goo blog サービス終了のお知らせ 

Sunday Song Book #1532

2022年02月20日 | Sunday Song Book

2022年02月20日プレイリスト「リクエスト特集」
1. RAINY WALK / 山下達郎 "ムーングロウ" '79
2. HEY BIG BROTHER / RARE EARTH '71
3. NO GOOD TO CRY / THE WILDWEEDS '67
4. IT FEEL SO GOOD TO BE LOVED SO BAD / THE MANHATTANS '77
5. WHAT IS HIP? / TOWER OF POWER '73
6. SHADOW DREAM SONG / JACKSON BROWNE "SOLO ACOUSTIC VOL.2" '08
7. THE HIGHWAYS OF MY LIFE / THE ISLEY BROTHERS "3+3" '73
8. マーマレイド・グッドバイ / 山下達郎 "僕の中の少年" '88
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
達郎さんはスタジオで人に提供する作品のレコーディングをやってるそうだ。「もうちょっと経つと自分のアルバムの告知ができますんで。しばらく楽しみにお待ちいただければと思います」と達郎さん。

・リクエスト特集
そういう状況なのでここのところ番組はずっーと「リクエスト特集」。

・RAINY WALK
1979年のアルバム『MOONGLOW』から「RAINY WALK」。

・HEY BIG BROTHER
辛気臭い時代は景気よくロックンロールで憂さ晴らし。レア・アースの1971年の全米チャート19位、「HEY BIG BROTHER」。発売当時はヴェトナム戦争の真っ只中だった。

・春の気配
栃木県足利市のリスナーから「達郎さんはどんなときに春の気配を感じたりしますか?」という質問。
達郎さんはサンダルとか下駄の響く音で、もうそろそろ春だなとか、夏が近づいてるなとか、あとは空の色とか、そのようなもので感じるという。音と視覚と聴覚で春の訪れが間近だという予感がするそうだ。

・NO GOOD TO CRY
岩手県滝沢市の二十代(21歳)のリスナーからワイルド・ウィーズの「NO GOOD TO CRY」にリクエスト。達郎さんは高校時代にFENで聴いて以来、この曲をラジオで聴いた記憶がないという。ワイルド・ウィーズはコネチカットのロック・バンドで、メンバーのアル・アンダーソンはのちのNRBQに発展する人。1967年、全米88位の、ワンヒット・ワンダーの典型。

・IT FEEL SO GOOD TO BE LOVED SO BAD
マンハッタンズに何通かリクエストが届いているとか。1977年のアルバム『IT FEEL SO GOOD』のタイトル曲で、全米ソウル・チャート6位、全米チャート66位、テディ・ランダッツォの素晴らしい作品「IT FEEL SO GOOD TO BE LOVED SO BAD」

・WHAT IS HIP?
タワー・オブ・パワーの1973年の同名のアルバム『TOWER OF POWER』から、彼らの代表作の一曲「WHAT IS HIP?」。

・ガール・グループ特集
来週27日はひな祭りにちなんで「ガール・グループ特集」をやろうかやるまいか迷っているそうだ。3月に入ってからやろうかと。ガール・グループは結構大変なのと、60年代初期のアメリカ、イギリスのアイドル歌謡は音がだいぶ古くなってきて、現代の鑑賞に耐えうるものが少しずつ減ってきている。現代の鑑賞に耐えるものは大体かけ尽くしている。「またかよ」と言われるのは癪に障るのでと達郎さん。

20年ほど前、ソウルものでレアなものにリクエストが来て、達郎さんの知人の知人が持ってると聞いて、貸してくれませんかと頼んだら嫌だと断られ、「そういうものはラジオでかけさせない」と言われたという。俺だけが知ってるというもので、その体験はものすごく考えさせられて、それまでオークションはほとんどやらなかったけれど、でも一種の社会還元になるのならとレアなシングルを買うようになったそうだ。それのおかげでレコードの枚数がどんどん増えてゆくけれど、でもいいかなと思ってるという。

・SHADOW DREAM SONG
ジャクソン・ブラウンへのリクエストも最近増えているそうだ。中野区の超常連のリスナーからのリクエストは「達郎さんが好きなジャクソン・ブラウンの曲」。でも達郎さんの好きなジャクソン・ブラウンの曲は、ジャクソン・ブラウンがレコーディングしてない曲で「SHADOW DREAM SONG」。ニッティ・グリティ・ダート・バンドとかトム・ラッシュとかいろんな人がカヴァーしている。ジャクソン・ブラウンのオリジナルはなく、デモ・ヴァージョンしかない。2008年の『SOLO ACOUSTIC VOL.2』、アコースティックの弾き語りのライヴのCDに、日本でオーディエンスからのリクエストに応えてる貴重なヴァージョンが提供された。

・THE HIGHWAYS OF MY LIFE
広島県安芸郡のリスナーからのリクエスト。アイズリー・ブラザーズの1973年のアルバム『3+3』から「THE HIGHWAYS OF MY LIFE」。

・マーマレイド・グッドバイ
新潟県のリスナーから1988年のアルバム『僕の中の少年』に収録されている「マーマレイド・グッドバイ」にリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年02月27日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1531

2022年02月13日 | Sunday Song Book

2022年02月13日プレイリスト「リクエスト特集」
1. JUNGLE SWING / 山下達郎 "オーパス" '93
2. DYNAMITE / CLIFF RICHARD '59
3. EVERYTHING THAT TOUCHES YOU / THE ASOOCIATION '68
4. DIFFERENT STROKES / SYL JOHNSON '67
5. HALF THE WAY / CRYSTAL GAYLE '79
6. PIECE OF MY HEART / ERMA FRANKLIN '67
7. IS YOU IS OR IS YOU AIN'T MY BABY / LOUIS JORDAN '44
8. L'ECLISSE / COLLETTO TEMPIA & ORCHESTRA '62
9. BLUE VALENTINE'S DAY / 山下達郎 "未発表 DEMO"
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
スタジオでの仕事はニュー・アルバムのフィニッシュから曲提供へ橋渡し。ミックスしたりプリプロしたりの日々。

・リクエスト特集
そんなわけで先週に引き続いて「リクエスト特集」。

・JUNGLE SWING
1993年のシングル「JUNGLE SWING」。

・DYNAMITE
辛気臭いご時世なので景気よく「ふっ飛ばせ!」という感じなのだとか。まずはクリフ・リチャード、1959年のヒット・ソング「DYNAMITE」。UKだと16位だが日本ではすごくヒットした。

・EVERYTHING THAT TOUCHES YOU
アソシエイションの1968年、全米10位の「EVERYTHING THAT TOUCHES YOU」邦題「恋にタッチは御用心」。達郎さんがアソシエイションのアルバムでいちばん好きなアルバム『BIRTHDAY』。「論を俟たない名作」と達郎さん。ジョー・オズボーンのベースが素晴らしい一曲。

世界ラジオ・デイ
佐賀県佐賀市の超常連のリスナーから「2月13日は世界ラジオ・デイらしいです」というお便り。
「なんでラジオの日なんだかよくわかりませんがですね。どこが決めたんでしょうか。誰が決めたんや、そういう感じ。そんなこと言っちゃいけません。ラジオ、ラジオ」と達郎さん。

・DIFFERENT STROKES
シル・ジョンソンの訃報が飛び込んできた。シカゴで活躍して、その後、ハイ・レーベル、南部に行った。南部生まれだけど、'60年代のシカゴのR&Bシーンをかなり引っ張った人。2月6日に亡くなった。享年85歳。リクエストは「達郎さんの好きなシル・ジョンソンの一曲」というもの。達郎さんは高校一年のとき、福田一郎さんのパックインミュージックでシル・ジョンソンを知ったそうだ。1967年、全米R&Bチャート17位の「DIFFERENT STROKES」。ラジオで聴いてノックアウトされて、レコード屋に行って自分の小遣いでシングル盤(当時は370円だったとか)を買って、そのままハイ・レーベルまで追いかけたという。達郎さんがR&Bの泥沼に足を踏み入れつつあった時代の思い出の曲。

・レコードを保管する上で気をつけること
長崎県大村市のリスナーから「レコードを保管する上で気をつけることがあれば教えてください」というお便り。
アナログ盤は湿気が大敵なので、特に夏は湿度に気をつけて、なるべく乾燥した場所に保管することを心がける。または除湿器のお世話になるとかそういう感じ。

・HALF THE WAY
我孫子氏の超常連のリスナーからのリクエストでクリスタル・ゲイル。クリスタル・ゲイルはカントリー系の人でロレッタ・リンの妹。1979年、全米15位の「HALF THE WAY」。

・PIECE OF MY HEART
アーマ・フランクリンはアレサ・フランクリンの妹。1967年、全米R&Bチャート10位。翌年の1968年にアーマ・フランクリンのファンだったジャニス・ジョップリンがカヴァーしてヒットした。作曲とプロデュースはジェリー・ラゴヴォイ。

・木村拓哉 Flow supported by GYAO!
日曜日の午前11時半放送の「木村拓哉 Flow supported by GYAO!」に、先月1月30日から4週間、達郎さんがゲスト出演しているそうだ。次回の2月20日は達郎さんがゲスト出演する最後の回になる。
https://www.tfm.co.jp/flow/

・GIBSON J-160E
番組の中で達郎さんが弾いてるアコースティック・ギターに問い合わせ。
ジョン・レノンが使っていたギブソンのJ-160E。

・IS YOU IS OR IS YOU AIN'T MY BABY
宮崎県宮崎市のリスナーから、アニメの「トムとジェリー」で、ブルドックのスパイクがトムを捕まえて、トムをベース代わりにして歌ってる曲にリクエスト。
その回のタイトルは「Solid Serenade」(日本でオンエアしたときは「恋ははかなく」)。ジャンプ・ミュージックの大御所、ルイ・ジョーダンの1944年の作品で「IS YOU IS OR IS YOU AIN'T MY BABY」を引用してる。

・L'ECLISSE
アラン・ドロン主演の映画『太陽はひとりぼっち』で、アラン・ドロンと共演した女優のモニカ・ヴィッティが2月2日に亡くなった。リスナーから「太陽はひとりぼっち」に追悼のリクエスト。主題歌はミーナだけど日本でヒットしたのはコレット・テンピア楽団。コレット・テンピア楽団はビクターの編曲家、寺岡真三さんがスタジオ・ミュージシャンを集めてレコーディングしたそうだ。

・聴力
奈良県奈良市のリスナーから「達郎さんは二十代の人が聴き取れる高音まで聴き取れるのでしょうか?」という質問。
69歳になるともちろんハイは落ちるけれど、そんなに上のところまで聴けなくても大丈夫なんだとか。達郎さんはまだそんなに影響なく、人間ドックでは割と聞こえてるという。

・隠居生活について
東京都三鷹市のリスナーから「達郎さんはこんな年まで仕事を続けているとは思わなかったとよく仰いますが、もしもある年齢で達郎さんがお考えになるところの今の仕事を卒業されていたら、どのような生活を想像されていましたか、どのような生活をイメージされていたのでしょうか」という質問。
「あの常に申し上げてきましたけれど(笑)、私、いわゆる自分がものを作ってですね、歌って、ライヴをやって、レコードを出し続けてゆくとは、そんなに長く続くとはずっーと思ってませんで、最終的には裏方といいましょうか、レコード・プロデューサーという、人のレコード制作に関与して、いろんなことを手伝うという、そういうところに最終的に収まるつもりで、ずっーとやってたんですけれども。もう還暦過ぎるくらいから、もうそれはしょうがないなという、しょうがないってアレですけれども(笑)、おかげさまで現役やれておりますので、まぁ、このままずっーとですね、みなさまのお力を借りてですね、現役続行できる限りはやってみたい、そういうような具合に変わりましたけれども。四十代の半ばぐらいまでは、最終的にはやっぱりレコード会社のエグゼクティブとかなんか、そういう感じで行くんじゃないかなというふうに予測を立てておりました。うれしい誤算といいましょうか。ありがたいことであります。今後とも(笑)、よろしくお願い申し上げます」と達郎さん。

・BLUE VALENTINE'S DAY
明日2月14日はバレンタインデー。毎年この季節になると大滝詠一さんの「BLUE VALENTINE'S DAY 」にリクエストが集まる。 達郎さんが弾き語りで「BLUE VALENTINE'S DAY 」 を歌った音源があって、番組では何度かオンエアしてきた。この何年かのあいだはその音源にもリクエストが増えてきているという。昨年は大滝さんだったので、今年は達郎さんの「BLUE VALENTINE'S DAY 」を採用。21世紀入った頃にライヴでやるために、弾き語りで練習したデモ・ヴァージョン。歌い出しの♪きょお が大滝さんに似ているそうだ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年02月20日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1530

