goo blog サービス終了のお知らせ 

サウンド・ストリート21

2007年06月13日 | 佐野元春 Radio Days

サウンド・ストリート21 「Motoharu Radio Show」
2007年6月12日(火) 23:00-24:10
DJ:佐野元春
GUEST:小松シゲル、高桑圭、深沼元昭

Playlist
君が気高い孤独なら / 佐野元春
DJ! DJ! ~とどかぬ想い / ノーナ・リーブス
Tomorrow Night For Sure / Curtis Mayfield
Water On / Curly Giraffe
Box Of Rain / Grateful Dead
エンプティ・ハンズ / Mellowhead feat.佐野元春
Rock The Casbah / The Clash
荒地の何処かで / 佐野元春
黄金色の天使 / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・『COYOTE』特集
6月13日発売ニュー・アルバム『COYOTE』のレコーディング・セッションに参加したドラムス小松シゲル、ベース高桑圭、ギター深沼元昭の3人をゲストに迎えての『COYOTE』特集。

・小松シゲル
ノーナ・リーブスのドラマー小松シゲル。ノーナ・リーブスのバンド名の由来は、バンド全員がR&B、モータウン、スタックスの音楽が好きで、架空の黒人の女の子が歌っているようなイメージにしたいということになり、マーヴィン・ゲイの娘さんで女優のノーナ・ゲイと、'60年代に活躍したマーサ & バンデラスの中心人物だったマーサ・リーブスの名前をくっつけてバンド名にしたという。ソウル・ミュージックが好きな者どうしで、アイズレー・ブラザーズをギターでやる、というのがバンドのコンセプトだったとか。
「僕なんかも同業の新世代の音楽を聴くのが好きなんだけれども、明らかにブルースがある音楽と、ブルースがない音楽と二つに別れるんだよね。だけれども今回僕の新作『COYOTE』に参加してくれた三人のミュージシャン、小松くん含めてね、みんな表現のどこかにブルースがあるんですよね。それは僕なんかわかるんだけどね」と元春。

・DJ! DJ! ~とどかぬ想い
「小松くんがこのレコードの中で叩いていたドラムのスタイルを僕らの世代では"フッチー・タッチー"、ファットとスネアの音がこう聴いてると、フッチー、タッチーってね。でも、米国のロック・バンドでジャム・バンド・オリエンテッドなね、PHISHというバンドがいるでしょう。あのドラムも、まあPHISHなんていうとオルタナティブ・ロックというイメージがあるかもしれないけど、実際ライヴのプレイを見てみると、ディスコ的な"フッチー・タッチー"がすごく多いんです。しかも正確で、同じ事やってるんだけれど、だんだんだんだん気分盛り上げてくれるようなそういうドラム。だから僕はねPHISHのドラマーを少し小松くんのドラムの中に見てるんですよ」と元春。

・Tomorrow Night For Sure
小松シゲルの音楽的なルーツの曲。カーティス・メイフィールドの「Tomorrow Night For Sure」は「DJ! DJ! ~とどかぬ想い」の元ネタともいえる楽曲。

・高桑圭
高桑圭はワウワウヒッピース、ロッテンハッツ、グレート3、オネスティという音楽のキャリアがある。現在はソロでカーリー・ジラフをやっている。楽器演奏より曲作りのほうが好きなんだそうで、カーリー・ジラフの曲は実は15年くらい前に書いた曲が多いという。それくらい寝かせたほうがいい感じになってるのだという。
「それはね、いい方法かもしれない。僕はね、詩がそうですね。何か思い浮かぶとメモ書きして、仕事場戻って、詩のメモをポーンと放り投げる箱があるんだけれども、そこに貯めていく。半年くらい経って、でまた読み返してみて、ゴキゲンなものは残っていくんだけれど、ウーンっていうのは捨ててちゃう。時間が経ってまだピンとくる言葉は何かあるんじゃないかと思って、でそれを中心に曲を作るっていうのはあるね」と元春。

・Water On
カーリー・ジラフのファースト・アルバムに入ってる曲。

・Box Of Rain
高桑圭の音楽的なルーツの曲。グレートフル・デッドの「Box Of Rain」。
元春「デッドが構築しているユニヴァースというのかな、宇宙というのかな。これはとてつもなく大きいもんね。僕の世代だと、グレートフル・デッドが素晴らしいと思うのは、ああしたロックンロールの現場にいる人たちで、古い人たちなのかなと思うんだけれども、インターネットですとか、新しいメディアへの取り組みが異常に早かったんですよね。'60年代の音楽を聴いて育った世代から見ても、グレートフル・デッドというのは米国ロックでも特別な存在だし、ただのヒッピーの集まりというよりかは、もっとヴィジョンがしっかりしているね...」
高桑「僕はヒッピー・ムーヴメントってあんまり興味がないんですよね。だから、そういう聴き方はしてないんですけども、自由っていう意味を考えさせられる感じっていうかね...」

・深沼元昭
1996年のアルバム『FRUITS』に収められた「水上バスに乗って」のレコーディングに参加したのがプレイグス。現在はGHEEE(ギー)というバンドのギタリストとして活動をはじめたところ。フロント・マンから解き放たれてリラックスして楽しんでいるという。

・エンプティ・ハンズ
2005年に発表した楽曲「エンプティ・ハンズ」。今やメロウヘッドの代表曲となっている。
「詩を聴いてメロディーを口ずさんでみると、まるで自分がいつか書いたかのような乗り移りが簡単にできるというか、ピシッと自分でフォーカスあったような気がした。自分の製作じゃないバック・トラックにヴォーカルを入れるというのはキャリアの中でなかったことなんですよ。なのにハマッちゃうみたいなね」と元春。

・Rock The Casbah
深沼元昭の音楽的なルーツの曲。クラッシュの「Rock The Casbah」。
あのパンクの時代は第三世界からの音楽がロンドンに流入して人種を超えて音楽のミクスチュアがあった。クラッシュも今聴くとリズムのヴァリエーションが豊かで、ただのパンクのバンドではなかった。アメリカでも一定の評価があった。

・『COYOTE』楽曲解説
「星の下 路の上」は一度レコーディングしたが、数日後に「やらかいグルーヴでいこうぜ」と再レコーディングしたそうだ。それでテイク1かテイク2で録ったものが3トラックEPに入ったという。アルバム・ヴァージョンはキーボードなしの「骨をきっちり見せる」ミックスにしている。

・荒地の何処かで
録り終わった後、キヨシ(高桑)が「佐野さん、僕が感じている'60年代音楽のいい部分がこの中にあるんですよ」と言ったそうだ。深沼は元春のギター・カッティングに寄り添うようにギターを弾いたという。
元春「でも、ギターのサウンドが深沼だなぁっていう(笑)。どんなフレーズ弾いてもね」
深沼「そうですね。これは恥ずかしいくらい自分らしいなって」

・君が気高い孤独なら
すごくキャッチーな曲。元春はノーナ・リーブスやグレート3を聴いた時にこういうモータウン的なアップビートは喜んでやってくれるんじゃないかと思って素材として持って行ったという。
「ドラムのフィルでロールがプルルルって入って、またグルーヴィー。あれは小松くんの正しい解釈。あれこそ僕が欲しかったフィル。それを言わないで出てきたのでこれは素晴らしいなって思ったんだよね」と元春。

・折れた翼
最初はイントロからフォーリズムでやったのだが、元春が手術してワンコーラスはギターとピアノにウィスパーで出て、途中から最後に向かってスクリームになる形にした。

・呼吸
元春のソロだがコーラスで深沼、小松、片寄が参加。高桑が仕事でいなかったので片寄を呼んだという。

・ラジオ・デイズ
1曲の中で3回テンポが変わるし、転調して知らないうちにまた元に戻る。レコーディングはスリリングで楽しかったという。

・Us
言葉を中心にして曲を作ったので小節が変則的だったという。「知的すぎた」という反省があり、一度持ち帰り整えてから、「せーの」でレコーディング。エンディングに向かうスリリングな感じがいい。レコーディングでは元春の動きを見ながらついて行ったのだとか。

・壊れた振り子
'70年代のクロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤングににおいが似ている。バッファロー・スプリングフィールドとか。ハーモニックスで始まってる。ミックスしてゴキゲンだったという。

・世界は誰の為に
レコーディングの空き時間にアイディアが浮かんでセッションして作った曲。

・コヨーテ、海へ
アルバムの表題曲といってもいい曲。7,8分もある曲だが、詩を聴きながら演奏したので、飽きさせることなく聞かせられる楽曲。アルバムのベスト・トラック。"この世界を信じていたい"と元春が歌い終わった時に、小松シゲルがキックとトップを同時に「ターン」と鳴らしたのだという。

・黄金色の天使
バンドが一丸になってる感じがレコーディングの時からあったという。録り終えた時にラスト・ナンバーになる予感があったそうだ。この温かみ、それまでの曲を包容する力があったからだという。

■リクエスト・お便りの宛て先:
リクエスト・お便りの宛て先:
〒150-8001 NHK-FM「サウンド・ストリート21 佐野元春」係
e-mailで送れるホームページはサウンド・ストリート21

■今後の予定
来週もひき続きゲストに小松シゲル、高桑圭、深沼元昭を迎えて新作『COYOTE』の話題を中心に。

Sound Street 21

2007年06月06日 | 佐野元春 Radio Days

サウンド・ストリート21 「Motoharu Radio Show」
2007年6月5日(火) 23:00-24:10
DJ:佐野元春

Playlist
Brown Eyed Girl / Van Morrison
How Could We Still Be Dancin' / Brian Wilson
Walkin' In The Sun / Travis
Reason For Living / Roddie Flame
Nothing Clings Like Ivy / Elvis Costello
月夜を往け / 佐野元春 and The Hobo King Band
太陽 / 佐野元春 and The Hobo King Band
希望 / 佐野元春 and The Hobo King Band
地図のない旅(Live) / 佐野元春 and The Hobo King Band
観覧車の夜(Live) / 佐野元春 and The Hobo King Band
星の下 路の上 / 佐野元春
ヒナギク月に照らされて / 佐野元春
裸の瞳 / 佐野元春
君が気高い孤独なら / 佐野元春
ズッキーニ ホーボーキングの夢(インストゥルメンタル) / 佐野元春 and The Hobo King Band
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・ラジオ・デイズ
「久し振りですね、このNHKのスタジオ。僕は以前'80年代に毎週月曜日にこのスタジオから音楽番組を届けてました。モトハル・レディオ・ショウですね。覚えてくれている方もいると思います。あの頃とスタジオの雰囲気はほとんど変わっていませんね。目の前のマイクロフォン、キュー・ボックス、そしてちょっと汚れた壁。いいですよね。今夜再びあの時と同じ雰囲気で番組を届けられるのをとてもうれしく思っています」と元春。

・Brown Eyed Girl
元春のフェイバレイト・シンガーのひとりがヴァン・モリソン。
「音楽に向かう姿勢、楽曲の素晴らしさというのもそうなんですけれども、なんといっても彼のソウルフルな歌声、アイルランドを代表する素晴らしいシンガーだと思います」と元春。

・サウンド・ストリート「モトハル・レディオ・ショウ」
元春が担当していたのは1981年4月から1987年3月までの約6年間。番組のモットーは"Less Talk, More Music"。6年間に約2000曲以上レコードをかけたという。途中、活動の場をニューヨークに移した時(1983年から1984年にかけて1年間)も「モトハル・レディオ・ショウ・イン・ニューヨーク」として番組は続けた。

