shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Out There Japan Tour 2013 EV CD Box / Paul McCartney (Pt. 1)

2014-03-08 | Paul McCartney
 私は年に1度、自分へのご褒美として普段ならちょっと買えないような高価なレコードを買うことにしている。これまでもクリムゾンの1stやサム・クックのキーン盤、「ミコ・イン・ミューヨーク」のオリジ盤etcのレア盤をこの口実でゲットしてきたが、2013年の“ご褒美盤”は LPではなくCD、それも Empress Valley から年末にリリースされた怒涛の19枚組CDボックス「アウト・ゼア・ジャパン・ツアー2013」だった。
 最初にこのボックスセットのリリース情報をネットで見た時、19枚組というその凄まじいボリュームにまずビックリ(゜o゜) しかもメーカー・インフォは「ポール・マッカートニー狂想曲から未だ覚めやらぬ列島を震撼させる、とてつもないコレクターズ・アイテムの発売が決定! 名門エンプレス・バレイ・レーベルが制作総指揮を執り、来日公演のライブ録音において未開の地をひた走るXAVEL(ザヴェル・ジャパン)がサウンド面を共同プロデュースした最高傑作! 贅を尽くしたマニア垂涎の”豪華すぎる”装丁と、最先端の技術力を結集した ”驚愕としか形容しようがない” サウンドを誇る、文字通りの2013年来日ツアーの最終決定版タイトル! ポールのブート史上に燦然と輝く金字塔作品の登場」と鼻息も荒い。
 しかしその値段を見て私は愕然とした。何と38,000円である! “いくら何でも38,000円とはボッタクリにも程があるやろ... ファンの足元見おってからに!” と半ば呆れ半ば怒りを覚えたが、ネット上にアップされていた試聴音源を聴いてブッ飛んだ。コレがホンマにオーディエンス録音の音なのか??? と思わず ? を3つも付けてしまうぐらいの高音質。コレはめっちゃ欲しい。しかしファンの弱みにつけ込んだ超強気の価格設定には抵抗を感じる。私は悩んだ。買うか買わないか3日ほど逡巡した結果、一生の思い出の記念やし、買わんままで廃盤になって後で後悔するのイヤやし、年が明けたらしばらくは緊縮財政にして帳尻を合わせたらエエわ(←全然実行できてませんが...)と自分に言い聞かせ、[予約する]をポチッとクリックした。
 ブツが届いたのはクリスマスを目前に控えた12月20日... ちょうど連休前という絶妙なタイミングだ。これでクリスマスから正月にかけて超高音質でポール三昧できるわい(^o^)丿と私は有頂天になった。このボックスセットは各公演をコンサート本編2枚+サウンドチェック1枚からなる3枚組紙ジャケ盤が6セットに加え、ボックス・セット限定の特典として開演直前のスクリーン上映とともに使用されていたダンス・リミックス音源と東京2日目と最終日の「ブラックバード」「ヒア・トゥデイ」のサウンドボード音源を収録したボーナス・ディスクが付属している。私はまずこのボーナスCDをターンテーブルに乗せた。
 1曲目は「オープニング・フィルム・サウンドトラック」と題されたリミックス音源。以前ご紹介したDJリミックスとは微妙に違っており、会場で流れていたものを直に録音したもののようだ。曲は「オクトパス・ガーデン」~「レット・エム・イン」~「アンクル・アルバート/アドミラル・ハルセイ」~「ノー・モア・ロンリー・ナイト」~「ウィズ・ア・リトル・ラック」~「グッドナイト・トゥナイト」~「シリー・ラヴ・ソングス」~「テンポラリー・セクレタリー」~「ジ・エンド」で20分を超えるダンス・リミックス・メドレーになっているのだが、ポールの日本公演に参戦した人でコレを聴いてコーフンしない人はいないのではないか。とにかくポール・ファンを一瞬にして “あの日” へとタイムスリップさせてくれるこのトラック... コレはタマランちゃ!
Opening Film Soundtrack


 ②~⑤までは「ブラックバード」と「ヒア・トゥデイ」のサウンドボード音源をそれぞれ19日と21日の2日分収録。なぜこの2曲だけなのかは謎だが、ひょっとすると21日がスカパー放送用正式録音で19日の方はそれに備えたテスト録音としてそれぞれSBDレコーディングされていて、ステージがせり上がった時のどさくさ(笑)で卓録されたこの2曲分が関係者から流出したのかもしれない。まぁ真相は藪の中だが、とにかくこのSBD音源の生々しさには言葉を失う。ポールのアコギ・ピッキングの妙味を味わえる超お宝音源だ。 (つづく)
ブラックバード11・19
コメント (10)