
数年前のこと、私は友人の901さんやplincoさんから教えていただいたフレンチ・イエイエにすっかりハマり、寝ても覚めてもイエイエという時期があった。特にフランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」が大好きで、 “この世に出ている「シャンソン人形」音源は全部集めよう” と決意、何やかんやで30ヴァージョン以上集めたと思う。あの時は確か日本、アメリカ、イギリス、そして当然フランスのアマゾンでそれぞれ曲名検索を行い、網に引っかかってきた盤を片っ端から購入するという暴挙(?)に出たのだが、一番収穫が多かったのが日本のアマゾンで、そんな中でも意外な拾い物がスージー・スージーというガールズ・ロックバンドだった。
この「Suzy Susie Collection ~'93春~」というアルバム、アマゾンの紹介ページで収録曲目を見て、私は我が目を疑った。そこにはフランス・ギャルの③「夢見るシャンソン人形」はもとより、シナロケの②「ユー・メイ・ドリーム」やジューシィ・フルーツの④「ジェニーはご機嫌ななめ」、そして何と岡崎友紀の⑤「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」やミカ・バンドの⑧「タイムマシンにお願い」といった超愛聴曲がズラリと並んでいるではないか!私はコレほど自分の嗜好にピッタリ合った選曲のカヴァー・アルバムを他に知らない。ただ、このアルバムはすでに廃盤らしく、アマゾンでもプレミアが付いてかなりの高値だったのでヤフオクで探してみるとラッキーなことにサンプル盤が100円(!)で出ており、そのまま無競争でゲット出来た。オークションって時々こんな嘘みたいな値段でレア盤が入手できるからやめられない(^o^)丿
1曲目に入っている①「リトル・スージー」はちわきまゆみという女性シンガーのカヴァーだという。ちわきまゆみって確かT.レックスのCDのライナーノーツに寄稿してた人で、当時の私はちあきなおみと混同し、“何で歌謡曲の歌手がT.レックスのライナー書いてんねん?” と不思議に思っていたものだった(笑) だから名前だけは知っていても実際にオリジナル・ヴァージョンを聴いたことはなく、“一体どんな曲やろ?” と思いながらプレイボタンを押すと、いきなりスピーカーから「ゲット・イット・オン」そのまんまのギター・リフが勢いよく飛び出してきた。コレはもう完全に “女性版T.レックス” だ(笑) 演奏はお世辞にも上手いとは言えないが、チープな雰囲気を醸し出すガレージ・サウンドが耳に心地よく、私はいっぺんにこのバンドが気に入ってしまった。特にヴォーカルとギターがヘタウマ路線全開で、このグラム・ロック・チューンにぴったりハマっており、アルバムのベスト・トラックになっていると思う。
クリスタルズの「ゼン・ヒー・キスド・ミー」をアダプトしたイントロにニヤリとさせられる②「ユー・メイ・ドリーム」は、シナロケの原曲を意識したのかスペクター・サウンドへのオマージュとして耳に響く。③「夢見るシャンソン人形」もゲンスブールなリズムを刻むベースがブンブン唸り、歪んだギターが毒を撒き散らすという何ともタマラン展開で、単調なドラム以外は言うことナシだ。
ギャルのカヴァーではもう1曲⑨「涙のシャンソン日記」を取り上げているが、コレがまたエッジの効いたギター・リフが支配する実にハードボイルドな演奏で、イントロを聴いただけでは一体何の曲かワカランかった。曲は甘く、演奏は辛くという、理想的なパターンである。このアルバムは全編を通して見事なアレンジがなされており、プロデューサーはかなり洋楽に精通したマニアックな人物なのではないかと思う。
シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」に日本語詞を付けた⑦「恋の振り子」もシャープなギター・リフとよく歌う闊達なベース・ラインに耳が吸い付くカッコ良いナンバーに仕上がっているし、⑧「タイムマシンにお願い」でもギターとベースの頑張りが特筆モノなのだが、⑦⑧共にペタペタ・パタパタ・ドラムが玉にキズ。逆に少年ナイフの⑩「ツイスト・バービー」ではそれが良い方向に作用して初期ナイフのローファイ・サウンドを巧く再現している。それにしてもヴォーカルの人、ナオコさんの歌い方そっくりに真似ててすっかり感心してしまったのだが、解説によるとこの曲がスージー・スージー結成のきっかけになったとのこと。かなり歌い込んだ十八番なのだろう。
⑥「恋のメキシカン・ロック」は何と橋幸夫のカヴァー、いわゆるひとつの“リズム歌謡”というヤツだ。橋幸夫をロック・バンドで演ろうという発想自体も凄いと思うが、コレはコレで立派なガールズ・ロックになっている。⑪「ラヴ・パニック」はこのアルバム中唯一の非カヴァー曲で、“あるフレンチ・ポップスの名曲を下敷きにレコーディング中に初めて作ったオリジナル曲” と解説にあるが、何の曲かサッパリわからない私としては気になって仕方がない。演奏スタイルは完全にラモーンズやねんけど...(笑)
グラム・ロック、ウォール・オブ・サウンド、フレンチ・イエイエ、リズム歌謡、NYパンクにガールズ・ロックと、私の大好物ばかりをごった煮風に詰め込んだ感のあるこのアルバムはある意味キワモノ的色合いの濃い1枚で、頭の固い音楽ファンはこういう盤をバカにする傾向があるが、 “音楽は楽しけりゃそれでいい” と信じる私にとってはかけがえのない超愛聴盤なのだ。
SUZY SUSIE / LITTLE SUSIE
