以前「米田監物邸」の絵図二枚をヤフオクで落札した際、これをご紹介した。
米田監物邸は二の丸の「時習館」が建てられた位置の北側、二ノ丸御門の東横に位置する。
北側に本妙寺やその下の田畑・杉塘ややや西寄りに金峰山等を間直に見る一等地である。
小さい絵図には方位の書き込みがあり玄関が、二ノ丸御門前の大広場に向いていることは確認できた。
いろいろな絵図が残されていて、この敷地の西北角が欠けていることが判る。間取り図をみるとこちらも西北角には建物がない。
昨日はいろいろな資料をあさっていたところ、熊本文化協会企画・熊本日日新聞文化情報センター刊行の「熊本城内絵図」が出てきた。
現在は熊本県立図書館が所蔵するものだが、これがカラーで原寸大で印刷されているものである。
これをよくよく見ると「米田監物」と記された該当地に、敷地の各辺の寸法が「間」表示できされている。
すべてが判読できる状態ではないが、おおよその形は理解できる。間口(40間+20間)60間、奥行き(9間+47間)が確認できる。
先の間取り図をこの敷地図に落とそうと何とかスケールを併せて合成したのが下図である。
間取り図の右下角に建物が存在しないことが良く理解できた。
方位は下が北である、絵面下部の石垣が「百間石垣後ろ飛び」の百間石垣、右下が二ノ丸御門である。
南側の間口40間(約72.7m)の道を挟んだ南側に同様間口寸法をもつ「氏家邸」(後の時習館敷地)があった。
■二の丸の屋敷群でみると監物邸は三筆で構成されている。上図左手の部分は家臣の為の長屋などが建てられていたのだろうか。
左上の屋敷が米田邸