2022年02月06日 | Sunday Song Book

2022年02月06日プレイリスト「リクエスト特集」
1. フェニックス (2021 VERSION) / 山下達郎 "ニュー・アルバムに収録予定"
2. HEAVY MAKES YOU HAPPY / THE STAPLE SINGERS '71
3. FOUR IN THE FLOOR / THE SHUT DOWNS '63
4. WHERE ARE YOU NOW / JACKIE TRENT '65
5. TRYING TO GET TO YOU / THE IMPERIAL WONDERS '69
6. I'M AFRAID OF LOSING YOU / QUIET ELEGANCE '72
7. IF I DIDN'T CARE / THE INK SPOTS '39
8. BLUE MOON / CONNEE BOSWELL '35
9. ついておいで / 山下達郎 "ゴー・アヘッド" '78
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
ニュー・アルバムはもうすぐでき上がるそうだ。「ラスト・スパートでございます」と達郎さん。11年ぶりのアルバムなので、11年前とはノウハウが全然変わっていて、アナログ時代からやっているとデジタルはダイナミック・レンジが広いので、歌っているとすぐにノイズになって、アコースティック・ギターの空ピックがノイズになってとノイズが強調されてしまう。リマスタリングでレベルが上がると、またさらに強調されて、そのバグ取りにものすごく時間がかかるという。音質の改善という面では、ここ10ヶ月ぐらい試行錯誤してレコーディングに臨み、だいぶ改善されてきたような気がするとか。年末年始もお酒を飲まずに歌詞を書いてたそうだ。

・リクエスト特集
そういうわけでテンパってるので今週は「リクエスト特集」。

・フェニックス (2021 VERSION)
高知県四万十市のリスナーから森林に関わる仕事をしているというお便り。2021年のNHKのSDGsのスポットのために、2003年にNHKのテレビ番組「地球だい好き環境新時代」のために書き下ろした「フェニックス」を、ほぼ20年ぶりに引っ張り出してアカペラのショート・ヴァージョンを作った。ニュー・アルバムにも収録されるとか。

・HEAVY MAKES YOU HAPPY
1月16日放送のシドニー・ポワチエ出演作のサントラ特集で、初めてステイプル・シンガーズを聴いたリスナーから「達郎さんの一推しのステイプル・シンガーズを」というリクエスト。
ステイプル・シンガーズはもともとゴスペル・グループとしてスタートした。1971年にメジャー、いわゆるコマーシャル・シーンに参入して、スタックスから出した最初のヒット曲が「HEAVY MAKES YOU HAPPY」。1971年、全米R&Bチャート6位。ボビー・ブルームのペンになる曲。達郎さんも『ON THE STREET CORNER 2』でカヴァーしているツー・コード・ミュージック。この曲はレコード・コレクターズ誌の「私の収穫この一枚」で選んだスタックスのゴールデン・ヒットというコンピレーションに入ってるそうだ。

・FOUR IN THE FLOOR
辛気臭い世の中なので景気よくサーフィン・ホットロッドのインストものをということで。シャット・ダウンズはテキサスのサーフィン・ホットロッドのユニット。幽霊グループみたいなもの。ギターを弾いてるスコット・マッケイはロカビリー・シンガーとしても有名な人。1963年の「FOUR IN THE FLOOR」。

・WHERE ARE YOU NOW
ジャッキー・トレントはイギリスの女性シンガー。トニー・ハッチと共作をたくさん書いている。1965年の名曲「WHERE ARE YOU NOW」もトニー・ハッチとジャッキー・トレントの作品。

・TRYING TO GET TO YOU
インペリアル・ワンダーズはオハイオ、クリーブランドの4人組ヴォーカル・グループ。シングルが3,4枚という感じのグループ。1969年の「TRYING TO GET TO YOU」。

・I'M AFRAID OF LOSING YOU
クワイエット・エレガンスは南部の女性3人組のヴォーカル・グループ。1972年の「I'M AFRAID OF LOSING YOU」。

・今後の予定
人に曲を提供する仕事が入ってきたそうだ。なので来週も「リクエスト特集」。

・木村拓哉 Flow supported by GYAO!
日曜日の午前11時半放送の「木村拓哉 Flow supported by GYAO!」に、先週1月30日から4週間、達郎さんがゲスト出演しているそうだ。
https://www.tfm.co.jp/flow/

・IF I DIDN'T CARE
インク・スポッツは1930年代にデビューした黒人4人組。この人たちはのちのリズム&ブルースとかドゥー・ワップと呼ばれる音楽の原型と言われている有名なグループ。デビュー曲の「IF I DIDN'T CARE」(1939年)が2,000枚近く売れ大ヒットになった。一世を風靡し、1950年代中期に解散したあとも、名前を借りて100近くインク・スポッツというグループが存在したというデータが残っている。今日は達郎さんの持ってる1939年のSPをかけようとしたが音がよくない。CDや配信の音もわしゃわしゃ。テイクが違ってたりピッチが違ってたりする。1972年のベスト・アルバムがいちばんマシな音だったが、ちょっとピッチが高いので、ピッチを補正してリマスタ音源を作ったそうだ。

・BLUE MOON
ロッド・スチュワートがエリック・クラプトンとジョー・サンプルをバックにして歌う「BLUE MOON」のオリジナル・ヴァージョンにリクエスト。「BLUE MOON」は1935年の映画音楽のために書かれた曲。でも使われなくて、その後歌詞を変えてヒットになったという経緯がある。リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの作品。こういうスタンダード曲は誰がオリジナルという観点で作られていない。作品は作品、歌手は歌手。強いてオリジナル作品というのなら、最初にレコーディングしてヒットした作品という定義になる。白人女性シンガー、コニー・ボスウィルは白人のジャズ・シンガーの草分けと言われている人。1935年のコニー・ボスウィルの「BLUE MOON」。

・ヴェンチャーズ特集
先週の追悼特集でドン・ウィルソンのときにジェリー・マッギーはまだ生きていると発言したが、ジェリー・マッギーは2019年に亡くなっていた。ということでヴェンチャーズはもう全員いなくなった。夏近くなったらヴェンチャーズの特集をする予定。

・ついておいで
兵庫県高砂市のリスナーからのリクエスト。1978年のアルバム『GO AHEAD!』から「ついておいで」。トロンボーンのソロは向井滋春さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年02月13日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1529

2022年01月30日 | Sunday Song Book

2022年01月30日プレイリスト「臨時追悼特集」
1. SPARKLE / 山下達郎 "フォー・ユー" "オーパス" '82
2. RIDE MY SEE-SAW / THE MOODY BLUES '68
3. BABY, I LOVE YOU / THE RONETTES '63
4. ONE WAY OR THE OTHER / THE FIFTH AVENUE BAND "THE FIFTH AVENUE BAND" '69
5. SUN GODDESS (LIVE) / EARTH, WIND & FIRE "GRATITUDE" '76
6. THE CLOSER I GET TO YOU / MTUME "KISS THIS WORLD GOODBYE" '78
7. FEEL SO FINE / DON WILSON '65
8. SHE'S GONE / THE FIVE SATINS '60
9. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" "オーパス" '88
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
「なんか喉がいがらっぼくて、マヌカハニーを飲んだら、もっといがらっぽくなってしまいました(笑)。すいません。大丈夫です。元気です」と達郎さん。
今週2月4日で69歳になる達郎さん。体はすこぶる健康で、レコーディングはあとちょっとで終わるそうだ。

・臨時追悼特集
今週は「リクエスト特集」の予定だったが、今年に入ってミュージシャンの訃報が相次いで、こんなに短期間で亡くなる人が多いのは珍しいと思ったので、予定を変更して臨時で「追悼特集」。55分で追いつかないくらい亡くなってるので、「棚からひとつかみ」というふうなわけにもいかず、「追悼特集」というかたちで鬼籍に入られた方々の作品を聴きながら偲ぶ。リクエスト特集は来週に持ち越し、今日は「臨時追悼特集」。

・SPARKLE
今から40年前の1982年1月21日にアルバム『FOR YOU』が発売された。今年で40周年になるけれど、契約がワーナーミュージックではなく、またニュー・アルバムの制作があって、40周年アニバーサリーに間に合わなかった。2002年のRCA/AIR YEARSのときのように、まとめてやるつもりだという。
「とりあえず40周年(笑)、経ちました。おかげさまで、今でもですね、街で流れているという驚くべき、幸せを噛み締めつつ、リスナーのみなさまに心より感謝申し上げつつ、40年前のアルバム『FOR YOU』からSPARKLE」と達郎さん。

・RIDE MY SEE-SAW
ついでにと言ってはなんだけれど、昨年11月に亡くなったムーディー・ブルースのドラマー、グレアム・エッジから。達郎さんは武道館でムーディー・ブルースを観たときに「ほんとドラム上手いなぁ」と感動した覚えがあるという。作詞の才能もある人で大好きなドラマーだったとか。その技術力が遺憾なく発揮された1968年のヒット・ソング「RIDE MY SEE-SAW」。

・BABY, I LOVE YOU
いちばん感慨深かったのはロネッツのリード・シンガー、ロニー・スペクター。1月12日に亡くなった。「私、いちばん好きな声をしたシンガーの一人であります。ロニー・スペクターとデュエットしてみたいなぁと妄想したこともありますが」と達郎さん。5,6年前にニューヨークでロニー・スペクターのライヴを観たそうで、「楽しいライヴでありました」と達郎さん。先週は前倒しで収録したので、たくさんのリクエストが来ているけれど、曲がバラけているとか。今日は誰からもリクエストのなかった曲をということで、1963年、全米24位の「BABY, I LOVE YOU」。達郎さんがロネッツでいちばん好きな曲。

・ONE WAY OR THE AIR
続いて1月15日に亡くなったジョン・リンド。日本ではフィフス・アヴェニュー・バンドで知られている。シュガーベイブを結成したときフィフス・アヴェニュー・バンドにとっても影響されたという。そのリード・ヴォーカリストがジョン・リンド。音楽学校で学んだ人なので、のちに作曲家としてたくさんの成功を収めた。そのとっかかりのバンドで日本ではカルトな人気がある。「我々がそれを広めたという自負もありますが」と達郎さん。1969年のケニー・アルトマンの名作「ONE WAY OR THE AIR」。ジョン・リンドのヴォーカルが素晴らしい。
曲をかけ終えて。ジョン・リンドの作曲で有名なのはアース・ウインド&ファイアーの「Boogie Wonderland」やマドンナの「Crazy for You」。

・SUN GODDESS(LIVE)
作曲家としてのジョン・リンドの作品から。ラムゼイ・ルイスとアース・ウインド&ファイアーが組んで放った「SUN GODDESS」。モーリス・ホワイトとジョン・リンドの共作。1976年のアルバム『GRATITUDE』のライヴ・ヴァージョン。長いのでちょっと省略したそうだ。
曲をかけ終えて。
イントロのギターのカッティングはあの頃みんなやっていたとか。

・THE CLOSER I GET TO YOU
1月9日に亡くなったのがジェームス・エムツーメー。パーカッショニストで、曲もいい曲を書いている。エムツーメーというバンドでたくさんヒット曲がある。1978年のアルバム『KISS THIS WORLD GOODBYE』に入ってる「THE CLOSER I GET TO YOU」は、同じ年にロバータ・フラックとダニー・ハザウェイがリリースしてミリオンセラーになった。

・お勧めのSF小説
千葉県市原市のリスナーから「達郎さんのインタビューがきっかけでレイ・ブラッドベリの作品を読むようになりました。最近、お勧めのSF小説ありますでしょうか? よかったら教えてください」というお便り。
中国の劉慈欣(りゅうじきん、リウ・ツーシン)の『三体』。「これすごいです。長いけれど、すごいです。騙されたと思ってどうぞ」と達郎さん。

・FEEL SO FINE
1月22日にヴェンチャーズのドン・ウィルソンが亡くなった。ついに全盛期のオリジナル・フォー全員いなくなった。ヴェンチャーズの特集はそのうちにするそうだ。とりあえず今日は、ドン・ウィルソンはリズム・ギターなので、歌を歌っているシングルを何枚か出している。シンガーとしても意欲的だったけれどヒット曲は出てない。日本公演ではしょっちゅう歌っていたので、耳馴染みなんだとか。達郎さんは、ヴェンチャーズはインストゥルメンタルから入って、歌ものに移った直接のきっかけはドン・ウィルソンの歌を聴いて、「あぁ歌もいいな」と思って歌に移ったという。達郎さんが中学一年生の頃の話。今日はその中から1960年のジョニー・プレストンのヒット曲のカヴァーで「FEEL SO FINE」。日本公演のライヴ・ヴァージョン。ヴェンチャーズ、ドン・ウィルソンの歌を含めて改めて特集するとのこと。