この「Suzy Susie Collection ~'93春~」というアルバム、アマゾンの紹介ページで収録曲目を見て、私は我が目を疑った。そこにはフランス・ギャルの③「夢見るシャンソン人形」はもとより、シナロケの②「ユー・メイ・ドリーム」やジューシィ・フルーツの④「ジェニーはご機嫌ななめ」、そして何と岡崎友紀の⑤「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」やミカ・バンドの⑧「タイムマシンにお願い」といった超愛聴曲がズラリと並んでいるではないか!私はコレほど自分の嗜好にピッタリ合った選曲のカヴァー・アルバムを他に知らない。ただ、このアルバムはすでに廃盤らしく、アマゾンでもプレミアが付いてかなりの高値だったのでヤフオクで探してみるとラッキーなことにサンプル盤が100円(!)で出ており、そのまま無競争でゲット出来た。オークションって時々こんな嘘みたいな値段でレア盤が入手できるからやめられない(^o^)丿
1曲目に入っている①「リトル・スージー」はちわきまゆみという女性シンガーのカヴァーだという。ちわきまゆみって確かT.レックスのCDのライナーノーツに寄稿してた人で、当時の私はちあきなおみと混同し、“何で歌謡曲の歌手がT.レックスのライナー書いてんねん?” と不思議に思っていたものだった(笑) だから名前だけは知っていても実際にオリジナル・ヴァージョンを聴いたことはなく、“一体どんな曲やろ?” と思いながらプレイボタンを押すと、いきなりスピーカーから「ゲット・イット・オン」そのまんまのギター・リフが勢いよく飛び出してきた。コレはもう完全に “女性版T.レックス” だ(笑) 演奏はお世辞にも上手いとは言えないが、チープな雰囲気を醸し出すガレージ・サウンドが耳に心地よく、私はいっぺんにこのバンドが気に入ってしまった。特にヴォーカルとギターがヘタウマ路線全開で、このグラム・ロック・チューンにぴったりハマっており、アルバムのベスト・トラックになっていると思う。
クリスタルズの「ゼン・ヒー・キスド・ミー」をアダプトしたイントロにニヤリとさせられる②「ユー・メイ・ドリーム」は、シナロケの原曲を意識したのかスペクター・サウンドへのオマージュとして耳に響く。③「夢見るシャンソン人形」もゲンスブールなリズムを刻むベースがブンブン唸り、歪んだギターが毒を撒き散らすという何ともタマラン展開で、単調なドラム以外は言うことナシだ。
ギャルのカヴァーではもう1曲⑨「涙のシャンソン日記」を取り上げているが、コレがまたエッジの効いたギター・リフが支配する実にハードボイルドな演奏で、イントロを聴いただけでは一体何の曲かワカランかった。曲は甘く、演奏は辛くという、理想的なパターンである。このアルバムは全編を通して見事なアレンジがなされており、プロデューサーはかなり洋楽に精通したマニアックな人物なのではないかと思う。
シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」に日本語詞を付けた⑦「恋の振り子」もシャープなギター・リフとよく歌う闊達なベース・ラインに耳が吸い付くカッコ良いナンバーに仕上がっているし、⑧「タイムマシンにお願い」でもギターとベースの頑張りが特筆モノなのだが、⑦⑧共にペタペタ・パタパタ・ドラムが玉にキズ。逆に少年ナイフの⑩「ツイスト・バービー」ではそれが良い方向に作用して初期ナイフのローファイ・サウンドを巧く再現している。それにしてもヴォーカルの人、ナオコさんの歌い方そっくりに真似ててすっかり感心してしまったのだが、解説によるとこの曲がスージー・スージー結成のきっかけになったとのこと。かなり歌い込んだ十八番なのだろう。
⑥「恋のメキシカン・ロック」は何と橋幸夫のカヴァー、いわゆるひとつの“リズム歌謡”というヤツだ。橋幸夫をロック・バンドで演ろうという発想自体も凄いと思うが、コレはコレで立派なガールズ・ロックになっている。⑪「ラヴ・パニック」はこのアルバム中唯一の非カヴァー曲で、“あるフレンチ・ポップスの名曲を下敷きにレコーディング中に初めて作ったオリジナル曲” と解説にあるが、何の曲かサッパリわからない私としては気になって仕方がない。演奏スタイルは完全にラモーンズやねんけど...(笑)
グラム・ロック、ウォール・オブ・サウンド、フレンチ・イエイエ、リズム歌謡、NYパンクにガールズ・ロックと、私の大好物ばかりをごった煮風に詰め込んだ感のあるこのアルバムはある意味キワモノ的色合いの濃い1枚で、頭の固い音楽ファンはこういう盤をバカにする傾向があるが、 “音楽は楽しけりゃそれでいい” と信じる私にとってはかけがえのない超愛聴盤なのだ。
SUZY SUSIE / LITTLE SUSIE
60年代Popsフレーバー溢れる曲ですね。
昔 ヴィーナスという日本のオールディーズ グループや トレーシー ウルマンを思い起こさせました。久しぶりにB-52や GoGo’sを聞いてみたくなりましたよ。
スージー・スージー、お気に召したようで嬉しいです。
この盤は“知る人ぞ知る”的なガールズ・ロック名盤だと思います。
ヴィーナス、トレーシー・ウルマン、B-52's、ゴーゴーズ...
みんな古き良き時代を思い出させてくれるアーティスト達ですね。
昔はよかったなぁ...(しみじみ)
これと2ndアルバムは持ってます。
(2ndもなかなか良し)
3rdアルバムはかなり探しましたが
入手出来ませんでした(タイトル忘れたなー)
スージースージー、大好きなんですよ。
ポップな感じがたまりませんよね。
私もコレと「銀幕主義」は持ってるんですが
3rd アルバムの存在は知りませんでした。
ネットで調べてみましたが、スージースージーの記事って少ないですね。
結局分からずじまいです。
何か情報ありましたらぜひ教えて下さい。