東萩から下関まで「◯◯のはなし」に乗車して、途中30分停車の仙崎まで来た。
ここで折り返して長門市に到着。改札口前のホームでは駅員、観光協会の人が手を振ってお見送りである。
対岸に青海島を望むポイントで一時停車する。今回島に渡ることはできなかったが、またいつか再訪したい場所である。
人丸に到着して、7分停車する。人気の観光スポットである元乃隅稲成神社の玄関口とある。ここで7分停車するのは、せめて駅舎だけでも見てもらおうということかな。果たして駅前には稲成神社をイメージした鳥居が置かれていたり、看板やポスターも出ている。当初は中国観音霊場めぐりの中で、夏場にこの神社を訪ねる日帰りツアーを申し込んでいたのだが、コロナ禍、そして老朽化にともなう修繕工事のために観光客の受け入れが停止されていた。今は拝観できるのかな。いずれ訪ねてみたいところである。
油谷湾に沿って進む。こうした一時、ベンチシートで相席の人に気をつかいながらも、車窓を愛でながら飲み鉄の最中である。
そして阿川に停車する。今年、老朽化した駅舎に代わる新たな待合室が建てられ、8月からは地元食材を使った軽食や飲み物、土産物を販売する商業施設「Agawa」が開かれている。8月に東萩行きの「◯◯のはなし」に乗った時は停車のみで、反対側ホームにいた「Agawa」のスタッフや客が手を振っただけだったが、新下関行きについては7分停車して、買い物もできる。
ここで仕入れたのは地元産のゆずを使った酎ハイ。この先の車窓のお供、飲み鉄も本格的になった。手元にはレモンの酎ハイもあり、ゆずの後に注いで地元の味を楽しむ。
一度内陸に入った後、響灘を見る。そろそろ日が落ちようというタイミングで、これは乗りに来てよかったなと思う。
ええおっさんが酔っ払って・・・というところだが、目に熱いものが湧き出るのを感じた。「◯◯のはなし」のイメージソングである、山口県出身のシンガーソングライター原田侑子さんの『はなしをしよう』も、景色によく似合う。
幡生で山陽線に合流し、下関に到着。列車は新下関まで行くが、この後は広島まで戻るので下関始発で座って行こうと下車する。東萩から途中の停車時間も含めて3時間半、さまざまに楽しませてもらった。この日のお出かけの前あたりは気分的にしんどかったところもあったが、いいリフレッシュになった。
さてこれから秋の乗り放題きっぷの客として、また延々と鈍行に乗る。改札内のコンビニにて車内用の夕食を買い求め、予定より1本早い17時52分発の岩国行きに乗る。岩国までも3時間で、山口県も結構広いものである。往路と同じく115系3000番台で、転換クロスシートでゆったりできる。
普通に走っていたが、新下関の次の長府に着いたところで、しばらく停車する。何か車両に違和感があったようで確認するとのことである。時刻は18時を過ぎたところで、まだ鈍行だけで帰宅するだけの余裕はあるが、このまま運転停止になったらどうしようかと少しだけ心配する。
10分ほど停車していたか。問題がないとして運転再開。すっかり外も暗くなり、景色も見えない中で淡々と走って行く。私も外をぼんやり眺めたり、少しウトウトしたり。通常ダイヤなら7分ほど停車する新山口は気づかないうちに過ぎており、停車したのか遅れを取り戻すべくすぐに発車したのかはわからなかった。
土曜日の夜だからなのか通勤・通学帰りの客の姿もほとんどなく、徳山で少し乗車がある程度で走る。そして光に到着。
するとここでも「車両確認のためしばらくお待ちください」となる。先ほどの長府での停車の時は時間も早かったし、仮に運転停止になっても新下関まで出ればいいか・・・というくらいだったが、20時を回った光で足止めを食らったらそのほうが大変だ・・・とちょっと焦る。
こちらでも数分停車の後、無事に発車となった。このまま岩国に到着し、すぐに広島への列車に乗り継ぐ。何とかダイヤに余裕があるうちに新井口から広電に乗り継いで、帰宅することができた。
秋の1日乗り放題きっぷは翌25日も有効で、もう1日どこかに出かけることもできたが、家の用事があるのと、前日1日乗りっぱなしだったことで休養に充てた。
これから新任地での業務も本格的になり、忙しい日々が続くのだろうが、手近なところ、中国各地を回ることも楽しみである。鉄分の補給や、穏やかな景色・風土を楽しむことを励みにして、これから前向きに頑張りたいものである・・・。
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