m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【東京さぬき倶楽部のタイル】

2019-05-23 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

 

日もとっぷり暮れたので、屋外のタイルを見るにはもう無理。

ならば室内でタイルを見れる場所、ということでTTKメンに教えてもらった東京さぬき倶楽部へやって来た。

こちらは宿泊もできるが、食事だけでも可能なのだ。

 

 

建物は昭和47年に大江宏設計により、香川県の県営宿泊施設として建てられた鉄筋コンクリート12階建ての建物。

現在は民間経営になってるそうだが、今年度末で閉館するのだそう。

この機会に見ておかねば~

 

 

エントランスの吹き抜けのシャンデリア。


 

エントランスを入ると、受付のカウンターには大きなタイルが貼られていた。

まるで宇宙を思わせるような美しい色合い。

 

 

その陶板が階段にも、

 

 

そして、ロビーには吹き抜けの壁面全体をこのタイルが覆っている。

受付カウンターのタイルより、濃いブルーがかったもの。

すばらしい~~!

タイルは香川県産の土を用いてつくられたものだそう。

 

 

圧巻の空間!!

 

 

タイルを愛でるひととき。。

 

 

こちらはタイルだけでなく、家具もみどころ。

ロビーに置かれている椅子やテーブルなどの家具はジョージ・ナカシマの作品だそう。

 

 

実際に座ってみたが、低めの椅子は、ゆったりとして座り心地もいい。

 

 

天井の照明もこの空間にマッチ。

 

 

 

 

 

 

レストランは2階にあり、この吹き抜けの空間を上から見下ろせる絶好のロケーションにある。

上から見ると、この照明がタイルに反射して、不思議な輝きを放ってる。

これは計算されたものなのか?!

こんな素晴らしい空間で頂ける夕食なのに、お値段はランチ並みで、

 

 

さぬき倶楽部なだけに、さぬきうどんも食べれるのだ。

この日は一日中歩きに歩いてきたのでお腹もペコペコで、ささみチーズ巻に小うどんもセットにして、

ロビーの美しいタイルを眺めながら至福のディナータイム。

出かける前まで体調が悪く、一時はどうなるかと思っていたのだが、

アドレナリンが出まくっていたのか?すごい集中力で思い通りのスケジュールをクリアすることができた!

タイルの神様?!ありがとう!!

この後は、この日の宿泊場所、本郷の鳳明館へ向かったのだった。

 

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り【銀座のビル巡り】

2019-05-22 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

 

銀座方面へやって来た。

見てみたかったビルがいくつかあったので、日が暮れるまで見て回ろう。

  

昭和4年に建てられた鈴木ビル。

1階には華やかな装飾の柱、スクラッチタイルの外壁、銅板葺きの屋根にはドーマーウィンドウも並ぶ。

表示板によると、かつて甲子屋倶楽部と呼ばれ、公演や稽古事などに部屋を貸し出していた建物だそう。

2階には公演ができる広い舞台があるという。

 

 

デコラティブな1階の柱

 

 

そして内部の入口付近には今まで見たことのないようなタイルが!

 

 

布目地に鮮やかな赤青黄色の釉薬が波のようにゆらゆらと入ってる。

 

 

地の色が暗めなので、黄色などの鮮やかな色合いが入ってもシックに見える。

なんか、斬新なタイルだなあ。

 

 

階段には幾何学模様の桟の入った丸窓も。

 

 

お隣の岩瀬博美商店は昭和3年建築。

同じくスクラッチタイル貼り。

3階にはアーチ窓が四つ並んでた。

 

 

  

 

昭和7年に建てられたビル。

現在はギャラリーMUSEE GINZAとして活用されている。

  

 

銀座柳通りビルのモザイクタイル壁。

 

 

中華のジョーズシャンハイが入る地下への階段壁にもモザイクタイルがびっしり。

 

 

向かいのヨネイビルディング。

昭和5年建築。

 

 

昭和7年建築の和光ビル。

旧服部時計店

 

 

そしてライオン銀座7丁目ビルへ。

ここのビアホールの雰囲気とモザイクタイルは大好きで、2度食事に入ったことあるが、

今回は別のタイルスポットで夕食を予定してたので、入るの断念。

まだ見たことなかった裏口のタイルだけ拝見。

 

 

 

 