・SHE'S GONE
1月13日に亡くなったのがフレッド・パリス。ファイブ・サテンズ、1960年の「SHE'S GONE」。フレッド・パリスはいい曲を書く人で、いろんなレーベルでたくさんヒット曲を出しているが、その中でいちばん好きな曲、ドゥー・ワップの全作品の中で五指に入る達郎さんのいちばん好きな作品。フレッド・パリスのリード・ヴォーカル。

・蒼氓
千葉県市川市のリスナーからお父様がご病気でお父様に聴かせたいというリクエスト。お父様はこの番組のヘヴィー・リスナーだとか。今日の最後は「蒼氓」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年02月06日は、「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1528

2022年01月23日 | Sunday Song Book

2022年01月23日プレイリスト「虎で棚からひとつかみ」
1. BLOW / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
2. TIGER RAG / LES PAUL & MARY FORD '52
3. PAPER TIGER / SUE THOMPSON '64
4. TEACH ME TIGER / APRIL STEVENS '65
5. TIGER MAN / RUFUS THOMAS '53
6. TIGER IN THE RAIN / MICHAEL FRANKS "TIGER IN THE RAIN" '79
7. WILD AS A TIGER / THE ISLEY BROTHERS '65
8. TIGER BABY / SILVER CONVENTION "SAVE ME" '75
9. TIGER IN YOUR TANK / MUDDY WATERS "AT NEWPORT 1960" '60
10. EYE OF THE TIGER / SURVIVOR '82
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
いよいよレコーディングが押し迫ってきて時間との闘いという感じになってきた。一所懸命やっているので、今週は番組を前倒しして収録しているそうだ。

・寅年にちなんで「トラで棚からひとつかみ」
今週はこれまで何度かやってきた干支の特集。今年は寅年なので「トラで棚からひとつかみ」。

・BLOW(おうちカラオケ)
季節柄なので「BLOW」。ちょうど栃木県のリスナーからリクエストが来ていたので、今週は「クリスマス・イブ」2022年版に収録されているおうちカラオケのヴァージョン。

・TIGER RAG
レス・ポール&メアリー・フォードの代表作の一作、1952年の「TIGER RAG」。ダビングに次ぐダビング、サウンド・オン・サウンド、テープの倍速、あらゆる手を駆使して作っている。

・PAPER TIGER
スー・トンプソンはカントリー系の女性シンガー。1964年、全米23位のスマッシュ・ヒットで「PAPER TIGER」。張り子の虎という曲。

・TEACH ME TIGER
タイガー、虎という存在は多分に性的ニュアンスを持つ動物。他にも馬、ライオンもそう、ヒョウ、だいたい猫科はそういう感じがある。虎は特にポピュラー・ミュージックではそういうニュアンスが大きいという。エイプリル・スティーヴンスの「TEACH ME TIGER」は完全に性的ニュアンスを含んだ意味の歌。マリリン・モンローがカヴァーしている。1965年、全米82位と奮わなかったが、大変に有名な曲。エイプリル・スティーヴンスはのちにニノ・テンポと組んで「ディープ・パープル」という大ヒット曲を生んだ。

・TIGER MAN(KING OF JUNGLE)
次も有名な曲。サン・レコードのサム・フィリップスのプロダクションによる、ルーファス・トーマスの最初期の一作で1953年の「TIGER MAN」。のちにエルヴィス・プレスリーが1968年にカムバックしたときにこの曲を歌ったが、それはすごくいい出来だけれど、やはりオリジナルを聴かないと、と達郎さん。
曲をかけ終えて。
達郎さんは最近、サム・フィリップスのサン・レコードの作品を聴けば聴く程に、いかに凄かったかと痛感するそうだ。そのうちにサン・レコードの何かをやってみようと思っているという。この曲のギターはたぶんスコッティ・ムーアだと思われるが、素晴らしいと達郎さん。年取るとルーツ・ミュージックに近づいていくとか。

・TIGER IN THE RAIN
今度はしっとりしたやつでマイケル・フランクス。1979年のアルバム『TIGER IN THE RAIN』はプロデュースがジョン・サイモン。それまでのトミー・リプーマとは違った音がしている。こういったときでなければマイケル・フランクスがかけられないと達郎さん。タイトル曲の「TIGER IN THE RAIN」、歌詞はどうとも取れるが音は柔らかい。

・リクエスト
来週はまた恐怖の聴取率週間だけど、レコーディングがアレなので、テンパってるので、まとまった特集、本当は珍盤奇盤とかやりたかったそうだが、とても余裕がないという。年末から年明けにかけてリクエスト・カードがたくさん届いているので、来週は厳選した「リクエスト大会」の予定。前倒しで収録しているため、今週リクエストしても次の機会になるとか。

中野区の超常連のリスナーからのお便り。息子さんが二十歳になったので、二十代にしておくべきことなど、励ましの言葉をお願いしますとのこと。
達郎さんのマネージャーの佐藤さんの息子さんも今年二十歳なんだとか。「これからは若い人たちの時代、大変な時代でもありますが、がんばってほしいと思います」と達郎さん。達郎さんのお父様がサブリミナルのように言っていたことは、「男の子は特に、三十までに、これが一生の仕事だというのを見つけろ。それまで試行錯誤があってもしようがないけれども」。達郎さんの両親は三十過ぎて事業に失敗して、結構苦労したので、三十までに目星をつけろとしつこく言われたそうだ。特に達郎さんはミュージシャンになっていて、勘当同然だったので、なんとか死なない程度に食えるようになったときに、ずいぶんそれを言われたという。「でも二十代の苦労が三十代に花咲きますし、三十代に一所懸命やったことが四十代に。そういうひとつ一つの積み重ねがありますので、いろいろ失敗もありますし、うまくいくことも、うまくいかないこともありますが、こういうところをくぐってですね、大きくなっていただきたいと思います。えー、がんばってください」と達郎さん。

・WILD AS A TIGER
後半はロケンロールな世界。アイズリー・ブラザーズの1965年のシングル「WILD AS A TIGER」。この曲のギターを弾いてるのがジミ・ヘンドリックスで、それで有名になって、ジミ・ヘンドリックスだかアイズリー・ブラザーズのシングルかわからなくなっている。ジミ・ヘンドリックスのほうは「WILD LITTLE TIGER」になっているが同じ曲。でもオリジナルはアイズリー・ブラザーズ。
曲をかけ終えて。
アイズリー・ブラザーズも歌の中ではWild little tigerと歌っている。たぶんアトランティック・レーベルのミスプリ。

・TIGER BABY
シルヴァー・コンベンションの1975年のアルバム『SAVE ME』に入ってる「TIGER BABY」。

・TIGER IN YOUR TANK
タイガーが性的なニュアンスを持つことは番組の中で話したが、それをいちばん端的に現してるのがブルースの世界。マディ・ウォーターズが1960年にレコーディングした「TIGER IN YOUR TANK」という曲があって、作曲したウィリー・ディクソンが、エッソのガソリンのキャンペーンで、ガソリン・スタンドの給油塔の上に虎がのっかかってる、Put A Tiger In Your Tankというコピーを見て作った。もうそのままズバリ、メタファーに満ちた歌。1960年のニューポート・ジャズ・フェスティバルのライヴ・レコーディングが有名。

・EYE OF THE TIGER
タイガーといえば日本ではこれが今はいちばん有名だと思われる。1982年、映画『ロッキー3』のテーマ・ソングで思い切りヒットしたサヴァイヴァーの「EYE OF THE TIGER」。日本でサヴァイヴァーは一発屋みたいに思われているが、アメリカではベスト10ヒットが何曲もある。シカゴのグループでThe Ides of Marchのメンバーが何人かいる。達郎さんはサヴァイヴァーが結構好きで、「EYE OF THE TIGER」のシングルを買ってたりする。『ロッキー3』のタイアップで全米NO.1を6週間続けた大ヒット。ヒットし過ぎたので大変、タイアップの怖さということで最後に。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月30日は、「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1527

2022年01月16日 | Sunday Song Book

2022年01月16日プレイリスト「棚からひとつかみ シドニー・ポワチエ+木村拓哉」
1. ヘロン / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
2. ROCK AROUND THE CLOCK / BILL HALEY & HIS COMETS '54
3. IN THE HEAT OF THE NIGHT / RAY CHARLES '67
4. TO SIR, WITH LOVE / LULU '67
5. "GUESS WHO'S COMING TO DINNER" MAIN TITLE / FRANK DE VOL OST '67
6. LET'S DO IT AGAIN / THE STAPLE SINGERS '75
7. MOJO DRIVE / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
8. GOOD LUCK, GODD TIME / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
9. MORNING DEW / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
1月15日、16日は大学入学共通テスト。昔は共通一次、センター試験といろいろな呼び名があって、「年寄りになってきたので何が違うのかわからなくなってきましたけれども」と達郎さん。レコーディングは佳境に入ってきて、大詰めを迎えているという。締め切りが迫ってきて、毎日歌入れをしたり、コーラスをやったり、いろいろと細かい修正に明け暮れているとか。

・棚からひとつかみ シドニー・ポワチエ+木村拓哉
今週は完全に「棚からひとつかみ」の予定だったが、俳優のシドニー・ポワチエさんが1月6日に亡くなった。シドニー・ポワチエはアメリカの映画界でアフリカン・アメリカンの俳優の先駆者として実績がたくさんある。彼の出演した映画は主題歌がなかなか粒揃いで、いい曲が多いので、今日の前半はシドニー・ポワチエを追悼して、主演映画のサウンド・トラックから選曲。後半は今週1月19日発売の木村拓哉さんのセカンド・アルバム『NEXT DESTINATION』に達郎さんが3曲提供しているので、全曲オンエアする変則的な「棚からひとつかみ」。

・ヘロン
昨年末から今年の初めにかけてリクエストが山のように届いているそうだ。今週は超常連のリスナーから季節柄「ヘロン」にリクエストが集まっている。

・ROCK AROUND THE CLOCK
シドニー・ポワチエの出世作で1955年の映画『暴力教室』の主題歌として作られたビル・ヘイリーの「ROCK AROUND THE CLOCK」。1954年に作られたが映画の主題歌に採用されてウルトラ・メガ・ヒットになり、1955年に全米NO.1を8週間続けた。世界中で2,500万枚売れた。

シドニー・ポワチエは1927年生まれ。両親はバハマ人でアメリカで生まれて、バハマに戻ってというキャリア。いろいろな職業を転々とした後に俳優として活動をはじめて、黒人の俳優は端役というか裏方ばかりなんだけれども、この『暴力教室』で脚光を浴びてた。アカデミーの主演男優賞を獲った初めてのアフリカン・アメリカンの俳優として名が知られている。

・IN THE HEAT OF THE NIGHT
達郎さんが中学三年の1967年に出演した映画の主題歌が多く、ちょうどポピュラー・ミュージックに目覚めた頃なので印象に残っているという。1967年の映画『夜の大捜査線』の主題歌で、レイ・チャールズが歌っている同名の「IN THE HEAT OF THE NIGHT」。全米33位。スコアはクインシー・ジョーンズ。

・TO SIR, WITH LOVE
同じ1967年のイギリス映画『いつも心に太陽を』。シドニー・ポワチエが学校の先生に扮した学園もの。『暴力教室』のように反抗する子どもたちを先生が収めてゆくという映画。主題歌を歌っているのはルル。スコティッシュのブルー・アイド・ソウルのシンガーで映画に主演して主題歌も歌った。「TO SIR, WITH LOVE」、邦題「いつも心に太陽を」は全米NO.1を5週間続けたミリオン・セラー。

・"GUESS WHO'S COMING TO DINNER" MAIN TITLE
同じ1967年のシドニー・ポワチエの代表作の一作『招かれざる客』。黒人男性と白人女性の結婚問題を扱った映画で、キャサリン・ヘプバーンがアカデミーの主演女優賞を獲った。スペンサー・トレイシーの遺作で、達郎さんはパンツと靴下で立ってるスペンサー・トレイシーの姿が今でも記憶に残っているという。この作品のスコアを担当しているのはフランク・デ・ヴォール。オリジナル・サウンド・トラックの1曲目に収められているメイン・タイトルの「GUESS WHO'S COMING TO DINNER MAIN TITLE」がものすごくいいそうだ。

