イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

住金一文字釣行

2024年06月29日 | 2024釣り
場所:住金一文字
条件:小潮6:14干潮 12:00満潮
釣果:グレ7匹 アイゴ6匹(アイゴは釣れすぎたので数匹放流)

今年は梅雨入りしてから本当に梅雨らしい天気が続いている。例年の印象では梅雨入りしてしばらくは天気の良い日が続いて後半に雨が集中するものだと思っているのだがかなり違う。しかし、考えてみると、例年に比べて梅雨入りが2週間遅れていたので今が後半と考えていいのだろう。気象庁の発表のタイミングが遅かっただけなのかもしれない。多岐川幸四郎のセリフのように、『人間が定めたもんは、あっという間にひっくり返る』のである。

そんな中、今日の天気予報は徐々に好天に傾いてきた。波も高くなさそうなので加太にも行けそうだし、紀ノ川は無理でもアマダイにも行けそうであるが、Nさんの話では先週の住金一文字では何やら得体のしれない大物にハリスを何度も切られたという。昨日の風の翌日ということを考えるとスリットの周りにはサラシができていて本格的な磯釣りっぽいフカセ釣りができるのではないかと思いLINEを送ってみた。濁りは間違いなくあるはずだけれどもそれは釣果にはほとんど影響しないというのは先週の釣果も語っている。
想定通りというか、Nさんたちは定期便のように毎週釣りに出ているので僕も便乗することができた。

集合時刻は午前6時。年中午前9時かと思っていたら季節に合わせて時刻を変えているようだ。僕はもっと早いほうがありがたいのだが、少しでも早く行ってくれるというのはありがたい。

途中、紀ノ川の河口を横切るのだが相当な濁りだ。



住金一文字に近づくにつれて少し薄くなってはきたけれどもかなりなものだ。釣果に濁りは関係ないと思っていたがやっぱり不安になる。
防波堤に登るため、一文字の裏側に回るとこっちの水はまったくいつものとおりだ。裏と表では海の表情がまったく違う。
うねりは相当あり、スリットの上に乗っていると自分のほうが動いていると錯覚して壁のないエレベーターに乗っているようである。家に帰ってテレビを見ていたら沢登りの人が流れに呑まれて死んだというニュースが放送されていたが、僕もここから落ちたら間違いなくニュースの仲間入りをしてしまっていただろう。
そして時折、「ド~ン」という地響きのような大きな音がする。大砲がぶっ放された(そんな音を聞いたことはないが・・)時のような、爆弾が投下され(たこともないが・・)て爆発した時の音のような音がする。多分、うねりの波長と防波堤の構造の何かが合致した時に共鳴して大きな音がするのだろうがこれがかなり怖い。それも忘れた頃に鳴るのでなおさら恐ろしい。日常ではない世界がここにはあった。

そして、潮の状態はよくない。最初、動くのが面倒なので船着き場の近くで釣ろうと思っていたがここは潮がスリットに向かって流れていて釣りにならない。少し歩いて前回釣った場所に移動してみたが状況はあまり変わらず仕掛けを流したままにしておくと根掛かり(この場合は根掛かりというよりも壁掛かりである。)してしまう。
それに加えて仕掛けが入っていかない。沖からのうねりが防波堤に跳ね返って沸き上がってきているようだ。上層の濁りと下層からの透明な海水で海面はまだら模様になっている。



これは辛いなと思っていたが魚はいるようだ。エサがどのくらいの深さに入っているのかわからず、おそらくハリスもきれいに張られた状態でもない中でも小さなグレが掛かってきた。

少しやる気が出てきて、強制的に仕掛けを沈めるためウキを取り替え潮受けゴムを取り付けた。どこかには潮が潜り込んでいく場所もあるだろうという考えだが、それがよかったのかどうか、その後は途切れることなくアタリが続いた。時々アイゴ、時々グレだ。尾長グレと口太グレが混ざっている。ここで世代交代をしているのかどうかは知らないが、尾長グレがいるというのはやっぱりかなり水温が高くなっているのだろう。そして、不思議なことにエサ取りはまったくいない。グレとアイゴが集まっているのでエサ取りが近づけないのかうねりの中まではエサ取りも入って来られないのか、そのほかに何か理由があるのか、どちらにしてもエサ取りがいないのはありがたい。

前回はエサを撒くペースが速すぎて今日は少しセーブしながら使っていたけれども、午前11時頃にanotherNさんが道具を片付け始めたようだ。



あれまあ、まだまだアタリは続いているし撒きエサもかなり残っているのでもう少しやっていたかったのだが今日はここで終了。
今日も住金一文字のポテンシャルの高さを思い知ったのである。

今日はいつもの竿を使わずに昔使っていた竿を久々に使ってみた。



2006年には新しい竿を買っていたようなので、少なくとも18年ぶりに袋から出したことになる。それまでに使っていた竿に比べれば軽くて素晴らしいと思っていたものだが、今日使ってみると糸の出が非常に悪い。今使っている竿(といってもこれも18年前の竿だが・・)に比べると値段は半分ほどであったがある程度はおカネを出しておけということだろう。本格的な磯釣りでもないので古い道具も使ってみようと思ったが少し考えものだ・・。
それだけこの釣りをなめてかかってしまっていたか、ウキ止め糸を忘れてくるし、アイゴが釣れると聞いていたのにハサミを持ってくるのを忘れていた。おまけに、実は忘れてきたのではなくて前回ウエストポーチに必要なものを移し替えて持って行ったときに出し忘れていて今日は入れた記憶がなくて持ってきていないと勘違いしていたのである。狭いスリットの上で動くのに段取りのいい配置というのはなんとなく出来上がってきたもののその他の部分にももっと配慮をしなければ命取りになってしまいそうだ。
慎重に、慎重に・・。

翌日、船舶免許の更新講習へ。



5年ごとの講習だから次の講習のときは満65歳。まだ体力は残っているだろうかと不安にもなるのである。
知床の事故はかなり影響を与えているらしく、船舶検査はかなり厳しくなったと聞いているので来月の検査を前に緊張をしているのだが、免許の規制も厳しくなり、特定免許という、自動車でいう二種免許に当たる部分が2年後にはく奪されるらしい。僕はかなり昔に免許を取っているので自動的に付与されていて、いつでも釣り船の船頭ができるのだとちょっとだけ優越感に浸っていられることができたのだが、それもあと少しで普通の人になってしまう。あの事故がなければ検査も免許もこんなに規制が厳しくなることはなかったであろう。死んだ人に鞭を打つのはどうかとは思うが、あの船長は全国のプレジャーボートのオーナーから恨まれているのではないだろうか。
それでもなんとか成仏してほしいものだ。

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