昭和4年に建てられた交詢社。

慶応義塾OB中心の社交クラブだった建物。

現在ファサードの一部が保存されてる。

 

 

歩いていると、すごくゴージャスな雰囲気のビルが出現。 

 

 

バルコニーのひとつひとつにレリーフが施され、唐草風の面格子や、

 

その間には豪華なレリーフタイルが入っている。

 

 

厚みもあって、迫力のあるタイルだった。

 

 

そして昭和9年建築、電通銀座ビル。

ここのエレベーターホールのモザイクを見たかったが、日曜だからか開いてなかった・・

ここは外せないので明日出直してこないと~

 

 

昭和8年建築、第一菅原ビル。

 

 

そしてここのタイルも楽しみにしてた有楽町ビル。

昭和41年に建てられたビル。

 

 

一枚だと扉の取っ手になりそうな大ぶりの陶板が長方形のタイルと交互にエントランスに

びっしりと貼り巡らされている。

真ん中の釉溜りとの濃淡が美しいなあ。

 

 

階段手摺の曲線、

 

 

手摺子のゆらゆらとゆらめくデザイン

 

 

どこを切り取っても絵になる素敵な階段ホール。

 

 

タイルは黄瀬戸釉?一色かと思いきや、上の方には赤いタイルの部分や

下の方にはランダムに、濃いい飴釉のタイルも入れられてて面白いアクセントになってた。

 

 

黒に見えるけど、濃い飴釉ぽい色のタイル。

好きな取り合わせ。

 

 

ここもまた立ち去りがたい、素敵なタイル空間だった。。

この後は夕食に予定していたタイルスポットの東京さぬき倶楽部へ向かった。

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り【鶯谷辺りのタイル巡り】

2019-05-19 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

東京国立博物館の泰山モザイクにうっとりしつつ、次への目的地へと急ぐ。

これからは日暮れとの闘い。

これから日が沈むまでにどれだけのものが見れるか・・?!

 

 

 TTKメンバー情報のタイルチェックポイントへ向かう途中見つけた鮮やかなオレンジ色のマーブル模様のタイル。

元飲食店?の店前に貼られてた。

 

 

サイドはきっちりと役物タイルで囲まれてて美しいコーナーが見られる。

 

 

そしてチェックポイントにやって来た。

ねぎしはつねという料理屋さん。

 

 

入口周りを囲むタイル。

こ、これは・・なんと美しいのか!

 

 

ぽってりとかかった釉薬に細かな貫入が入る。

やわらかな志野焼のような風貌のタイル。

 

  

一枚たりとも同じものはない、どのタイルも味わいがあるなあ。

 

 

このタイルたち、見ていて一向に飽きない・・感動~

 

 

向かいを見ると、根岸幼稚園の時計のある塔のレリーフもすてきだなあ。

 

  

よく見ると鳩の部分がステンドグラスのようになっている。

木の表現が細かいなあ。

 

 

そして・・次のタイルチェックポイント、書道博物館へやってきたのだが、

なんと、その敷瓦が見れる地帯へは、4時半の閉館時間10分前だったために入れなかった~

すぐそこにあったのだけど、受付の恐いおばちゃんが、ダメ!!

と、見ることを許さなかった・・

 

 

ちなみに、その敷瓦はというと、教えてくれたTTKメンバーの写真で見ると、

建物のぐるりに敷かれてるようだ。

  

 

この2パターンの敷瓦がびっしりと敷かれてる。

 

 

 諦めて、次のポイントへ行く途中にみた迫力ある建物。

 

 

そしてやってきたのは個人の邸宅の玄関周りにあるこのモザイクタイル壁画。

 

 

まるで幼稚園?かと思うようなカラフルでかわいらしいモザイク画。

お花畑に、魚が泳ぐ池、リンゴの木が描かれている。

 

 

 

 

お花もとてもカラフル。

 

  

 

 

 

 

 

その向かいには少し大ぶりの武骨なタイルが貼り巡らされている。 

 

 

黒い郵便受けも周りのタイルと同化。

 

 

ブルーのきれいなタイルのビルも発見。

 

 

ブルーのグラデーションがとてもきれいだった。

 

 

  

 

 

 

こんな面格子も。

この後は更に銀座の方へ向かった。

 

 

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【東京国立博物館の泰山タイル他】

2019-05-18 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

埼玉の小川町から東京の上野まで1時間半ほどかかってやってきた。 

予定時刻の4時半より1時間ほど早く着いたので、うまくいけば銀座のビル巡りまで到達できるかも~

 

 

上野の公園口を出ると、目の前には東京文化会館の建物。

昭和36年、前川國男により建てられたモダニズム建築。

 

 

時間ないけど、少しだけ見て行こう。

エントランスロビーは金箔を貼ったようなきらびやかなタイルと朱色のカウンターなどとのコントラストが華やか。

 

 

 足元のタイルは公園の落ち葉をイメージしてるとか。

 

 

石が詰まったような面白い壁面。

 

 

ホールへは公演があるようで立ち入りできなかったけど、あちこちに素敵なデザインが散りばめられている建物の

ようで、時間があればもっとじっくり見学したかった。

 

 

向かいにはコルビジェの設計の国立西洋美術館があり、コルビジェ展をやってた。

興味はもちろんあるけど時間ないのでパス。

 

 

そして今回お目当ての東京国立博物館へ。

ここへは20数年前に東京美術館巡りに来て以来。

当時は一泊二日で美術館を10館巡るという過酷な旅をしていた。

しかし20年経った今も美術館がタイルと建物に変わっただけで、いまだに同じようなことやってるような;

 

  

本館の建物は関東大震災で被害を受けた建物に代わり、昭和7年に渡辺仁設計により建てられたもの。

この瓦屋根や鬼瓦も泰山製陶所により造られたものだそうで、

よく見ると鬼瓦や瓦の一枚一枚が味わい深い色合い。

 

 

車寄せの天井装飾。

建物は和風建築のようだけど、内部の装飾は洋風。

 

 

玄関を入ると大理石の大階段がすごい迫力。

 

 

正面には繊細なレリーフのついた時計

 

 

トップライトから光が射しこむ。

 

 

時計のレリーフ飾りとよく似たデザインが換気口のグリルにも使われてた。

 

 

 階段の照明も素敵。

 

 

 

 

 

 

階段踊り場のステンドグラスも美しい。

 

 

こちらの扉にも繰り返し使われる文様。

 

 

そして今回は建物見学のために入ったので、展示室は素通りして、表玄関のちょうど裏手にあるラウンジへやって来た。

これがその泰山モザイクタイルで作られた壁面の飾り。

 

 

うおおぉーーっ、素敵すぎる。。

 

 

細かな陶片が宝相華を形作る。

東洋的なデザインだなあ。

 

 

一粒一粒の陶片が味わい深い色合いをしてる。

周りの漆喰に櫛目模様が入れられ、

 

 

モザイクと周りの漆喰との調和もしっくりと

 

 

床のモザイクタイルもいいなあ。

所々に布目タイルが入ってる。

 

 

床からの立ち上がり

  

 

扉の両脇コの字型にこのモザイク壁画で埋め尽くされているこの空間は神がかった美しさ。

とても贅沢な空間なのだけど、モザイク壁に足を止める人は皆無のようだった。

 

  

 

 

換気口のグリルも壁面のデザインの一部として馴染んでいる。

 

 

シャンデリアに、

 

 

時計も

和洋折衷の空間にぴったりと。

 

 

ラウンジからはテラスに出ることができて、そこからは庭園を眺めることができる。

 

 

テラスに敷かれてた布目タイル。

博物館のこのラウンジにどっぷりはまってしまった。

 

 

 

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【小川町のモザイクタイルとマジョリカタイル】

2019-05-17 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

川越から電車に乗って小川町へやって来た。

ここにはTTKメンバーに教えてもらったうなぎ屋さんの風呂場にあるモザイクタイルと、

旧銭湯の外壁に残されてるマジョリカタイルをチェックすべし!

 

 

まずは女郎うなぎの福助へ、11時半に予約していたので急いだ。

なんとか12時前に到着。

女郎うなぎ福助は江戸時代に創業、現在の建物は明治時代に建てられたもので、かつては割烹旅館として

営業していたそう。文豪田山花袋など多くの著名人も訪れているとか。

 

 

立派な唐破風の玄関を入ると、

 

 

入口天井には十二支の彫刻が施されている。

 

 

猿や鶏の彫刻・・かなり細かい。

 

 

 

 

お店に入り、廊下を進むと、朱塗りの立派な太鼓橋がかかっていて、テンションが上がる~

 

 

橋の脇には溶岩石のような奇岩や奇木が雰囲気を盛り上げてる。

 

 

お庭の見えるお部屋に案内された後は、事前にお風呂を見学させて欲しいとお願いしていたので、

料理が来るまでの間、自由に見てください、と案内して頂けた。

 

 

お風呂の入口脇に貼られていたモザイクタイル。

 

 

そして、浴室へ入ると、これ!