ブラック・パワーの運動の時代にはシドニー・ポワチエは白人の目から見た模範的な黒人という批判を浴びたこともあった。70年代には監督業に活路を求めた。二人目の奥さんはジョアンナ・シムカスで『招かれざる客』と同じシチュエーションになった。

・LET'S DO IT AGAIN
1975年に監督・主演の『LET'S DO IT AGAIN』、邦題は『一発大逆転』の主題歌を歌っているのがザ・ステイプル・シンガーズ。「LET'S DO IT AGAIN」は1975年に全米NO.1を獲得。作曲、プロデュースはカーティス・メイフィールド。シュガーベイブ時代に毎日聴いていた曲だそうだ。

・虎で棚からひとつかみ
来週は干支のやつ。今年は寅年なので「虎で棚からひとつかみ」。

・MOJO DRIVE
今週1月19日に木村拓哉さんのセカンド・アルバム『NEXT DESTINATION』が発売になる。達郎さんはこのアルバムに3曲書き下ろした。3曲中2曲はクロマニヨンズの真島昌利さんに歌詞を依頼。異色のコンビだけど、「自分でもなかなかお気に入りの曲が作れました」と達郎さん。アルバムのトップに入ってるロック・チューンの「MOJO DRIVE」。

達郎さんと木村拓哉さんが一緒にコラボしたのは「今夜はHEARTY PARTY」(1995年)以来26年ぶり。木村拓哉さんは何度も達郎さんのライヴに来ているそうだ。SMAP時代に曲を書く話があったものの、ツアー、その他でなかなかチャンスがなかった。2020年のライヴを達郎さんが観て、木村拓哉さんの声を聴いてちょっと閃いたことがあったという。木村さんが好きなロック系のハード・サウンディングの音をどうやって乗っけるかをいろいろ考えて作ったのが「MOJO DRIVE」と「MORNING DEW」。

・GOOD LUCK, GODD TIME
達郎さんが全部ひとりでコンピューターで全部作った曲。歌詞はzoppさん。「GOOD LUCK, GODD TIME」。

・MORNING DEW
真島昌利さんの作詞、達郎さんの作曲。「MORNING DEW」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月23日は、寅年にちなんで「虎で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1526

2022年01月09日 | Sunday Song Book

2022年01月09日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. HOT LICKS / THE STARLIGHTERS '59
2. PLEASE DON'T EVER LEAVE ME / JOE JR. '69
3. SLIDE / THE LAVENDERS '61
4. ANGEL / THE LAVENDERS '61
5. ANGEL ON MY SHOULDER / JERRY WALLACE '60
6. GOTTA HAND IT TO THE BOY / ANGELA DEEN '64
7. CIAO BABY / THE MONTANAS '67
8. LET THE GOOD TIMES ROLL / CANDY & THE KISSES '63
9. I HEAR THUNDER / PAT UPTON '73
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
三連休で明日は成人の日。「2021年度の成人式の方は2001年の生まれであります。私、巳年なので四回り違い。もうすぐ五回り目が訪れる。恐ろしい世界でございますが。今回成人を迎えられる方おめでとうございます。次の時代はみなさんが作っていくものなのでがんばってください。なんか、杓子定規ですいません」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
先週に引き続いて宮治淳一さんをゲストに迎え「新春放談」。パート2。

・宮治さんの「STONEY END」巡礼の話の続き
宮治さんはアーティストの全作品を聴くよりも、いい曲と出会うと全てのヴァージョンを聴いてみたいという。

達郎さんはソングライターなので、このソングライターがどういう芸風かに興味があって、大作主義のバリー・マンと、小品に優れているキャロル・キングと、そういうような対比、その人が人生でどういう曲を初期から書いてきたかに興味があって、例えばテディ・ランダッツォの書いた「IT'S GONNA TAKE A MIRACLE」だったらロイヤレイツとローラ・ニーロを聴いていれば十分で、他の人は聴く必要がないそうだ。志ん生聞いてたら別に今誰かが「替り目」やってても志ん生の「替り目」聞いてたらいいやという感じなのだとか。

・HOT LICKS
達郎さんの選曲。この人がいちばん最初に何をやっていたかに興味があるという達郎さん。最近、手に入れたのはレオン・ラッセルがオクラホマ時代に出していたレコード。メンバーにJ.J.ケールが入っているというザ・スターライターズの「HOT LICKS」(1959年)。

・PLEASE DON'T EVER LEAVE ME
宮治さんの選曲。ザ・サークルの「PLEASE DON'T EVER LEAVE ME」のカヴァー・ヴァージョン。曲を追って出会った曲。「今回いちばんストレンジ」と達郎さん。ジョー・ジュニアを検索したら香港のグループ・サウンズのリーダーであることがわかったという。ポリドールの日本盤で香港では発売されてないとか。まだ現役で、そこそこ人気があるそうだ。

・SLIDE
達郎さんの選曲。この人は最初に何をやっていたかの続き。最近、手に入れた一枚。アメリカのソングライター・チーム、ギャンブル&ハフのレオン・ハフのファースト・レコーディング。ラベンダーズの1961年のシングル「SLIDE」。ロックンロールでイントロのピアノはたぶんレオン・ハフが弾いてるだろうと思われる。ジェリー・ロスのプロデュース。

・ANGEL
ラベンダーズの1961年のシングル「SLIDE」のB面でドゥー・ワップの「ANGEL」。ラベンダーズはヴォーカル・グループだと思われる。向こうのディーラーの短いコメントにはキッズ・グループと書いてあるそうだ。
曲をかけ終えて。
「このANGELは次のツアーの客入れに入れます」と達郎さん。

・ANGEL ON MY SHOULDER
宮治さんの選曲。日本ではマンダムのCMでお馴染みのジェリー・ウォレス。カントリー・ポップで知られているがシェルビー・フリントの「ANGEL ON MY SHOULDER」邦題は「私のエンジェル」をカヴァーしている。宮治さんはシェルビー・フリントとパット・ブーンのヴァージョンしか知らなかったそうだが、曲を追って見つけたという。

・GOTTA HAND IT TO THE BOY
達郎さんの選曲。最近買ったガールもの。アメリカのソングライター、ジャック・ケラーのソンググラフィーを見て買ったというアンジェラ・ディーン。全く誰だかわからないシンガー。1960年のシングル「GOTTA HAND IT TO THE BOY」は大瀧詠一さんが喜びそうな曲。

・CIAO BABY
宮治さんの選曲。UKもの。モンタナスはイギリスのソフト・ロックのグループ。トイズの「CIAO BABY」のカヴァー。トニー・ハッチのプロデュース、ラリー・ワイスとスコット・イングリッシュの作曲。
曲をかけ終えて。
宮治さんがロサンゼルスでカラオケのプロデュースとかの仕事をしているとき、宅急便の配達をしていた青年がいて、「BEND ME, SHAPE MEのカラオケは作った?」という話になり、訊いてみるとスコット・イングリッシュの息子さんだった。スコット・イングリッシュの「BRANDY」という曲が後に「MONDAY」になって全米NO.1になったことを言うと、「ブランディは僕のママのことだよ。ブランディのこと僕に言ったの君が最初だよ」と話したそうだ。

・LET THE GOOD TIMES ROLL
達郎さんの選曲。キャンディ&ザ・キッシズの1963年のレコーディングで「LET THE GOOD TIMES ROLL」。ウォール・オブ・サウンドでプロデュースはジョニー・リヴァース。

・I HEAR THUNDER
宮治さんの選曲。スパイラルステアケースのヴォーカルのパット・アプトンのシングル「I HEAR THUNDER」。ケニー・ノーランの作曲。達郎さんはこの曲のことを知らなくて、レコードも持ってないそうだ。

宮治さんは仕事をリタイアしたとか。毎朝どこかに出かける仕事は今はしてないという。この先はワーナーのナゲッツ・シリーズのようなものを他のレーベルでやりたいとのこと。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月16日は、レギュラー・プログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1525

2022年01月02日 | Sunday Song Book

2022年01月02日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. FAIS ATTENTION (明日の青空) / MARJORIE NOEL '66
2. BE MINE / THE TREMELOES '67
3. MI SEGUIRAI / GLI SCOOTERS '67
4. DYNAMITE / THE CLEE SHAYS '66
5. BIG MR.C / THE LINK EDDY COMBO '61
6. DAKOTA / THE JUMPING JEWELS '63
7. BIG MAN / BARBARA JACKSON '66
8. GOING DOWN THE STONEY END / MILT OKUN'S NEW FRIENDS '67
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
「今年はサンデー・ソングブック、30周年を迎えますので、今年は益々がんばってみたいと思っております」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
お正月は毎年恒例「新春放談」。かつては大瀧詠一さんを迎えてやっていたが、宮治淳一さんが新たなパートナーになり今年で3年目。宮治淳一さんはレコード・コレクターの日本の代表選手なので、「新春放談はめちゃくちゃカルトな番組になります」と達郎さん。

・FAIS ATTENTION (明日の青空)
宮治淳一さんの選曲。伊豆の温泉宿で男4人くらい集まって、それぞれシングル盤を50枚くらい持ち寄って、朝までかけまくるという「シングル合宿」をやったそうだ。メンバーの中でいちばん若い三十代前半の人がマージョリー・ノエルの4曲入りのフランス盤を持ってきていた。アンダース&ポンシアが好きな宮治さんは「こんな曲やってたの」と驚き、日本盤も出ていることを聞いて、家に帰って自宅のライブラリーを調べたら持っていたという。A面の「あなたでいっぱい」のB面で「FAIS ATTENTION (明日の青空)」。

・BE MINE
達郎さんの選曲。達郎さんはアルバムのレコーディングをはじめたので、買ったレコードを半分も聴けてないそうだ。収録日の前日に、向こうのディーラーの短いコメントを読んでリストを見てきたという。達郎さんはトレメローズが好きで、アマチュア・バンドでトレメローズをずいぶんやっていた。1967年のトレメローズの「BE MINE」、邦題は「君だけの世界」はイタリアのバンドのカヴァーで、この曲のオリジナルをずっと探していたとか。そのオリジナルのスクーターズをついに手に入れたそうだ。ただトレメローズの「BE MINE」は、たぶん達郎さんの番組でしかオンエアされてないはずなので、まずはトレメローズのヴァージョンをかけてから。
曲をかけ終えて。
この曲のリード・ヴォーカルを達郎さんは高校生の頃にやっていた。

・MI SEGUIRAI
トレメローズの「BE MINE」のオリジナル「MI SEGUIRAI」。
曲をかけ終えて。
ジャケットの写真だけ見ると5人組でドゥー・ワップのグループのよう。サウンドは一瞬イタリアン・プログレみたいなテイストがある変な曲。達郎さんの高校時代のバンド仲間で50年以上付き合ってる親友が二人いて、その二人が「これか!」と言って狂喜乱舞したそうだ。

達郎さんが19歳の1972年に、日本のポリドールがスタックスのゴールデン・ヒットというコンピレーションを出していて、当時は毎日のようにそのレコードを聴いていた。25年ほど前の引っ越しのときにどっかにいってしまったが、でも日本盤だし、日本のポリドールから出てるので、どこかにあるだろうと、いろいろなところに問い合わせたりして探していたけれど、見つけられなかった。それがこの間、全然違う場所で自分のレコードを見つけたそうだ。あまりのうれしさに今年のレコード・コレクターズ誌の「私の収穫この一枚」はそれにしたとか。

・DYNAMITE
宮治さんの選曲。今年の宮地さんの選曲はよくて、特にエレキ・インストが素晴らしいと達郎さん。クリー・シェイズはチャレンジャーズの別働隊。1966年のシングルで、クリフ・リチャードの「DYNAMITE」のインスト・ヴァージョン。

・BIG MR.C
達郎さんの選曲。クリー・シェイズの「DYNAMITE」を聴いて選んだとか。リンク・エディ・コンボの1961年の「BIG MR.C」。ミスターCはレイ・チャールズを指していて、「WHAT'D I SAY」のインスト・ヴァージョン。途中から弦が入ってきたりして、とんでもなくサイケな、パンクな一曲。

・DAKOTA
宮治さんの選曲。ジャンピング・ジュエルズは4人組のオランダのグループ。宮地さんは80年代にエレキ・インストがちょっと流行ったときに、当時のベスト盤を買って聴いたという。「DAKOTA」という曲が好きで、いつかはオリジナル・シングルを買うつもりだったが、当時はヨーロッパのシングルで、しかもヒットしてないシングルを買う術がなかった。それが最近になってネットの通販で買えるようになり、検索したら見つかったとか。1963年のシングル。