・How Could We Still Be Dancin'
ビーチボーイズのリーダー、ブライアン・ウィルソンのアルバム『Gettin' In Over My Head』からの1曲。 エリック・クラプトン、エルトン・ジョン、ポール・マッカートニーといった古くからの友人たちが参加している。

・インディペンディエンテ
以前イギリスに「インディペンディエンテ」というレーベルがあった。アンディー・マクドナルドという人物が主催している。元々は「ゴー・ディスクス」というレーベルを運営していた。このレーベルにはラーズ、ビューティフル・サウス、ポール・ウェラーといったアーティストが所属していた。「少数精鋭」というのがポリシーでこれまでにもいいレコードをたくさん残してきている。残念ながら「ゴー・ディスクス」はポリグラムに吸収されて活動を終えている。そこのレーベル・プロデューサーであるアンディー・マクドナルドが最近新しいレーベルを作った。それが「インディペンディエンテ」というレーベル。徐々に名前が知れ渡ってきている。このレーベルには現在、トラヴィス、ロディー・フレイムといったアーティストが所属している。レコードの製作はするけれどもアーティスト活動への拘束は一切しない、アーティストにはインディペンデントな自由を与えて、しかし作品の配給はメジャーと同じ販売網で売るという方針を打ち出している。
イギリスの独立レーベルといえば古くは「ラフ・トレード」という素晴らしいレーベルがあった。今でもある。レーベル・プロデューサーはジェブ・トラヴィス。最もうまくやっているインディペンデント・レーベル。レーベルをはじめたのが'70年代。現在でもニュー・アーティストの発掘に力を注いでいる。
インディペンディエンテ・レーベル所属のアーティストを二組紹介するといってかけたのがトラヴィスとロディー・フレイム。

・ロスト・ハイウェイ
米国のレーベルで元春がいいなと思うのが「ロスト・ハイウェイ」。どちらかといっと、いい意味で米国音楽の保守的な面を大事にしているレーベル。ジョニー・キャッシュ、ヴァン・モリソン、ライアン・アダムス、最近ではエルヴィス・コステロがこのレーベルに所属しているルシンダ・ウィリアムスと一緒にデュエットしたいという理由でレーベルを移籍したという話。リスナーだけじゃなく玄人にも受けがいいレーベルだといっていい。その「ロスト・ハイウェイ」からエルヴィス・コステロのアルバム『The Delivery Man』から「Nothing Clings Like Ivy」(この曲でコステロとデュエットしているのはエミルー・ハリス)。

・デイジー・ミュージック
元春が主催するレーベル。
「『デイジー』といえばヒナギク、野の花。可憐で強く、また地面の下では根っこでみんなが繋がっているというそんなイメージがあります。自分の歌の中でも、この『ヒナギク』、『デイジー』という言葉が大好きで何度か使っています。このレーベル『デイジー・ミュージック』をはじめたのが2004年6月。もうすぐ3周年を迎えます。このレーベルの第一作目としてリリースしたアルバムは『THE SUN』というアルバムです。そしてつい最近、レーベル二作目となる僕の新作アルバムが完成しました。アルバム・タイトルは『COYOTE』。サウンド・ストリート21、4回に渡っての放送ですが、番組でもこの僕の新作アルバムから少しずつ曲を紹介したいと思っています。僕のソングライターとしての現在を感じてもらえるこの新作からの曲、是非聴いてみてください」と元春。

・アルバム『THE SUN』
「アルバム『THE SUN』。このアルバムはリリースまでけっこう大変でした。その前に出したアルバムからだと4年という長いインターヴァルがありました。この間僕とバンドは全国ツアーを何回か行いました。その4年間に書き溜めた曲をまとめたのがこの『THE SUN』というアルバムです。なんといってもうれしかったのはファンの人たちがみんな待っていてくれたということです。それはその後のライヴ・ツアーの時によくわかりました。4年というブランクにも関わらず全国どの街でも僕とバンドは熱い声援をもらいました。その時本当に僕は素晴らしいファンに支えられているんだということがわかって感激しました」と元春。
2005年2月にNHKホールで行われたライヴ盤から「地図のない旅」と「観覧車の夜」。

・3トラックEP『星の下 路の上
アルバム『COYOTE』を作るきっかけとなった曲「星の下 路の上」。録音したのは2年前。先行アルバムとして3曲入りのEPを作ったが、その中の1曲。バンドはギター深沼元昭、ベース高桑圭、ドラムス小松シゲル、元春がギターとキーボードというメンバー。みんなそれぞれバンドがあって深沼は元プレイグス、メロウヘッドを経て現在はGHEEEという新しいバンドを作っている。ベースの高桑はグレート3、小松はノーナリーブスというバンドにいる。世代的に言うと元春の'80年代、'90年代のレコードを彼らが多感な頃に聴いていたことになる。
「レコーディングのほうはとても楽しかったですね。彼らはミュージシャンとしての力は元々素晴らしいものがありますから、僕のレコーディングではこのメンバーが集まってどれだけご機嫌にスパークするか、というのがテーマでした。まあ結果のほうは素晴らしかったです。僕も彼らからとてもいいものをもらいましたし、僕も彼らに何かいいものをあげられたんじゃないか、そんなふうに思っています」と元春。

・アルバム『COYOTE』
新メンバーでのレコーディング、そして3トラックEPのリリースがきっかけとなって、いよいよフル・アルバムの製作に入った。レコーディングの期間は大体半年間くらいだった。特に問題もなく順調に進んだレコーディングだった。
「たぶん僕を含めてみんなが見えていたゴールが、けっこうはっきりしていたんじゃないかなと思っています。でも実際のところはバンドのみんなに聞いてもらわないとわかりません。きっと僕の知らないところで物凄い苦労があったっていうこともあるかもしれないです。そのへんは是非この番組にバンドのみんなに集まってもらって話を聞いてみたいところです。ちょっと声をかけてみるので待っていてください」と元春。

・最高傑作
「まあこの新作アルバムですよね~。リリースの前からアルバムについて僕がいろいろと話してしまうというのもどうかなと思うので、まずは先入観なしに新曲を聴いてほしいというのが僕の気持ちです。最近の僕はここ1,2ヶ月アルバムのプロモーションで忙しくしています。僕にとっては3年振り。スタジオ・レコーディング盤というと2004年に出した『THE SUN』以来ということで、なにか僕は個人的にはいい調子で来てるなという実感があります。正直に言うと前のアルバム『THE SUN』、このアルバムで力を出しきってしまったという思いがあって、本当に作り終えた後は、これを越えるアルバムはできない、とか言って弱音を吐いていたこともありました。しかし、こうしてちゃっかり新作ができたということを思うと、アーティストというのは、人にもよりますけれども、僕の場合はあまり過去のことにこだわっていないというか、できたものが傑作であってもまた駄作であっても創作を続けるということが大事なんだろうなと、最近思います。僕の場合はいつでも最新作が自分の最高傑作だと思っているので、この『COYOTE』という最新アルバムでも自信を持って音楽ファンに届けることができるんじゃないかと思っています。そしてこのアルバムのタイトルについて、取材などでいろいろといろんな人に聞かれます。今回このコヨーテと呼ばれる男を主人公にしたひとつのロード・ムービーがあって僕はそのサウンド・トラック盤を作ってみようというそんな発想でアルバムを作ってみました。是非、アルバム全体を聴いてもらってリスナーのみなさんの感想を聞いてみたいですね」と元春。

・君が気高い孤独なら
アルバム『COYOTE』のリード・トラック。
「ちなみに僕はあまり頻繁にミュージック・クリップを作るほうじゃないんですけれども、今回はこの曲のクリップを作ったので是非どっかでご覧になってください」と元春。



■リクエスト・お便りの宛て先:
〒150-8001 NHK-FM「サウンド・ストリート21 佐野元春」係
e-mailで送れるホームページは「サウンド・ストリート21

■今後の予定
来週もひき続き新作『COYOTE』の話題を中心に。

Super J-Hits Selection(山下久美子)

2007年05月21日 | 佐野元春 Radio Days

昨夜のFM802「Super J-Hits Radio」(午後7時-10時の3時間)に、山下久美子がコメント出演していました。

「Super J-Hits Selection」というコーナーで、「Super J-Hits Selection」とは、毎年たくさんの曲が生まれ、その中から時代を超えて愛され続ける楽曲が誕生しているが、番組ではそんな楽曲を「Super J-Hits」と呼び、「Super J-Hits」を生み出しているアーティストたち自身の心に色褪せることなく響き続けている「Super J-Hits」を選曲してもらうというコーナーです。

山下久美子が選曲したのは佐野元春の「SOMEDAY」でした。

山下久美子「山下久美子にとってSuper J-Hitsということで選んだというか、思い浮かべた時に『SOMEDAY』佐野元春、この曲が思い浮かびました。やっぱりなんか夢中で駆け抜けた80年代のよい思い出がホントによみがえってくるっていう。特に佐野くんとは同期の仲だったりしますし(笑)、そして、まあ当時ライヴハウスを一緒に盛り上げていったというような、そういうこともあったりなんかして。それからあの当時、ニューヨークでレコーディングをワクワクしながらやっていたわけですけれども、マンハッタンを歩いていると、ふと見かけた佐野元春とかね(笑)、会うかな(苦笑)、とか思いながらも、すごい縁を感じるわけですね。やはり佐野くんの曲の中でも、ものすごい名曲がたくさんあるわけですけれども、この『SOMEDAY』を聴くとあの頃がんばっていたあたし自身がよみがえってくる。あの気持ちがもう一度ふつふつと。そういったあたしにとってはものすごく大切な邦楽かなと思ったので、今日はこの曲を選んでみました」

今週の土曜日には大阪スクール・オブ・ミュージック専門学校でライヴがあるそうです。大阪では8年振りとなるワンマン・ライヴだそうです。番組では4月22日にSHIBUYA BOXXで開催されたライヴから「SINGLE」のライヴ音源が流れました。

Access To The Music Special

2007年05月04日 | 佐野元春 Radio Days

NTTドコモ関西 presents Access To The Music Special
FM802 2007年5月4日(金)10:00-18:55
DJ:スガシカオ/尾上さとこ

「スガシカオのアクセス三本勝負」
17時代ゲスト:佐野元春

Playlist
情けない週末 / 佐野元春
君が気高い孤独なら / 佐野元春
荒地の何処かで / 佐野元春
-----------------------------------
■内容の一部を抜粋
・音楽バラエティー番組「MUSIG」出演
「最近ではテレビなんかでもよくお見かけしまして。よくあそこまで下りて来てくださいましたって感じなんですけれど」とスガシカオ。
「僕はね、下りたって感じが全然しなくて、すごく楽しくやってる。ただ僕はテレビはあまり出演の経験がないんです。テレビについてはテレビ・プロデューサーの言うとおりにやってる。まな板の上の鯉って感じですね」と佐野元春。

・スガシカオと佐野元春
つい最近までFM802でレギュラー番組を持っていたというスガシカオ。その中で歌詞がすごいと思う人の曲を紹介するコーナーがあったそうだ。そこで学生時代に佐野元春の影響を受けたと話したんだとか。これまで何度か佐野元春と会っていて、そのあたりについては佐野元春に話したこともあるそうだ。

