABY, ROCK / BOB HICKS & THE FENDERS '59
9. ROCK ME AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN / LYN COLLINS '74
10. SWEET LITTLE '66 / STEVE EARLE "EXIT 0" '74
11. MAGIC TOUCH / 山下達郎 '93
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前日の土曜日に収録しているそうだ。「雪がすごく降ると言ってる割には今、収録しているときはですね、あんまり(笑)。なんか5センチ積もるとかいうアレでしたけれども。ちょっと人騒がせですけれども。でも日曜日どうなるかまだわかりませんがですね。天気予報も最近、こう何といいますか、過大に(笑)、少し盛ったほうが安心かなって、そういうアレですけれども。でもそれで三連休、旅行中止にされた方とかいらっしゃるかと思いますけれど、え〜しょうがないですね(笑)。しょうがないですねって他人事ですが(笑)。私はもうひたすらお籠りでございます。なのであんまり寒い思いをしなくてもすみますけれども。でも本当に北海道のほう零下30度とかですよ、そういうところもあります。本当に体に障りますのでですね、みなさまお身体お大事に。全国的に寒い連休になってしまいましたが」と達郎さん。

・ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ
今週はまた恐怖の聴取率週間。2月4日で達郎さんは66歳になったので、プロデューサーから66歳なので「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」の提案があり、それで選曲をはじめたはいいけれど、とても大変だったという。リスナーからはロックの特集なのでツェッペリンやパープルがかかるというふうに予想するお便りが来ていて、それでは「サンソン」ではなくなるのでひねってみたとか。66歳記念「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」。聴取率にはちっとも貢献できない番組ができてしまったと達郎さん。めちゃくちゃカルトでヒット曲ほとんどなくて、達郎さんが生まれた頃の古い曲が中心になったそうだ。要するに"Rock"と連呼しているやつと"66"でまとめた特集。

・BLUE VALENTINE'S DAY
今週はバレンタインズ・デイ。大滝詠一さんの曲にリクエストが集まった。1977年のアルバム『NIAGARA CALENDAR '78』に入ってる「BLUE VALENTINE'S DAY」。

・ROCK, ROCK, ROCK
もともと"Rock"は1950年代に白人系の南部のヒルヴィリーやカントリー系の音楽とブルース、黒人系の音楽が合体して生まれた。その前はジャズで、ジャズもロックンロールもダンス・ミュージック。踊らせるための音楽なのでビートが強い。"Rock'n'roll"という言葉は造語で、アラン・フリードという有名なDJが黒人音楽を白人の子どもたちに聴かせるために、レース・ミュージック、ハーレム・ミュージックと差別的な用語で言われてきたものをロックンロールと名付けて、それが全米に広まってロックの時代がはじまった。そのアラン・フリードが制作に関わった『ROCK, ROCK, ROCK』という映画のテーマ・ソングを歌っていたのがジミー・カバウロ。ニューヨーク生まれの白人のバンド、ジミー・カバウロ&ハウス・ロッカーズの「ROCK, ROCK, ROCK」は1956年の作品。ジミー・カバウロ&ハウス・ロッカーズはニューヨークの黒人音楽の殿堂、アポロ・シアターに出た最初の白人編成のバンドで、ブルー・アイド・ソウルの原点という感じもする。

・ROUTE 66
先週オンエアしたフォア・フレッシュメンの「ROUTE 66」にはたくさんのカヴァーがあるけれど、ロックンロールのカヴァーといえばヴァン・モリソン率いるゼムの「ROUTE 66」。1965年のゼムのデビュー・アルバムに入っている。

・ROCK ROCK ROCK
アメリカの音楽はダンス・ミュージックから発展したものがほとんどだった。ジャズはもともとダンス・ミュージックだったが、レコードが生まれ、その発展とともに聴くための音楽の要素が出てきて商業的に成功した。その後にミュージシャンの自我が出てきて、自分のアンデンティティを演奏で表現したいとビ・バップとかモダン・ジャズという個人的な音楽のスタイルになった結果、ダンス・ミュージックとしてのコマーシャルなものが減っていき、それとともに踊れなくなり、音楽的に高度になってゆく。一般的なコマーシャリズムともかけ離れていったので、その代わりに出てきたのがブキウギやジャンプ・ブルースといったダンス・ミュージックだった。そこからロック・ミュージックにつながってゆく。その時代に影響力があったのはエイモス・ミルバン。1953年のエイモス・ミルバン&ヒズ・アラジン・チキン・シャッカーズの「ROCK ROCK ROCK」。

・66-5-4-3-2-1
次は66。トロッグスの1966年の「66-5-4-3-2-1 」はシングルのB面で出たが人気のある曲。電話番号の歌。トロッグスらしいメタファーに満ちた曲。

・ROCK, ROCK, ROCK(THIS DANCE IS CRAZY)
次はドゥーワップ。歌っているのはリチャード・ベリー。リチャード・ベリーは「LOUIE LOUIE」のオリジネイター。ルイジアナ出身でドゥーワップ・グループをたくさん作ってる。今日オンエアするのはリチャード・ベリー&ファラオズ。1957年のシングル「ROCK, ROCK, ROCK(THIS DANCE IS CRAZY)」は「LOUIE LOUIE」の次のシングルだった。
曲をかけ終えて。リチャード・ベリーはルイジアナ出身だがウェスト・コースト・ドゥーワップの人で、ウェスト・コーストでひじょうに重要な位置を占めた人だった。「ホントに大瀧さんごのみの一曲でございます。きっと喜んだと思います(笑)」と達郎さん。

・CONSTANT RAIN
セルジオ・メンデス&ブラジル '66の1967年、全米71位の「CONSTANT RAIN」。アメリカでのチャートは意外と振るわなかったが日本では人気があった曲。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを2月は大阪の梅田クラブクアトロで行う。2月20日(水)、21日(木)、それぞれ19時開演。チケット受け付けは明日11日(祝・月)の23時59分まで。申込方法等詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・ROCK, BABY, ROCK
2月4日で達郎さんは66歳になったので、それにこじつけて「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」。要するに"Rock"と連呼しているやつと"66"。連呼しているのはほとんど'50年代。"Rock"という言葉は今よりもその頃のほうが新鮮だったといえる。
次は達郎さんが"Rock Rock Rock"と"66"をデータで探し回って100曲ぐらい調べて見つけた曲。ボブ・ヒックス&ザ・フェンダーズの詳しいバイオはわからないが兄弟を含めた4人組の編成だと資料に書いてあるそうだ。フェンダーズというぐらいなのでフェンダー・ギターのいい音がしているとか。「ROCK, BABY, ROCK」は1959年のレコーディングで典型的なロカビリー・サウンド。エルヴィスからはじまってカール・パーキンス、ジェリーへ・ルイス、そうした南部の歌い方でいい声していると達郎さん。

・ROCK ME AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST
'70年代に飛んでリン・コリンズ。テキサス出身で1969年からジェームス・ブラウンのレビューに参加してかなりの人気を博した。1974年のシングル「ROCK ME AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST」。全米ソウル・チャート53位。

・SWEET LITTLE '66
次はカントリー系。オルタナ・カントリーの範疇に入る曲。スティーヴ・アールというテキサスのギタリストが歌っている。1987年のアルバム『EXIT 0』に入ってる「SWEET LITTLE '66」。この場合の66は66年型のシボレーのこと。'80年代にカントリーのレコードを買っていた時期がありその中にあったという。

・MAGIC TOUCH
横浜市の19歳の浪人生のお便りを読んで。2月25日、26日に昨年落ちた大学を受験するという。リクエストは1993年のシングル「MAGIC TOUCH」。"君はひとりじゃない/たとえどんな時でも"と"おいで もうすぐ季節が変わる"という歌詞に勇気をもらったとか。

・今後の予定
来週、再来週はロイ・オービソンの特集。レアな曲をオンエアというよりもロイ・オービソンのヒストリーを追う特集。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年02月17日・24日は、「ロイ・オービソン特集」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする