このところの寒さにウグイスは声をひそめ、
桜も自重してつぼみを開かなかった。
それでも東京では平年より9日早い開花宣言
だったとか。
カマクラはちょっと僻地だから
開花はいくらか遅れたが、
ここ2~3日、あちこちで花びらを見せはじめた。
しかし、
この季節になると毎年ニュースになるほどの
開花宣言、
外国の人にとっては異様なものだそうだ。
(新聞からの情報だが)
明治時代に来日した米国の女性旅行家・
シッドモアさんは、
著書『日本・人力車旅情』にこう記している。
「桜のつぼみが顔を出し、膨らみ、徐々に
花開く、これは一般大衆の主要な関心事である。
だから地元紙は開花予報などの速報を
毎日伝える」
老若男女、誰からも愛される桜だが、
そこには、花開いて数日しかもたない花だからこそ、
愛(いと)おしい気持ちが湧いてくるのだろう。
イギリスに長年住んだことのある知人の話だと、
英国にも桜はあって、
1ヶ月も咲いているそうな。
それだからかどうか分からないが、
桜だからといって、誰もことのほか大騒ぎすること
はないらしい。
いや、私の云いたいことはそんなことではなかった。
いくら寒くても、
自然というものは、ちゃんと帳じりを合わせて、
季節がくるとちゃんと花を咲かせる、
ということだった。
この季節になると、
毎年、そのことに驚かされるのである。
※ やっと開いた、隣家の庭の桜
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