FM802のイベント「Meet The World Beat」に矢野顕子とのジョイントで出演した佐野元春。その年、別ステージにスガシカオも出演していて、佐野元春は、ウィリッツアーとスガシカオのギターという二人でステージをやっているのを見ているそうだ。
スガシカオは、最後に出演者全員でステージに立つ場面で、佐野元春と同じステージに立てたことがうれしくて、友達に電話をしたそうだ。
矢野顕子と佐野元春が「SOMEDAY」を歌っていた時、雨がひどくて、矢野顕子の上に屋根に溜まった雨が落ちてきて、佐野元春は慌ててすっ飛んで行ったというハプニングを覚えていると話した。

・情けない週末
FM802のレギュラー番組で紹介した曲。
「歌詞が好きなのって他にも一杯あるんですよ。この当時の曲で言ったら『Young Bloods』とかも好きだし、他にもこれはすごいなっていうのはあったんですけど、『情けない週末』という曲の、何でしょうね、この説得力というか、それをみんなに聴いてほしくてこの曲を選んだんですよね」とスガシカオ。
「僕のデビュー・アルバム『Back To The Street』に入ってる。でも実際この曲を書いたのは僕が17歳くらいのことでしたね。ずいぶん背伸びした詩を書いたなぁと思ってましたけれども。だから今聴くとホントに何をこんなにつっぱって背伸びした歌を歌うかなという(笑)」と佐野元春。
「え~~っ、ウソでしょ~、これ17歳で書いたの~。コード進行もですか? ゲェッ~~。これつっぱってないじゃないですか」とスガシカオ。
「まあ、そうだね、純情な歌ですけどもね。はい」と佐野元春。
「僕、だから、あの雰囲気の曲でね、ふつうもっと重くなりがちじゃないですか、恋愛の歌でああいう曲だったら重くて然るべきなのに、一目惚れみたいなことをテーマにしている、そのリアルさ加減がものすごくグッと来ちゃったんですよね」とスガシカオ。
「そうですか。僕は東京で生まれて育っているんで景色は東京ですよね。パーキング・メーター、ウィスキー、地下鉄の壁なんてのが景色で出てきて、そういう舞台設定の中で、僕は当時本当に16歳、17歳でしたから、弱冠自分より年上の人に恋をしてしまったという曲なんです。ただ生活するのに僕は経済力ないですし、生活といううすのろさえいなければ僕は一緒に暮らして生きたいんだけれどもという、そういうなんか青年というか少年の純情を描いたつもりなんだけれどもね」と佐野元春。

・6月13日発売ニュー・アルバム『COYOTE
「ひとつ前のアルバム『THE SUN』は複雑に練りこまれたアルバムだったと思うんです」とスガシカオ。
「スガくんとはあるステーションの別の番組でご一緒した時に、ちょうど『THE SUN』のプロモーションの頃で、『THE SUN』を持ってスガくんに会いに行った。で聴いてもらったのはいいんだけれど、スガくんが『佐野さん、曲はいいんだけれど、ちょっと難しいんだよね』って」と佐野元春。
「言ってないっスよ、オレ(笑)。そんなことって言ったっけ、言ってないスよ」とスガシカオ。
「僕ね、いろんな人から、どう言われようがいいんだけれど、同業者から言われると、『そうなんだよね』って妙に納得しちゃう自分がいるんです」と佐野元春。
「そう(笑)、複雑だったんですね、すごく」とスガシカオ。
「楽曲はR&B、JAZZYな、ちょっと複雑なこと、それは確かなんです。というのはホーボーキングバンドという10年、11年一緒にやってるんだけれど、ミュージシャンとしてのスキルが高い連中。彼らと一緒に自然にそういう音楽性に行っちゃう。で今回はね、10年来一緒にやっていたホーボーキングバンドにちょっとお休みしてもらって、僕よりもっとヤンガーなミュージシャンたち3人に集まってもらって、バンド形式で録ったそういうアルバムなんです」と佐野元春。
「たぶん一緒にやってる新しい方たちと僕は同世代くらい、深沼(元昭)さんと同い年なんで、たぶん同じくらいの世代。だから彼らも、僕もそうですけれど、一回アーティストとしての佐野さんを素人として聴いてから、たぶんミュージシャンになってるので、なんか自分なりの何かがある感じがあるんですよね。楽器の鳴らし方に、はい」とスガシカオ。
「それはね、言ってましたね。スタジオに入ってすでに僕がいるわけで、僕が持ってきた曲を一緒にリハ(ーサル)したり一緒に演奏したりするんだけれど、彼らは僕が何者かってことはよく知っていて、で佐野元春だったらこういうイディオムだろうみたいなものを僕にぶつけてきて、それがすごく的を得ていたりすると、なんで君は僕より僕のことをよく知ってるんだという世界にいったんだよね(笑)」と佐野元春。
「『COYOTE』という今回のアルバムの曲を聴くとすっごい『ナポレオンフィッシュ(と泳ぐ日)』の頃の匂いが、なんかどこからともなくしてくるんですよね」とスガシカオ。
「さっきスガくんから聞いて、すっごく新鮮なコメントとして受け取った。自分自身は現在進行形で作ってるから、自分の過去のどのラインに乗っかってるのか、よくわからないんだよね。でも、そう言われれば『あっ、そうかもしれない』って思いますよね」と佐野元春。
「後ろに鳴ってる音もね、だから、そこを聴かせようとしてる感じがすっごくするんですよね。で、今回の『COYOTE』というアルバムは、はっきりいってものすごくシンプルなロックンロールですよね。どの曲もホントに無駄のないシンプルなロックンロールになってて、それが余計に佐野さんの曲の良さというか、佐野さん節みたいなものが余計に前に出てくる感じが僕はすっごくしました」とスガシカオ。
「それはね、スガくんがホントに多感な頃から僕の音楽を聴いてきてくれたからこの『COYOTE』というアルバムがそうなんだって鋭く批評できる、それが僕にとってすっごく光栄です。そしてうれしいですね」と佐野元春。

・アルバムの作り方
「アルバムを作る時は曲をある程度バーって作ってセッションに入るのですか?」とスガシカオ。
「あのねアルバム毎に作り方は違いますね、振り返ってみますと。前のアルバム『THE SUN』はバンドとのセッションが先にあって、だから音楽的なものが先にあって、そこに言葉がついてきたんです。今回の『COYOTE』は言葉が先にあって、後から音楽が追随してきたという、こういう感じでしたね」と佐野元春。

・ロード・ムービー
「『THE SUN』っていう前のアルバムはいろいろな人の人生を歌ったんですよ。女の人もいるし、男の人もいるし、子どももいるし、そういういろんな人の人生を歌ったんだけれども、今回はコヨーテと呼ばれる男の視点で、その人にロードをさせて、その道行きを曲に落とし込んでいってみようと、こういう発想でしたね。すごく楽しかった。なんか一編の映画を作ってるような感じで楽しかった」と佐野元春。
「だからね、アルバムはアルバムとして一枚あるんだけれど、実を言うとスクリプトっていうか、映画のシナリオも一個僕は持ってるんだ。それを映画の監督に渡したら一本の映画が出来たらいいなぁと思ってるんだけれど」と佐野元春。
「昔から映画のサントラ盤を自分で作れたらいいなぁーって思ってたんです。だけど映画がないとサントラ盤できないから、どうしようか、サントラ盤だけ先に作っちゃえみたいな感じ」と佐野元春。
「もう自分で撮っちゃったらどうですか?」とスガシカオ。
「カメラ担いでね。う~ん、やっちゃおうかな。う~ん今度やってみる(笑)」と佐野元春。
「どうなるかわかんないですけど(笑)。映画とかホント全然わからないですけど。無責任なことを言いました」とスガシカオ。

・荒地の何処かで
「僕、1曲目聴いて、2曲目が鳴った瞬間に、『あぁ、なんか今回違うぞ』ってこの曲で思いましたね」とスガシカオ。

・ライヴ・ツアー
「夏に『COYOTE』のレコーディングに参加したミュージシャンたちと都市部かため撃ちでやって、秋以降は地方のホール・コンサートになるので、ホーボーキングバンドとロードに出ようかどうしようかというところ」と佐野元春。

・秋から立教大学で講師
佐野元春は母校の立教大学でこの秋から「言葉と音楽」というテーマに講義をする予定だとか。ヤング・ジェネレーションのために部外講座。


MUSIC FLAG

2007年04月30日 | 佐野元春 Radio Days

ASAHI SUPER DRY MUSIC FLAG(TOKYO FM & JFN全国38局ネット)
2007年4月29日(日) 15:00-15:55
[佐野元春×サンボマスター]
ナビゲーター:佐野元春
フラッグ・アーティスト:サンボマスター

Playlist
君の声は僕の恋僕の名は君の夜 / サンボマスター
そのぬくもりに用がある / サンボマスター
Subterranean Homesick Blues / Bob Dylan
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ / サンボマスター
青春狂騒曲 / サンボマスター
手紙 ~来たるべき音楽として~ / サンボマスター
I Love You / サンボマスター
歌声よおこれ / サンボマスター
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・佐野元春のコメント
「サンボマスターを僕がはじめて見たのは、たしかテレビの中でしたね。彼らが歌ってるところを映したミュージック・クリップを見たのが最初でした。スリー・ピースのロックンロール・バンドですし、もともと僕はバンドの構成ということでいうと、トリオですね、ドラム、ベース、ギターのロックンロール・バンドとしては基本的なトリオというのが好きなんですけれど、サンボマスターたちもごきげんなスリーピースのロックンロール・バンドだな、というのが僕の最初の印象。年は離れているけれども、近所のロック好きの弟に出会ったような感じ」

・サンボマスター(佐野元春のナレーション)
3人組のロック・バンド。歌とギター山口隆、ベースとコーラス近藤洋一、ドラムとコーラス木内泰史。大学のサークルで知り合った3人、バンドをはじめたのは卒業間近だった。2000年の2月。当時24歳。若いとはいえないスタートだった。そしてもちろん、彼らの音楽がすぐに認められるほど、世の中は甘くない。

風向きが変わってきたのは2003年に入ってからのこと。バンドを取り巻く状況が変わり始めた。それは突然やってきます。ある日を境にとてつもない上昇気流が生まれる。そんなことがロックンロール・バンドには起こりえるのだ。そして当然のことだが、その中で感じる喜びや迷いもある。

ファースト・アルバム『新しき日本語ロックの道と光』。そこに収録されている1曲、「そのぬくもりに用がある」。

サンボマスターの音楽。ごきげんなスリーピース・バンド。ドラムがいて、ベースがいて、ギターがいる。今も昔も変わらないロック・バンドのスタイルだ。そして耳に残るのは山口のヴォーカル。歌ってるのか、演説してるのか、説得しているのか。彼は僕のすぐ隣にいる陽気なアジテーターのようだ。心のゆくままを叫び続ける山口。ライヴではそんな彼を見て泣きだす人もいるという。サンボマスターが巻き起こす賛否の言葉。彼らの音楽に一気に注目が集まり出した。

時代を変えた歌。時代を切り裂いた曲。50'S、60'Sのロック・ヒストリーを振り返ればそんな曲が何曲かある。サンボマスターが挙げるのは例えばこんな曲。
「Subterranean Homesick Blues」

サンボマスターがよく口にする"LOVE & PEACE"という言葉。それはロック音楽の中のクリシェ。使い古された言葉かもしれない。けれど言葉は何度でも蘇える。言葉は時代の中でその意味を変えていく。

アンチの歌で繋がるぐらいなら反抗のラヴ・ソングを。人を信じない世の中にとびきりの「愛と平和」を。だからなんだろう。サンボマスターの曲にはラヴ・ソングが多い。時代が生み出したラヴ・ソングだ。そんなやり方が僕は好きだ。

