イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

船底塗装

2024年05月25日 | Weblog
今日は予定通りに船底塗装をした。船の速度はまったくといっていいくらいに落ちていない感じなのでそのまま乗り続けてもいいのではないかと思ったのだけれども、何もせずに夏を越すのはやっぱり怖い。船底がきれいだったら舵とスクリューだけ塗って終わりにしようと思っていたが、それは叶わなかった。

そんなことをずっと考えていたのでまったくやる気になれなかったというのが事実だ。人間は間違いなく楽な方に流されてゆく。定年退職もしたし、もう何も怖いものはないと思っていたけれども何も変わっていない・・。

今回も叔父さんに頼んでウインチのスイッチを操作してもらう。前回もやってもらっていたので今回は段取りを説明しなくてもと思っていたのだがとぼけているのか本当にボケているのか、最初からまた説明をする。かといっていったん操作が始まると的確にやってくれる。やっぱりとぼけたふりをして僕をからかっているのだろう。

 

予定どおり午前6時半に上架が終わり作業を開始。



僕も他人のことはとやかく言えない。年に2回の上架なのでいまだにスイッチの場所を覚えることができない。最初、高圧洗浄機は作動せず、次にサンダーも動かない・・。あちこちスイッチをいじくってやっと作動させるというていたらくなのである・・。



今年はやっぱりあまりフジツボが付着していない。



とはいうものの、藻はたくさん付着しているし所々にはフジツボが見える。高圧洗浄機で藻を吹き飛ばしてそこそこ綺麗なら何もしなくて済むのにと思ったが、ここの高圧洗浄機は威力が凄まじく塗料も一緒に吹き飛んでしまうのでやっぱり全塗装をしなければならなくなった。シンナーの予備を買っていなかったので足りるかどうかの心配の中で作業を進めたがギリギリ使い切って終わることができた。シンナーはかなり節約したのは確かだったのだが、これくらいの濃度のほうが塗料が飛び散ることも少なく塗膜面の厚さも確保できるのかもしれない。不幸中の幸いというところだろうか。
そして、シンナーもそうだが、資材の値上がりは大変だ。ローラー刷毛は40%の値上がり、塗料は10%以上、カップワイヤーも倍近くの値段になっていた。亜鉛類も相当だ。何か節約せねばと思い塗料を溜めるバケットをその都度捨てていたが使い続けることにした。ささやかな抵抗である。
そのほかは風が強すぎたことを除いて順調に作業は進み、いつもと大体同じ時刻、お昼前には作業を終えることができた。何もかもが飛ばされてゆくけれどもその分涼しくてまったく辛さを感じなかったのはありがたかった。
その後、スタンチューブの交換をしたのだが、これのほうが時間がかかった。コックボードがすり減っているのだろう、はめ込むスペースの偏りが大きくなっている。無理にたたき込みながら作業をするので時間がかかるのだ。
あと片付けと交換作業で追加で1時間を費やし午後12時半に港を後にした。

使用料を取りに来てくれる爺さん、いつもはお金を渡すだけなのだが、今日はいろいろ話をしてくれた。「この船、どこに泊めてるの?」という話から、「僕は元々水軒に住んでて・・」という話をしていると、この爺さんは叔父さんの同級生であるということがわかった。OOという名字で歳が78歳で昔赤いセドリックに乗っていたといったら僕の叔父さんしかいない。世間は狭いというか、県庁所在地とはいえ、所詮田舎だ。誰かがどこかでつながっているのだろう。叔父さんにそんな話をすると、「ヨシヤ」という名前のはずだという。間違いなくかつての仲間だったらしい。この家にもよく遊びにきていたそうだ。
旧約聖書には「ヨシュア記」という一説がある。イスラエルがヨルダン川西岸を支配している根拠となっているもののひとつだけれども、なぜか「ヨシヤ」さんという名前を聞いて聖書を思い出した。現在も続いているイスラエルのガザ侵攻というのは聖書の時代の出来事が発端なのだからやっぱり一筋縄ではいかないのいだろう・・。

翌日、午前6時に海に戻す。今日は叔父さんの息子、すなわち僕の従弟が手伝ってくれる。4月に仕事を早期退職して実家に戻っている。再就職はぜずに農業を手伝いながらバイクと車をいじっているというなんともうらやましいセカンドライフを送っている。

従弟が港にやってくる前にウインチの電源を入れておくため扉の鍵を取りにいく途中、港内の駐車場で発泡スチロールのクーラーボックスを見つけた。地元の人の忘れ物だろうかと興味本位で中を見てみると小さなアジとオセンが1匹ずつ入っているだけであった。これは地元の人のものというよりもここに釣りに来た釣り人が、魚が釣れなかったものだから捨てて帰ったものだろうと考えた。腐敗している様子もないので夜釣りにやって来たやつが置いていったものだろう。ここも最近はたくさんの釣り人が訪れるようになった。



釣具屋のシールが貼られていたが、けっこうな値段だったような気がする。イカ釣り用に買おうと思ったら高すぎるのでやめた記憶がある。こんなものを買って釣り場にやってくるというのは多分初心者の釣り人なのだろう(氷も入っていた気配がないのでそれも不思議だ・・)が、釣れなくて腹が立つのは勝手だがゴミにしたければ家に帰ってからゴミにしろと言いたい。まあ、僕にとってはいい拾い物だとありがたくいただいて船のところに戻った。



従弟がやってきて、ひと通り手順を説明して作業を開始。特にトラブルもなく船は再び海の上に浮かんだ。
そして僕はそのままアマダイを狙うべく沖に向かった。その顛末は明日のブログで・・。
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