堅田から大津京への運賃は240円。普通列車でも12~13分で着く距離である。そこをあえて逆方向に乗り、琵琶湖を一周する形で向かうというのである。
大阪近郊区間内のみを利用する場合は、実際の乗車経路に関わらず、最も安くなる経路で計算できるという特例がある。ただし条件として、経路が途中で重複しないこと(一周回って元の駅に着くのもダメ)、途中下車できないこと、当日のみ有効というのがある。これを逆手に取ったのが「大回り乗車」である。今回
で言えば近江塩津が北限で、そのまま北陸線で米原、JR琵琶湖線で山科まで出て、もう一度湖西線で大津京まで利用しても同じ値段だ。
ついでに記事も「大回り」で書くと、この3月に開業したおおさか東線ができたことで、大阪近郊区間の大回り乗車の最長経路がどうなったかについても触れてみる。発着駅はJR宝塚線塚口~東西線加島間で、塚口発で経路を書き出すと・・・、
塚口~(宝塚線・福知山線)~谷川~(加古川線)~加古川~(神戸線)~大阪~(大阪環状線)~天王寺~(阪和線)~和歌山~(和歌山線)~高田~(万葉まほろば線)~奈良~(大和路線)~久宝寺~(おおさか東線)~放出~(学研都市線)~木津~(大和路線・関西線)~柘植~(草津線)~草津~(琵琶湖線・北陸線)~近江塩津~(湖西線・京都線)~新大阪~(おおさか東線)~鴫野~(学研都市線・東西線)~加島
このルートを時刻表をたどってシミュレーションしてみた。しかし、塚口を始発で出ても近江塩津まで行ったところで湖西線に乗り換え出来ずにゲームオーバー。一方加島から回ると加古川線内でゲームオーバーになった。つまり、最長ルートはたどれないのである。
ならば、理論上の最長ルートより短くなったとして、実際に乗れる最長ルートはどれになるか。路線の配置上、尼崎がカギになるのは間違いないので、各線の隣の駅(塚口、立花、塚本、加島)をどう組み合わせるかだろう。組み合わせによってはルート自体も変わるだろうが。
で、某月某日にまつなるがその最長ルートを忠実にたどる企画を行って雑文に4回くらいの記事を書く・・・のはこらえてつかぁさい。
まあ、このような大回りは現実的ではないので、部分部分で大回りをすればよいと思う。で、今回は堅田から大津京だ。
堅田の駅前で昼食を済ませて、11時35分発の近江今津行きに乗る。その後は30分後の新快速敦賀行きに乗ることになるが、まずは乗客の少ない鈍行で先行。
この時間帯に湖西線に乗るのはこれまでにあったかな。たいていは早朝に敦賀方面へ、日が暮れてから山科・京都・大阪方面へというものだ。対岸の景色もはっきり見えるのだなと感心する。湖岸にも桜が咲いているのもいいアクセントだ。一方で湖西道路の工事も進められているようで、新たに湖西線の線路と琵琶湖畔の間に土台や橋脚が見られる。開通すれば地元の利便性につながるのだろうが、湖西線の琵琶湖の景色が変わることにもなるのかなと思う。
近江今津に到着。改札の外には出られないので、ホーム上の待合室で待機する。次の新快速敦賀行きの乗車口が1~4なのは、12両の列車を4両と8両に切り離し、前の4両だけが敦賀に向かうというもの。その4両にはそれを知った客たちで結構賑わっている。
2駅目のマキノでの下車が多い。おそらく桜目当てだろう。琵琶湖の北端に当たる海津大崎は桜の名所で知られていて、大阪からも多数のバスツアーやウォーキングツアーが出ている。駅から歩く人もいるだろうし、桜の時季にはマキノ駅から臨時のバスも出るそうだ。
海津大崎には行けなくとも、マキノから次の永原にかけて桜を見ることはできる。
近江塩津に到着。ホームの向かい側に停車中の新快速米原経由の姫路行きに乗り換える。同じ動きの客もちらほらいる、大回り?
この先、余呉湖畔にぐるりと桜を見たり、伊吹山のくっきりした姿を車窓でとらえた。しかしその後は、起きていたような寝ていたような。米原からはまた8両つないで12両になったようだが、ホームに出て写真を撮るほどでもないかなと。
14時38分に山科に着き、14時47分発の近江舞子行きに乗り継ぐ。やって来た8両編成の前4両は、甲賀の「忍トレイン」車両。基本は草津線の運用だろうが、普段から時間によっては湖西線にも来るのかな。まあ、この後観戦する滋賀ユナイテッドBCのチームカラーは甲賀忍者をイメージした「黒」で、ユニフォームにも忍者が描かれてるし、ファンクラブの名称も「BLACKS」。まあ、ええやないですか。
・・・ということで、これも札所めぐりと野球観戦の組み合わせと、大津京駅から皇子山球場に向かうのであった・・・。
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