2006年リリース、彼らにとって3枚目のアルバム『僕と君の全てをロックンロールと呼べ』全18曲75分。聴き応えのある重量級のロック・アルバムとなった。アルバム発売後は全国30ヶ所を超えるコンサート・ツアー。デビューから3年間を休まずに突っ走てきた。そして現在2007年。山口が発見した新たな"I LOVE YOU"。その言葉に山口は何を見ているのか。

サンボマスターのニューシングルは「I LOVE YOU」。普遍的でシンプルなタイトル。言葉には人一倍敏感な彼らが今この時代に"I LOVE YOU"と歌うこと。そこに込められた本当の気持ちとは何なんだろう。

一度インタビューが終わった後、ある質問をきっかけにこんな言葉が続いた。ラジオで話すようなことじゃないと山口。思わず出た言葉だったがそこに"I LOVE YOU"に込めた思いが見えた。

山口くんに今の年齢でできるだけの曲を書いてほしいし、ライヴではいつもの情熱的なあのスタイルでガンガン歌い飛ばしてほしい。ちょっと変な言い方なんだけれども、ロックンロールに真面目に取り組んでっていうかな。その感じは僕にも伝わってきて。で、僕も似たようなところがあるんですけれども。そこが凄く好きです。

・ナビゲーター(佐野元春)・レビュー
”サンボマスターはガレージでラウドな、ヤングラスカルズ”ーー佐野元春
去年の年末、あるロックフェスで一緒になって、僕の演奏の後に山口君が話しかけてきて、"出てもらえませんか?"ってオファーが来て、軽くOKしました。東京で、彼らが色んな人とセッションする形だったけど、僕も呼ばれてすごく光栄だなって思いました。サンボマスターの音楽を聞いたとき、それまではラウドなガレージバンドかな?と思ってたけど、レコードよく聞いてみると、曲としてもすごくねられているし、ロックだけではなくソウルの影響も強い。ヤング・ラスカルズですね。それに、僕はトリオのバンドが好きなんですよ。
僕との共通点はロックンロールが大好きだと言うこと。ソングライターとしての言葉を大切にすること。彼らも言葉をすごく大切にしてるなって思いますね。年は離れているけれども、近所のロック好きの弟に出会った感じで、山口君に今の年齢で出来るだけで書いてほしいし、ライブでは歌い飛ばしてほしいですね。

SUPER J-HITS RADIO

2007年03月08日 | 佐野元春 Radio Days

■FM802 SUPER J-HITS RADIO 山弦15周年スペシャル
3月4日(日)19:00-22:00
DJ:加藤美樹
GUEST:小倉博和(LEFT), 佐橋佳幸(RIGHT)

Playlist
01.JOYRIDE(『JOYRIDE』)

藤井フミヤのコメント
02.True Love(山弦 featuring 藤井フミヤ)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

03.EL LOCO
(山弦 featuring SOLID BRASS[村田陽一/西村浩二/山本拓夫])
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

04.ひなぎく(山弦 featuring 平松八千代)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

05.RODEOKING(『JOYRIDE』)

06.Tシャツに口紅(山弦 featuring 鈴木雅之)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]
鈴木雅之のコメント

07.Guilty(山弦 featuring 小田和正)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

佐藤竹善のコメント
08.Hotel California(山弦 featuring 佐藤竹善)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

09.TELL ME SOMETHING(『ISLAND MADE』)

スキマスイッチのコメント
10.奏(山弦 featuring スキマスイッチ)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

11.僕の部屋で暮らそう(山弦 featuring 宮沢和史)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

12.SOMEDAY(山弦 featuring 佐野元春)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

13.島育ち-人の歩く道-(山弦 featuring 槇原敬之)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

大貫妙子のコメント
14.あなたを思うと(山弦 featuring 大貫妙子)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

15.クロマ王朝の悲劇(山弦)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]

16.HARVEST(山弦)
[2006.10.31 LIVE AT CC LEMON HALL]
-------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・山弦15周年スペシャル
本邦初公開となる「山弦15周年 中年漂流記~急流、濁流、乗ってケ漂流」のCセット、CCレモンホール(渋谷公会堂)のライヴ音源を中心としたプログラム。なんと出演者全員がライヴ音源をながすことに承諾したという。山弦15周年サイトで公開された当日のセットリストを見ていたら、ほとんど順番通りにオンエアされてます。後半、何曲か入れ替えてありますが。司会進行の萩原健太さんの声も入ってます。スタジオ生出演の山弦の声はおぐちゃんが左チャンネル、佐橋くんが右チャンネルと振り分けられています。

・True Love
藤井フミヤはサプライズ・ゲストだった。
オリジナルも山弦の二人でレコーディング。
2002年の「Meet The World Beat」でも藤井フミヤと山弦でやったという。

・EL LOCO
SOLID BRASSは山弦の結成直後にライヴでよく共演していたという。おぐちゃんと山本拓夫と村田陽一は福山雅治のライヴ・ツアーで一緒にやってるそうだ。
山本拓夫は「やぎおくん」と呼ばれてるらしい。
「譜面を食べるからなんじゃないの?」とおぐちゃん(笑)。

・ひなぎく
平松八千代と山弦は「SOY」として1998年2月に「Sweet Season」でデビュー。アルバムは2枚出ている。平松八千代はLANPAでイカ天優勝という経歴を持つ。
「ひなぎく」はおぐちゃんが作曲。SOYとしてはじめてセッションした曲。

・Tシャツに口紅
佐橋くんがまだ高校生の頃、東京のリハーサル・スタジオで練習中、鈴木雅之にカツアゲされたそうだ。ジュースの自動販売機の前で「オレのも買ってくれ。いいだろ、なっ」って言われたそうだ(苦笑)。その後、佐橋くんはテレビでシャネルズを見て「あっ、オレをカツアゲしたやつだ!」ってなったそうだ。2005年、FM802が開催した鈴木雅之のサントリー蒸留所でのライヴ・イベントに佐橋くんが参加。その時にバラしてやったとか(笑)。
「これは一旦バラしてやんないと腹の虫が収まらないぞというのがありまして、ずっーと虎視眈々とそのタンミングを狙ってたんですよ」と佐橋くん。
Cセットでは「スモーキン・ブギ」を急にやらされたとか。佐橋くんとおぐちゃんはそれぞれ鈴木雅之のレコーディングに50曲以上参加しているそうだ。鈴木雅之の11枚目のアルバム『ミディアム・スロー』に山弦と共演した「Tシャツに口紅」が収録されている。

・Guilty
今回のCセットでいちばん難しかった曲だそうだ。
「Guilty」はもともとは鈴木雅之がオリジナル(1986年)。作詞竹内まりや、作曲山下達郎。小田和正は鈴木雅之のトリヴュート・アルバムでカヴァーしている。その時の共演が山弦だった。

・Hotel California
佐藤竹善の誕生日イベント「Cross Your Fingers」(2001年)で共演した「Hotel California」(イーグルスのカヴァー)は、その後、シングル「amanogawa」、アルバム『CORNER STONES 2』に収録された。記録用のP.A.OUTの録音がそのままCDとなってるそうだ。
山弦が最初に「Cross Your Fingers」に出た時は、「クロマ王朝の悲劇」を演奏しながらオケピからせり上がってくる演出だったが、スモークがもうもうと焚かれ、ステージが真っ白になり、お客さんに笑われながら登場したのだという。そこで佐藤竹善が「なんかバルサンを焚かれたゴキブリみたいですね」と言ったとか(笑)。

・奏(かなで)
スキマスイッチとの関係には触れられず。結局、なぜ「奏(かなで)」をやったのかは謎のままだ。
「めちゃめちゃ売れた『奏(かなで)』を一緒にやれて、売れてよかったなと思いました(笑)」とスキマの卓弥くんがコメントしている。

・僕の部屋で暮らそう
「僕の部屋で暮らそう」は宮沢和史が本田美奈子に提供した曲で、『SPIRITEK』(2004年)でセルフカヴァーしている。この曲のレコーディングは山弦と一緒に宮沢和史の自宅のスタジオで録ったという。
「(宮沢和史は)自分の出番が終った後も、ずっーと舞台の袖で楽しく聴いててくれて、終った後に握手してくれた。いい男だ」と山弦さんは口々に話していた。

・SOMEDAY
「結成15周年ですよね。おめでとうございます。僕が佐橋くんと最初に出会ったのはずいぶん昔のことになりますが、三人一緒に会ったのは4,5年前、それ以来仲良くしてもらってます(笑)。おぐちゃんにしても佐橋くんにしても、いろいろなミュージシャンのサポートをしてきているし、ギターのプレイが上手いのは当然のことなんだろうけれど、音楽を愛している、そのハートが僕から見て本当に素晴らしいなって思ってます。15周年、本当におめでとうございます。一緒に歌おうか」と佐野元春のライヴ中のMCがそのままオンエアされた。
「佐野さんとは中学校三年の時にはじめて会いました。アマチュア時代に出たコンテストで優勝したのが佐野さんでした。『佐橋くんとは、佐橋くんがまだ中学生の時にはじめて会ったんだよね。あの時、君は詰襟でスポーツ刈りだったね』と言うんですけど(笑)。ウチの学校は詰襟ではなく、そして私はスポーツ刈りにしたことはありません...」と佐橋くん。
「こんなこと言ったら佐野さんに悪いんだけど。はじめて今回歌詞見て歌ったんだけど、"Happiness & Rest"なんだね。"(Happiness)Endless"だと思ってた(笑)」とおぐちゃん。

・島育ち-人の歩く道-
Cセットのゲスト出演の最後を飾ったのが槇原敬之。槇原敬之との関係は古くて、まだ山弦として活動する前にインスト曲の「君は僕の宝物」で二人はギター共演をしている。槇原敬之は山弦のアルバム『ISLAND MADE』に収録されてる「島育ち」に歌詞をつけてカヴァーした。
「島育ち-人の歩く道-」のところは、アルバム『ISLAND MADE』の「島育ち」でお互いに弾いてるソロ・パートを取り替えて演奏している。おぐちゃんが弾いたソロを佐橋くんが、佐橋くんが弾いたソロをおぐちゃんが弾いているそうだ。たぶん誰も気づいてない、槇原敬之すら気づいてなかったと話してます。

・あなたを思うと
大貫妙子は山弦の「GION(祇園の恋)」に歌詞をつけてカヴァーしている。それが「あなたを思うと」(2001年)で、その後に「大貫山弦妙子」として一緒にライヴ・ツアーをしている。大貫妙子の山弦カヴァー曲はほかにも「HARVEST」に歌詞をつけた「シアワセを探して」、「TRIVIA」に歌詞をつけた「Hello, Goodbye」がある。
「あなたを思うと」では「GION(祇園の恋)」(山弦ヴァージョン)を弾いてしまったのだという(山弦ヴァージョンでは途中でゆっくりとなるので)、ター坊がうまく入れなかったと話しています。"ひとりで"のところが"ひーーーとりで"になったのだとか。

・クロマ王朝の悲劇
山弦は1998年に青山CAYではじめてのライヴをやった。まだオリジナル曲が少なくて「80日間世界一周」というギターの音でいろいろな曲をメドレーで繋ぐ曲をやっていた。「クロマ王朝の悲劇」はオリジナルとしては2曲目ぐらいにできたという。クロマティック音階という半音階をギターで弾くのは難しくて突っ掛かったりするので、まさしく悲劇となるそうだ。ライヴでやるとまた早くなる(笑)。

