イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「数学にはこんなマーベラスな役立て方や楽しみ方があるという話をあの人やこの人にディープに聞いてみた本 2 」読了

2023年11月19日 | 2023読書

数学セミナー編集部 「数学にはこんなマーベラスな役立て方や楽しみ方があるという話をあの人やこの人にディープに聞いてみた本 2 」読了

この本には同じタイトルの本が3巻ある。その2巻目だ。残念ながら図書館の蔵書には2巻までしかない。3巻目が蔵書されるのを期待したい。

第2巻に出てくる人たちの職業は、ゲームクリエイター、建築家、劇団の主宰者、サッカー選手、コンサルティング会社の経営者、造形美術家、木工職人、プロ棋士だ。
第1巻に出てきた人たちもそうであったのだろうが、この本に登場する人たちも、自分がやりたいことには数学が必要であったから数学をやっていたということだ。学生時代から数学が得意で、自分が見つけた道がそれに役立ったひともあれば、自分が見つけた道がたまたま数学的であり、さらに勉強を進めることでその道を究めることができたということだが、
それに加えて、その根底にあるのが情熱だといえる。情熱的なひとが論理的な考えを持っていると数学ができるようになるのかもしれない。必要は発明の母であるということに似ているのかもしれない。
感情的に生きている僕などはやっぱりもとから数学の素養がなかったということがわかってしまった。だからこそミスタースポックのような冷静で論理的な人物に強い憧れがにじみ出てしまうのだ。
おそらく、そういう人は何をしてもその道を究めることができるに違いない。魚釣りを通して知り合った人たちのなかには学校の先生をしていた人や理科系の仕事をしている人たちがいるが、そういう人は確かに上手だ。魚釣りにも論理的な思考は確かに大切で、運と勘と迷信だけに頼っていては上手くなれるはずはないのだ。

1巻目もそうだったが、数学に関係してはいるが、数学をしていた人ではないひとがひとりだけ2巻目にも登場している。こういった人を意図的に登場させているのだろうが、今回は書店員だった。偶然の人事異動で数学書の棚を担当しただけであったらしいが、やはりこの人も情熱を持って品ぞろえをして、自分なりに数学を理解し人脈をつくりイベントで盛り上げる。
僕も数学的な思考ができたのなら、もう少し仕事でも芽が出たのかもしれないが、これも人間としての限界なのだろう。仕方がない・・。

2巻目を読みながら、そういえば、対数関数というのもさっぱりわからなかったとか、必要条件と十分条件という言葉を僕はこのブログでよく使っているけれども実はその違いをよくは理解していないんだよな・・。とかそういうことをしみじみ恥ずかしく思い浮かべていたのである。


読み終わって三日後、この本に紹介されていた円周率の本が届いた。



円周率が100万桁に渡って書かれているだけの本だが、2017年までに2万八千部も売れているらしい。値段も税抜き314円というのが面白い。



間違いなく読むことはないのだが、僕が死んだあと、遺品整理をするであろう家族に対して、何でこんな本を買ったのかと謎を残しておくのは面白いし、混んだ電車の中でこの本を広げて読んでいると気持ち悪がられて僕の周りに空間ができるかもしれないという用途にも使える。

円周の計算式は、直径×π(円周率)だが、そのπの値が無限に続く無理数であるのならば図形としての円はどうして書けるのかなどと考えてしまう。厳密にいうと、線自体が幅を持つ図形のようなものだから円として書けるというのもあるのだろうが、電子顕微鏡レベルで書き始めと書き終わりの境目を見た時、そこはどうなっているのだろうかと考えてしまう。
そんな細かなことを考えている僕の人生の円は、やっぱり閉じることはないのだろうとも思うのである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「数学にはこんなマーベラス... | トップ | 「失踪願望。 コロナふらふら... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

2023読書」カテゴリの最新記事