船型の浴槽!友人から写真を見せてもらっていたけど、この浴槽が細かいモザイクタイル貼りでできている。

 

 

浴槽の中も縁も、外側も全てモザイクタイルで埋め尽くされている。

中は本当の船のように、腰掛の段差がある。

 

 

 

 

そして振り返ると、そこにはこの裸の女性が描かれたモザイク画が!

ゆるやかに弧を描くこのコーナーはシャワーブースになっているようだ。

 

 

ちょうどこのモザイクの女性もシャワーを浴びているような恰好。

 

 

更にその向かいには菖蒲と八つ橋が描かれた風流なモザイク画。

 

 

こちらは水道の蛇口がついてる。

  

 

風呂場中が全てモザイクタイルに包まれていて、タイル好きなら鼻血が出そうなお風呂場に大興奮。。

 

 

他には廊下にあった洗面台周りにも。

 

 

白いタイルが貼られ、ボーダー状にマジョリカタイルも貼られてた。

 

 

  

 

お部屋の入口はこんな凝った庇付き

 

 

家では家族が嫌いなので食べれないうなぎ丼を。

 

 

食後、2階も少し見せて頂けるということで、上がらせて頂いた。

自然の木のうねりを利用した力強い階段の手すり。

 

 

右手はお手洗い。

お手洗いの向かいに三つのお部屋が並ぶ。

 

 

それぞれの部屋の入口上部には鳥などをかたどったくり抜きが施されていて、

こちらには2羽の千鳥が。

 

 

 

 

奥の部屋の壁にはクローバー型のくり抜きがされていてモダンな雰囲気も。

残念ながら中は手入れしていないので、見学は外からだけとのこと。

 

 

こちらの部屋は鳩?!

 

 

燕かな?

二つの部屋は中は見えなかったけど、それぞれハートやダイヤなんかのくり抜きがあるのかなあ?!

聞くのを失念・・

福助で食事&見学が済んだ後は、又町へ繰り出す。

この調子なら、この日は予定通り、この後上野へ、更に銀座のビル巡りまで突入できるかもしれない!

さあ、急いで歩くんだ~~

 

 

急いでいてもタイルチェックは怠らず・・

やきものの風合い、ところどころ絵付けが施された上品なボーダータイル。

 

 

目の覚めるようなきれいなブルーのタイルとクリンカータイル。

 

 

そしてもう1軒のタイルチェックポイント。

住所聞いてなかったら通り過ぎてたかもな廃屋。

 

 

元菊水湯。

路地に面して入口があるので、わかりにくいかも。

 

 

その男湯と女湯の入口の間にマジョリカタイルがきれいにびっしりと残されている。

 

 

合計30枚のマジョリカタイルを白の役物ボーダータイルが囲む。

 

 

建物は今にも崩れ落ちそうなくらいボロボロなのに、このタイルの保存具合はとても良好そう。

しばしうっとりと佇む。。

 

 

更に歩いて、、

明治21年に建てられた玉成舎という建物へやって来た。

当時は養蚕技術伝習場として、絹織物の製作等の講習などに使われていたそう。

その130年ほど前の建物をボランティアを募り、手作りのリノベーションをされ、

現在、1階は有機野菜食堂わらしべになっている。

見学OKとのことで、2階へも上がらせて頂いた。

 

 

2階はバリ雑貨などが置かれたショップに。

ここであまりに軽くて程よい大きさのプラカゴがあったので、購入。

後々重宝した。

 

 

へんなおじさんのマラカス

 

 

 

 

 

 

2階にはバーカウンターのようなコーナーもあった。

 

  

そして旧萬屋旅館は江戸末期の創業だそう。

中には本業タイルやステンドグラスがあるようなのだけど、非公開・・

 

 

 

 

ガラス越しに見てみると、玄関には電話室もあった。

 

 

割烹旅館二葉は創業270年、本館は昭和8年に建てられたものだそう。

千坪の日本庭園もあり、食事をすると内部見学も可能なよう。

 