・BIG MAN
達郎さんの選曲で歌もの。ワーナーのマスタリング・エンジニアの菊池功さんから聞いた話で、80年代から90年代のデジタル・リマスターはスペックが低く、アナログで切ると不足していた倍音がちゃんと出るので、現代のスペックでCD化したら音の艶が全然違うそうだ。ルーターズのマイケル・Z・ゴードンが書いた曲で、バーバラ・ジャクソンの「BIG MAN」。
曲をかけ終えて。
「大瀧さんの新春放談でもかかりそうな曲ですが」と達郎さん。

今回は宮治さんの選曲リストを見ながら連想ゲームのようにして達郎さんは選曲したとか。

・GOING DOWN THE STONEY END
昨年、1966年にローラ・ニーロがミルトン・オクンのオーディションを受けた際のセッション音源が8曲発掘されてレコードとCDになった。それを聴いてミルトン・オクンが1967年に出したシングル「GOING DOWN THE STONEY END」で、ローラ・ニーロの「STONEY END」を取り上げていたことを思い出したそうだ。
曲をかけ終えて。
宮治さんはバーブラ・ストライサンドの名前をこのシングルで初めて知ったという。達郎さんはこの曲を聴いて、逆にローラ・ニーロの曲はバーブラ・ストライサンドには合わないと思ったとか。ローラ・ニーロの弾き語りを知っていたので違和感があったそうだ。宮治さんは当時、ローラ・ニーロも知らなかったので、ローラ・ニーロが書いた曲だと知ってからは「STONEY END」巡礼をして、何十年して「GOING DOWN THE STONEY END」にたどり着いたという。宮治さんはアーティストよりも曲で、アーティストの全作品を聴くよりも、いい曲と出会うと全てのヴァージョンを聴いてみたいとなるんだとか。

「いつも新春放談のときはですね、お誕生日の代読メッセージをご容赦いただいております。何卒ご了承くださいませ」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月09日は、引き続き「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
http://www.tatsuro.co.jp

山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card

2021年12月30日 | Sunday Song Book

2021年12月30日プレイリスト「山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card」
1. ターナーの汽罐車 / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
2. POCKET MUSIC / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
3. あまく危険な香り / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
4. パレード / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
5. ずっと一緒さ / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
6. BOMBER / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
7. RIDE ON TIME / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FM ホール"
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card
12月3日(金)に番組1500回を記念して、半蔵門のTOKYO FMホールで、山下達郎、伊藤広規、難波弘之の3人ライヴ、クリス松村さんと対談を行った。この模様が12月30日(木)の午後2時からオンエアされた。

・1500回を迎えた心境
達郎さんはラジオのレギュラー番組は何度か担当しているが3年以上続いたことはない。来年でサンソンは30周年になるが、そうすると達郎さんの人生の半分近くラジオのレギュラーをやっていたことになる。「まさかこんなに続くとは思わなかったですね」と達郎さん。

1975年のデビューから今年で46年になるので、デビューからだと3分の2以上の歳月。

その前の番組はビルボードのトップ40、特にR&Bチャートを見て新譜をかけていたが、達郎さんには「ラジオのレギュラーをやってるときはアルバムを出せない」というジンクスがあって、この番組をはじめてから、ようやくそのジンクスを破ったが、ラジオは集中しないとできないので、オールディーズだったら自分の知識だけでできるから、明日のプログラムに何をかけようかなんて考えずにできるので、この番組はオールディーズに特化することにした。それだったら日常的にできるだろうとはじめたが、番組がスタートしたときは、木村拓哉さんが前で、後ろがDREAMS COME TRUE(ドリカム)だった。どちらも新譜をかけるので、バディ・ホリーとかエディ・コクランをかけたって音圧で敵わない。すごく困ってリマスタリングという手法を考えて、自宅でリマスタリングしてスタジオに持っていけば、最新の新譜でも音圧で負けないプログラムになった。

オンエアは昼間の2時なので、行楽帰りの家族のクルマの中で聴くリスナーとか、年齢層が広い時間帯で、そういうリスナーのハガキに応えるうちに、不思議なことに聴取率が上がって、かけてる曲はわからないけれど喋ってることがおもしろいと感じる人たちが増えてきた。それで29年に続くようになった。「長く続くとは思ってなかったんですよ。それはリスナーの方々のご支援の賜物」と達郎さん。

・メール
クリス松村さんから「今までハガキのみでしたが、このコロナ禍でメールも受け付けるようになって、変わったというか、何か違うものを感じましたか?」という質問。
なんでハガキのみだったかというと、ツアーをやってるとメールに全部目が通せないから。ハガキだけだったらなんとか読めたので。この二年間ライヴをやれないのでメールもやってみたが、radikoの影響が大きくて、若いリスナーが増えた。

・若いリスナーが増えてきたことに関連して
ラジオやレコードが見直されていることについて、クリス松村さんから質問。
いわゆるヒット・チャートとは違う音楽の聴き方、サブスクリプションが普及し、そのレコメンデーションが充実すると、自分の知らなかった音楽が聴こえてくる。それは昔だったらラジオがそうだったけれど、今はサブスクが補完するかたちになり、若い人たちが、達郎さんの世代より下のご両親から、音楽の情報を受け取っている。親子のコミュニケーションの一助になってる状況も見えるそうだ。時代が変わって、いろいろネガティヴなこともあるが、メディアが発達し音楽にはすごくプラスになっていると、ここ数年感じるそうだ。コロナ禍でインナー・トリップというか、心の中を覗くようなことに集中力が増してきているので、悪い面ばかりじゃないと実感として感じてるという。

・番組の聴取者5名様に会場限定で配られたお土産をプレゼント。ちなみにプレゼントの中身はオリジナルのバッジ(以前番組で作ったものとは異なる)、ミニタンバリン(達郎さんのライヴで使ってるもの)、特製ポーチの3点セット。番組サイトにプレゼント用のバナーを貼ってるので、そこから応募してくださいとのこと。締め切りは1月7日まで。
https://www.tfm.co.jp/ssb/

Sunday Song Book #1524

2021年12月26日 | Sunday Song Book

2021年12月26日プレイリスト「年忘れ夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
1. WATCHING OVER YOU / PEACH & APRICOT (竹内まりや & 杏里) 11月04日より配信中
2. 元気を出して / 竹内まりや "リクエスト" "エクスプレッションズ" '87
3. YESTERDAY ONCE MORE / 竹内まりや "未発表おうちカラオケ" '00
4. 復活LOVE / 竹内まりや "未発表おうちカラオケ" '21
5. SHINING FROM THE INSIDE(CM 30 Sec) / 山下達郎
6. MOJO DRIVE / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
7. さよなら夏の日 / 山下達郎 "21/12/03 TOKYO FMホール SSB1500回 記念LIVE"
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前回の「年忘れ夫婦放談」と同じ日に収録。

・年忘れ夫婦放談
先週に引き続いて、竹内まりやさんをゲストに迎えて、年末恒例の「年忘れ夫婦放談」。今週は今年一年の活動を振り返りつつお送りする、今年最後のプログラム。

・WATCHING OVER YOU
PEACH & APRICOTは竹内まりやさんと杏里さんのユニット。配信のみのシングル「WATCHING OVER YOU」は、作曲・編曲が林哲司さんで作詞がまりやさん。40年ぶりに林さんに曲を書いてもらったそうだ。相葉雅紀さん主演の金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』の主題歌で、達郎さんがギターで参加している。

リスナーから「録音時のエピソードなどがございましたらお聞かせください」というお便り。
林哲司さんとじっくり音のやりとりをしたのは初めてだったとか。このご時世なのでメールでやり取りしていて、音楽業界に対する思いを交換したそうだ。杏里さんとはデビューが同じ1978年で、久しぶりにいろんなことを話せて楽しかったという。

・元気を出して
11月3日にまりやさんの1984年の『VARIETY』と1987年の『REQUEST』のアナログ盤が再発された。「元気を出して」はアルバム『REQUEST』収録曲。アサヒ生ビールのCMに使用されていて新垣結衣さんが出演している。

まりや「なんか、これ、あのガッキーに癒されるんだわ、画面見てると」
達 郎「あぁ、そうですか。ふふ」
まりや「うん。『おつかれ生です』とか言って。あはは」
達 郎「しょうがない(笑)」
まりや「しょうがない(笑)。あはは」
達 郎「しょうがない(笑)。いや知ってるけど」
まりや「知ってるよね」

・YESTERDAY ONCE MORE
課外活動、クラブ活動は最近しばらく遠のいていて、今年は古い音源から。2000年にまりやさんがカーペンターズの「YESTERDAY ONCE MORE」のオリジナル・カラオケで歌ったヴァージョン。「カレン・カーペンターの美しいコーラスが入ってます」とまりやさん。10月の聴取率週間で「ベタリク(ベタな曲のリクエスト)」をやったときに、リスナーからカーペンターズの「YESTERDAY ONCE MORE」にリクエストがあったのを、まりやさんは覚えていたとか。

・荷物
中国四川省の超常連のリスナーから「仕事や旅行などの荷物は多いですか、少ないですか?」という質問。
達郎さんは最近はどんどん縮小しているとのこと。昔は心配なのでツアー用の大きなスーツケースだったという。中身を移し替えるのが面倒なので、大は小を兼ねるということで、小旅行でも大きなスーツケースを使っていた。でも、今は大きなものでも中がスカスカになってるとか。
まりやさんは荷物を少なくできないという。ないと困るものがあって、不安になるので、とのこと。

・今年見た映画
リスナーから「今年観た映画で何がよかったですか?」といつ質問。
達郎さんは『ノマドランド』。「あれはひじょうに感じた」と達郎さん。まりやさんも『ノマドランド』を観てよかったのと、つい最近、嵐の映画『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM"Record of Memories"』を観に行ったとか。「復活LOVE」の場面がよかったとのこと。「復活LOVE」はまりやさんが作詞、達郎さんが作曲。

・復活LOVE
まりやさんが課外活動で嵐に挑戦。2016年の嵐のシングル「復活LOVE」のオリジナル・カラオケを借りて、半音上げで、まりやさんが歌唱。松潤のセリフとメンバーのハーモニーは生かしたそうだ。「しょうがない」と達郎さん。
曲をかけ終えて。
達 郎「相葉くんのおかえりがでかい」
まりや「おかえりの音量上げさせていただきました(笑)」
達 郎「ばか(笑)、サイテー(笑)」
まりや「あはは。歌入れをする度に最後、最後の、My Love 離さないよ、という大野くんが歌ってるパート、めちゃムズイんですよ」
達 郎「難しいですよ」
まりや「難しくて何回も何回もトライするんだけど、最後におかえり、おかえりって出てくるから(笑)、それちょっと音量あげようかなって。癒されてました」
達 郎「しょうがない(笑)」

ジャニーズの歌は大体二人とかで、ユニゾンで歌っていて、誰が歌ってるかわからない感じなので、達郎さんは作曲するときダブルにしないで、大野くんは大野くんの声でって具合に、それぞれ全員シングルで歌ってもらうことを考えたそうだ。それが最優先事項だったとか。
まりやさんは実際に歌ってみて、嵐はひとり一人の個性が変わるがわるにに出てくる面白さ、よさがあるので、一人で歌うと一本調子に聴こえて物足りなかったという。とにかく大野くんのうまさ、最後のビブラートがちゃんとできているところに感心したとか。まりやさんは全然できなかったそうだ。

・今後の予定
来週は宮治淳一さんをゲストに迎えて「新春放談」。昔は大瀧詠一さんとやっていたが、ここ数年はすっかり定位置に落ち着いた宮治淳一さん。またすごいアイテムを持ってきてるそうだ。

・プレゼント
達郎さんのファンクラブで毎年作ってる、とり・みきさんのイラストによる「タツローくん卓上カレンダー」。2022年度版を達郎さんのサイン入りで20名にプレゼント。

・山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card
12月3日(金)に番組1500回を記念して、半蔵門のTOKYO FMホールで、山下達郎、伊藤広規、難波弘之の3人ライヴ、クリス松村さんと対談を行った。この模様を今週12月30日(木)の午後2時にオンエア。番組の聴取者5名様に会場限定で配られたお土産をプレゼント。ちなみにプレゼントの中身はオリジナルのバッジ(以前番組で作ったものとは異なる)、ミニタンバリン(達郎さんのライヴで使ってるもの)、特製ポーチの3点セット。番組サイトにプレゼント用のバナーを貼ってるので、そこから応募してくださいとのこと。締め切りは1月7日まで。
番組サイト
https://www.tfm.co.jp/ssb/

