羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

週刊文春の記事に関連して

2009年02月05日 09時00分45秒 | Weblog
 突然ですが、たとえば胃の内視鏡検査の苦しさの程度は、受ける人によって差がありそうだ。
 2月5日号「週刊文春」で、紹介されていた神保先生は、内視鏡の専門家として名人だというコメントをいただいた1月29日のブログのコメントをお読みください。

 亡くなった父は、そういったもろもろの検査をすんなりとクリアできる人だった。他の患者さんが辛く苦しい、という訴えをするなかで、平然としているのが常のこと。
 病気と長年付き合うなかで、力を抜く感覚を育ててしまったのかもしれない、と思う。
「自然には負けてもいいの、でも人間がやることに負けたくない」
 つまり、検査くらいでじたばたして、苦しい思いをしたくない。
 抵抗しながら抵抗しない、というようなことだと聞いたことがある。
 グレーゾーンに身をおいておく。

 腸検査を受けたときに、癌が見つかった。
 その日、私は仕事先で検査結果を知り、病院に駆けつけた。
 検査病棟の待合室に駆け込んだとき、父は穏やかな顔でベンチに腰かけていた。
 長い時間私の到着を待っていたようだった。
 原発の肺癌に続いて、腸にも癌が発見されたのだった。

 肺癌の手術後、1年半は経過していた時期だと思う。
 しかし、あの穏やかさは、いったいどこから来るのだろう、と今でもときどき思い出すことがある。
 それから腸の手術をし、そのときに見つかっていた肝臓癌治療の外科的処置を同時に行い、その後通院で治療を行っていた。

 その間、感じていたことは、病気の治療方法は、患者一人ずつ違うのだ、ということだった。

 そこで、コメントにあった‘麻酔薬を使わず内視鏡検査を行う医師’がいるということは、もの凄い人間業を超えた領域なのだと思った次第。

 ところで、この週刊文春の記事は、評判がいい。
「こうしたものにも取り上げられるんですね。野口体操が……」
 驚きと新鮮さをもって、周りの方々に受け入れられた。
 野口三千三先生の身体観が、ようやく少しずつ理解される時代になってきたのか、と感慨深い。
 
 まだ、お読みでない方は‘きたむらさん’のコメントを当たってみてください。
 このブログ中、1月29日です。

 
コメント
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