・HARVEST
Cセットのラスト・ナンバーで山弦二人だけの演奏。

DoCoMo Hits From The Heart

2006年12月16日 | 佐野元春 Radio Days

DoCoMo Hits From The Heartのオフィシャル・サイトからプレイリストを引用。
画像は渋谷スペイン坂スタジオに生出演した佐野元春。

■今週は、『佐野元春 オール・リクエスト特集』
  佐野元春楽曲リストの中から、みなさんが投票した結果を
  カウントダウン形式でご紹介します。
 
●第10位
  ガラスのジェネレーション/佐野元春<1981>
「「つまらない大人にはなりたくない」40過ぎても、毎日そう考えて生きてます」
栃木県 小島さん 42歳
ほかに 福島県 加藤さん 18歳
東京都 黒澤さん 39歳 など

●第9位
  ダウンタウンボーイ/佐野元春<1981>
「今年、13年勤めていた会社を辞めて独立しました。それまでも佐野さんの歌が励みになりました。今回その中でも『ダウンタウンボーイ』の歌詞で『すべてをスタートラインに戻してギヤを入れなおしてる君』という部分が自分の今の状況にシンクロしたのでこの曲をリクエストします」
富山県 浜野さん 36歳
ほかに 群馬県 飯塚さん 39歳
千葉県 柏原さん 34歳 など

●第8位  レインボー・イン・マイ・ソウル/佐野元春<1992>
「中越地震という震災直後に行われた新潟でのライブで最後に元春が唄ってくれた曲です。前から好きな曲でしたが、色々大変な事があるなかやっと行くことができたライブのアンコールで元春がアコースティックで唄ってくれたこの曲が心にしみて思わず涙ぐんだ事を忘れられません」
新潟県 RN:リトルカサノバさん 42歳
ほかに 神奈川県 吉川さん 38歳
長野県 赤羽さん 41歳 など

●第7位
  虹を追いかけて/佐野元春<1986>
※「虹を追いかけて(2006 middle&mellow groove version)」をオンエア!
「CAFE BOHEMIAの20周年記念盤を購入しました。虹を追いかけての新録音は,新鮮でした。聞き比べるのも面白いと思いました。DVDの東京マンスリーは、当時としては新しい試みで、電話をかけまくり、8月に参加できました。そのときはじめて東京にコンサートを見に行きました。ライブに出ていた女性はだれでしたか。現在の近況はご存知ですか。リクエストは,今の季節にぴったりのこの曲を」
京都府 依田さん 42歳
ほかに 北海道 フルハタさん 36歳
広島県 吉原さん 42歳 など

●第6位
  悲しきレイディオ/佐野元春<1981>
「ライブでこの曲をやるときはいつも泣いちゃいます。いくつになってもかっこいい元春」
埼玉県 鈴木さん 36歳
ほかに 岡山県 森下さん 43歳
千葉県 松山さん 42歳 など

●第5位
  アンジェリーナ/佐野元春<1980>
「小学生の高学年だったが、FMから流れてきた『アンジェリーナ』に鳥肌が立ち、この歌は何なんだって思ったあの衝撃は強烈だった。それと『元春レディオショー』の『こんばんわ、佐野元春です』っていう元春口調はよく真似していました」
沖縄県 冨永さん 35歳
ほかに 愛知県 山本さん 40歳
島根県 角さん 40歳  など

●第4位
  ヤングブラッズ/佐野元春<1985>
「大学受験勉強中の頃聞いていました。♪~一人だけの夜にさよなら~ 今もこの曲を聴くとその若かった頃の感覚が蘇ります。ちなみに大学は元春さんと同じ大学に行きました。影響受けてます。♪ でも本当は全部の曲好きです。いつも元気付けられています。♪ 今年は久々にライブにも足を運びました。いつのまにか元春さんの歌を口ずさむようになった娘と行く予定でしたが、急遽母と行くことに。母も感動していました。私ももちろん感動でした」
東京都 新井さん 40歳
ほかに 青森県 蒔苗さん 35歳
北海道 井上さん 36歳 など

●第3位
  ロックンロール・ナイト/佐野元春<1982>
「最低10曲は選びたいですが(笑)1曲というなら『ロックンロール・ナイト』です。今まで26年間で聴いた音楽の中でもこれほど衝撃的な曲はありません。特に曲終盤のシャウトは聴くたびゾクゾクします」
茨城県 高橋さん 26歳
ほかに 静岡県 松井さん 47歳
東京都 浜崎さん 38歳 など

●第2位
 サムデイ/佐野元春<1982>
「他にも名曲ぞろいなのだけれど、一曲にしぼるなら『SOMEDAY』です。はじめて聴いた時、まるで自分の事が書かれているかのように感じられ、何で佐野元春という人はこんな事を知っているんだろう?と不思議で仕方なかった。混沌とした感情を抱えながら、それでも『信じる心いつまでも』と歌う姿に感動しました。真夜中、布団に入りヘッドフォンをつけ、大音量で聴きながら佐野さんと一緒にシャウトしていると、悩みや不安が消え、勇気が湧いてきます」
東京都 小山さん 17歳
ほかに 岩手県 北舘さん 32歳
愛知県 山本さん 43歳 など

●第1位
 クリスマス・タイム・イン・ブルー/佐野元春<1985>
「『クリスマス・タイム・イン・ブルー』が出た当時は、今と同じようにクリスマスソング=恋の歌という感じがありましたが、その中でこの曲を聴いた時はある意味ショックを受けました。世の中にはいろんな人がいて、いろんな状況がある。その中で恋どころでない人もいる。そんな全ての人々に対して歌われているクリスマスソングは貴重だと思います。もっともっとこの曲がラジオから流れて、そして世の中の人々が勇気付けられることを祈ります」
神奈川県 冨岡さん 37歳
ほかに 大阪府 木村さん 43歳
山口県 大塚さん 39歳 など

福山雅治のSUZUKI トーキングF.M.

2006年08月01日 | 佐野元春 Radio Days

<06・07・30 PlayList>
Talking Label MFSTFM-060730/FM-STEREO

01. LOVE TRAIN
song by 福山雅治

02. SOMEDAY
song by 佐野元春
(佐野元春シングル・コレクション「THE SINGLES」より)

03. HEAVEN
song by 福山雅治

04. ガラスのジェネレーション 2006
song by 佐野元春
(佐野元春シングル・コレクション「THE SINGLES」より)
---------------------------------------------------

■内容の一部を抜粋
福山雅治のSUZUKI トーキングF.M
JFN系38局ネットで2006年月7日30日(日)4:00PM -4:55PMに放送された。

・福山雅治と佐野元春
10年ほど前に福山雅治がDJを担当していたAMの深夜放送にゲスト出演して以来だという。テレビの歌番組では一度も会ってないけれど、レコーディング・スタジオでニアミスしたことはあるらしい。ちなみに佐野元春は「福山雅治のSUZUKI トーキングF.M.」を一度も聴いたことがないという。

・日本酒党
ほとんどアルコールを飲まなかった佐野元春だが、ホーボーキングバンドになって以降、ライヴ・ツアーで訪れた金沢で、バンドと食事している時に、バンドの連中に騙されて(薦められて)飲んだ日本酒がおいしかったので、飲むようになった。翌日に残るまでは飲まないのだという。バンドの連中は楽しい酒で悪い酒飲みがいないので楽しい気分になるのだそうだ。彼らがバカをやってるのを見てニコニコしているのだとか。
「味というか雰囲気は洋酒よりも日本酒のほうが圧倒的においしいなと感じますね」と佐野元春。

・リミックス
最近リミックス・ベストをリリースした福山雅治は「本当はリミックスしたかったんじゃないですか?」と質問した。
「シングルは聴いてくれたファンの記憶に残っているものだから。シングル集と銘打って今回纏めたんだよね。当時出したそのままのアレンジで。ただリマスタリングして音は良くなってる」
「普段は自分の昔の曲を聴くことはないけれども今回はホントよく聴きましたね。特に'80年代まだデジタルの時代ではなくアナログだったでしょ。だからマルチテープに残された自分の声や自分の演奏を聴いて思ったのはアナログ・テープはすごいなということかな。'80年代という時代の雰囲気がそのテープにしっかりと残されている。それがびっくりしました。とっても力強かった」
「ちょうど'80年代の中盤からアナログからCDに変わっていった。最初の頃のCDというのは音が薄くてね、僕が聴いても不満だったんですけれども。それから20数年経って技術も発達して、こうして過去の僕の曲がリマスターとして良い音で蘇えるというのはとても光栄なことですし、うれしいことです」と佐野元春。

☆異種格トーク2006 佐野元春VS福山雅治
>>本日のテーマ「テレビ & ラジオ」
「(テレビに出るのは)あまり慣れてないですね。それほどテレビをプロモーションに使っていた口ではないので、なんか、う~ん、夢中になれない」と佐野元春。
「ラジオであればこれまでのキャリアの中で6番組、7番組手掛けてきているので自分の得意分野なんだけれどもね。テレビというのはどうしてもラジオの製作とは違っていろんな人たちが関わるでしょ、いろんな考えの人たちが集まって。だからひとつに意見をまとめるのがめんどくさいだよね。でもラジオだと自分の考えだけでチャッチャッとできるでしょ。そこがいいというかね」と佐野元春。

・どんどこ(どん)のぐっさん(山口智充)の番組(「MusiG」)に出演されてますね(笑)?
「それはねぇ、う~ん、それはねぇ...あの、ほんの瞬間の出演なんですけれどね。僕、ぐっさん好きなんですよ。素晴らしい芸人ですよね。ぐっさんも多感な頃、彼は大阪にいたんですけれどね、自分が大阪にコンサートに行くとよく来て、はじめて会ったときも昔からの友達みたいな感じ。彼と喋るのがものすごく楽しんですよね。その彼とのちょっとした軽妙なやりとり、約1,2分とまぁそんな感じなんですよね」
「僕とぐっさんが楽しく喋ってるのを、ちょっと隠し撮りしてくれてるみたいな、そういう感じだからね。なんかラジオでこうやってね、好きなことを喋ってるような感覚、ラジオ感覚というかね。だからやりやすい。でも演技してくれとか、台詞を決めてくれというのはね、う~ん、どうもね、という感じ?」と佐野元春。

>>佐野元春一問一答(リスナーからの質問)
・プライヴェートの顔が知りたいです。休みの日は何をしていますか? っていうか家の中ではどんな服装をしていますか?
「ははははは。言えない、言えないよ。公共の電波で話すような、そういう内容じゃないんだよね」
「オンでも仕事の時は仕事だって感じだけど、オフだなぁって思える時はそんなに多くない」と佐野元春。
「新しい音楽の情報はどうやって手に入れるんですか?」と福山雅治。
「昔ながらにラジオだとか、今だったらインターネットとか、友人とか。自分の好きな音楽はいつの間にか耳に入ってくるというのかね。自分は今こうして音楽を作る立場でもあるんだけれども、昔から聴いて楽しむ立場でもあります」と佐野元春。

・若い頃の激しい恋の思い出はありますか?
「ない(笑)。そういうことはね、公共の電波で喋っちゃダメなんだよね」と佐野元春。

>>福山雅治からの質問
・この10年、佐野さんに聞きたくて仕方がなかったことなんです。レコーディングの現場で使われる佐野さんのオリジナルの表現の単語があるってホーボーキングバンドのメンバーから聞いたんです。例えば「ここ、もうちょっとリヴァーヴィーに」とリクエストしたとかいう(笑)。「リヴァーヴィー」って佐野元春原理主義者の我々の解釈ですけれど、より深くリヴァーブ、まぁエコーをかけることを意味している、それを指してリヴァーヴィーって言ってるというのは間違いないですか?
「ふふ、間違いない(笑)」と佐野元春。

