殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

それから…

2024年05月13日 10時07分38秒 | みりこんぐらし

4月の始め、性懲りもなくお寺料理をした数日後…

私は転んで病院通いになった。

近年では、これが一番ショックだったかも。

 

トシだから転んだのではない。

例のごとく、義母ヨシコによる悪意なき人災。

この人には危険予知能力が欠落しているため

突然とんでもないことをやらかし

私を含めた家族は、時たま被害に遭うのだ。

 

今回の怪我は、家で起きた。

実家の母に料理を届け、帰りに買い物をした私は

両手に重たい荷物をぶら下げて車から降り

ガレージの出入り口になっている金属製の引き戸を開けた。

そして玄関に一歩踏み出した途端、バタッと転んだのだ。

引き戸の足元に、高さ40センチほどの

やはり金属製のバリケードが置いてあったからである。

 

このバリケードは数年前まで、飼い犬パピのために使っていた。

彼が引き戸の隙間から、外へ出ないようにする目的だ。

しかし近年の彼は肥満著しく

隙間を通り抜けるのは不可能となったので

ガレージの隅に放置したまま、存在すら忘れていた。

それをわざわざ引っ張り出し、まさか設置していようとは。

急に思い立って無駄なことを行い、人に危害を与える…

それがヨシコである。

 

出かけた時には無かった物が、帰った時にはあることを

全く予測してなかった私は

パンチを受けたボクサーのごとく横倒しになった。

両手に下げた荷物で足元が見えなかったのもあり

無防備のまま、絵に描いたような転び方をしたのである。

 

倒れた先には、高さ50センチほどの陶器の水瓶があった。

どこでどうなったのか、転んだ私の頭の横で割れ

中に入っていた雨水まで被る羽目になったものの

石のタイルでヒザを強く打ったらしく、痛くて動けない。

 

「こりゃ、折れたわ…」

救急車を呼ぶため、バッグから携帯を取り出そうと

投げ出された荷物の方へ身をよじったが

荷物の中で一番軽いバッグは手の届かない所に飛んでいる。

這って取りに行こうとしたら…あらら、立ち上がれたわ。

骨折してなかったみたい。

 

何とか歩けたので家の中へ入り

この時ばかりはヨシコに怒りをぶつけた。

「ちょっと!何でバリケードするんよ!コケたじゃんか!」

寝転んでテレビを見ていたヨシコ、ゆっくり振り向いて

「はあ〜?」

すでに事実を認識していながら、トボけている微笑み。

そりゃそうだろう、玄関のドアは開いていた。

いくら耳が遠くても、私の悲鳴や水瓶の割れる音は聞こえていたはずだ。

腹立つわ〜。

 

「遊びよるモンが、働いとるモンを怪我さしてどうするんよ!」

「知らんわいね、そんなこと!」

しばらく言い合ったが、やがてヨシコ得意のこのセリフ。

「まるで私が悪いみたいじゃないの!

私が気にするが!」

 

冗談で言っているのではない。

本気だ。

一言謝りゃあ済むものを、いつもこれで周囲を呆れさせて終了。

「私が気にするが!」

人と口論になった時は、試しに言ってみるといい。

あまりの自己中に、たいていの相手は言葉を失う。

 

私の左ヒザは腫れあがり、歩行困難な身の上となった。

それから毎日、通院だ。

腫れは数日で引き、痛みも無くなったが

怒りがおさまらないので、これ見よがしに毎日通って1ヶ月…

今はもう何ともない。

 

さて、通院している間に、世間では物騒なことが起こったではないか。

栃木県那須町の、夫婦遺体損壊事件。

次から次へ半グレのヤカラが登場し、別世界の出来事のように思えた。

首謀者が夫婦の娘の内縁の夫、つまり身内と判明してからは

さらに大騒ぎ。

 

でもあれ、私に言わせれば、起こるべくして起きた事件。

娘婿と一緒に仕事するって、周りが想像する以上にストレスがかかるのよ。

ダメオだったら腹が立つし、デキればデキたでシャクにさわる。

娘婿の方も、最初は気に入られようと一生懸命頑張るけど

結局、義理親が自分に求めているのは従順のみであり

生かさず◯さずコントロールしたがっているのがわかってくると

だんだん嫌になってくる。

 

特に被害者夫婦は、女の子二人の親。

語弊を承知で言えば、男の子の扱いを知らないので

娘と同じく娘婿にも従順を求めてしまう傾向が強い。

そして意に沿わなければ…意に沿わないことが多いんだけど…

パシリとしてぞんざいに扱うようになる。

 

娘婿が、これに甘んじれば平和だ。

しかし男の子はプライドが高いので、辛い日々となる。

実家の父も、忍の一字で耐えていたものだ。

よく祖父を◯さなかったと思う。

一般人だろうと半グレだろうと、この気持ちは同じだろう。

 

うちらの業界にも、こういうケースはよくある。

男社会なので、女の子だけの家は娘婿に登板してもらうことになるのだ。

しかしうまく行くケースは少なく、辞めて別の仕事に就くか

離婚する人の方が多い。

娘婿と一緒に仕事をする人は、扱いに気をつけた方がいいと思う。

 

そうそ、離婚で思い出したけど、この1ヶ月の間に次男が離婚。

初めての結婚記念日に離婚届けを出すという、ふざけたことをやったわ。

夫と私が証人の署名をしたけど

離婚届けの用紙って縁取りの緑色が、昔よりくすんだ色になってた。

私、人の離婚シーンには何回も立ち会って署名してるのよ。

婚姻届けもだけど、離婚届けもやっぱり印鑑はいらなかったわ。

ちなみに婚姻届けの茶色の縁取りは、昔よりピンクがかってた。

 

離婚の理由?

簡単に言えば次男の給料より

お嫁さんのカードの支払いの方が多かったということかしら。

結婚前から、長いこと持ち越していたみたい。

 

一応、たずねてはみた。

「カードの借金を綺麗にしてあげたら、結婚を続けられる?」

でも次男が聞かんかった。

お金じゃなく信頼の問題だって。

 

人一倍質素だったから、そっちの癖は全然わからなかったのよ。

ブランド物や服の借金ならわかるけど

身体の弱い両親の看病で職を転々としてきて

無職の期間に生活費をカードで賄っていたのが積もり積もったらしいわ。

実家は私らより裕福そうなのに、どうしても親には言えなかったみたい。

 

明るい子だけど、結婚当初からそういった家族関係に

闇を感じてたのは確か。

だから続かないと思い、近所や親戚に挨拶回りはしなかった。

それが今となっては、安堵につながっている。

 

彼らも我々家族も、サバサバしたものよ。

お祝いを言ってくださった皆様、申し訳ありませんが

こういうことになりましたので、悪しからず。

コメント (6)
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