私がシュレルズという名前を初めて目にしたのはビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」日本盤LPのライナーノーツで、そこに「ベイビー・イッツ・ユー」と「ボーイズ」のオリジナル・アーティストとして紹介されていたのだが、当時は他のアーティストよりもビートルズの未聴のレコードをもっともっと聴きたいということしか頭になかったのでビートルズがカヴァーした原曲にまで興味を示すことも無く、ただ “シュレルズ” という名前だけが記憶の片隅に微かに残っただけだった。
それからかなりの年月が経ち、本格的にオールディーズにハマって色々と聴き漁っていた時に出会ったのが彼女達にとって最大のヒット曲「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」だった。そう、シュレルズと言えば何はさておき「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」なんである。ゴフィン=キングが書いたこの名曲はまさにドリーミィなポップスの王道を行くもので、この曲によってシュレルズはポピュラー音楽史にその名を深く刻み込んだと言えるだろう。因みに1960年代当時にリアルタイムでトップランク・レコードから発売されていたこの曲の国内盤シングル・ジャケットの表記が「ウィル・ユ・ラブ・ミ(笑)・トゥモロウ 唄)ザ・シャイアルズ」となっていたり、ダイレクトにローマ字読みして “シレルズ” と呼ぶ人もいたりするが、正しいグループ名の発音はもちろん “シュレルズ” だ。
今年に入って私がロネッツやクリスタルズ、シフォンズといったガール・グループのUSオリジナル・シングル盤をガンガン買いまくったことはこのブログにも書いたが、3月にアメリカのレコ屋からシングル盤を大量一括購入した時にこのシュレルズの「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」も一緒にゲット、セプターという希少レーベルながら盤質VG++(中の上)のブツをわずか$7.00(約850円)で手に入れることが出来て大喜びしたものだ。
送られてきた盤は “一体どんな凄い音がするんやろ???” というワクワクドキドキ感と“もし盤質悪かったらイヤやなー” という不安が入り混じった独特の緊張感の下で1枚1枚チェックしていくのだが、この「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」を何気なしに裏返してB面を見ると、そこには何と「Boys」と書かれてあるではないか! シュレルズの「Boys」... ってひょっとしてビートルズがカヴァーしたヤツのオリジナル・ヴァージョンやん! うわー、めっちゃラッキーや!!! 私はビートルズ以外のシングル盤はB面に何が入ってるかなんてほとんど気にせずに買っていたが、このシュレルズ盤に関してはB面がビッグ・サプライズだったというワケだ。
ということでめっちゃテンションが上がった私はお目当てだったA面をすっ飛ばして先にB面の「Boys」に針を落とした。グルーヴィーなピアノのイントロに続いてスピーカーから勢いよく飛び出してくるリード・ヴォーカルと弾けるようなバック・コーラスとの絶妙な掛け合いは、ゴスペルをルーツとするシュレルズならではの素晴らしさ。中間部のサックス・ソロもゴキゲンだ。それにしてもシングル盤のB面にひっそりと(?)収録されたこんな隠れ名曲に目を付けるなんて、さすがはビートルズである(≧▽≦)
そんなビートルズのカヴァー・ヴァージョンではリンゴがリード・ヴォーカルを取っているが、どちらかと言うとあまりロックンロール向きではない声質のリンゴがこの曲ではまさに元気ハツラツといった感じのイケイケ・ヴォーカルを披露しているところが私的には大いに気に入っている。特にギター・ソロに入る直前で “オーライ、ジョージ!” と叫ぶところなんてもうノリノリだ(^o^)丿 バックに回ってそんなリンゴをガッチリと支える3人のコーラス・ワークも絶品で、やっぱりビートルズはヴォーカル・グループの鑑やなぁ...とつくづく思う。
The Shirelles - Boys (1960)
The Beatles - Boys (2009 Mono Remaster)
