羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

エッ、ニコニコ動画?

2010年07月31日 07時28分19秒 | Weblog
「エッ、嘘でしょ」
 最初は耳を疑った。
「国民からの質問を代読しても……」
 ニコニコ動画の記者のことばをうけて、しばしの沈黙のあと、菅総理は質問を聞き答えた。国民からの質問は、広島、長崎の記念式典が近づき、‘核軍縮問題’に関るものだった。

 昨日の夕方のこと。偶然にスイッチを入れたNHKで、総理記者会見が放送されていた。
 最後の質疑応答の少し前から見始めていたが、なんとも低調な話に嫌気が差し掛かっていた。目が覚めたのは、日経新聞やNHK記者の質問者に続いて、ニコニコ動画の記者が質問したことだった。
 すぐさま、驚くにあたらない、と自分の驚きを消した。
 以前、近藤早利弁護士が防衛省の仕分け作業に関った折、その模様はニコニコ動画で配信されている、とブログに書かれていたことを思い出した。あの時、IT上を辿っていったときには、‘すでに配信は終了しています’と言う文字が出ていたので見ることが出来なかった記憶がある。

 昔の感覚ならば朝日や讀賣や日経、共同通信、ロイター、といった大手の新聞社等々の記者が、こうした場での質問者だった。まさか‘ニコニコ動画’といったちょっと笑ってしまいたくなるネーミングに、最初は違和感を感じた。
 きっと、それはネーミングもさること、IT上で生の情報を発信する世界は、まだまだ玉石混合状態で、目をふさぎたくなるもの、耳をふさぎたくなるものも混在して‘カオス’状態であるからに違いない。

 しかし、驚きは、首相官邸での記者会見で、会社を代表する記者自身のことばではなく‘国民の声’を代読する時代となったこと。結局のところITは‘黒船’だった、と確信した瞬間だった。今頃、何を言うか、と笑っても結構。
 さて、そうした質問に答えるのが是か非か。あるいは内容に関しても‘核問題’であったこともすんなり受け取れなかった微妙さが残った。
 それも束の間の時間。
 すぐにも「時代の波の潮目が変わった」ことを印象付けた記者会見なのだ、と思い直した。
「まっぁ、はじめから‘ニコニコ動画さん’には、質問を受ける打ち合わせ済みのことよね。もしかする以前からあったことかも。知らなかったのは私だけかも。。。。。。。」
 この辺で、市民活動家としての菅総理をアピールしようとする演出を垣間見てしまうのは、誤解? 穿ちすぎた見方? なのかな?
コメント
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