関西も梅雨が明け、本格的に暑い日が続くようになった。また猛暑日や夏のゲリラ豪雨、台風の直撃といったニュースに触れることになるのだろうか。そう思ううち、27日には今年初めての台風上陸となった(大きな被害が出なかったのは幸い)。
さて、第3回となる中国観音霊場めぐりである。西国四十九薬師めぐりと交互に記事にしているように思う。
第3回だが、札所番号順で行けば次は第4番の木山寺となる。ただ霊場会の番号や納経帳の番号は特別霊場の誕生寺である。さらに、前回終えた駅または路線から地続きで行くなら、第5番の法界院から行くのもありだ。第3回は7月の有給取得を兼ねて行うのと、翌日は通常業務なので早めの日帰りである。時刻表のシミュレーションでは、木山寺だけか、誕生寺と法界院の2ヶ所セットのいずれかとなる。
結局は木山寺を選んだ。ここに行くだけなら比較的早く帰宅することができる。しかし公共交通機関のアクセスは悪く、歩く距離も長い。しかも夏の最中だが、行っておかなければ先に進むことができない。現時点で、岡山、広島の2県の札所まではいつ頃に回ろうかと考えているのもある。
木山寺の鉄道の最寄り駅は姫新線の美作落合で、木山寺や中国観音霊場のホームページではタクシーで20分とある。ただ姫新線、列車の本数は少ないし、美作落合までたどり着くのも時間がかかる。
他に手段がないか探すと、意外なものが出てきた。阪急高速バスの大阪~新見・三次行きで、中国自動車道を走る中で1日4往復が美作の落合インターに停車する。さらに、落合サンプラザというバス停もある。ショッピングセンターの名前のようだが、地図で見ると美作落合駅から木山寺寄りにある。サンプラザから木山寺への徒歩ルートを調べると約4キロ、1時間とあり、これだと徒歩でもそこまできつくないだろうと踏む。最後、木山神社から木山寺までは山道を行くようだが、この時点では普通に行けるだろうと計算していた(・・という書き方をするところを見ると、実際行ってみたらそうではなかったのだろうと思われるが、それは後の話)。
高速バスの時間だが、朝の1便は阪急梅田7時30分発で、落合サンプラザ10時34分着である。また帰りは3便で落合サンプラザ16時04分発で、阪急梅田19時17分着である。バスで3時間というのも許容範囲内だ。有給を7月25日に消化すると決めて、まずは行きのバスを押さえる。まあ平日とあって乗客も少なそうだ。ただ帰りだが、同じように予約する前に少し考えた。美作落合で時間をもて余さないかと。
姫新線の美作落合駅発で14時46分の津山行きという列車がある。落合サンプラザ~木山寺と往復して、帰りはもう少し頑張って美作落合駅まで歩くとして、4時間あれば踏破できるのではないか。そして津山まで列車に乗れば、久しぶりの姫新線乗車となるし、津山発の高速バスにも乗れる。どうせ次は誕生寺、法界院という津山線シリーズで、行き帰りのどちらかで津山駅に降り立つのは間違いないから地続きにもなる。
ということで、帰りは津山駅15時30分発の大阪駅行き高速バスを予約する。もっともこの路線は、予約なしでも空席があれば直接乗り込んで、かつICカードでの決済ができるのだが。
いつもながら出発前のプランニングに記事を費やしているが、25日朝、阪急梅田三番街のバスターミナルに現れる。普段の出勤と変わらない時間に家を出たので特にしんどいわけでもない。ビジネス客もいれば年輩の旅行者もいる。登山用の大きなリュックも並んでいるが、どこに行くのかな。この後に松本行きというのがあるので、それに乗って信州の夏山を目指すのだろうか。
7時30分、前に停まっている松江・出雲行きに続いて発車。梅田を出た時点では数人の乗車で、私が陣取ったのは運転席後ろの最前列。理想は反対側の最前列だが、阪急高速バスはこの席は「予備席」として販売していない。運転手の荷物置き場兼休憩スペースとして活用しているようだ。
そろそろ出勤の人が増える梅田を抜け、新御堂筋から新大阪バス停に向かう。JR高速バスは新御堂筋の側道にバス停があるが、阪急高速バスは通過して、一度Uターンもして新大阪駅北側の阪急専用乗り場に着く。最近できたのか、こうしたバス停があるとは知らなかった。
この後は桃山台駅に接する千里ニュータウンバス停に停車して、中国自動車道に向かう。ただ時刻は8時前後、道路も混雑、渋滞する。その辺りはダイヤにも織り込んでいるとは思うが、まあいい。美作落合での4時間の滞在には影響しないだろう。
池田から中国自動車道に入る。この先は渋滞もなく、順調に走る。乗車で扱いのため宝塚インター、西宮北インターで一度降りるが、いずれも乗車はない。ただ西宮北インター到着時点でダイヤから10分遅れとの案内があった。この10分がこの先巻かれるのかはわからないが仕方ない。
西宮北インターを過ぎると、次の停車は津山インターの先にある津山北バス停である。中国自動車道には津山までいくつものバス停があるが、それらは素通り。そこは津山や西脇便とのすみ分けだろう。阪急高速バスのこの路線は美作~備中~備後の山間部と大阪を結ぶのが大きな役割と言える。西宮北出発時点で10人ほどの乗車率で、後はそれぞれゆったり腰かけて進む。
加西サービスエリアで休憩となる。高速バスとともに団体の観光バスも多く停まっている。バスツアーの人たちも土産物や車内でのおやつをあれこれ物色している。
兵庫県から岡山県に入ると、姫新線の線路もチラチラ視界に入る。中国自動車道と並走する区間が多いのも路線が苦戦する要因の一つである。
落合インターで一度外に出る。今は真庭市というところの中心部に当たる一帯である。左手に沿うのは、吉井川、高梁川と並ぶ岡山県の三大河川である旭川。美作落合は旭川を行く高瀬舟の水運の拠点として栄えた歴史がある。
そして、10分遅れのまま、落合サンプラザに到着。予想通りショッピングセンターである。地元の人たちにとってなくてはならないスポットなのかな。広い食品コーナーもあるし、うどん屋とラーメン店も入っている。これが四国の歩き遍路で、なおかつ遍路道沿いにあったらオアシス、ベースキャンプになることだろう。木山寺まで行った後はここで麺でもすすって、美作落合駅に向かうとしよう。
そして木山寺に向けて歩く。ただその前にまず目指すのは、途中にある木山神社。木山寺と木山神社、この2つにあるのは神仏習合、神仏分離ということで・・・。
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