・SHINING FROM THE INSIDE(CM SIZE)
現在、TBCのCMに達郎さんの新曲「SHINING FROM THE INSIDE」が流れている。12月5日の放送でTBCのCMヴァージョンをオンエアしたが、今週はソシエのCMヴァージョン。こちらは「SHINING FROM THE INSIDE」の歌い出しのところ、Aメロ。CMサイズの30秒のヴァージョン。今度のアルバムに収録するのでフル・ヴァージョンのミックスは終わっているとのこと。アカペラのCMは1999年の「LOVE CAN GO THE DISTANCE」以来22年ぶり。

・MOJO DRIVE
来年の一月に発表される木村拓哉さんのセカンド・アルバム『Next Destination』(2022年1月19日発売)に、達郎さんが楽曲を提供している。そのうちの一曲がすでにネット等で公開されている「MOJO DRIVE」。作曲は達郎さん、作詞はクロマニヨンズの真島昌利さん(マーシー)。昔から達郎さんは真島さんと仕事がしたくて、今回声をかけたところ、快諾してくれたという。
曲をかけ終えて。
こんな感じでマーシーと二人で二曲書いたそうだ。もう一曲はもうちょっとクラブっぽい曲で計3曲アルバムに収録される。達郎さんと木村拓哉さんが一緒にコーラスしたのは「今夜はHEARTY PARTY」(1995年)以来26年ぶり。たまたまミックスしてるときに木村拓哉さんが来たので達郎さんとマーシーと3人でコーラス。「めっちゃくちゃ声がでかいんですよ」と達郎さん。仮歌をみんなで一緒に歌ったのもミックスを見たのも初めてだと言ってたそうで、まりやさんは「明日からタンゴの練習だと言ってたから、すごいスケジュールだなぁと思って」と話している。

達郎さんは来年はアルバムを出してツアーをやろうという計画。まりやさんはツアーが中止になってしまったので、近い将来アリーナ・ツアーを目指したいと思ってるとか。「コロナが収まったら行きます」とまりやさん。

・さよなら夏の日
今週12月30日(木)の「山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card」では時間が入り切らず、ライヴが全曲オンエアできないので、今日はオンエアできない曲を予告編で。12月3日(金)に半蔵門のTOKYO FMホールで収録した「さよなら夏の日」。



誕生日代読メッセージはお休み。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月02日・09日は、「新春放談放談(ゲスト:宮治淳一)」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1523

2021年12月19日 | Sunday Song Book

2021年12月19日プレイリスト「年忘れ夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
1. CHRISTMAS EVE (ENGLISH VERSION) / 山下達郎 2021 版 12/15日発売
2. すてきなホリデイ / 竹内まりや "ボナペティ!" "エクスプレッションズ" '01
3. MY GIFT TO YOU / 山下達郎 "シーズンズ・グリーティングス" '93
4. SPECIAL DELIVERY~特別航空便~ / 竹内まりや "ポートレイト" '81
5. プラスティック・ラブ / JUICE=JUICE 12月22日発売
6. SWEETEST MUSIC / 竹内まりや "ミス M" "ターンテーブル" '80
7. THE CHRISTMAS SONG / 竹内まりや "クワイエット・ライフ" 92
8. HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS / 山下達郎 "シーズンズ・グリーティングス" '93
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
達郎さんは相変わらずスタジオで仕事。詞書きとアレンジの仕上げで、いよいよクライマックスに差し掛かってるそうだ。

・年忘れ夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)
年末は竹内まりやさんを迎えて毎年恒例「年忘れ夫婦放談」。今年で29年目。何もやってないのに一年が早く、今年に入って最初の仕事はツアーをやるのかやらないのかを決めることだったとか。ツアーが中止になって、達郎さんはニュー・アルバムのレコーディング・モードに入ったという。まりやさんの方はアルバムのレコーディングを少しずつやりながら、先月は久しぶりの有観客のライヴ、服部克久さんのメモリアル・コンサートに出演したりして、まったりと過ごしてきたそうだ。杏里さんとのデュオ、PEACH & APRICOTで出た「WATCHING OVER YOU」は、相葉雅紀さん主演の金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』の主題歌。11月4日に配信オンリーでドロップ。「年忘れ夫婦放談」パート1では19日と少し早いけれど、今週はクリスマス・ソングを中心にしたプログラム。

・CHRISTMAS EVE (ENGLISH VERSION)
達郎さんは今年も「クリスマス・イブ」のCDシングルがリリース。今年、チャートに入ると36年連続チャートインになるという。今週は英語ヴァージョンの「CHRISTMAS EVE (ENGLISH VERSION)」。

・クリスマス・イブ 2021 version
「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが先週、12月15日に期間限定で発売された。毎年いろいろな仕様で発売しているが今年は、昨年ウイルス騒ぎでスタジオ収録できなかったときに、既存のカラオケとアカペラのカラオケを使って、「おうちカラオケ」と「おうちアカペラ」というかたちでたくさんオンエアした。もったいないのでそれをカップリングにして収録。「おうちカラオケ」は「Blow」と「Misty Mauve」と「Mighty Smile(魔法の微笑み)」の3曲。「おうちアカペラ」は「おやすみロージー」と「Love Can Go The Distance」の2曲。この5曲を加えた、計8トラックのマキシシングルとして発売。

・すてきなホリデイ
まりやさんのクリスマス・ソング「すてきなホリデイ」も、ケンタッキーフライドチキンのCMに使われて今年で20年。

・自分の歌声を聴くというのはどんな心境
リスナーから「12月になると達郎さん、まりやさんご夫妻の歌を巷で聴く機会が増えるのですが、自分の歌声を自分で聴くというのはどんな心境なのでしょうか?」という質問。
「私は使ってくれて、ありがとうって、いつもそう思う(笑)」とまりやさん。
達 郎「生まれて初めてテレコなんかで自分の声を録音して、聴いたときの嫌悪感ってあるじゃん」
まりや「あっ違うって思うよね、まずね」
達 郎「みんなそれは思います。すごく嫌なんだけれど、だんだんこういう商売やってると慣れていかざるを得ないという」
まりやさんは最近ビールのCMで曲が使われていて、それを聴くとレコーディングのことを思い出したり、妙なフラッシュバックがあるとか。

よく似た質問で「CDとライヴで歌い方が多少異なるのはなぜなのか?」という質問。
いちばん最初に歌うのがレコードで、ライヴは回を重ねるうちにだんだん練れていく。スタジオで一人で歌うのと、お客さんを前にした緊張感の中での表現は違う。達郎さんの場合はレコードはライヴを絶対越えられないという。

・MY GIFT TO YOU
1993年のアルバム『SEASON'S GREETINGS』に入ってるアレキサンダー・オニールのカヴァーで「MY GIFT TO YOU」。

・サンソンを聴く
リスナーから「達郎さんは落語を聞きながら眠るそうですが、まりやさんは眠るまでの間、何か聴いたりするのでしょうか?」という質問。
その日レコーディングとかあれば、その音源をチェックしたりするけれど、最近はradikoのタイムフリーで、聴き逃したサンソンを聴いてるそうだ。達郎さんは朝起きてレコーディング中の音源をチェックするとか。朝9時ごろに一度目が覚めて、そのときにチェックすると気になって眠れなくなるという。

・シソンヌじろう
リスナーから「お笑い好きのまりやさんの今年のイチオシは?」という質問。
シソンヌのじろうさんが大好きなんだとか。達郎さんの好きな落語は詳しくはないけれど、立川志の輔さんが伊能忠敬の落語をやってることは知ってるという。まりやさんは伊能忠敬に興味があるそうだ。

・プレゼント
リスナーから「今まででいちばんうれしかったプレゼントは何ですか?」という質問。
まりやさんはクリスマスにお父様の外国人の友人から送られてきた長靴に入ってるお菓子。まりやさんが5歳ぐらいだから1960年ごろの話。達郎さんはX-15のプラモデル。小学校一年生のときだとか。

・SPECIAL DELIVERY~特別航空便~
今年はなぜかメールのリクエストが「SPECIAL DELIVERY~特別航空便~」に偏ってるという。1981年のアルバム『PORTRAIT』の収録曲。青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、乾裕樹さんのキーボード、達郎さんのギター。ふたり亡くなってるそうだ。

・ハマった食べもの
ハガキで「SPECIAL DELIVERY」をリクエストしたリスナーから「今年ハマった食べものは何ですか?」という質問。
まりやさんはサクサクしょうゆ。達郎さんはうずらのたまごに味をつけたもの。

・プレゼント
今年は4月にまりやさんとしては初になるという有料配信ライヴの告知を兼ねて夫婦放談番外編をオンエアしたので、サンソンで夫婦放談を3回。11月3日文化の日のFM FESTIVAL 2021「竹内まりや RADIO Turntable presented by 楽天カード」の中でも番外編をオンエアしてプラス1。なのでプレゼントのネタが無くなったという。今年は達郎さんのファンクラブで毎年作ってる、とり・みきさんのイラストによる「タツローくん卓上カレンダー」。達郎さんのサイン入りで20名にプレゼント。

・プラスティック・ラブ
ハロー! プロジェクトの7人組のグループ、JUICE=JUICEが「プラスティック・ラブ」をカヴァー。この人たちは今年の4月にシュガーベイブのレパートリーで46年前のシングル「DOWN TOWN」をカヴァーしている。今回の「プラスティック・ラブ」も「DOWN TOWN」のカヴァー・ヴァージョンと同じくスウェーデンのアンダース・ダンビックがアレンジをしている。ディズニー映画の『ダンボ』がティム・バートン監督により実写で映画化された折り、まりやさんが日本版のエンド・タイトル「BABY MINE」を担当したが、その編曲をしている人。

11月3日にまりやさんの「PLASTIC LOVE」のアナログ12インチ・シングルが発売された。もともとは1984年にクラブ・ミックス、いわゆるエクステンデッド・ヴァージョンを道楽で作り、そのときにそれを12インチ化して発売したもの。当時のジャケットから変更して、最近よくネット等に出ている80年代の「SWEETEST MUSIC」のジャケットを使用している。こちらの方が今は「PLASTIC LOVE」と切っても切れない仲になってしまったので、これを使っている。オリジナルの12インチはクラブ・ミックスのB面がリミックス・ヴァージョンだったが、今回は1984年に発売した『VARIETY』に入ってる「PLASTIC LOVE」のオリジナルのミックスで12インチ化している。アナログの要望が高かったので、待望の12インチ化になる。同時に1984年の『VARIETY』と1987年の『REQUEST』のアナログ盤を再発した。

・SWEETEST MUSIC
デヴィッド・ラズレーが亡くなった。ジェームス・テイラーのバック・コーラスでまりやさんがすごく好きな人。セッション・シンガーでシンガー・ソングライター。ピーター・アレンが作曲、デヴィッド・ラズレーの作詞した「SWEETEST MUSIC」を追悼してオンエア。1980年のアルバム『MISS M』のA面1曲目。
曲をかけ終えて。達郎さんのアルバム『CIRCUS TOWN』の「WINDY LADY」や「CIRCUS TOWN」を英語詞でアメリカに売り込もうという音楽出版社の計画があって、そのデモテープをデヴィッド・ラズレーが歌っているそうだ。今週のオンエアのために音源を探したけれど出てこなかったという。

・THE CHRISTMAS SONG〜HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS
1990年に達郎さんが服部克久さんに依頼したのが、まりやさんの「THE CHRISTMAS SONG」と達郎さんの「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」のクリスマス・ソングのメドレー。この仕上がりがすごくよかったので1993年に『SEASON'S GREETINGS』をやろうと思ったとか。達郎さんの『SEASON'S GREETINGS』に入ってる「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」はこのときのメドレーと同じで、まりやさんは1992年のアルバム『QUIET LIFE』でリレコしているがアレンジは同じ。

今週、来週は誕生日代読メッセージはお休み。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年12月26日は、引き続き「年忘れ夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1522

2021年12月12日 | Sunday Song Book

2021年12月12日プレイリスト「年忘れリクエスト大会」
1. WHITE CHRISTMAS~ クリスマス・イブ / 山下達郎 2021 版 12/15日発売
2. GOOD GOLLY, MISS MOLLY / LITTLE RICHARD '58
3. COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE / SPINNERS '72
4. BEGGIN' / THE FOUR SEASONS '67
5. THIS TIME THEY TOLD THE TRUTH / Z.Z.HILL "LET'S MAKE A DEAL" '78
6. LADY, SWEET LADY / BARRY WHITE "BARRY WHITE'S SHEET MUSIC" '80
7. BUY FOR ME THE RAIN (LIVE) / THE NITTY GRITTY DIRT BAND "ALIVE" '69
8. SAMBA DE UMA NOTA SO (ONE NOTE SAMBA) / JOAO GILBERTO "O AMOR, O SORRISO E A FLOR (愛と微笑みと花)" '60
9. YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW / 山下達郎 "オン・ザ・ストリート・コーナー 2" '86
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
12月もあとちょっと、三週間。達郎さんは盆も正月もないという文字通りそんな感じでニュー・アルバムのレコーディングをうんうん唸りながらやっているそうだ。

・年忘れリクエスト大会
今週も先週に引き続いて年末恒例の「年忘れリクエスト大会」。

・WHITE CHRISTMAS~ クリスマス・イブ
今週12月15日に「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが期間限定で発売される。毎年いろいろな仕様で発売しているが今年は、昨年ウイルス騒ぎでスタジオ収録できなかったときに、既存のカラオケとアカペラのカラオケを使って、「おうちカラオケ」と「おうちアカペラ」というかたちでたくさんオンエアした。もったいないのでそれをカップリングにして収録。「おうちカラオケ」は「Blow」と「Misty Mauve」と「Mighty Smile(魔法の微笑み)」の3曲。「おうちアカペラ」は「おやすみロージー」と「Love Can Go The Distance」の2曲。この5曲を加えた、計8トラックのお徳用マキシシングルとして発売。今週は「ホワイト・クリスマス」のイントロ付き「クリスマス・イブ」。

・GOOD GOLLY, MISS MOLLY
まずはロックンロール。リトル・リチャードの1958年全米10位、R&Bチャート4位の「GOOD GOLLY, MISS MOLLY」。

・COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE
お次はフィラデルフィアもの。スピナーズ1972年、全米ソウル・チャートNO.1、全米チャート4位のミリオンセラー、トム・ベルの傑作「COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE」。作曲、コンダクト、アレンジはトム・ベル。全盛期のフィリー・サウンドの真髄。

・BEGGIN'
リクエストしたリスナーから最近、イタリアのモネスキンというバンドが、フォー・シーズンズの「BEGGIN'」をカヴァーしてヒット・チャートの上位に食い込んでいるので、そのオリジナルを最高の音質で聴きたい、また先日テレビで嵐の櫻井翔さんがモネスキンの「BEGGIN'」が最近気になってる曲と発言していたので若い人からも注目されてるとのこと。モネスキンのヴァージョンはサブスクで聴いてもらってと達郎さん。ザ・フォー・シーズンズの1967年、全米16位の「BEGGIN'」。実験的なアプローチで、割とサイケな構成とのこと。

・THIS TIME THEY TOLD THE TRUTH
リクエストはジージー・ヒル。達郎さんがジージー・ヒルのアルバムでいちばん好きな『LET'S MAKE A DEAL』から「THIS TIME THEY TOLD THE TRUTH」。1978年、全米ソウル・チャート42位。フレデリック・ナイトの曲で全部Tで統一している。

・LADY, SWEET LADY
バリー・ホワイトの1980年のアルバム『BARRY WHITE'S SHEET MUSIC』から「LADY, SWEET LADY」。

・今後の予定
来週19日と今年最後の26日はこれも毎年年末恒例の竹内まりやさんをゲストに迎えて「年忘れ夫婦放談」。今回は2週分を一緒に今週末収録予定なので、竹内まりやさんのリクエストを現在募集中。年明けは宮治淳一さんをゲストに迎えて「新春放談」。

・クリスマス・イブ 2021 version
今週の水曜日、12月15日に「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが期間限定で発売される。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・プレーヤーとカートリッジ
リスナーから「達郎さんが今使ってるアナログ・プレーヤーに使ってるカートリッジと針を教えてください」という質問。
針はシュアーのタイプIIIとタイプIVを使い分けているそうだ。タイプIIIもタイプIVも一生使える分だけのストックを持っているとか。

・BUY FOR ME THE RAIN (LIVE)
リクエストはニッティ・グリッティ・ダート・バンドの「BUY FOR ME THE RAIN」。ニッティ・グリッティ・ダート・バンドのデビュー・ヒットになるけれど、デビューした頃はジャグ・バンドで廃材のモップとか洗濯板とか金だらいを楽器にして演奏していた。古くからのストリート・ミュージックのジャグ・バンドの形態でスタートしたけれど、途中から普通のバンドになった。「BUY FOR ME THE RAIN」はスティーヴ・ヌーナンのペンになる曲。スタジオ・レコーディング・ヴァージョンはアル・キャップスのアレンジで、弦からいろいろ入っていてオーバー・プロデュース気味。でも「BUY FOR ME THE RAIN」はジャグ・バンドのスタイルで聴くと趣がすごくある曲なので、1969年に発売されたライヴ・アルバム『ALIVE』のヴァージョンの方が格段にいい。番組で「BUY FOR ME THE RAIN」をかけるのは2回目か3回目、いつもライヴ・ヴァージョンをオンエアしている。邦題は「雨を降らして」。
曲をかけ終えて。達郎さんはニッティ・グリッティ・ダート・バンドと縁があって、FENで聴いていたらバンジョー奏者のジョン・マッキューアンがゲストで出てきたり、ゴー・ゴー・フラバールというテレビを観ていたらニッティ・グリッティ・ダート・バンドがこの「BUY FOR ME THE RAIN」を演奏して、すごく良くて一所懸命レコードを集めたそうだ。

・SAMBA DE UMA NOTA SO (ONE NOTE SAMBA)
ジョアン・ジルベルトの1960年のアルバム『O AMOR, O SORRISO E A FLOR (愛と微笑みと花)』から「SAMBA DE UMA NOTA SO (ONE NOTE SAMBA)」。アントニオ・カルロス・ジョビンとニュウトン・メンドンサの作品。ボサノヴァ運動の象徴の一曲。

・YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW
1986年のアルバム『ON THE STREET CORNER 2』からスタイリスティックスのカヴァー「YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年12月19日は、年末恒例「年忘れ夫婦放談(ゲスト:竹内まりや)」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1521

2021年12月05日 | Sunday Song Book

2021年12月05日プレイリスト「年忘れリクエスト大会」
1. クリスマス・イブ / 山下達郎 2021 版 12/15日発売
2. GLORIA / THEM '65
3. LOOK-KA PY PY / THE METERS '70
4. I DON'T WANT OUR LOVING TO DIE / THE HERD '68
5. I NEVER DREAMED / THE COOKIES '64
6. EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE / CLIFF RICHARD "LOVE IS FOREVER" '65
7. SHINING FROM THE INSIDE (CM 30 Sec) / 山下達郎
8. YOU NEEDED ME / ANNE MURRAY '78
9. WONDER WHY / SARAH VAUGHAN "AFTER HOURS" '61
10. 言えなかった言葉を~2000Tの雨 (LIVE) / 山下達郎 '02
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
一昨日12月3日(金)に半蔵門のTOKYO FMホールで、「山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card」を行った。
「久しぶりにお客さんの前で喋って演奏して、なんか娑婆に出てきた、そういう感じがいたします。とっても幸運なお客さんでございまして、とってもいいお客さんでありました」と達郎さん。この模様は12月30日(木)にJFNのネットでオンエア予定。番組収録は1500回記念トーク&ライヴ翌日の土曜日なので、声が太く低音になってるとのこと。レコーディングは歌入れとかコーラスとかはじまってるので、また少しずつ声が戻ってくるという感じ。

・年忘れリクエスト大会
番組は12月に入ると毎年恒例の「年忘れリクエスト大会」。パート1。

・クリスマス・イブ
今年も「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが12月15日に期間限定で発売される。今年初の「クリスマス・イブ」。たくさんリクエストが集まってるという。

・GLORIA
久しぶりにゼムの「GLORIA」。ヴァン・モリソンの名唱。でもイギリスではヒットしておらず、アメリカで最初にチャートインしたのが1965年で93位、翌年リチャートして71位。この曲をカヴァーしたTHE SHADOWS OF KNIGHTのヴァージョンが全米10位。これでアメリカでは有名になり、その後ドアーズのカヴァーとかいろいろな人がカヴァーしているが、でもオリジナルが最高で、緩急というか、1965年でこの演奏、この歌、パンキッシュな感じでたまらないと達郎さん。

・LOOK-KA PY PY
次はニューオリンズもの。ザ・ミーターズの1970年のR&Bチャート11位、全米56位、ニューオリンズ・ファンにはお馴染みの「LOOK-KA PY PY」。

・I DON'T WANT OUR LOVING TO DIE
ピーター・フランプトンが在籍していたことで有名なザ・ハート。ピーター・フランプトンが超アイドルでイギリスで絶大な人気を誇っていたが、それが嫌でバンドを抜けてハンブル・パイ、そしてソロになった。そのザ・ハートの1968年、全英5位の「I DON'T WANT OUR LOVING TO DIE」。邦題は「二人だけの誓い」。

・I NEVER DREAMED
ザ・クッキーズの1964年のラス・タイトルマンとジェリー・ゴフィンの名作「I NEVER DREAMED」。
曲をかけ終えて。最後にスクラッチ・ノイズが入っており、「おしまいにスクラッチがきますが、オリジナル45回転でお聴きをいただいてますので我慢してください」と達郎さん。

・EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE
クリフ・リチャードの1965年のアルバム『LOVE IS FOREVER』に入ってるバート・バカラックとハル・デイヴィッドのいい曲「EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE」。イギリスのアレンジなのでまた音がいいと達郎さん。
曲をかけ終えて。「しかしイントロはじまったと思ったら半音上がって、エンディングは半音下がって、また半音下がって。変態(笑)、すごい。ククク。えー、すごい」と達郎さん。

・今後の予定
来週も引き続き「年忘リクエスト大会」。12月19日、26日は、これもお馴染み竹内まりやさんをゲストに迎えて「年忘れ夫婦放談」。「年忘リクエスト大会」へのリクエスト、竹内まりやさんのリクエストを現在募集中。年明けは宮治淳一さんを迎えて「新春放談」。「新春放談」は前録りなので、どれだけリクエストに応えられるかわからないとのこと。

・クリスマス・イブ 2021 version
今年も「クリスマス・イブ」のCDマキシシングルが発売される。毎年いろいろな仕様で発売しているが今年は、昨年ウイルス騒ぎでスタジオ収録できなかったときに、既存のカラオケとアカペラのカラオケを使って、「おうちカラオケ」と「おうちアカペラ」というかたちでたくさんオンエアした。もったいないのでそれをカップリングにして収録。「おうちカラオケ」は「Blow」と「Misty Mauve」と「Mighty Smile(魔法の微笑み)」の3曲。「おうちアカペラ」は「おやすみロージー」と「Love Can Go The Distance」の2曲。この5曲を加えた、計8トラックのマキシシングルとして発売。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card
12月30日(木)の午後2時にオンエア予定。トークのところはクリス松村さんと対談したとのこと。ライヴは山下達郎、伊藤広規、難波弘之の3人ライヴ。

・TBCのCM
現在、TBCのCMに達郎さんの新曲が流れている。「SHINING FROM THE INSIDE」というアカペラの英語の歌詞。今度のアルバムに収録するのでフル・ヴァージョンのミックスは終わっているとのこと。

・SHINING FROM THE INSIDE(CM SIZE)
「SHINING FROM THE INSIDE」にリクエストが集まってるが今日はCMサイズの30秒のヴァージョン。
曲をかけ終えて。TBCのCMとは別でソシエのCMでAメロ、違うメロディーの部分がオンエアされている。そのヴァージョンは来週オンエア予定。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・YOU NEEDED ME
アン・マレーの最大ヒット。1978年の全米NO.1の「YOU NEEDED ME」。ランディ・グッドラムの素晴らしい曲に、アン・マレーの素晴らしいヴォーカル、素晴らしいオーケストレーション。邦題は「辛い別れ」。

