あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

四国遍路道ふた旅(後編)・徳島(終結)

2007-04-22 21:34:18 | 四国遍路道ふた旅
 今日は、カントリーウオークグループの、私とNさんが担当する
6月例会の下見に行く予定でしたが、一昨日までの予報で、雨
が降りそうだったので延期しました。でも雨は降らず、強風が
吹き荒れました。

 四国遍路道ふた旅、結願して1番に戻り、一周の輪を結んだ
最終日のレポートです。

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 第20日 2007年3月9日(金) 晴
 3番金泉寺~1番霊山寺
 =四国遍路一周の輪を結ぶ=



 6時20分起床、7時朝食、先に出発されるMさんを見送り、
7時50分にJR高徳線板野駅前のばんどう旅館を出る。

 板野の町外れに、小さいかやぶき屋根の平屋が残っていた。


 1㎞足らずで3番金泉寺。朱塗りの色鮮やかな山門をくぐる。

前半の遍路初日、昨年11月11日以来、4か月ぶり。境内は、
クスやカシなどの広葉樹が多い。朝早いので、まだ参拝者は
いない。

 納経所前に、屋島の平家追討に向かう途中に立ち寄った、
弁慶が持ち上げたという「弁慶の力石」があった。


 境内を東に出て、2番に向かう。県道12号の北を並行する
遍路道、今朝1番を出発した、歩き遍路の方々と次々に行き交
う。若い人、ご夫婦らしいペアなど、いずれも真新しい遍路装束
が目につく。季節がら、花粉除けのマスクをした人も多い。

 沿道にはナノハナ、トサミズキやボケなどが花開いていた。


 2㎞あまりで2番極楽寺。やはり山門は朱塗り。樹齢千年を越
すという長命杉に紅白の綱が巻かれ、「…綱を通じて杉の霊気を
受けて下さい」と記されていたので、無事結願を感謝して霊気を
受ける。


 境内に、安産を祈願したお守りがたくさん下がっていた。


 東に少しで、ドイツ村公園の案内があった。一度訪ねたいと思
っていたが、今日は時間があるのでよい機会、寄ることにする。

 第1次世界大戦に参加した、当時敵国のドイツ兵士953人が、
俘虜となり、1917年から3年間過ごした坂東俘虜収容所跡。
ベートーベンの第九交響曲日本初演の地としても知られている。

 園内には、当時の面影を残すセンダンの大木や、兵舎の基礎
に使われたレンガ積みが、そのまま残っていた。中央にある石
積みの橋は、当時、ドイツ兵士が造ったドイツ橋を模したもの
だという。


 奥の少し高いところには、日本各地で死亡した85名のドイツ
兵士の合同慰霊碑が立っていた。

 東側の県道41号に出て、高松自動車道の北に回り、道の駅・
第九の里鳴門ドイツ館にも寄る。

 南側に、鳴門市で少・青年期を過ごしたという賀川豊彦の「鳴門
市賀川豊彦記念館」がある。


 ほかに、坂東俘虜収容所で兵舎として使われた建物で、国有形
文化財を移築した物産館、白亜の大きなドイツ館などが並んで
いる。


 物産館でささやかな土産品を求めるに留め、賀川豊彦記念館と
ドイツ館の入場までの時間はないので省略した。


 高松自動車道の側道を進み、大鳥居の立つ大麻比古神社前を
通過し、1番霊山寺に着く。

 本堂と大師堂に参拝、読経して、無事結願して戻って来られた
ことに感謝、本堂内の納経所にある歩き遍路用のノートに、結願
の記帳をする。


 この境内にも、88番大窪寺同様、原爆の火が燃え続けていた。

 11時、連絡してあった岡山市のIさんが迎えに来て下さる。
Iさんの車で、鳴門市内を東へ。国道11号に入って瀬戸内に回り、
海鮮料理店で昼食。ハマチ定食を注文する。

 この店は2度目、新鮮なハマチの刺身と、たっぷりわかめの入っ
た澄まし汁を味合う。
 
 国道11号沿いの、遍路した足取りを思い出しながら高松市内
まで戻る。フェリー乗り場から、宇野行き宇高フェリーで1時間の
船旅を楽しむ。

 トラックが多いようで、船室に上がった乗用車の乗客は、数人
だけだった。

 宇野から岡山市内へ向かい、16時過ぎ、Iさん宅に着いた。

 Iさんは、私より先に通し打ちで歩き遍路をされている。夕膳に
は、結願を祝っていただき、お赤飯が盛られていた。

 遍路の思い出話をしながら、奥さん手作りの盛りだくさんの
夕食をおいしくいただいた。

(コースタイム〉ばんどう旅館7:50ー3番金泉寺7:58~8:20ー2番
極楽寺9:00~20ードイツ村公園9:30~48ー道の駅第九の里鳴門
ドイツ館9:55~10:10ー1番霊山寺10:20~48

(距離 7㎞、地図(1/5万) 川島、徳島、歩行地 板野町、鳴門市、
 歩数 12,100)

 今回、後半の歩行日程は20日(最終日は半日足らず)、歩行
距離535㎞(1日平均約27.5㎞)だった。       〈後半完〉

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