昨日の大学の構内は平穏だった。
他大学とはいえ、信じがたい事件が起きた翌日だけに、気を引き締めて出かけた。
この大学は、休み時間でも構内には、人が多く行き来している。
守衛さんや事務方、学生と教職員のほかにも、何かと人の出入りがあるようだ。
しかし、大勢の警察官が大学構内に踏み込むということは、よっぽどでなければありえない。
大学は特別に自治が認められている空気によって、自由な学問や自由な教育や自由な研究が守られているのだ。
確かに女子大に限っては門をくぐるときに証明書の提示が求められる。しかし、多くの大学の門は、開かれている。
しかし、薬物汚染あり、暴力沙汰があり、セクハラがあり、パワハラがあり、さらには金融危機のあおりで多額の損失を出しているし、教授の殺人という許しがたい事件まで起きてしまった。
なんともはやどうなっているのか。
ところで、昨日、後期授業が無事に終わった。
実技テストとリポート提出は、先週のうちに終えてあった。
休む学生は少なく、番外編で環境と省エネと経済活動の折り合いの付け方について話をした。
とりわけブータンのことなど交えた話に、目を輝かせて聞いてくれた。
ブータンの切手をデザインした杉浦康平さんの話をしながら、2007年に制作された‘マンダラ発光’の2枚のポスターを見せた。すべての学生がとりこになった。
日本の印刷技術に驚嘆し、杉浦芸術に目覚めてくれた。
「このポスターは今では手に入らないのでしょうね」
女子学生がたずねた。
これほど人の目を釘付けにするとは思いもよらなかった。
このポスターを見せてからの授業の雰囲気は、一気に変化し、終わってからも教室から去りがたい気持ちが学生のなかに起こっていることが伝わってきた。
学生は、文化について、国の豊かさについて、近代化について、グローバル経済社会について、……、感性から受け止めそれぞれに考え始めたようだった。
暗雲漂う2009年の幕開けだからこそ、選んだポスターだった。
言葉はいらない。
五彩煌めき、光輝燦燦、豊満なヴィーナス、西蔵曼荼羅に西洋美術の融合が意味するところを、若い感性はしっかり目に焼き付けた。
美しいものには、人を救う力が潜在しているようだ。
魂のバランスは、宗教や芸術から得られる法悦によっても、保たれるやもしれず。
いずれにしても、後期の授業が終わると、2008年度の授業すべてが終わったことになる。
混迷の時代にあって、変わらないこと・変わること、変えてはいけないこと、変えなければならないこと、その狭間で迷いつつも自分の足下を見届ける大事さを話したつもりだ。
やはり番外編だからこそ許される自由だと思っている。
ブログ上で‘マンダラ発光’のポスターをお見せできないのが残念!
他大学とはいえ、信じがたい事件が起きた翌日だけに、気を引き締めて出かけた。
この大学は、休み時間でも構内には、人が多く行き来している。
守衛さんや事務方、学生と教職員のほかにも、何かと人の出入りがあるようだ。
しかし、大勢の警察官が大学構内に踏み込むということは、よっぽどでなければありえない。
大学は特別に自治が認められている空気によって、自由な学問や自由な教育や自由な研究が守られているのだ。
確かに女子大に限っては門をくぐるときに証明書の提示が求められる。しかし、多くの大学の門は、開かれている。
しかし、薬物汚染あり、暴力沙汰があり、セクハラがあり、パワハラがあり、さらには金融危機のあおりで多額の損失を出しているし、教授の殺人という許しがたい事件まで起きてしまった。
なんともはやどうなっているのか。
ところで、昨日、後期授業が無事に終わった。
実技テストとリポート提出は、先週のうちに終えてあった。
休む学生は少なく、番外編で環境と省エネと経済活動の折り合いの付け方について話をした。
とりわけブータンのことなど交えた話に、目を輝かせて聞いてくれた。
ブータンの切手をデザインした杉浦康平さんの話をしながら、2007年に制作された‘マンダラ発光’の2枚のポスターを見せた。すべての学生がとりこになった。
日本の印刷技術に驚嘆し、杉浦芸術に目覚めてくれた。
「このポスターは今では手に入らないのでしょうね」
女子学生がたずねた。
これほど人の目を釘付けにするとは思いもよらなかった。
このポスターを見せてからの授業の雰囲気は、一気に変化し、終わってからも教室から去りがたい気持ちが学生のなかに起こっていることが伝わってきた。
学生は、文化について、国の豊かさについて、近代化について、グローバル経済社会について、……、感性から受け止めそれぞれに考え始めたようだった。
暗雲漂う2009年の幕開けだからこそ、選んだポスターだった。
言葉はいらない。
五彩煌めき、光輝燦燦、豊満なヴィーナス、西蔵曼荼羅に西洋美術の融合が意味するところを、若い感性はしっかり目に焼き付けた。
美しいものには、人を救う力が潜在しているようだ。
魂のバランスは、宗教や芸術から得られる法悦によっても、保たれるやもしれず。
いずれにしても、後期の授業が終わると、2008年度の授業すべてが終わったことになる。
混迷の時代にあって、変わらないこと・変わること、変えてはいけないこと、変えなければならないこと、その狭間で迷いつつも自分の足下を見届ける大事さを話したつもりだ。
やはり番外編だからこそ許される自由だと思っている。
ブログ上で‘マンダラ発光’のポスターをお見せできないのが残念!
マンダラ発光で検索したら、画像は出てきたのですが、きっと実物で見るとまた違うのでしょうね。
そんな感じがしました。
http://www.aoyamabc.co.jp/25/25125/post_240.html
カタログを、若桑みどりさんや、松岡正剛さんが関わって作っていることにも興味を持ちました…。
ご推察の通り、実物はもの凄い作品です。
印刷技術に目が眩みます。「造本展」のカタログも素晴らしく美しく好き嫌いは別にして、溜め息が出ます。
ポスターとカタログを手にとって見た学生は、インターネットオークションで手にいれたいと言っていました。