・よっしゃあ!(パンと手を叩く) やっぱ、そうなんだ! それは佐野さんが生み出した造語であるという説が流れているんですけど、これは間違いないですか?
「間違いない。辞書に載ってないからね」と佐野元春。

・ですよね(笑)。でもね佐野さん。これ今僕らも使ってるんです。
「いいね(笑)。まぁ言葉なんてそんなもんなんですよ。どんどんどんどん形を変えてね、人々のあいだで使われ行くという」と佐野元春。

・あと、佐橋さんにトーク・バックで「佐橋くん、今のフレーズ、もっとニールヤンギッシュに」って言ったっていうのは本当ですか?
「僕はね、それ言った記憶はないです。それはねぇ、う~ん、佐橋くんの妄想じゃないかな」と佐野元春。

・それで佐橋さんがニール・ヤングっぽく弾いたら、トークバックで「佐橋くん、今のトゥーマッチニール」って言ったっていう。これは本当ですか?
「ふふ。それもね、尾ひれ背ひれついててね~。僕はそんなことを言った覚えはないですよ」と佐野元春。

・都内のスタジオでレコーディングしてた時に、佐野さんが2階で僕地下でレコーディングしてたんですよ。その時に佐橋さんとkyOnさんが嬉々とした顔で下りてきて「福山くん、今日も佐野さんのありがたい言葉が出た。聞いて」ってその話を僕にしてくれたんですよ(笑)。
「あぁ~、じゃあ、あながち間違いじゃないかもしれないね」と佐野元春。

・で、それも結局僕使ってますもん、ニールヤンギッシュにって(笑)。それってどっから出てくるんですか?
「とにかくね、福山くんもそうかもしれないんだけれども、音楽作る現場っていうのは言葉じゃないんだよ。言葉じゃないものを求めて、僕たちは音楽で何かを表現しようとしているわけですよね。そこで交わす言葉なんてどーでもいいの。辞書に載っていなかろうが、載っていてもいいの、自分のその時思ったそのままで表現すれば」
「リヴァーヴィーね、そうニールヤンギッシュ。いいんじゃないかな。うん。誰かに言われても僕よくわかるよ。OKっていう感じ。弾きすぎるとトゥーマッチニール、それもわかる。ミュージシャンというのはそういうものだと思うんですよね」と佐野元春。

・あと最近何かあるんですか? きっと無意識でしょうからアレだと思うんですが。
「僕はね、そんな変な言葉使いません」と佐野元春。

・HEAVEN
佐橋佳幸がプロデュースした曲で佐野元春からリクエスト。
「スタジオで何を言ってるかホントはわかりません僕は。とにかくレコーディング・スタジオの中では不思議なことがいっぱい起こるので、一般の方たちにはわかってもらえなくていいと僕は思ってるんだ。そこでどんな言葉が交わされてるとか、何食べてるかとかね(笑)」と佐野元春。

・夏に旅に行く予定はありますか?
「実をいうとレコーディングがはじまってて、正式なレコーディングというかは、セッション的なところからはじめてるので、夏はちょっと、う~ん楽しいセッションの時間という感じですかね」
「旅は好きです。今行きたいのはモロッコ。まだ行ったことがないので。あそこは東と西の文化が混ざり合ってる場所なので文化がすごくおもしろいという話ね」と佐野元春。

>>『THE SINGLES
・言葉の使い方に「ダメだし」をするんですが...
「ソングライティングというのはね、簡単な作業ではないよね。曲は何曲でもできるけれども、詩というのはちょっとしかできないね」

・曲が先か、詩が先か。
「半分半分。同時にできることもありますね。僕は曲作る時は楽器を持たない。頭の中でほとんど組み立てて、ビートの効いた曲であればギター、メロディアスな曲であればキーボードを弾いて、テープに録ってゆくという感じ。だがら最初に大体頭の中で言葉とかメロディーとか、それからアレンジも頭の中で組み立てる。ずっとそういう作り方。だから頭の中に最終形が出てくる。全部ひとつになって出てくる。出てきたものをひとつひとつ解明して、コードにしたり、演奏したり、編曲したりという感じかな」
「あとね、初期にはザ・ハートランドというバンド、そして現在ではザ・ホーボーキングバンド。素晴らしい仲間たち。彼らとレコードを作る時は彼らのアイディアに任せることもあるし、僕が彼らの前に曲を持っていって弾くと、彼らはついてきてくれるので、OKの場合はOKだし、違う場合にはそこは違うと言って、だんだん形にしてゆく。本当のバンド・サウンドだよね。最近はホーボーキングバンドからは完全にバンド・サウンドのレコーディングになってますね」と佐野元春。

・バンドが好きなんですか?
「バンドが好きですね。男の子というのは徒党を組みたがるものなんだよ。ひとりじゃやってかられないんだよね」と佐野元春。

・寂しがり屋ですか(笑)?
「ふふ。そうかな」と佐野元春。

・時代性について
「僕たちソングライターというのは聴いてくれるみなさんと同じように時代の中に生きているわけですよね。その時代、その時代にいろいろな出来事が起こったり、人々の心もその時代時代によって違ってますよね。それをまず感じるところからはじめるというか。今の時代にいる人たちはどんな気持ちでいるんだろうとか、あの出来事というのは僕の日常の生活にとってどういう意味があるんだろうとかね。やっぱり自分の今まで作ってきた曲とかアルバムとか振り返って聴くと、特にアルバムであれば、その当時の自分にとっての新聞というかニュース・ペーパーというかね。だから曲が言ってみればひとつひとつの記事にあたるのかな。そうしたソングライティングを通じて自分は何者だろうというのを探ってゆく旅というかね。僕にとってはそんな感じです」と佐野元春。

・配信をはじめたのが早かった。新し物好きのイメージがある
「それは僕が新しいものが好きというよりかはファンがそれを望んでいるだよね。時代はどんどん進化してゆくでしょう。大抵レコード・メーカーの誰よりもミュージシャンのほうが先に感覚は行ってますし、ミュージシャンよりもむしろリスナーが感覚的には先に行ってる場合がある。だからファンが望むというのかな。もっと新しいことを、新しい時代の何かを感じさせて欲しい。そうするとじゃあ実験してみようという話になってくるんだよね」
「だからファンというのは時々支援してくれる、応援してくれるという点ではとてもうれしいんだけれども、時々とっても恐いと思う時がある。自分の感受性よりも、もっと鋭い感受性を持った誰かが自分の曲を聴いてくれてるわけですから、そこは恐れという感覚もありますね」と佐野元春。

・今後の夢を聞かせてください
「う~ん、僕の個人的な夢なんてどうでもいいんだよ。ははは。どうしてそんなこと聞くの? ははは。構成作家呼んできて」と佐野元春。

・デビューして26年。音楽やってると思いました?
「いや~正直言ってね、思ってなかったですね。最初デビューした時3年持てばいいなと思っていたし、その先10年続ければ、10年も続けてきたんだって振り返って思うしね。でも、もう今は曲を書くこと、詩を書くことというのが、ごはんを食べると同じくらい日常的なことになってるのでね、もう今は曲を書くことで自分自身は何者なんだっていうことを知るというか、そういうありがたいものになってしまったね、だんだん」
「僕の人生からいろいろなものが無くなってもいいんだけれど、音楽だけは無くさないようにちゃんとホールドしとかなくっちゃという感じ?」と佐野元春。

・ガラスのジェネレーション 2006
「この曲は僕が23歳の時に書いた、1980年にレコーディングした曲ですね。曲名が『ガラスのジェネレーション』というんだけれども。これはちょっと変わっていてオリジナル・ヴァージョンではないんですよ。当時'80年にレコーディングした自分のピアノとヴォーカルだけ残して、そのほかの演奏を現在のホーボーキングバンドのメンバーに全部演奏し直してもらったという、ちょっと変わったリニューアル・ヴァージョンというかね」と佐野元春。

・歌のグルーヴ感、ピアノのグルーヴ感ってその当時の佐野さんのグルーヴ感とあまり変わってないですか?
「あまり変わってない。でも声が変わってる。23歳の時の自分の声がアナログ・テープにしっかりと定着していて、当時の自分の思っていたこと、感じていたこと、それがすべて歌声にある。で、僕、自分歌い直そうかなと思ったんだけれど、その歌声を聴いたときに、あっ負けたって。この1980年の自分の声を超えるものはもうないって、いい意味での諦めがあり、そのヴォーカルと自分が弾いたピアノだけ残して、後は全部差し替えた」と佐野元春。

・ホーボーキングバンドだから出来た作業ですよね。タイム感、グルーヴ感がわかってないと出来ないですよね?
「そういうことですよね。もちろん。これは初期の僕の大事な曲であり、ホントに信頼しているミュージシャンにしかそうしたことはさせたくなかった。そうした意味ではホーボーキングバンドはとてもいい演奏をしてくれましたね。感謝してます」と佐野元春。

JUSTA RADIO

2006年07月30日 | 佐野元春 Radio Days

<07月22日プレイリスト>
SOUND1:
TITLE:シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い
ARTIST:佐野元春

SOUND2:
TITLE:誰かが君のドアを叩いている
ARTIST:佐野元春

SOUND3:
TITLE:The Pretender
ARTIST:東京スカパラダイスオーケストラ

SOUND4:
TITLE:ガラスのジェネレーション 2006
     (Additional recorded version)
ARTIST:佐野元春
---------------------------------------------------

■内容の一部を抜粋
Shell Sound Ignition ~JUSTA RADIO~
TOKYO FMをキー局にしてJFN系38局ネット。7月22日(土)12:00PM ~ 12:30PM放送。放送日時が各地域および放送局によって異なり、fm osakaでは7月30日(日)9:00AM ~ 9:30AMに放送された。

・ゲスト3部作
今月は「JUSTA RADIO」3周年アニバーサリーということで、「ゲスト3部作」と題して、東京スカパラダイスオーケストラ、茂木欣一に縁のあるミュージシャンをゲストに迎えて放送している。先週はGLAY、今週は佐野元春、来週はくるり。

・佐野元春は大事な大事な存在
茂木欣一にとって佐野元春は十代の頃から大事な大事な存在だったという。こうして番組のゲストとして迎えて、そして会話ができることについて「う~ん、幸せだなぁ。うれしいですね」と話していた。

・楽しいパーティー
2005年12月2日から福岡 Zepp Fukuokaを皮切りに全国4ヶ所のライヴ・ツアー「SKYDRIVERS HIGH 2005 堂島孝平 feat. 佐野元春」が開催された。スカパラからはパーカッションの大森はじめ、ドラムの茂木欣一とサックスのGAMOが参加した(茂木とGAMOは東京と大阪公演のみ)。
「クリスマス・タイム・イン・ブルー」を披露した時に、茂木欣一が舞台の袖からドラムの台にのって登場した。
「あれ、受けてたね。あんな登場の仕方、普通じゃないよね」と佐野元春。
「でも"普通じゃないよね"というのは、僕は間違いなく佐野さんに教わったことだと思います(笑)」と茂木欣一。
「まあね。でもね、欣ちゃんはああいうファンキーな感じがすごく似合うな。僕は"あぁ欣ちゃんにぴったりな演出だな"と思いました。ハイ」と佐野元春。

・「ガラスのジェネレーション」の再録
「佐野元春というと"『SOMEDAY』の佐野元春"とか"『アンジェリーナ』の佐野元春"ってよく言われるんです。それはそれで間違いない。自分がソングライターとして振り返ってみた時に、『SOMEDAY』や『アンジェリーナ』もそうなんだけれども、初期のヒット曲『ガラスのジェネレーション』という曲こそ、ソングライターとしての僕がいちばんよく現れているんじゃないかなと。今回のこのシングル・コンピレーション(『THE SINGLES』)では昔の『ガラスのジェネレーション』から1曲目始まって、そして最後にリテイクの『ガラスのジェネレーション』で閉めるというそういう構成にしてみたんだよね」と佐野元春。

・客観的に佐野元春を見ているという感じ?
「そうです。そのとおりです。もうすでに25年も前でしょう。やっぱり、その当時の自分がだいぶ冷静に、客観的に"ああだったな、こうだったな"って見られるようになりましたね。3年前、4年前だとまだホットでよくわかんないんだね。自分のことですから」と佐野元春。

・『THE VIDEOS』も同時リリース
「ビデオっておもしろいのは、時代の雰囲気も一緒に写るでしょ。'80年代だったら'80年代の雰囲気も感じられたりしてね。なんか古めかしいところもあり、なんか恥ずかしい部分もあり、でも"あっ、若くてがんばってるな"みたいなところもありね、なかなか楽しいよ」と佐野元春。

・「楽しい時」にスカパラが参加
「アルバム『FRUITS』(1996)のセッションにスカパラが参加してくれて、曲のタイトルどおりなんだけれどホントに楽しかった」と佐野元春。
「楽しい時」のビデオ・クリップでは、今では禁煙したNARGO(Trampet)がタバコを吸ってる場面があって、当時はまだフィッシュマンズにいて、スカパラに合流するとは思ってなかった茂木欣一は、いろいろな思いが交錯したという。
「芝浦のどっかのビルの上だね。欣ちゃんはそれを見たことないわけだよね、それを実際には。その当時は(スカパラに合流するとは)思ってなかったわけだね」と佐野元春。

・シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い
「'86年にレコーディングしました。ちょうど今の季節を思いながら書いた曲、僕は東京生まれ、東京育ちなんだけれど、この曲を書いた時には、そういう街の生活が嫌になっちゃって郊外というか自然の多いところに行って、"思い切り気持ちを広げたいなぁ"と思っていた時期でしたね」と佐野元春。

・アート・ワーク
「シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い」は3枚連続リリースの中の1枚でパッケージも素晴らしくて見開きになっていた。
「M's Factoryレーベルを作ってアートワークも楽しくなくっちゃいけないという考えがあった。今で言う紙ジャケだよね。紙ジャケの見開きで工夫してみました。音楽だけじゃなくて、音楽を包んでいるアート、写真とか、グラフィックとか全体で僕たちは楽しさを得ていると思っているので、自分が音楽を作っていく限り、音楽だけじゃなくて周りのものも一緒にクリエイトしていきたいと思っています」と佐野元春。

・「彼女の隣人」
「十代の時に聴いていた曲で"あのフレーズ何の意味なのかよくわかんない"というのがあったんですけど、でも経験を重ねて30歳を過ぎた時にピーンとひらめいて"あっ、このことをあの詩は言っていたのか"って改めて聴きなおしてみると、よりわかったような気になったりして、それはすごく楽しいよね。ヒット曲があって楽しみを与えてくれるんだけれども、長い時間自分の中に留まってる曲というのもね、価値がある音楽じゃないかなと思いますね」
茂木欣一が「彼女の隣人」を最初に聴いた時はまだ二十代の前半だったが、三十代になり言葉の入り方がまた違ってきたのだという。
「『彼女の隣人』は僕がリリースした全シングルの中でもっともソウルフルな曲だと思いますね。僕も好きです。この『彼女の隣人』を書いた時は僕は三十代の半ばくらいだったんですよね。常に僕のリスナーというのは十歳くらい若くて、彼らの日々の喜怒哀楽をそっとサポートしてあげられるような、そういうロック・ソングをたくさん書きたいなと思っているんだけれども、十歳くらい年が違うと経験も違うから、時々どんな曲を書けばいいのかわからなくなっちゃう時があるんですよね。正直に言うと。でもこの曲はそういう年齢ということ関係なしにホントに正直に三十代中盤の男としての自分の心情を書き表わした曲というかな」
「僕は男性のシンガー・ソングライターなんで、男の子に常に"男ってこうだよね"ってポップソングを通じて歌ってきた感じがするんだよね。女の子が喜んでくれる曲も書きたいんだけれど、そんなに上手に女のこのことを喜ばせられないというか。でも男だったら、例えば欣ちゃんに、"こうだよね"っていうのはすごく簡単にできるんだよね。『彼女の隣人』というのも男の歌じゃないかな」と佐野元春。

・誰かが君のドアを叩いている
「これは当時一緒にやっていたハートランドのサウンドですね。これを聴いているとそれぞれのメンバー、ギターの長田、サキソフォンのダディ、そしてドラムス、ベース、みんなの顔が見えてきました」と佐野元春。

・The Pretender
スカパラの最新アルバム『WILD PEACE』から佐野元春がセレクトした曲。
「これこそが僕の中のスカパラのいわゆるオリジナル・ソングなんだよね。フィルム・ノワール的な雰囲気というのかな。フランスのギャング映画的というのかな。そういうのが体の中に入ってるミュージシャンたちだなと思って。僕もそういうのが好きなんです。だからこの『The Pretender』なんて正にそうなんだ。あとサウンドでいうと欣ちゃんのロールからはじまって、GAMOさんのソロ。GAMOさんのサキソフォンは間近で見たことあるし、彼の音はレコーディングで経験しているので、彼のマウスピースの形でさえ僕はまだ覚えているんだけど。あのちょっとつまったサキソフォンのサウンドは正にGAMOさんのサウンドと言っていいよね。あらゆる意味で今回の新しいアルバムの中ではこ『The Pretender』という曲が僕の中のオリジナル・スカパラ・サウンドだと断言できますね」と佐野元春。

・来週のゲスト「くるり」について
「面識ありますし、くるりの1枚目のアルバムを聴いた時、ホントに感銘を受けてね。で、彼らのレコードに何か推薦の言葉を書かしていただいたのを覚えています」と佐野元春。

・岸田くんに何か一言
「いいぞ」と佐野元春。

赤坂泰彦のディアフレンズ(2)

2006年07月19日 | 佐野元春 Radio Days

[06/07/19<Play List>]

[BGM]約束の橋
楽しい時 / 佐野元春
[BGM]Yeah! Soulboy
Night Life / 佐野元春
Boys Keep Swinging / David Bowie
---------------------------------

■内容の一部を抜粋
・'90年代に入って曲の主題が'街'から'地球'に広がっていった気がします。
「初期の3部作『Back To The Street』、『Heart Beat』、そして『SOMEDAY』ですよね。このアルバムでのメインのテーマは『ガラスのジェネレーション』の一節じゃないですけれども"つまらない大人にはなりたくない"、大人に対する反抗それから既成に対する抗いというね、それこそがロックンロールの本質だという思いが僕にもあった。そうした思いを形を変えていろいろな曲にその思いを託して書いたんですけれども。やはりソングライターとしていろいろな人生の経験を積んでいくにつれて、それだけでなくてそれ以上にもうちょっと広いテーマにも挑戦してみたいな、といって取り上げる主題がだんだん広がっていったのが'90年代以降ですね。その中には政治や環境やそうしたなかなかポップソングの中では取り上げにくいテーマを取り上げて、それを分かりやすい形のポップソング、ロックンロール・ソングに仕立て上げたい、それが'90年代最初の僕のチャレンジでしたね」
「それとそうしたトピック・ソングを書く、その何かいいロール・モデルがなかった。だから僕が書くことによって下の世代のソングライターたちが"あぁ~ああいう形でやればいいのかもしれない"といったようなそういう見方をされていたような節がありますね」と佐野元春。

・2000年以降の作品感はどうですか?
「作品の作り方ということでいえばデビューした時からさほど変わっていないと思うんですよね。根っこのところは変わっていない。ただ音楽を作る現場が変わってきたし、それはアナログからデジタル中心のレコーディングになりました。これは大きな変化でした。それとその音楽の届け方ですよね。そうした新しい時代に沿った僕らアーティストのやり口やり方というのがきっとあるはずだ。何がファンにとっていちばんうれしんだろうといったことを考えているのがちょうど2000年以降の取り組みですね。音楽リスナーあっての僕らですから音楽リスナーに楽しい利益が落ちてゆくようなやり方というのが、長い目で見ればそれが正解なんじゃないのかと僕は思うんですよね。十代、二十代の心の多感な連中たちに音楽をプレゼントして、彼らの喜怒哀楽をそっとサポートしてあげて、それで彼らから本当に恩恵を被って成り立っているビジネス、それがレコード・ビジネスだと僕は思っているんですね。それを考えるとその彼らにいちばんいい利益が落ちてゆくようなビジネスの方法が、たぶん長い目で見ると正解なんだろうな、そんなことを漠然と思っています」と佐野元春。

・『THE SINGLES』は新しくファンになった人にはいいアルバムですね。
「いちばんいいと思います。僕の音楽を十代の時、多感な頃に聴いたリスナーであれば現在三十代、四十代といったところにいらっしゃると思うんですよね。そろそろ彼らの子どもたちもこうした音楽に触れることになってしまう。だからコンサート・ツアーをやって面白いのはだいたい三世代ぐらいに渡ってお客さんが集まってきてくれるんですよね。ロック・コンサートでこうして三世代が連なってる景色というのは、けっこう珍しいと思うんです、日本ではね。かつて僕はマジソン・スクエア・ガーデンで見たジャクソン・ブラウンのライヴ。これがやはり客席を見ると三世代ぐらいの、たぶんお父さんとその息子が一緒にジャクソン・ブラウンの『STAY』という曲を歌ったり。そういう景色が"素晴らしいな"と思って若い頃見てたんですね。で、いつか自分のライヴも自然な形でこうなればいい。それが最近になってようやく実現してきている。これがうれしいですね」と佐野元春。

・このコンピレーションを編纂して
「複雑な気持ちなんです。昔の自分の曲を改めて今聴くというのは。普段はそうしたことはほとんどしません。こうしたコンピレーションを作るという時がいい機会なんですね、自分自身を知る。佐野元春というソングライターは一体どんなやつなんだということを知るいいチャンスでしたね」と佐野元春。

・「アンジェリーナ」を歌う若き佐野元春くんに今かける言葉は?
「まぁ、もうちょっと肩の力抜けよみたいな(笑)」と佐野元春。

・クルマのラジオから「Night Life」がながれて
「デビューしてからまだ半年くらいしか経ってないですから、まだ自分の曲がラジオからながれてくるということを経験したことがなかったんですね。いつかラジオから自分の曲がながれてきたら、うれしいだろうなってことを、ずうっーと思っていね。で、ある時タクシーに乗ったんですよ。そしたらそのタクシーのカーラジオから僕の『Night Life』がかかってきた。すごく小さな音だったから運転手さんに"運転手さんっ、運転手さんっ、もうちょっと大きくして!"で大きくしてもらった。しばらく聴いたらね、もう言いたくしてしょうがなかったんですね。"運転手さんっ、この曲ねぇ僕の曲なんだよ!"言っちゃいましたけどね。プロになって自分の曲がはじめてラジオからながれてきた時の感激ですよね。これは一生忘れないですね」と佐野元春。

