Sunday Song Book #1454

2020年08月23日 | Sunday Song Book

2020年08月23日プレイリスト「納涼夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
1. 夏のモンタージュ / 竹内まりや "トラッド" '14
2. 夏の恋人 / 竹内まりや "ビギニング" '78
3. かっこいいツイスト / 弘田三枝子 "ヒット・キット・パレード Vol.2" '62
4. SWEET LOVE / 弘田三枝子 "MY FUNNY VALENTINE" '76
5. 駅 / 弘田三枝子 "MY TAPESTRY" '06
6. 砂に消えた涙 / 竹内まりや "LONGTIME FAVORITES" '03
7. いそしぎ (THE SHADOW OF YOUR SMILE) / 竹内まりや "LONGTIME FAVORITES" '03
8. SPARKLE (LIVE) / 山下達郎 "14/09/18 名古屋センチュリーホール" '14
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■内容の一部を抜粋
・近況
暑い暑い一週間。それでもスタジオに向かう空を見るとほんのちょっとだけ秋の気配が垣間見れるようになってきた。8月も下旬になり台風が発生する季節になった。
「ウイルスに加えて熱中症でずいぶん大変でございます。みなさま引き続きくれぐれもご自愛ください」と達郎さん。

・納涼夫婦放談
毎年8月下旬の最終二週は竹内まりやさんをゲストに迎えて恒例の「納涼夫婦放談」。

まりや : 約8ヶ月ぶりのラジオなんですけれど。この8ヶ月間休んでる間に、世の中がこんなに変わってしまうとはね。本当に夢にも思わなかったんですけれど。自分が生きてる間に、こういう疫病の?
達郎 : うん。
まりや : 世界的な規模の流行というものに巡り合わすということは本当に予想していなかったので、なかなか大変な時代になりましたけれど、ただ、まぁいろいろ考えあぐねていてもしょうがないので、できるだけのことをやっていこうという感じですかね。
達郎 : 明治時代とか大正時代のスペイン風邪とかコレラとかいろいろありましたけれど、そういうの喉元過ぎれば何とかやらで(笑)、忘れておりましたけれども。
まりや : 私たちができることは何だろうかと。そういうふうに考えている今日この頃です。
達郎 : 長い8ヶ月でございましたね(笑)。今年も変わらず納涼夫婦放談でございます。

・ステイホーム
リスナーからまりやさんにいちばん多かった質問が「ステイホームということで、家ではどのようにして過ごされておられましたか」というもの。
家にいる時間が多い人間なので通常運転というか、特に外出が制約されても変わらなかったという。週に一回、達郎さんに連れられてスーパーまで行って食料品を買い出す生活だったとか。「クルマで待っております」と達郎さん。

・夏のモンタージュ
2014年のアルバム『TRAD』収録曲だが、もともとは高畑充希さんに書いた曲のセルフカヴァー。「高畑充希さんもアレですね、女優業が、どんどんどんどんアレですね、成長しておられますね」と達郎さん。

・夏の恋人
1978年のデビュー・アルバム『BEGINING』から。ロサンゼルスのララビー・サウンドでレコーディングしたことを思い出した、とまりやさん。

・自分を楽しませる方法
「夏のモンタージュ」をリクエストした札幌市のリスナーから「まりやさんは自分の機嫌を取るのが上手な人というイメージがあり、とても憧れます。自分を楽しませる方法、ご機嫌をとる方法、何かあれば是非教えてください」というお便り。

まりや : 単純におめでたい性格なだけなんじゃないかと思うんですけどね、どうですか? たっつあん。
達郎 : そうですね。
まりや : ねぇ。
達郎 : その通りですね。
まりや : はい。すいません。
達郎 : 寝れば治るという...
まりや : あはは(笑)。

・麺料理
「夏の恋人」をリクエストした仙台市のリスナーから「今の時期、多く食卓に登るメニューは何ですか? またお二人が好きな麺料理はありますか?」という質問。
ゴーヤとか夏野菜を使ったものが多いそうだ。
達郎さんの好きな麺料理は盛り蕎麦。
まりやさんは「私、パスタが好きかも。でも、いろいろね、そのときの気分によって」という答え。

・暑さ対策
リスナーから暑さ対策についての質問。しかし話は脱線して、女の子が持ってる携帯用の扇風機の効果から、達郎さんはひと歩きすると汗だくになる話になり、自粛期間中に太った話題になった。まりやさんは3キロ太ってダイエット中。達郎さんは番組の収録スタジオにあるポテトチップスに手を出さないようにしてるそうだ。「柿ピーとかすぐ手出すから」とまりやさん。「いけませんね」と達郎さん。

・弘田三枝子
まりやさんのアイドルだった弘田三枝子さんがお亡くなりになった。この自粛期間中に志村けんさん、服部克久さん、弘田三枝子さんと、大切な方を亡くして、今でも喪失感を引っ張ってるとまりやさん。今週はまりやさんの原点と言うべきレコード『ヒット・キット・パレード Vol.2』を持ってきたそうだ。

・かっこいいツイスト
パンチのミコちゃんと言われた弘田三枝子さんの「かっこいいツイスト」。オリジナルはフレンチ・ポップスだが達郎さんは知らないそうだ。リチャード・アンソニーの「TWIST AND TWIST」に漣健児さんが訳詞を書いてる。1962年、15歳のリズミカルな歌唱。