・WONDER WHY
サラ・ヴォーンの1961年のアルバム『AFTER HOURS』は達郎さんがすごく好きなアルバムで、ギターとベースとヴォーカルだけで全曲演奏されている。シンプルだけど素晴らしいサラ・ヴォーンのヴォーカルが際立つ一枚。このアルバムに入ってる1951年の映画『RICH YOUNG & PRETTY』に使われてる「WONDER WHY」。曲を書いてるのはサミー・カーンとニコラス・ブロズキーのコンビで、達郎さんが『SEASON'S GREETINGS』でやってる「BE MY LOVE」の作曲コンビ。

・ジャケ買い
群馬県伊勢崎市のリスナーから「達郎さんがジャケ買いして印象深いアルバムは何かありますか?」という質問。
達郎さんのジャケ買いの最高のものはトーキング・ヘッズの1983年のアルバム『SPEAKING IN TONGUES』。アルバム・ジャケットはロバート・ラウシェンバーグがデザインしたプラスティックのケースで、達郎さんはロバート・ラウシェンバーグを家に飾ってるので、『SPEAKING IN TONGUES』を3枚購入したそうだ。1枚は封を切ったが2枚は保存盤として残ってるという。ジャケ買いであんまり成功例はないとか。

・言えなかった言葉を〜2000トンの雨(LIVE)
1977年のアルバム『SPACY』に入ってる「言えなかった言葉を」にリクエスト。今日はファンクラブの10周年記念のイベントか何かのおまけCDに収録したライヴ・ヴァージョン。市販してないヴァージョンで「言えなかった言葉を」から弾き語りで「2000トンの雨」を歌ってる。時間まで。



■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年12月12日は、引き続き「年忘れリクエスト大会」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1520

2021年11月28日 | Sunday Song Book

2021年11月28日プレイリスト「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
1. パレード / SOTARO "12/15日発売"
2. DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME) / THE DELFONICS '70
3. TONIGHT IS THE NIGHT / THE ISLEY BROTHERS "GRAND SLAM" '81
4. YOU'RE AS RIGHT AS RAIN / THE STYLISTICS "ROUND 2" '72
5. I STILL LOVE YOU / WINDY CITY '80
6. LEAVE IT UP TO ME / OMNI "ALL FOR THE ONE" '82
7. コンポジション / 山下達郎 '13
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
今週12月3日(金)に半蔵門のTOKYO FMホールで「山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card」を行う。そのリハーサルでレコーディングを中断しているという。レコーディングもだんだんテンパってきているし、挟み撃ちになってるとか。

・スイート・ソウルで棚からひとつかみ
先週に引き続いて「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」。先週の放送では久しぶりにと言っていたが昨年もやっていたそうだ。大体11月に合うプログラムで、先週は10年前から15年前くらいの久しぶりに聴くレパートリー、それから今まで一度もかけたことがないものを交互に、今週もそんな感じだが、前半は有名どころの曲をオンエア。スイート・ソウルは日本では一般化した音楽ではなく、80年代はラジオでオンエアされることも少なかった。近年はサブスクリプションやノーザンソウルの大ブームで、高額物件といえばスイート・ソウルとか、そうしたものになってきた。その関係でベタだとか言う人もいるが、それとは全く関係なしのプログラム。日曜日の昼だとトゥーマッチな感じもするが、今はradikoのタイムフリーがあるので、夜に繰り返し聴くと、一段と趣がますプログラムになっている。

・パレード
ヴォーカル・グループのSMOOTH ACE(スムース・エース)の重住ひろこさんと岡村玄(まこと)さんのお子さんが10歳で小学校4年生。歌うことが大好きで、たくさんCMを手がけているが、ついにソロ・シングルを出すことになった。12月15日発売の7インチ・アナログ盤、それが達郎さんの「パレード」のカヴァー。

・DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME)
スイート・ソウルといえばデルフォニックス。フィラデルフィアの初期を代表するヴォーカル・グループ。デルフォニックスでいちばん有名なのは「LA-LA(MEANS I LOVE YOU)」だが、ミリオンセラーになったのは「DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME)」この曲だけ。1973年、全米ソウル・チャート3位、全米でも10位のヒット。

1970年にデルフォニックスのレコードを買ってる人なんてそんなにいなかった。大体、日本盤がろくすっぽ出なかった。先週も話したがテディ・ペンダーグラスの1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』、その前の『TEDDY』は正真正銘、日本盤は700枚しか売れなかった。そういう時代だった。

・TONIGHT IS THE NIGHT
アイズリー・ブラザーズも日本盤は何百枚しか売れなかった。1981年のアルバム『GRAND SLAM』はジャケットを変えられてしまい、ジャケットを変えないと売れない、黒人音楽はホットすぎて嫌だとかで、ワイングラスのジャケットに変えられた。それがまた悪循環を生んだ。達郎さんは今でも1981年のアルバム『GRAND SLAM』がアイズリー・ブラザーズの最高傑作だと信じて疑わない。その1曲めに入ってる「TONIGHT IS THE NIGHT」。今調べたらこの曲、実は番組でオンエアするのはこれが初めてだったとか。

・YOU'RE AS RIGHT AS RAIN
スイート・ソウルといえば日本で代表的なグループはなんといってもスタイリスティックス。ラッセル・トンプキンスは素晴らしい歌唱力を持っている。1972年のアルバム『ROUND 2』から、達郎さんの大好きにトム・ベルの作品「YOU'RE AS RIGHT AS RAIN」。

・I STILL LOVE YOU
ウインディ・シティはシカゴのヴォーカル・グループ。アルバムが一枚だけ出ているが、シングルだけの曲が結構ある。ジェームス・マックはシカゴを代表するアレンジャーの一人で、いちばん日本で有名なのはマンハッタンズの「SHINING STAR」。タイロン・ジェームス、ジェリー・バトラー、ラムゼイ・ルイスなどのアレンジを担当している。ウインディ・シティの1980年、全米ソウル・チャート72位の「I STILL LOVE YOU」。カール・デイヴィスとオーティス・リーヴィルのプロデュース。

・クリスマス・イブ 2021 version
今年も「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが12月15日に期間限定で発売される。毎年いろいろな仕様で発売しているが今年は、昨年ウイルス騒ぎでスタジオ収録できなかったときに、既存のカラオケとアカペラのカラオケを使って、「おうちカラオケ」と「おうちアカペラ」というかたちでたくさんオンエアした。もったいないのでそれをカップリングにして収録。「おうちカラオケ」は「Blow」と「Misty Mauve」と「Mighty Smile(魔法の微笑み)」の3曲。「おうちアカペラ」は「おやすみロージー」と「Love Can Go The Distance」の2曲。この5曲を加えた、計8トラックの大盤振る舞いのマキシシングルとして発売。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・LEAVE IT UP TO ME
オムニはシカゴのグループ。ほとんど無名のグループだが、達郎さんは80年代に入れ込んで毎日のように聴いていた時期があるという。この曲は80年代に一度ラジオでかけたが、この番組では初オンエア。1982年のセカンド・アルバム『ALL FOR THE ONE』に入ってる「LEAVE IT UP TO ME」。

・コンポジション
達郎さんがスイート・ソウルに影響を受けて書いた曲。2013年のシングルのカップリングに入ってる「コンポジション」を、次のアルバムに収録するために今年リミックスしたという。この10年近くの間にオーティオのスペックがものすごく変わって、それに合わせてリミックスを施したとか。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年12月05日は、恒例「年忘れリクエスト大会」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1519

2021年11月21日 | Sunday Song Book

2021年11月21日プレイリスト「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
1. 世界の果てまで (LIVE) / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
2. DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR) / THE CONTINENTAL IV '71
3. I WASN'T THERE / WHATNAUTS '73
4. WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU / THE DIFFERENT SHADES OF BROWN '73
5. YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION / TEDDY PENDERGRASS "IT'S TIME FOR LOVE" '81
6. I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE / CHOSEN FEW '76
7. I'M GONNA GET YOU / THE GASLIGHT '73
8. 群青の炎 / 山下達郎 "コージー" '98
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
11月も下旬になり、だいぶ冷え込んできて、空気も乾燥している。達郎さんは来週、インフルエンザの予防接種に、遅ればせながら行く予定だという。相変わらずレコーディング中で、締め切りが刻一刻と近づいていて、ウンウン唸りながら歌詞を書いてるそうだが、もう一曲録りたいかなぁという感じなのだとか。

・スイート・ソウルで棚からひとつかみ
今週は「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」。70年代初頭から80年代のいわゆるR&Bグループの裏声で歌われるバラードものをスイート・ソウルという呼び方をする。向こうではクワイエット・ストームなんて呼ばれ方もする、そうした甘いやつ。日曜日の午後だとちょっいと甘すぎる感じもするが、今はradikoのタイムフリーがあるので、夜中に聴くと、一段と楽しめるプログラムになっている。久しぶりなのでサンデー・ソングブックらしく、むちゃくちゃレアなやつをと目論んだそうだが、そうするとあまり粒が揃わないので、10年前から15年前くらいの久しぶりに聴くレパートリー、今まで一度もかけたことがないものを、たがい違いに聴いていく。

・世界の果てまで (LIVE)
その前にこの季節になるとリクエストが集まる「世界の果てまで」。1995年のシングル。今日は2014年10月10日、名古屋のボトムラインでのライヴ・レコーディング。このときのマニアック・ツアーでしか演奏してないので、また機会があればやってみたいとのこと。

・DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR)
コンチネンタル・フォーはニュージャージーの出身だが、フィラデルフィアのローカル・レーベルのジェイウォーキングから作品を出していて、アルバムが一枚残っている。レコーディングはシグマ・サウンドでボビー・マーティンのプロデュース。MFSBのメンバーなので、フィラデルフィア・インターナショナルとほとんど変わらない。1971年にシングル・カットされて全米19位の「DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR)」。10年ぶりくらいのオンエア。

・I WASN'T THERE
フィラデルフィアといえば隣のニュージャージー。ニュージャージーといえば達郎さんが死ぬほど好きなジョージ・カー。ジョージ・カーの作曲、プロデュースによるホワットノーツの「I WASN'T THERE」。1973年の作品。この番組ではホワットノーツをかけまくったていたはずだか、この曲は今まで一度もかけたことがないそうだ。

・WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU
この曲も1973年の作品。歌っているのはザ・ディファレント・シェーズ・オブ・ブラウン。タムラ・レーベルとモータウン・レーベルで1枚ずつシングルを出している。以前にも13年前にも一度かけているが、ザ・ディファレント・シェーズ・オブ・ブラウンはアルバム一枚分のレコーディングがあり、2006年にインディーからCD-Rが出た。モータウンは会社が大きいのでなかなか出してもらえず、悲運のグループだが歌唱力はある。1973年にシングル・カットされた「WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU」。

・YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION
先週の「棚つか」出かけたテディ・ペンダーグラスに反響があったので今週もオンエア。先週と同じ1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』から全米ソウル・チャート4位の「YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION」。ちなみに日本ではこの1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』は数百枚しか売れなかったという。

・ハルナライヴ Hometown in November 2021
達郎さんのライヴでコーラスを担当しているソプラノ・トップのハルナさん。来年オリジナル・アルバムをリリースすることになり、それに先立ちワンマン・ライヴを行うことになった。先月に引き続いて今月もアコースティック・ライヴで、バックを務めるのが達郎さんのツアーのメンバーでギターの佐橋佳幸さんとキーボードの柴田俊文さん。「ハルナライヴHometown in November 2021」と題して明日11月22日(月)、目黒ブルースアレイジャパンで開催。チケットは絶賛発売中。配信も行う。詳しくはハルナさんのオフィシャルサイトにて。
http://haruna.cc

・I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE
スイート・ソウル、続いてUKソウル。チョーズン・フュウ。同名グループがたくさんあるが、ジャマイカ出身の黒人ヴォーカル・グループだと思われる。1976年にUKポリドールからのシングル「I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE」。アレンジはキース・ロバーツ。スコット・ウォーカーでかけているが何でもやっていて、チョーズン・フュウもやっている。

・I'M GONNA GET YOU
ガスライトはデトロイトのヴォーカル・グループ。オリバー・チータムが在籍していたことで知られている。1973年のシングルで「I'M GONNA GET YOU」。

・長編小説
和歌山県新宮市の還暦のリスナーから「達郎さんが読んだ長編小説のお勧めを教えてください」というお便り。
お勧めではないが、いちばん長かったのは山川荘八の『徳川家康』。あとはクールスのレコーディングでニューヨークに行ったときは吉川英治の『宮本武蔵』を全部文庫で持っていて読んだそうだ。

・群青の炎
今日の最後はリクエスト。1998年のアルバム『COZY』から「群青の炎」。割とスイート・ソウル・テイストな曲。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年11月28日は、引き続き「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp