THE MUSIC OF NOTE - Motoharu Radio Show #07

2020年08月14日 | Motoharu Radio Show

第7回:What is HIP?
01.Stealers Wheel:Stuck In the Middle With You
02.Talking Heads:And She Was
03.R.E.M.:Stand
04.Parliament:Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
05.Funkadelic:Standing On the Verge of Getting It On
06.Rage Against the Machine:Take the Power Back
07.佐野元春 & The Coyote Band:キャビアとキャピタリズム
08.Sly & The Family Stone:Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
09.Graham Central Station:It’s Alright
10.The Meters:People Say
11.Dr. John:Right Place Wrong Time
12.James Brown:Get On The Good Foot(Part.1)
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは。佐野元春です。先週の放送、特集「ジャパニーズポップスの夜明け」。大変な反響をいただきました。楽しんでいただけたようでよかったです。どうもありがとう。さて、今夜のテーマは「What is HIP?」。ご機嫌なファンク・ミュージックのレコードを楽しみたいと思います。THE MUSIC OF NOTE、Motoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Stuck In the Middle With You
イギリス、グラスゴー出身のバンド、スティーラーズ・ホイールの'70年代のヒット・レコード「Stuck In the Middle With You」。
「なんとなくビートルズを思わせるような曲調ですね。作曲したジェリー・ラファティーは当時、グラスゴーのポール・マッカートニーなんて呼ばれてました」と元春。

・And She Was
・Stand
'80年代に元春が気に入っていたオルタナティヴなバンド二組。トーキング・ヘッズの「And She Was」とR.E.M.の「Stand」。

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。今夜のテーマは「What is HIP?」。この後、ごきげんなファンク・ミュージックのレコードをたっぷり聴いていきたいと思います。そうですね、ファンク・ミュージックということで僕が強烈に印象に残っているのは、1983年、ニューヨーク、マンハッタンのクラブで観たあるライヴでした。ジョージ・クリントン & ザ・Pファンク・オールスターズ。当時、泣く子も黙るファンク・ミュージック界のゴッドといっていいと思います、ジョージ・クリントン。一時、音楽界から離れていたジョージ・クリントンが、久しぶりにシーンに戻ってきたということで、メディアもファンの人たちもみんな大騒ぎしていました。そのジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリックですね。'70年代に結成されて、その後、多くのレコードを残しました。ドラムンベースに16ビートのリズム・カッティング。そこにホーン・セクションが加わったごきげんなダンス音楽ですね。その後、ソウル・ミュージックだけでなく、ロック・ミュージシャンにも大きな影響を与えました。ではここでジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリック。それぞれのレコードを聴いてみたいと思います。パーラメント、曲は「Give Up the Funk」。そしてファンカデリック「Standing On the Verge of Getting It On」。ともに'70年代のレコード。2曲聴いてみます。

・Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
・Standing On the Verge of Getting It On

佐野元春 :Motoharu Radio Show。今夜のテーマは「What is HIP?」。ご機嫌なファンク・ミュージックのレコードを集めています。'80年代に僕がニューヨークのクラブで観たパーラメント、そしてファンカデリックのライヴ。夜9時ぐらいからはじまって約4時間続きました。驚いたのがほとんど曲がシームレスでつながっていたところですね。4時間ぶっ続けのライヴということで客もミュージシャンも相当タフでないとやってられないという感じでした。観客はほぼ99%黒人たち、そこに僕のような東洋人、そして僅かに白人がいるという、そんな様子でした。しかしこのパーラメント、そしてファンカデリックのサウンド。その後の音楽界に大きな影響を与えました。それはスヌープドッグ、ドクター・ドーレといった黒人ミュージシャンたちだけではなく、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、そしてレージ・アゲンスト・ザ・マシーンといった白人のバンドにも大きなインスピレーションを与えたと思います。ではここでレージ・アゲインスト・ザ・マシーンのレコードを聴いてみたいと思います。米国ロサンジェルスのバンド、1990年に結成しています。レージ・アゲインスト・ザ・マシーンの曲というとよく過激で政治的な歌詞と言われます。でも僕が聴くかぎりそれ以上にとても文学的なリリックですね。一級のビート・ポエトリーだと思います。曲は「Take the Power Back」聴いてみたいと思います。そしてもう1曲。自分のレコードにもファンク・ミュージックと言っていい曲があります。アルバム『Blood Moon』から曲は「キャビアとキャピタリズム」。2曲続きます。

・Take the Power Back
・キャビアとキャピタリズム

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めています。さて、1970年代。米国サンフランシスコ周辺で流行ったファンキーなサウンドのことをベイエリア・ファンクなんて呼んでました。よく知られているのは例えばタワー・オブ・パワーですね。ブラスセクションを使ったごきげんなファンク・バンドです。このベイエリア・ファンク。遡って行くと'60年代のこのバンドに当たります。スライ & ザ・ファミリー・ストーン。ファンク、ロックというジャンルを超えて'60年代から'70年代、本当に重要なバンドのひとつだったと思います。バンドを率いていたのはスライ・ストーン。このスライ・ストーンが作った音楽はその後、実に多くのミュージシャンたちに影響を与えたと思います。マイルス・デイヴィス、カーティス・メイフィールド、パブリック・エナミー、そしてプリンス。そうしたミュージシャンたちが彼の音楽へのリスペクトを表明しています。音楽に戻ってそのスライ & ザ・ファミリー・ストーン、1969年のレコード、曲は「Thank You」。そしてベイエリア・ファンク、もうひとグループ。スライ&ザ・ファミリー・ストーンでベースを弾いていたラリー・グラハムですね。その後、自分のバンドを作りました。グラハム・セントラル・ステーション。スラップ・ベース、チョッパー・ベースとも言われてますけれども、その名人といっていいと思います。1975年のレコード「It’s Alright」。スライ&ザ・ファミリー・ストーン、そしてグラハム・セントラル・ステーションのレコード、2曲続きます。

・Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
・It’s Alright

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はご機嫌なファンク・ミュージックのレコードを集めています。先ほど聴いてみたスライ & ザ・ファミリー・ストーン、米国西海岸サンフランシスコのバンドです。一方、米国南部にもごきげんなファンク・バンドがいました。ザ・ミーターズ。'70年代、アラン・トゥーサンがプロデュースして素晴らしいアルバムを残しています。正にニューオリンズ・ファンク・バンドの代表といっていいと思います。ニューオリンズといえばジャズ発祥の地ですね。スペイン、フランス、カリブ、アフリカなどの文化が交じり合った独特の文化を持った街です。そんなニューオリンズの街で生まれたファンク・ミュージック。ニューオリンズ音楽独特の少しハネたリズムが楽しくて聴いていて飽きません。ミーターズ、'70年代のレコードから1曲。そしてそのミーターズのサポートで録音したDr.ジョンのレコードも一緒に聴いてみたいと思います。ザ・ミーターズ「People Say」。そしてDr.ジョン「Right Place Wrong Time」。ニューオリンズ・ファンク2曲聴いてみます。

・People Say
・Right Place Wrong Time

佐野元春 : 番組ここまで聴いてくれてありがとう。そろそろお別れの時間が来てしまいました。Motoharu Radio Show。今夜のテーマは「What is HIP?」。ご機嫌なファンク・ミュージックのレコードを集めてみましたけれども、楽しんでいただけましたか? HIPという言葉にはかっこいいとかスタイリッシュという意味がありますけれども、何がHIPかというのはたぶん時代と共に変化していくものなんじゃないかなぁと思います。時代の流行廃りに関係なく、自分なりのHIPのセンス、探していきたいと思います。Motoharu Radio Show、ファンクといえばこのシンガーを忘れちゃいけないと思います。ジェームス・ブラウン。正にファンクの神ですね。マイケル・ジャクソン、プリンス他たくさんのミュージシャンが影響されています。もちろんHIP HOPもルーツはファンク。そしてジェームス・ブラウンですね。圧倒的な個性レコードからも感じます。ジェームス・ブラウン、曲は「Get On The Good Foot(Part.1)」。今夜はこの曲でお別れです。

・Get On The Good Foot(Part.1)

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show。特集「What is HIP?」、楽しんでいただけましたか? 来週の放送は「CHILL OUT MUSIC」と題して、落ち着いた夏の夜の音楽を特集します。「THE MUSIC OF NOTE - Motoharu Radio Show」。次回の放送は来週8月21日、よる9時から。同じステーション、同じ時間でみなさんとお会いしたいと思います。DJ、佐野元春。ではまた来週。
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