住宅街を歩いていたら、
ふと、ある匂いに立ち止まった。
あの匂い。
そう金木犀の香りだ。
毎年、この季節になると、
突然、どこからか匂ってきて、
ハッと立ち止まる。
あたりを見回すが、
香りの主の姿が見つからないことも多い。
だが、香りだけは、
ちゃんと届いてきて、道ゆく人に季節を知らせる。
こんな時、一句ひねることができたら
どんなに風情があることだろうと思いながら、
他人さまの句を引かせてもらおう。
「家小さく 木犀の香の大いなる」
高野素十
「金木犀の香りは私の道標」
甲田夏湖
「金木犀 ひと夜の雨に散り急ぐ」
柴田美佐子
「コンビニへ金木犀の角曲がる」
吉沢陽子
「金木犀 香りのつなぐ散歩径」
高橋泉也
「何処より香り放ちて金木犀」
湯澤正枝
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