前回掲載した写真の説明が間違っていたので
訂正します。
前回の写真で、2本の木の向こうに見えるのは
「海」ではなく「阿武隈山脈」でした。
この写真でいうと、白い車の向こうが「海」
になります。
2枚とも荒涼とした光景に変わりはなく、どち
らでもよさそうなものだが、現地を知ってい
る者にとっては大事なことなのでしっかりと
訂正しておきますネ。
☆ ☆ ☆
昨日、どうしても連絡がつかなかった甥一家と
震災から50日ぶりにやっと話すことができた。
猪苗代の方にいるとは誰彼から聞いていたのだが、
みんなはっきりとは分からない。
ただ、電話が何回かあって無事だけは確認できて
いたようなのだ。
昨日聞いたところによると、現在は飯坂町のホテ
ルにいて、すでに4回も避難場所を変えているの
だとか。
道理で居場所が分からないはずだ。
人に教えようとしても、すぐまた移るとなると、
知らせようもないのだろう。
心配したよ~、いくら家に電話しても出ないし、
番号が間違っているのではないかと思って電話局
に確かめても変わってないというし、誰に聞いて
も行き先は分からないっていうし……
などととりとめもなく立て続けに話す私に、
先方はゆっくりした口調でいった。
家?
福島第一原発から19.5㌔だもん、おばさん、
帰れねえっぺ。
迂闊にも私はそうとは思わず、とうに帰ったか、
或いは別の理由で帰らなかったのだと思って
いたのだ。
仕事?
ウンまあ、そのうち……
こちらに心配かけまいという心遣いからなのか、
これまたのんびりした口調で急いでるふうでも
ない。
欲しい物?
おばさん、いまさら何~んもいらねえよ。
こうして一家5人、一部屋に暮らせるだけありが
てえと思ってんだよ。
最近、加齢とともにせっかちで、とみに早口に
なった私は大いに反省した。
私はいつからこんなに何事も(必要以上に)
急ぐようになったのだろう。
田舎にずっといたら、こんな私でも分をわきま
えて話したり行動したりできたのだろうか。
内心、少なからずショックを隠しきれずに、
私はその日のうちに郵便局に急いだ。
(またも急ぐ!)
手紙とともにしかるべきお見舞いを送るために。
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