とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

稲の一生シリーズ(6)

2009年09月05日 | インポート

Img_2119  田植えから4ヶ月。いよいよ稲穂が垂れ下がってきた。登熟期の後半である。先月の初めに開花・受粉して登熟が始まり、光合成ででんぷんを作り、胚乳に溜め続けて次の世代への種を作る神秘的な生命の営みである。登熟初期は、籾の中の米はまだ固くなっていないミルク状で、つぶすと白い液が出てくる。すずめはこれを食べにくるのだ。
 気温が高く日照があれば光合成が盛んになり、籾にどんどんでんぷんが蓄積される。日が沈み光合成が出来なくなると、今度はこれを稲の呼吸のために消費する。これを「転流」といい、夜間温度が高いと転流も多くなり、その分もみのでんぷんも少なくなってしまう。昼夜の温度差が大きい程、量と質が良くなり旨いお米になる。登熟期の温度と日照が最後の決め手であり、大切な時期といえる。大きな粒の透き通ったあめ色の玄米が目に浮かぶ。今年はどんなお米が出来るやら、期待と不安が入り混じる今年の作柄である。

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