 

最後に三協織物(株)の大谷石の石蔵。

元は煙草蔵として建てられたものだそう。

三協織物所有になってからは絹織物が納められていたそう。

大谷石の蔵は調湿作用があるのだとか。

 

なんとか小川町を駆け足で巡り、次は東京、上野の東京国立博物館へ目標としていた閉館時間30分前までに着くのだ~

ラウンジにある泰山モザイクタイルを見るために(翌日は月曜のため、休館になるので)

 

 

 

 

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【川越の町歩きその二・丹徳庭園他】

2019-05-16 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

旧山崎家別邸を出た後は引き続き、散策。

下見板張りのハーフティンバーの建物が現れた。

中成堂歯科医院の建物で大正2年に建てられたもの。

なんと今も現役のようだ。

 

 

 

 

その後、蔵造りの町並みを歩く。

 

 

川越の蔵造りの建物は明治時代の大火に教訓を得て造られたもので、

火災に強い土蔵に、火の手から守るための二階の観音開扉などが特徴的なのだそう。

 

 

重厚感のある屋根は箱棟といわれる木製の箱状の芯に、漆喰などを塗り重ねて造られていて、

箱棟は棟木の保護と、装飾性も兼ねているという。

 

  

「フカゼン」と大きな看板の蔵造りの建物は明治28年に建てられたもの

現在は美術表具店として使われている。

二階は利便性を考えて、観音開きの扉でなく窓になっているが、代わりの火災対策で両脇に大きな袖壁

が付けられてるのだとか。

 

  

大正7年に建てられた旧八十五銀行本店の建物。

現在は埼玉りそな銀行川越支店として活用されている。

 

 

昭和2年に建てられた時計、宝石を扱う「きんかめ」というお店。

現在は法善寺聞信会館という宗教施設として活用されている。

 

  

そしてこんな可愛い洋風長屋も。

昭和7年に建てられた四軒続きの長屋。

雑貨屋さんや美容室、奥にはトルコのランプを売るお店もあった。

 

 

洋風長屋のうちの蔵通りに面している建物。

窓辺に引かれたレースのカーテンも可愛いなあ。

 

  

そして川越初の高級百貨店として昭和11年に建てられた山吉デパート。

現在の丸広百貨店の前身だそう。

ファサードは唐草模様のレリーフの両脇にイオニア式柱が並び、

 

 

1階の窓と扉上にはステンドグラスが入れられている。

 

 

向かい合う二匹の孔雀とヤシの木が描かれている。

とても細やかで、中から見たらさぞ美しいんだろうなあ。

内部公開はされていないよう。

 

  

こちらは築100年の田中家住宅の田中屋美術館を改装したカフェ、エレバート。

石造りに見えて、構造は蔵造りだそう。

 

 

そして玄関先にかわいいモザイクがあると教えてもらってた、cafe1925。

大正14年に建てられた建物が活用されている。

 

 

入口にはカラフルなモザイクタイルがびっしり。

カフェだけど、アンティークショップのような雰囲気で、中も気になったけどここで休んでる時間はない~

 

 

 

 

昭和10年建築の佐々木医院

門柱柱にはスクラッチタイルが貼り巡らされてた。

  

 

 

 

下見板張りの洋館。

 

 

魚屋さんの店先をふと覗くとマーブルタイルのショーケースが。

 

 

きんぴらごぼうの専門店、斎藤牛蒡店。

店頭のショーケースにはきんぴらごぼうやささがきしたごぼうやにんじんなどがあって惹かれたけど

保冷が必要なので諦めた。

  

 

牛蒡店のタイル。

 

 

川越カトリック教会は県内最古のカトリック教会。

建物は昭和8年に再建されたもの。

 

 

昭和2年に建てられた旧六軒町郵便局。

木材店や郵便局として使われ、現在は1階はイタリアンレストラン、2階はタイ料理レストランになっている。

 

 

そして最後に訪れたのは丹徳庭園。

明治2年に材木商を開業した家の離れと日本庭園が公開されている。

こちらは母屋。

 

 

女将さんに説明を受け、案内して頂いた。

材木商を営む家だったので、選りすぐりの木材が使われていて、

 

 

欄間は雨水や虫により自然に朽ちて形成されたものが使われていたり、

床柱は相当な硬さがあるという黒檀を中国から取り寄せたものだそう。

 

 

枯山水の庭園は石を財宝を積んだ船に見立て、もうすぐ岸につくという縁起の良いメッセージが込められているという。

 

 

 

 

2階の欄間には丹徳の「丹」が表わされている。

去年からこの離れを一棟貸しの宿泊施設としても使用されているとのこと。

 

 

そして、友人に聞いていた洋館を見せて頂けないかお伺いすると、

ちょうど宿泊のお客さんがチェックアウトされたところだったということで見せて頂けることに。

 

 

洋館の入口。

 

玄関ポーチにはモザイクタイルが敷かれ、

 

腰壁には布目タイル。


 

袖壁にはステンドグラスが入っていた。

 

 

洋館の中へ。

素敵だなあ。宿泊すると、こちらで朝食が頂けるようだ。 

 

 

格天井にシャンデリア。

 

 

四隅の換気口

  

 

 

 

 

そして入口扉には幾何学模様のステンドグラスが。

 

 

 

 

造り付けの飾り棚があったのだけど、

和洋折衷のような不思議な雰囲気もので、

 

 

とても繊細な透かし彫りが四箇所入れられていた。 

 

 

 

 

馬蹄型のキーフック。

 

女将さんにはこの後、小川町へ行って、うなぎの福助でタイルを見せてもらうと話すと

ご実家が近所とのこと。

予約時間に間に合いそうにない話をしてたら、時刻表を調べて下さり、いろんなところをたくさん見て行ってもらいたいから

と、急き立ててもらったおかげで、

予定時刻の約10分遅れくらいで小川町の福助に到着することができた~。

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【川越の町歩きその一・旧山崎家別邸他】

2019-05-15 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

 

 

埼玉には夜行バスに乗って、早朝7時過ぎに到着。

身支度を整えてからまずは娘と朝食へ。

 

 

大宮で早朝からやってる喫茶店を探したら、出てきた24時間営業の「伯爵邸」

名前は謎、だけど面白そうなのでやって来た。

 

 

喫茶店なのに、食事メニューが豊富で沖縄料理まである。

せっかくなのでモーニングでなく大宮ナポリタンを頼んだ。

 

 

すると出てきたのはお皿に山盛りのナポリタン。

ニラと貝割れが入ってるのが独特・・

美味しかったけど、さすがに朝っぱらからこれは多すぎて完食できず;

娘とは大宮の駅で別れて、川越へ向かった。

 

 

歩いてる途中に見つけた花のモザイク画。

通りの壁一面がモザイクになっていてかなり規模が大きい。丸広百貨店川越本店の壁のようだ。

 

 

 

モザイクの陶片はグラデーションがかかってて、とてもきれい。

 

 

四季の花が描かれてるようで、これは紫陽花かな?

 

 

最初のチェックポイントへ。

全国屈指の織物の集散地であった川越に明治43年に建てられた旧川越織物市場がここにあるはずだったけど、

現在復元に向けて解体されたまま更地になってた。

こちらの旧栄養食配給所は織物市場の事務所棟として建てられた建物で、

織物市場閉鎖後の昭和9年に、市内の中小織物工場に栄養食を配給するために改装されたのだそう。

 

 

大正ロマン夢通りという通りへやって来ると、鯉のぼりがはためいてた。

この通りはかつては銀座商店街と呼ばれた川越一の繁華街だったそうで、レトロな洋館が立ち並んでる。

平成7年までアーケードがあったそう。

 

 

昭和5年建築の大野屋洋品店。

この角度からは見えないけど、洋風の外観に和の屋根瓦葺きになってる。

 

 

人通りの少ない朝の時間帯だったからか、何かのロケが行われてた。

振り返らずに通り過ぎてください、と言われ、にわかエキストラ?!に;

 

 

和菓子屋さんのいせや

 

 

シマノコーヒー大正館

 

 

洋風の建物の中に重厚な蔵造りのお店も。

 

 

洋品店の伊勢亀本店

 

 

昭和2年に建てられた武州銀行川越支店の建物は現在は川越商工会議所として使用されている。

ドーリア式列柱が存在感を放ってた。

 

   

この蔵造りの家の屋根の重厚感も半端なかった。

 

  

川越キリスト教会。

煉瓦造りの建物は大明治の川越大火で焼失後、大正10年に再建されたものだそう。

訪れた時はちょうど礼拝中で内部は見れず。

 

 

そして旧山崎家別邸へやって来た。

大正14年に建てられた川越の老舗の菓子店「亀屋」の五代目の隠居所で、和洋折衷の住宅。

こちらは洋館の玄関。

 

 

玄関袖壁には色ガラスが入っている。

 

  

洋館奥の母屋の内玄関から入って和館から見学。

こちらは客間。杉の竿縁天井に、床柱は北山杉の絞り丸太など銘木が使用されている。

 

 

 

 

襖の引手が竹の節の部分が使われてた。

 

  

素敵だったのはこのベランダと呼ばれている、サンルームのような部屋。

東南にガラスの入った建具が使われていて開け放つとベランダのように。

こちらの北東に造られた部屋は孫の為の部屋で、庭から直接出入りできるようになっていたそう。

 

 

 

 

そして洋館部分へ。

こちらは食堂。

 

 

食堂のステンドグラスの扉部分は飾り棚を兼ねたハッチになっていて、

台所で作られた料理を配膳するコーナーに。

 

 

この手前に台所があって、作られた料理はこの廊下を通って食堂へ運ばれたそう。

突き当りが食堂のステンドグラス。

 

 

風呂場はタイル貼りに。

  

 

トイレは白い正方形のタイルが床にも壁にも貼り巡らされてた。

 

 

手洗いの床壁周りは白色タイルで、洗面台は半円形の木製のものになっていた。

 

 

そして、2階への階段には小川三知の「泰山木とブルージュ」という名前のついたステンドグラスが入れられている。

泰山木の花は鳥の赤が反射してきれいなピンクに見えるが、実は白いガラスが使われているとのこと。

後で外から見てみると、ほんとに白色だった。計算され、デザインされたものだという。

 

 

こちらの玄関脇のガラスも小川三知のものだとか。

 

  

階段下に入れられたものは小川三知の系列だが作者は不明だそう。

 

 

そして応接室へ。

 

 

応接室の窓にも三か所、小ぶりなステンドグラスが入れられている。

こちらは宇野澤ステンドグラス工房のドイツのステンドグラスの流れを組むものだという。

 

 

系統の違う2種類のステンドグラスも見れて満足。

あまり長居もできないので、旧山崎家別邸を後にし、町歩きを続行・・

 

 

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【プロローグ】

2019-05-14 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

この週末、初めて夜行バスで埼玉までライブに行く娘の付き添いでついて行くことに。

せっかくなので、私だけ1泊して埼玉、東京、横浜のタイル&建築を2日間で回ってくることにした。

2日間で三都市制覇の勢いで計画を立てたのだけど、直前に風邪を引いた挙句、咳喘息が出始め、瀕死の状態で参戦。

が、しかし一夜明けると不思議なことにまるで何かが降りてきた?かのように体調は好転、

かなり無理のあった計画もサクサクと・・タイルの神様?!は私を見捨てなかった・・

TTK関東メンバーのタイル情報を元に、死力の限りを尽くし?!巡りに巡った2日間、

タイル&建築におぼれて至福の時を過ごしてきた。

 

 

埼玉は川越と小川町へ。

小川町では老舗のうなぎ屋さんの風呂場にあるモザイクタイルを見せて頂き、

廃銭湯のマジョリカタイルもチェック。

 

 

東京へ移動後は念願の東京国立博物館の泰山モザイクタイルに酔いしれ、上野のマイナータイルスポットを巡り、、

 

 

銀座界隈のビル&タイル巡り後、夕飯は東京さぬき倶楽部の陶板を眺めながら・・

 

 

宿泊は鳳明館本館。

モザイクタイルに囲まれたお風呂で至福のひと時。

 

 

翌朝は日比谷、日本橋界隈のタイルスポットを巡り、学士会館で昼ご飯兼建物見学からの

 

 

村野藤吾の目黒区役所見学。

 

 

横浜への移動後、横浜市役所の陶壁を堪能し、コーヒーの大学院でモザイクを眺めながらのティータイムからの

 

 

横浜の近代建築巡りに突入。

横浜開港記念館のステンドグラスに圧倒され、新旧の横浜県庁のタイルにもうっとり。

 

 

更にはホテルニューグラントのタイルに狂喜。

もうタイルでおなかいっぱいの幸せの2日間!

その模様をこれから少しずつアップ予定。。

 

 

コメント
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