一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

秋はそこまで

2018-08-17 17:42:42 | 雑記



       今回の、
       2歳男児の救出のニュース、
       ほんとにほっとした。

       近頃まれなる清々しいニュースに
       胸を打つほどの感動をおぼえ、
       世の中まだ捨てたもんじゃないな、
       と思うと同時に、
       カツを入れられた気分である。

       まだ2歳になったばかりの男の子の、
       3日ぶりの生還。

       発見したのは
       78歳のスーパーボランティアの男性だ。

       幼い男の子の生命力にも驚いたし、
       78歳の男性の
       「子どもは上へ上へと行くはずだ」
       という、
       経験からくる第六勘みたいなものにも
       驚嘆した。


       それにしても思うのは、
       昔から語りつがれている、
       子どもと老人の噺(はなし)。

       桃太郎を川から拾いあげてくるのは
       おばあさんで、
       おじいさんと一緒に育てる。

       竹取物語もそうだ。

       ある日、おじいさんが竹を切っていたら
       中から光りかがやく赤ん坊(かぐや姫)
       があらわれた。

       おじいさんとおばあさんはその赤子を
       大切に育て、
       やがて世にとどろくほどの美しい娘に
       育つ。

       求婚者は絶えず、
       だが、娘は誰とも婚姻する気はなく
       いつしか空をながめ、ため息をつくばかり。
       
       そしてある夜、
       とうとう、恩あるおじさん、おばあさんとも
       別れて天に昇ってしまうのだが……。


       これらから思うのは、
       異界からやってきた子を迎え入れるのは
       若い男女ではなく、
       老人夫婦であること。

       昔話のおじいさんとおばあさんは、
       この世と異界を結びつける役回りだった。

       かつては
       「7歳までは神のうち」
       といわれ、
       子どもは、この世とあの世のあわいに生きる
       存在だったらしい。

       そういえば、
       何かの拍子にフッとこの世から消え、
       まるで神隠しにあった子どもの例は
       民話などに出てくる。

       そこで活躍するのは、
       異界にとらわれた子どもの叫び声を
       聞きとれる老人の存在だったのであろう。

       科学万能の時代、
       こんなことを信じる人はいないだろうが、
       今回の事件はそんな昔話を思い出させる
       出来事であった。


       ※ 秋めいた雲の出現(今日)
         下は積乱雲
 
       

       
       


       

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