・ソングライティング
「女性に向けて書く詩、男性に向けて書く詩、大雑把にそんな分け方ができると思うんですよ。不思議なんだけれども、男性に向けて書く場合には、大抵その男性のイメージというのは少年だったり青年だったりする場合が多い。心の少年だったり、心の青年だったりする。ただ女性に向けて書く場合には、同じように年齢を経てきているとしたらば、その同じ年代の女性に向けてメッセージなり、自分の何か思いを託す。そうした書き方をね、これすごく不思議なんですよね。う~ん」と佐野元春。

・同い年の男性に向けてはどうですか?
「あるんですよ。ただ同い年の男性に向けて書く時も、なにかその男性の中の少年性であったり、その男性の中の青年の時の強い思いであったり、そこを突いていく、こういう詩を書きがちなんですね。う~ん。不思議です。女性に向けて書く書き方と、男性に向けて書く書き方と違うんですね」と佐野元春。

・かつて少年少女だった佐野元春のリスナーに向けての曲もあるんですよね?
「もちろんある。だから男性に歌いたい時には、もちろん時を経て来ている、お互いにいろいろと経験を積んで来ているから、まぁ、こういう思いもある。でもお互いオヤジになっちゃったわけじゃないだろっていう部分もあって、僕たちの男性の魂の中にあるね、ある種の少年性とか、あるいは十代二十代多感な頃に一瞬"これは真実かもしれない"と掴んだ要素とかね、エッセンスとか。そうしたものをやっぱり僕たちの身体の中にきちんとキープしておこう、というようなメッセージを僕は歌いたいですね。ロック曲の中ではね。だからいつまでも、ちょっと誤解されてはいけないけれども、どんな大人の男に対して歌うのでも"いつまでもスウィングし続けるんだぜ、俺たちは"っていうそんな感じかな。でも女の人にはそう言えないです」と佐野元春。

・今日のリクエストは何ですか?
「そうですね。デヴィッド・ボウイの曲で正にそんなことを歌っている曲があるんですよ。リスナーの人たちに聴いてもらいたい曲は『Boys Keep Swinging 』」と佐野元春。

・ニュー・アルバム
「今ちょうど新作のレコーディングがはじまったばかりで、ここ数日間レコーディング・スタジオに籠もっていたので、こうして赤坂さんと会って音楽の話ができるというのは、なんだかすごく楽しかった」
「今回の新しいアルバムは、いつも一緒にやってるザ・ホーボーキングバンドというベテランのミュージシャンではなく、十歳くらい世代が若い、新しい世代のミュージシャンと一緒に作ってるんです。ですので出来上がりが僕自身も楽しみですね」
「目標は来年の春ぐらいにリリースできたらいいなと思っている」と佐野元春。

・EPIC ARCHIVESの今後
「'80年代'90年代、レーベルに残してきた音・映像いろいろとありますので、新世代に向けて"佐野元春はこんなことをやってきたんだよ"、それをわかりやすい形でパッケージにして出せていけたらと思っています」と佐野元春。

・音楽の神様が「何か賞を渡します」としたら何賞を貰いたいですか?
「う~ん...そうだな、僕、神様のために歌っているわけじゃないからねぇ。ファンのために歌ってるから、ファンから褒められるとうれしいけれども、神様から褒められても大してうれしくないなぁ。う~ん...う~ん...」
「これはホントに究極の問いだね。答えられないね。また十年後にここに来て、その時に答えられるようにしときます」と佐野元春。

赤坂泰彦のディアフレンズ(1)

2006年07月18日 | 佐野元春 Radio Days

[06/07/18<Play List>]

[BGM]アンジェリーナ/ダウンタウンボーイ/ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
ガラスのジェネレーション2006(Additinal recorded version) / 佐野元春
SOMEDAY / 佐野元春
#9 Dream / John Lennon
-------------------------------------------
■内容の一部を抜粋

・EPIC ARCHIVESとはどんなプロジェクト?
「EPICレーベルに僕が残してきた楽曲、映像、クリエイティブ・グッズをきちんと批評して、再構成して、新しい世代にも楽しんでもらおう、それを目的としたひとつの集まりです」と佐野元春。

・レコードからCD、そして音楽配信へとミュージシャンにとっては、この25年間は激動だったのでは?
「非常に激動でした。僕たちからすれば作っているものはひとつですよ、音楽という...。ただそれを僕の音楽のリスナーに届ける、その形がこの20年間様々に変化してきましたね」と佐野元春。

・ガラスのジェネレーション2006(Additinal recorded version)
「これはちょっとトリッキーな形なんだけれども。当時1980年にレコーディングした僕のヴォーカルと僕の弾いたピアノだけはオリジナルのまま使って、そしてドラム、ベース、ギター、その周辺の演奏を今の僕の仲間であるザ・ホーボーキングバンドに演奏してもらった、そういう作りなんですね」と佐野元春。

・なぜそれが「ガラスのジェネレーション」なのか?
「あのね、佐野元春というと"『SOMEDAY』の佐野元春"とか"『アンジェリーナ』の佐野元春"ってよく言われるんですよね。ソングライターとして自分を批評してみると、初期に書いたこの『ガラスのジェネレーション』という曲、これはもしかしたら『SOMEDAY』や『アンジェリーナ』よりも佐野元春らしさが凝縮されてる曲なのではないかと自分自身でしているのです。したがって今回のこの『THE SINGLES』のパッケージも『ガラスのジェネレーション』で始まり『ガラスのジェネレーション』で終るというそういう構成にしてみたんですね。だからホーボーキングバンドのメンバーは当時23歳の僕とセッションしたというストーリーになったわけです。みんな不思議がってました。ちょっとしたタイムスリップというかな」と佐野元春。

・それは照れくさいものなんですか?
「いやぁ...そぉうでもないですよ。自分が23歳24歳の時ですから。これが30歳の頃ですとまだ年齢が近いですから照れくささというのもあるんだけども。当時のホントにYOUNG MOTOというか、だいぶ客観的に見られるようになってきたので、それはそれでね、誇りに感じるところもあるし、多少くすぐったいなと思うところもあるし、複雑ですね」と佐野元春。

・デビューした当時、一体何を言いたかったのですか?
「自分がデビューした1980年、振り返ってみれば確実にその古いジェネレーションとのギャップというものを感じていたんですね。自分は東京で生まれて東京で育っているので仲間たちも当然街の子たちなんだけれども。明らかに'70年代のお兄さんお姉さんの世代とは物の見方も感じ方も違ってきている。特にいちばん違いを感じたのは音楽に対する感受性というのかな、ニュー・キッズたちが自分たちにフィットする日本語による新しい音楽をみんな探していた。でもなかったんです。仲間たちなんかに囃したてられて"佐野おまえがやれ"みたいな、そういうムードがありましたね。"じゃあ一丁書いてやるよ"それが『アンジェリーナ』であったり『SOMEDAY』であったり『ガラスのジェネレーション』であったり『ダウンタウンボーイ』であったり、ホントに街の歌ですよね」
「50'S、60'Sのロックンロール、これはひとつのスタイルとして確立していたんだね。グリーサーでありポニーテールでありクルマであり女の子であり。それはそれでノスルジックなものとして素敵なんだけれども。むしろ80年代に入るとロックンロールというのはもっともっと違う価値を帯びてきていましたので、同じロックンロールといっても、形になったものよりも、もっと何か新しい意味をその音楽の中に見出したいというキッズたちが増えたんじゃないかな」
「初期にリリースした3枚、『Back To The Street』、『Heart Beat』、『SOMEDAY』。この3枚には僕の十代の東京での街の生活がいっぱい詰まっている。僕の友達についての歌、僕自身についての歌がいっぱいある。街の子どもたちのためのロックンロール、新しいロックンロールを書きたいというのが当時の僕の願いでしたね」と佐野元春。

・「夢と現実について」のトーク・セッション
「"夢"というのは大切な言葉だと僕は思うんですね。僕たちの人生の中で大切な要素。ただひとつだけ勘違いしたくないのは、己の欲望を達成することと、夢が叶うということと僕は違うんじゃないかと思っている。僕は美しい夢を信じたい。美しい夢とはどんなものだといったらば、僕も含めて僕以外の人たちも幸せになること、それが僕は美しい夢だと思うんですね。とかく"君の夢は何?"というと自分のなりたいものは何だとか、自分の欲望を満たすビジョンは何だとか、というところで答えてしまいがちだけれども、ソングライターの僕としてはもっと先のことを感じてこの"夢"という言葉を使いたいと思いますね」
「僕はレコーディング・アーティストとしてデビューする前に、ラジオ番組の制作会社にいた時期があったんです、とても短い期間でしたけれども。ある会社のオーダーで米国西海岸のFMステーションを取材してこいという仕事があったんです。当時20歳か21歳ぐらいの時。そして僕はロサンゼルス、サンフランシスコ、いろいろなステーションに行って、で、そのステーションのDJにいろいろなインタビューをしてくるという仕事だったんですね。そのうちのひとつ、黒人がマネージメントしているR&B、ソウル専門のステーションでしたね、それでその黒人のDJにインタビューをして仕事が終ったんですけれど。仕事が終った後、とても知りたいことがあって僕は唐突に質問したんですね。"ラジオの本質って何なんだ"って。そしたら彼が言ったのは"LOVE"と一言ね。すごく黒人的な答えだなと思ったんだけど、すごく本質的な答えだなって僕は思った。で僕感動したんです。うん。メディアの本質は愛だということですよね。それで僕はラジオ・メディアの見方はそのときから変わりましたね」と佐野元春。

・ジョン・レノンの「#9 Dream」をリクエストしたのは?
「ジョン・レノンというソングライターは不思議なソングライターなんですけれども。ことごとく夢に言及するソングライターなんです。だから本人の中ではきっと現実なのか夢なのかわからないその狭間に立ってイメージしているのではないかと思われる曲が結構多い。すごく素晴らしいんですね。特にこの曲は夢というところにかかっているんですけれど、是非リスナーに聴いてもらいたいなぁと思って持ってきました」と佐野元春。

・もしジョン・レノンがいて、コラボレーションするとしたらどんな曲を作っていたでしょう?
「たわいもないロッンロール曲でしょうね。よく"ジョン・レノンの曲でどんな曲が好きですか"って、みなさん『IMAGINE』とかね。ジョン・レノンのソロになった後のああした大きなテーマを持った曲、確かに素晴らしいです。でも僕にとってのジョン・レノンというのはやっぱりバッドボーイですね。そうするとすごく初期のあるシングルのB面なんですけれど『Not A Secound Time』とか、ああした曲がジョン・レノンの本質ではないかと僕は思いますね」
「僕たちは特に子どもの頃というのは、大人に抵抗するのに精一杯なんだけれど、常に大人のほうが強いですから、何か武器が欲しいと常に願っている。それが子どもである状態なんですね。大人は常に子どもたちのことを打ち負かそうとしますから、いつもやられっぱなしなんですよ。で子どもたちはくやしい。そこで何か武器が欲しいという時にロックンロール音楽はとても力強い武器になったんですね。それはその楽曲の中に含まれた詩の一節であったり、あるいはシンガーのごきげんなドライヴするヴォーカルの感じであったり。感じ方は人様々かもしれかもしれないんですけれども、ロックンロールというのは子どもたちにとって武器だった。それは見方として間違ってないと思いますね」と佐野元春。