イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「空想科学読本 6.5」読了

2012年02月13日 | Weblog
柳田理科雄 「空想科学読本 6.5」読了

「6」からはFAX通信で集まった高校生からの質問に答えるという内容の執筆だったが、「6.5」はそんな中から生まれた著者自身の
疑問に自分で答えると言う内容だ。世代的に少し上の著者と僕が子供の頃に見ていたテレビは同じなものだからこれは面白い。

しかし、この頃の空想科学ヒーローと今のヒーローの違いには隔世の感がある。

僕たちの時代のヒーローはもっともらしい(ような)科学根拠のもとに孤独と戦いながら人知れず正義を全うする。というのが主流だったような気がする。
ヤマトはワープ航法を得て大宇宙に旅立ち、キカイダーはコンデンサーや抵抗器(半導体は使われていたのだろうか?)を体内に宿して太陽電池で動いていた。仮面ライダーは移動手段を最低限のギミックとして頼ってあとは素手で戦っていた。鉄腕アトムも原子力という未来のエネルギー源で動いていた。

はやぶさも、ASIMOもこんなヒーローを見て育った人々が夢を描いた結果なのじゃなかろうかと思ったりする。
スマートフォンもきっとウルトラ警備隊の腕時計にあこがれた人々の賜物に違いない。

今のヒーローは子供たちに何をもたらすのだろう。
腕がゴムのように伸びる少年は本当の友情を語っているのだろうか。学園でヒーローごっこをしている仮面やセーラー服少女から正義は学べるのだろうか。馬小屋の干し草の中ほっぽかれていたガンダムは少年に宇宙への夢を運んでくれるのだろうか。自分の代わりにモンスターを戦わせている少年ははたして自己犠牲を教えることができるのだろうか。

ビジンダーに恋をしたFBI捜査官の滝和也に似た峠英介が彼女と結ばれるとやっぱり感触は南極1号と同じなのだろうか?。などと変な妄想をしてしまう中年がえらそうな批判をする資格があるわけはないのだが、今のヒーローには夢も未来もないような気がする。
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