まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第16回中国観音霊場めぐり~三次から三江線跡に沿って江津を目指す

2020年11月22日 | 中国観音霊場

11月21~23日の3連休(私は21日は出勤していたので2連休だが)、ニュースを見ると新型コロナの感染者が増加傾向にあり、全国計で1日の新規感染確認者の記録を連日更新している。GoToキャンペーンの見直しについてもいろいろと取り上げられているところだ。

ただ一方では各地の観光地、行楽地も大勢の人で賑わっており、多くの人が内心複雑な思いを抱きつつも、せめて自分でできる感染予防はしたうえで腹をくくっているのかのように見える。

さて私はといえば、22日のまだ夜が明けない時間に広島を出発。久しぶりに利用する五日市インターに向かう。当時はボロとはいえ1500ccの普通車に乗っていてどうということもなかったが、軽自動車だと五日市インターにたどり着くのですら結構アクセルを踏み込むことになる。

山陽自動車道に乗り、広島ジャンクションから中国自動車道に入る。このクルマで高速道路を走るのは初めてで、別に飛ばすわけでもなく(飛ばせない)、左車線をおとなしく走る。こういう時、山陽道や中国道のような主要高速道路だと走行車線、追越車線がずっと分けられているからいいが、地方の片側1車線の高速道路は避けたい。絶対にあおられる。一般道ならどこかで適当に退避したり、左側に寄ることで対処できるが、高速道路だとそうはいかない。

安佐サービスエリアでそろそろ外が明るくなってきた。安佐で朝を迎える。

この後の中国道は霧が濃い区間も一部あったが順調に走り、三次インターの手前にある江の川パーキングエリアに着く。今回の中国観音霊場めぐりは出雲を目指すわけだが、1日目はこの「江の川」がメインとなる。

三次インターで降りて市街地を走る。時刻は8時前。やって来たのはJR三次駅である。この駅に来るのもずいぶん久しぶりのことで、今の駅舎を見るのも初めてである。本来なら広島からの芸備線、あるいは福山からの福塩線で訪れたいところだが、それはこれからの楽しみとする。

ここで、芸備線、福塩線という言葉が出てきたが、2年半前にはここに「三江線」というのがあった。三次と江津を結ぶ、いわゆる陰陽連絡線の一つとして計画された路線で、1930年代から三次、江津双方から少しずつ路線が敷かれ、全通したのは1975年のこと。しかしその頃はすでにモータリゼーションの発達、地方の過疎化、国鉄の財政難など時代は変わっており、三江線は全通当初から厳しい状況だった。その後はたびたび自然災害で長期間の運休を余儀なくされることもあり、廃止の話は以前から持ち上がっていた。

そして2018年3月末の廃止が決定。JR発足後、100キロを超える路線が廃止されるのは本州では初めてのことで、昨今の鉄道ブームの中で廃止決定後に多くの人が乗りに行くようになった。私は行くことがなかったが、廃止直前の三江線のフィーバーについては多くの方がブログ、旅行記で紹介していてそれらを拝見している。

廃止後、三次と江津を直通する代替バスが運行されることはなく、それぞれの自治体、あるいはローカルバス会社がそれぞれのエリア内でバスを運行することとなった。当然本数も少なく、それぞれが接続を取って三次と江津を結ぶわけでもない。以前に机上旅行として、それぞれの自治体、バス会社のホームページから時刻表を引っ張り出して、それらを乗り継ぐということをシミュレーションしたことがあるのだが、途中で何時間も空いてしまう区間が出たりして、仮に実行するとなると日中の多くの時間をつぶしてしまうという結果になった。

・・・とまあ、相変わらずここまで長々と書いてきたが、要は何をするのかというと、廃止になった三江線跡に沿って三次から江津まで行くということである。廃線後の三江線の様子を書いたネット記事もいくつかあるのだが、2年半が経過してどうなっているか。今回山陰に抜ける中で見てみようというものである。

廃止されたら駅の場所を探すのも大変かなと思っていたが、ふと思うに、私の軽自動車は2013年型の中古車である。カーナビがその当時のままだったら三江線の線路も載っているのでは・・?と検索してみると、果たして路線も駅も当時のままである。今回立ち寄ってみようという駅がいくつかあるのだが、カーナビに駅名が残っていると楽である。また地図には線路も載っているので、それに沿えばいいのだなとわかる。江の川と接する崖っぷちの道も相当走ることになりそうだが、そこへ軽自動車の小回りを活かせば何とかなるだろう。

というわけで、三次を出発。まずナビに入れたのは、三江線の中で「秘境駅」の一つとされていた長谷(ながたに)。これから、三江線跡とともに江の川とも付き合う形で進む・・・。

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