羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

「もの」が語りかける「こと」

2007年05月16日 15時30分55秒 | Weblog
 5月15日、火曜日のクラスにネックレースを持っていった。
 琥珀・ラピスラズリ・巻貝の芯を連ねたもの・色とりどりのビーズ・ロザリオである。
 8日のレッスンで「からだのなかに数珠を持つ話」で、野口三千三先生の数珠から装身具への道筋を話したことが、昨日の公開となった。(5月8日のブログをお読みください。)

 一般的に身につけられるようなものではない。大きさというかボリュームは豊かだし、大地の色・空や海の色・血の色・ほんとうの白色・草の色、自然が生み出すまさに「原色」なのである。

 おそらくはじめて見るものばかりだろうと予想はしていたが、みなさんの驚きは予想をはるかに超えていた。一つひとつが発する威力・霊力に、圧倒されるものだ。

 もともと装身具は、恐るべき力を秘めたもので、そのようなものでなければ身につける意味は半減するのだろう。価値は多様だということがはっきりと伝わるものばかりなのだから。

 とりわけ鉱物や化石、そしてアジアやアフリカ等々の民族が全身全霊をかけて祈るための装身具を、野口体操を通して知った。極端に言えば、見て触れたその瞬間に、それまでの価値観が変化してしまう。そういった力が原石や装身具にはあるのだ。

 「体操とは祈りである」という野口先生の言葉の源流を「もの」として示した。ものが語る「ことば」は、人間の言語では表現不可能なことなのだ。
 だからこそ「野口三千三授業記録」のビデオは、『「もの」「ことば」「うごき」』と副題をつけて、つくり続けた。
 野口三千三独壇場の「野口体操」なのである。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする