羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

校了、そして 〈 購入注文書 〉

2015年05月30日 07時09分17秒 | Weblog
 昨日、5月29日に『野口体操入門』岩波現代文庫版 無事に校了しました。
 あとは、6月12日に見本が届き、16日発売になりますが、この日が出庫日、つまり蔵出しになります。
 本の出版に合わせて、野口体操公式ホームページ更新の準備を、佐治嘉隆さんがしてくれています。
 下準備作業の途中経過を見せていただいてますが、細やかな配慮が随所にあって感謝です。

 本の表紙には野口三千三先生のにこやかな写真があって、この宣伝用リーフレットの写真を見た母が「いいお顔ねー。喜んでくださっているみたい」と申しております。表紙写真脇についている『「三途の川を歩いて渡るーあとがきにかえて」』の一部をここに貼付けさせていただきいます。

《「三途の川を歩いて渡る……あとがきにかえて」より

 野口体操の創始者である野口三千三は、一九一四(大正三)年一一月一六日錦繍の季節に生まれ、一九九八(平成一〇)年三月二九日花の季節に息を引きとった。享年八三歳。上野寛永寺での野辺送りは桜花爛漫の時であった。野口との永の別れから五年後の二〇〇三(平成一五)年正月、没後の一区切りとして岩波アクティブ新書から『野口体操入門』を上梓するという幸運に、私は恵まれた。それから一回りした未の歳に、今度は現代文庫版として再刊される運びとなった。今年は戦後七〇年という節目である。それに呼応するかのように、ここ数年間に戦争末期から連合国軍による占領期の資料が、手に入りやすい状況になった。もちろん野口の足跡を辿る道しるべとなるような資料もその中に含まれていた。そこで旧版の第一章「現代生活とからだ からだの内側からのメッセージを読み取る」を、戦争末期から戦後の混乱期を経て、野口体操が形づくられる時期に焦点を当てた「野口体操前史 野口三千三の足跡を追って」に大幅に書き換えてみた。

 戦前・戦中と体育の王道を歩いてきた野口が、敗戦後はアウトサイダーとして生きた苦悩の深みに降りていくことは到底できなかった。とはいえ世界に類を見ない「ゆらぎ技法」をもち、独自の身体哲学を内包する野口体操となっていく道筋の片鱗は描き出せたのではないかと思っている。現代文庫所収の『原初生命体としての人間』と併せ読んでいただき、野口体操が敗戦後の日本に生まれた意義を見いだしていただく一助となることを願っている。》

 リーフレットはたくさん届いています。ぜひ、置いていただけるところをご紹介くいださい。
 岩波の現代文庫は、なかなか手に入りにくいこともあって〈 購入注文書 〉もついています。
 一冊でも多く予約をおねがいできれば幸いです。
 くれぐれもよろしくお願いいたします。
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