一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

病院をはしごする

2014-08-17 17:11:44 | スポーツ


       家の者が夏季休暇で北海道にいって
       いる間、日頃気になっている身体の
       チェックをしようと整形外科にいった。

       午前の受け付けは11:30までという
       ので、11時前に着いた。
       (早くいってもどうせ待たされるので
       わざと遅めにいったのである)

       待合室はソファ、補助椅子まで出して
       坐れないほど患者でびっしり、
       しばらく立っていた。
       う~ん、これじゃ昼過ぎになるかな?

       参ったなと思ったが、じ~っと待つし
       かない。私の弱点で、病院の待合室で
       本を読むことができない。
       週刊誌や女性雑誌、新聞の類も駄目な
       のだから、処置なし。
       集中できないのだ。

       すでに12時過ぎ、TVは甲子園球場から
       ニュースになり、朝ドラの再放送を
       やっている。

       前の女性が喋っている。
       「朝8時に受け付けして、外科から整形
       外科に回され、まだなのよ~」

       結局、その人が呼ばれたのはそれから
       1時間後。
       私は「まだ待ちますか」「どのくらい?」
       と受け付けに2回、聞きにいった。

       そうこうしているうちに、午後受け付け
       の患者がきて、一時空いた待合室は再び
       満員に。

       私が呼ばれたのは2時半であった。
       腰のレントゲンを撮って、結果は後日、
       また来なくてはならない。

       牛乳を1本飲んで、その足で別の病院へ。
       こちらは定期的に(月1回)予約してい
       る漢方である。
       
       幸い、予約なのでさほど待つことはなか
       ったが、ああ疲れた。
       本当に具合悪かったら、病院にも来れない。

       総合受け付けに回って会計を待つ間、
       椅子に座って足をぶらぶらさせていたら、
       隣の女性(私よりずっと若い)がいった。
       「元気でいいわねえ」

       私はあまり疲れて、脚がむくんでいるよ
       うな気がして(多少、イライラして)
       無意識にぶらぶらさせていたのだ。

       隣の女性は杖をお持ちだ。
       「えっ、どうされたのですか」
       「別の病院で大腿骨の手術をして、いま
       人工骨が入っているの。痛くて歩けなくて
       病院を替えてみようと……。MRIを撮って
       診てもらったのだけど、まだよく分からな
       いの」
       いかにも痛そうに顔をゆがめられた。

       「いいわねえ、歩けて」
       逆質問である。
       「どこが悪くて(病院に)来たの?」
       いかがわしい顔に、私は答えた。
       「今日は漢方の薬をもらいに」
       「まあ、贅沢っ!」
       といわれてしまった。

       ちょうど私の番号が掲示板に出たので
       立ちあがった。
       「お大事に」
       といって、会計を済ませ、私はその人に
       軽く会釈して駐車場に向かった。

       そうだ、自分の足で苦痛なく歩けて、食べ
       たいものを食べ、夜眠れるということは
       有難いことなのかもしれない。

       もっと自分の身体を大事にして、いたわら
       なければ!!
       自戒をこめて反省した。
       それにしても、本を読んでいるとすぐ眠た
       くなるのは何とかならないものか。

       私はさっきの反省を忘れて、ため息を
       ついた。
       ああ、病院のはしごで1日を費やして
       しまった!!
       その日は帰っても仕事にならなかった。
       
       


       

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