「ボーイズ」で味をしめた私が次に狙ったのが同じシュレルズの「ベイビー・イッツ・ユー」だった。このシングルは上記のレコ屋の在庫には無かったのでeBayで探していたところ、盤質VG+で$5:99(約730円)のブツを発見、レーベル面にワケの分からん書き込みがあるせいで安く出品されていたようだが、レーベル面の落書きなんて一向に気にならない私にとってはこのような格安 WOL(words on label)盤は願ったり叶ったりだ。しかも同じセラーが出していたエヴァリー・ブラザーズやリッチー・ヴァレンスのシングル盤と一緒に買ったので送料も安く上げることが出来て大ラッキー(^.^) 程度の良い中古レコードを安く手に入れた時の喜びは何物にも替え難い。
シュレルズによるオリジナル・ヴァージョンはまさにダイアモンドの原石と言った感じのシンプルなアレンジがエエ感じで、無名時代のバート・バカラックが書いた美しいメロディーをガール・グループならではの親しみやすいサウンドで聴かせてくれる。しかし、しかしである。ビートルズのヴァージョンを聴いてしまうとこの “良く出来た” シュレルズ・ヴァージョンが瞬時にして砕け散る。しゃあない、なにしろヴォーカルがジョン・レノンなのだ。砕け散ってこそ本望と言うべきだろう。それほどこの曲のジョンのヴォーカルは凄い、いや凄すぎる。要所要所で炸裂する必殺の “オッオ~♪” のセクシーな響きといい、聴き手を高揚させておいて “コズ ベイビー イッツユー♪” でビシッとキメルるカッコ良さといい、何度聴いてもジョンの歌声に背筋がゾクゾクする。この変幻自在に聴き手の心を揺さぶるヴォーカルの圧倒的な存在感こそがジョン・レノンの天賦の才なのだろう。
The Shirelles - Baby It's You
The Beatles- Baby It's You (2009 Mono Remaster)
それからかなりの年月が経ち、本格的にオールディーズにハマって色々と聴き漁っていた時に出会ったのが彼女達にとって最大のヒット曲「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」だった。そう、シュレルズと言えば何はさておき「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」なんである。ゴフィン=キングが書いたこの名曲はまさにドリーミィなポップスの王道を行くもので、この曲によってシュレルズはポピュラー音楽史にその名を深く刻み込んだと言えるだろう。因みに1960年代当時にリアルタイムでトップランク・レコードから発売されていたこの曲の国内盤シングル・ジャケットの表記が「ウィル・ユ・ラブ・ミ(笑)・トゥモロウ 唄)ザ・シャイアルズ」となっていたり、ダイレクトにローマ字読みして “シレルズ” と呼ぶ人もいたりするが、正しいグループ名の発音はもちろん “シュレルズ” だ。
今年に入って私がロネッツやクリスタルズ、シフォンズといったガール・グループのUSオリジナル・シングル盤をガンガン買いまくったことはこのブログにも書いたが、3月にアメリカのレコ屋からシングル盤を大量一括購入した時にこのシュレルズの「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」も一緒にゲット、セプターという希少レーベルながら盤質VG++(中の上)のブツをわずか$7.00(約850円)で手に入れることが出来て大喜びしたものだ。
送られてきた盤は “一体どんな凄い音がするんやろ???” というワクワクドキドキ感と“もし盤質悪かったらイヤやなー” という不安が入り混じった独特の緊張感の下で1枚1枚チェックしていくのだが、この「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」を何気なしに裏返してB面を見ると、そこには何と「Boys」と書かれてあるではないか! シュレルズの「Boys」... ってひょっとしてビートルズがカヴァーしたヤツのオリジナル・ヴァージョンやん! うわー、めっちゃラッキーや!!! 私はビートルズ以外のシングル盤はB面に何が入ってるかなんてほとんど気にせずに買っていたが、このシュレルズ盤に関してはB面がビッグ・サプライズだったというワケだ。