・SWEET LOVE
1970年代の初頭にコルゲンさん(鈴木宏昌)のところで、松木恒秀さんや岡沢章さんと組んだジャズ・アルバムを何枚か残しているが、それもまりやさんのお気に入り。1976年のアルバム『MY FUNNY VALENTINE』の中から弘田三枝子さんの作詞作曲による「SWEET LOVE」。抑制されたソウル・シンガーっぽい片鱗を見せてくれた歌も素敵とまりやさん。

その後、達郎さんとまりやさんは弘田三枝子さんと知己を得て、達郎さんのNHKホール公演を見にきてくれたこともあったという。2003年にまりやさんが『LONGTIME FAVORITES』を出したときに「悲しき片想い」と「砂に消えた涙」を収録したのでCDを送ったことがあるそうだ。弘田三枝子さんから「まりやちゃんの歌聴かせていただいて本当によかったの」と自宅に電話がかかってきて、まりやさんは弘田三枝子さんからそう言われて、歌手として免状をいただいたような光栄な気持ちになったのを覚えてるとか。人柄が素晴らしいとまりやさん。

・駅
2006年に「クリスマス・イブ」と「駅」をカヴァーした邦楽のカヴァーアルバム『MY TAPESTRY』から。

弘田三枝子さんは「お」を「ほ」と歌う。それ僕と同じアプローチだと達郎さん。弘田三枝子さんについて達郎さんは「一言で言えば早過ぎたんですよ」と話している。ジャズやロックンロールが日本で受け入れられた、もう10年か15年後に生まれていたら、洋楽アプローチで貫き通せたのに早すぎたと達郎さん。

・砂に消えた涙
「砂に消えた涙」のオリジナルはミーナだが、弘田三枝子さんも歌っていたので、どうしても『LONGTIME FAVORITES』に入れたかったとまりやさん。ストリングスのアレンジは服部克久さんでアヴィー・ロード・スタジオで収録。

弘田三枝子さんの「駅」をリククエストした福岡県の超常連のリスナーから「弘田三枝子さんの曲でいちばんのお気に入りの曲は何ですか?」という質問。
まりや : いちばんのお気に入りと言ったらやっぱ「悲しきハート」かもしれない。「想い出の冬休み」ていうのも好きです。

・山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020
9月5日(土)、6日(日)の仙台公演、10月の福岡 DRUM LOGOS、そして11月の東京・目黒 BLUES ALLEY JAPANは、東京からかなりの人数の移動を伴う公演開催に関してのいろいろな問題点、東京公演については地方から参加されるお客さんの安全性など、感染拡大予防対策のガイドラインに沿って実施することが困難なため、今年の開催はできないという結論に達したそうだ。
「ウイルス騒ぎがこんなに長引くとは全然予想できませんでしたので。楽しみにしてくださっていたみなさま、本当に申し訳なく思っとります。深くお詫び申し上げます。何らかのかたちで代わりの何かをしたいと思っていますので、しばらくお待ちください」と達郎さん。

・LIVE TURNTABLE
まりやさんのデビュー40周年のイベント LIVE TURNTABLE も中止。
「スタッフと一緒にここんところ慎重に協議を重ねてきましたけれど、感染拡大予防対策のガイドラインに沿って、実施することがとても難しいという結論に至りました。本当に申し訳ない限りなんですけれども、一回は回数を増やしてやることが可能かどうか、いろんなかたちでのシミュレーションをしたんですけれど、やっぱり全てを完全に整えることができなかったんですね。ですが、せっかく当選された二千名の方々に対しては、これを穴埋めすべく、ちょっと代案を検討中なんですね。で、ちょっといいかたちでみなさんに楽しんでもらえる何かを見つけ次第、ご連絡をするというかたちを取らせていただきたいと思います。まだ可能性というかどういうかたちでそれを楽しんでいただけるか、それは今の段階で言えないんですけれども、ご理解のほど、楽しみに待ってください。よろしくお願いします」とまりやさん。

・プレゼント
こういう事情なのでプレゼントも既成に出てるものしかなく、それではおもしろくないので、今回はサイン色紙に宛名を書いて、達郎さん、まりやさん、それぞれ30名ずつ計60名にプレゼント。

・いそしぎ (THE SHADOW OF YOUR SMILE)
後半は服部克久さん。まりやさんとは1981年にアルバム『VIVA MARIYA!!』に入ってる「戻っておいで・私の時間」のジャズ・ヴァージョンのアレンジから。いちばん色濃く残ってるのは『LONGTIME FAVORITES』のレコーディングで渡英して10日間ほど過ごしたとき。テムズ川上流のフレンチ・レストランで、服部先生がフランス語でワインを注文したら、ソムリエの態度が変わって下へも置かぬ扱いになったことだとか。そういうカッコよさを思い出すという。服部克久さんの結婚式の仲人が白洲次郎夫妻で、服部良一さんが白洲次郎さんと親しかったそうだ。今週はリクエストの多かった「THE SHADOW OF YOUR SMILE」。余談だがこの曲を作ったジョニー・マンデルも6月に亡くなった。

・SPARKLE
名古屋市のリスナーからのリクエストで、2014年9月18日に名古屋国際会議場センチュリーホールで行われた公演から、「来年の予告編です」というMC入りの「SPARKLE」。珍しくアンコールのいちばん最後に歌ったという。



■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/
2020年08月30日は引き続き「納涼夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
http://www.tatsuro.co.jp
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