今日はグレイト・ホワイトが1999年にリリースしたゼップ・カヴァー・アルバムの最高傑作、「グレイト・ゼッペリン」だ。レッド・ゼッペリンのトリビュート・アルバムというのは数多く存在するが、そのほとんどは様々なアーティストによるカヴァーを寄せ集めたコンピ盤か、あるいはインディーズ系のゼップ専門トリビュート・バンドによるものであり、第一線で活躍しているロックバンドによる1枚丸ごとゼップ・カヴァー・アルバムというのは私の知る限りではこの盤しかない。しかもパーシーそっくりの声質を持つジャック・ラッセルの歌と “これぞプロフェッショナル!” と言いたくなるような高い演奏力でもって、ゼップ以上にゼップらしく聞こえるぐらい(?)ハイレベルな完コピを聴かせてくれるのだ。
そもそもバンド名のグレイト・ホワイトとは Great White Shark、つまりホオジロザメのことで、そのせいか彼らのアルバム・ジャケットにはサメの背びれが登場することが多いのだが、この「グレイト・ゼッペリン」ではゼップの 1stアルバムのデザインを堂々とパロッて飛行船の代わりに巨大な白鮫を登場させており、ビンデンブルグ号ならぬ “ホオジロザメ号” が爆発炎上するという遊び心溢れるジャケット(←爆発部分は前回のレズ・ゼッペリンのと同じ写真使ってる...)がめちゃくちゃ気に入った私はネットで見つけて即ゲット、ロクに試聴もせずにジャケ買いした1枚だ。
中身の方は1996年12月にサンタ・アナのギャラクシー・コンサート・シアターで行われた “レッド・ゼッペリン・プロジェクト”、つまりワン・ステージ全てをゼップのカヴァーで固めたコンサートの模様を収録したライヴ盤で、まず目に付くのがその渋~い選曲だ。超有名曲は「移民の歌」と「天国への階段」ぐらいのものでそれ以外はある意味マニアックと言っていいようなマイナーな曲が選ばれており、このあたりにも “単なるヒット曲集にはしねぇぞ!” というゼップ・マニアとしての彼らの拘りが強く感じられる。コンサートの1曲目が①「イン・ザ・ライト」というのも超の付く変化球だし、本家がライヴで演らなかった②「リヴィング・ラヴィング・メイド」(←聞くところによるとペイジはこの曲が好きじゃなかったらしい...)が聴けるというのがこのアルバムの大きな魅力だ。私はこのキャッチーなロックンロール曲が大好きなので、グレイト・ホワイトが全盛期のゼップさながらに力強く歌い演奏する②が聴けて大喜びしたものだ。
Living Loving Maid
④「シンス・アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー」も絶品だ。声質は言わずもがな、緩急織り交ぜながらパーシーの歌い方の特徴までも巧くとらえたジャック・ラッセルのヴォーカルがもう鳥肌モノの素晴らしさだし、ペイジが憑依したかのようにあの雰囲気を見事に再現したマーク・ケンドールのクリソツ・プレイにもゼップ・ファンなら涙ちょちょぎれること間違いなしだ。
Great White - "Since I've Been Loving You" - The Ritz 1988
「イン・スルー・ジ・アウトドア」は新譜としてリアルタイムで体験した唯一のゼップ盤なのでかなり愛着のあるアルバムなのだが、世評はイマイチだし収録曲のカヴァーも非常に少ない。だからトラックリストの中に⑧「オール・マイ・ラヴ」を見つけた時はめっちゃ嬉しかったし、ヘタしたら本家ゼップよりも上手いんちゃうの... と思えるような(←ドラムは完全に負けてるけど...)手堅い演奏にも大満足。そしてそんなシニアなバラッドの後に超体育会系の⑨「移民の歌」を持ってきて一気に盛り上げるところもさすがという他ない。本家のパーシーが72年に喉を痛めたせいでセットリストから外されたこともあって、この曲をオリジナル・キーで歌い切るジャック・ラッセルの凄さを再認識させられた。
GREAT WHITE ALL MY LOVE.wmv
Great White - Immigrant Song
「フィジカル・グラフィティ」収録の隠れ名曲⑬「ザ・ローヴァー」も圧巻だ。この曲も本家ゼップのライヴ・ヴァージョンを聞いたことがなかったので②や⑧と同じく大喜び\(^o^)/したトラックなのだが、何にせよ、ヘヴィーなリフの積み重ねが生み出す後期ゼップ特有のうねるようなグルーヴをライヴでこれほど見事に再現できるバンドは彼ら以外にいないだろう。
