蓬莱山を越えて北側に斜面を下ると、そこからは泉水回遊庭園なる。
庭園内(城内)に気が湧き出る場所があった。
徳島地方では産出されない花崗岩を、四角く繰り抜いて井戸枠としている。
深部は当地特産の緑泥岩を積み重ねているらしい。
松や躑躅が主体だった枯山水から、泉水回遊に替わって植生が変化している。
燈籠は加工を最小限にして、さりげなく置かれている。
何処までも自然石の美しさを追求する宗箇流か。
心字池と思われる泉水へへ流れ込む清流。
巨岩が林立する中流域の峡谷を流れ下って・・・
やがて心字池に流れ込む。
下流になると立石はなくなるが、どこまでも荒々しい石組は続く。
筋目がはっきりした緑泥岩を、これでもかと言わんばかりに重ねていく。
広々とした大海は芝生広場に接している。
岸辺はさすがに石を寝かせて穏やかさを表現か。
島も設えてあるが、鶴島・亀島の判別ははっきりしない。
庭園案内にも、鶴・亀島の説明はなされていない。
これは三尊石であろう。
新人深いオイラは、常に三尊石に飢えているのかも?
豪快な石組、ここに極まれり。
巨岩の下は潜り抜けることが出来そうだがとても狭い。
生みの苦しみが表現されているのかもしれない。
何処までも続くかと思われる、スケールの大きな庭園である。
徳島城の御城印です。