ということでめっちゃテンションが上がった私はお目当てだったA面をすっ飛ばして先にB面の「Boys」に針を落とした。グルーヴィーなピアノのイントロに続いてスピーカーから勢いよく飛び出してくるリード・ヴォーカルと弾けるようなバック・コーラスとの絶妙な掛け合いは、ゴスペルをルーツとするシュレルズならではの素晴らしさ。中間部のサックス・ソロもゴキゲンだ。それにしてもシングル盤のB面にひっそりと(?)収録されたこんな隠れ名曲に目を付けるなんて、さすがはビートルズである(≧▽≦)
そんなビートルズのカヴァー・ヴァージョンではリンゴがリード・ヴォーカルを取っているが、どちらかと言うとあまりロックンロール向きではない声質のリンゴがこの曲ではまさに元気ハツラツといった感じのイケイケ・ヴォーカルを披露しているところが私的には大いに気に入っている。特にギター・ソロに入る直前で “オーライ、ジョージ!” と叫ぶところなんてもうノリノリだ(^o^)丿 バックに回ってそんなリンゴをガッチリと支える3人のコーラス・ワークも絶品で、やっぱりビートルズはヴォーカル・グループの鑑やなぁ...とつくづく思う。
The Shirelles - Boys (1960)
The Beatles - Boys (2009 Mono Remaster)
「ボーイズ」で味をしめた私が次に狙ったのが同じシュレルズの「ベイビー・イッツ・ユー」だった。このシングルは上記のレコ屋の在庫には無かったのでeBayで探していたところ、盤質VG+で$5:99(約730円)のブツを発見、レーベル面にワケの分からん書き込みがあるせいで安く出品されていたようだが、レーベル面の落書きなんて一向に気にならない私にとってはこのような格安 WOL(words on label)盤は願ったり叶ったりだ。しかも同じセラーが出していたエヴァリー・ブラザーズやリッチー・ヴァレンスのシングル盤と一緒に買ったので送料も安く上げることが出来て大ラッキー(^.^) 程度の良い中古レコードを安く手に入れた時の喜びは何物にも替え難い。
シュレルズによるオリジナル・ヴァージョンはまさにダイアモンドの原石と言った感じのシンプルなアレンジがエエ感じで、無名時代のバート・バカラックが書いた美しいメロディーをガール・グループならではの親しみやすいサウンドで聴かせてくれる。しかし、しかしである。ビートルズのヴァージョンを聴いてしまうとこの “良く出来た” シュレルズ・ヴァージョンが瞬時にして砕け散る。しゃあない、なにしろヴォーカルがジョン・レノンなのだ。砕け散ってこそ本望と言うべきだろう。それほどこの曲のジョンのヴォーカルは凄い、いや凄すぎる。要所要所で炸裂する必殺の “オッオ~♪” のセクシーな響きといい、聴き手を高揚させておいて “コズ ベイビー イッツユー♪” でビシッとキメルるカッコ良さといい、何度聴いてもジョンの歌声に背筋がゾクゾクする。この変幻自在に聴き手の心を揺さぶるヴォーカルの圧倒的な存在感こそがジョン・レノンの天賦の才なのだろう。
The Shirelles - Baby It's You
The Beatles- Baby It's You (2009 Mono Remaster)
Boys & Baby It's You、エエですね~(^_-)
初期のプリーズ~ウィズ辺りに
収録されているカバーヴァージョンは、
彼らのセンスが感じられますね。
>しゃあない、なにしろヴォーカルがジョンレノン…
ここ、思いっきり頷いてしまいました(笑)
ホンマにしゃあないです。
泣く子とジョンとポールには勝てません。
ところで、BoysのA面の方の
ウィル・ユー~
これ確か「やっさん」もカバーしていたはず…
と、この記事を読んでいて思い出しました。
どっかでレンタルと思いましたが、
廃盤なのか、レンタル不許可なのか
宅配レンタルですら在庫がない始末です。
ヤフオクでいくつか出品されているようなので、狙ってみる事にします。
確かロネッツもカヴァーしてたし、ホンマに守備範囲が広いというか何というか...
4オクターブの血管ブチギレ・シャウトで聴くガール・グループ曲というのも中々オツなもんですな。
シュレルズのオリジナル及びビートルスバージョン両方好きですがやはりジョンのBaby It's youはタマランですね。
Baby It's youといえばBBCライブのバージョンもいいですね。
ジョンの声ってそれだけでもう “天賦の才” っていう感じですね。
「人の声が最高の楽器」という言葉を耳にしたことがありますが
ジョンの歌声を聴いているとその言葉の意味が良く分かります。
BBCライヴはまさに宝の山ですね!!!