グレイト・ホワイトがレッド・ゼッペリンへの限りない愛情と拘りでもって作り上げたこの素晴らしいカヴァー・アルバムはまさに空前絶後の偉業と呼べるもの。ゼップ・ファンなら絶対に “買い” でしょう。
Jack Russell's Great White Marquee 15 Led Zepplin The Rover.wmv
そもそもバンド名のグレイト・ホワイトとは Great White Shark、つまりホオジロザメのことで、そのせいか彼らのアルバム・ジャケットにはサメの背びれが登場することが多いのだが、この「グレイト・ゼッペリン」ではゼップの 1stアルバムのデザインを堂々とパロッて飛行船の代わりに巨大な白鮫を登場させており、ビンデンブルグ号ならぬ “ホオジロザメ号” が爆発炎上するという遊び心溢れるジャケット(←爆発部分は前回のレズ・ゼッペリンのと同じ写真使ってる...)がめちゃくちゃ気に入った私はネットで見つけて即ゲット、ロクに試聴もせずにジャケ買いした1枚だ。
中身の方は1996年12月にサンタ・アナのギャラクシー・コンサート・シアターで行われた “レッド・ゼッペリン・プロジェクト”、つまりワン・ステージ全てをゼップのカヴァーで固めたコンサートの模様を収録したライヴ盤で、まず目に付くのがその渋~い選曲だ。超有名曲は「移民の歌」と「天国への階段」ぐらいのものでそれ以外はある意味マニアックと言っていいようなマイナーな曲が選ばれており、このあたりにも “単なるヒット曲集にはしねぇぞ!” というゼップ・マニアとしての彼らの拘りが強く感じられる。コンサートの1曲目が①「イン・ザ・ライト」というのも超の付く変化球だし、本家がライヴで演らなかった②「リヴィング・ラヴィング・メイド」(←聞くところによるとペイジはこの曲が好きじゃなかったらしい...)が聴けるというのがこのアルバムの大きな魅力だ。私はこのキャッチーなロックンロール曲が大好きなので、グレイト・ホワイトが全盛期のゼップさながらに力強く歌い演奏する②が聴けて大喜びしたものだ。
Living Loving Maid
④「シンス・アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー」も絶品だ。声質は言わずもがな、緩急織り交ぜながらパーシーの歌い方の特徴までも巧くとらえたジャック・ラッセルのヴォーカルがもう鳥肌モノの素晴らしさだし、ペイジが憑依したかのようにあの雰囲気を見事に再現したマーク・ケンドールのクリソツ・プレイにもゼップ・ファンなら涙ちょちょぎれること間違いなしだ。
Great White - "Since I've Been Loving You" - The Ritz 1988
「イン・スルー・ジ・アウトドア」は新譜としてリアルタイムで体験した唯一のゼップ盤なのでかなり愛着のあるアルバムなのだが、世評はイマイチだし収録曲のカヴァーも非常に少ない。だからトラックリストの中に⑧「オール・マイ・ラヴ」を見つけた時はめっちゃ嬉しかったし、ヘタしたら本家ゼップよりも上手いんちゃうの... と思えるような(←ドラムは完全に負けてるけど...)手堅い演奏にも大満足。そしてそんなシニアなバラッドの後に超体育会系の⑨「移民の歌」を持ってきて一気に盛り上げるところもさすがという他ない。本家のパーシーが72年に喉を痛めたせいでセットリストから外されたこともあって、この曲をオリジナル・キーで歌い切るジャック・ラッセルの凄さを再認識させられた。
GREAT WHITE ALL MY LOVE.wmv
Great White - Immigrant Song
「フィジカル・グラフィティ」収録の隠れ名曲⑬「ザ・ローヴァー」も圧巻だ。この曲も本家ゼップのライヴ・ヴァージョンを聞いたことがなかったので②や⑧と同じく大喜び\(^o^)/したトラックなのだが、何にせよ、ヘヴィーなリフの積み重ねが生み出す後期ゼップ特有のうねるようなグルーヴをライヴでこれほど見事に再現できるバンドは彼ら以外にいないだろう。
グレイト・ホワイトがレッド・ゼッペリンへの限りない愛情と拘りでもって作り上げたこの素晴らしいカヴァー・アルバムはまさに空前絶後の偉業と呼べるもの。ゼップ・ファンなら絶対に “買い” でしょう。
Jack Russell's Great White Marquee 15 Led Zepplin The Rover.wmv