箱根登山電車の乗車を終え、小田原に向かう。22日は荒れた天候だったようで、雨のほかに強い風が吹き荒れたとか。小田急線も架線にビニールが引っかかったということがあったようで、箱根湯本までの特急が小田原折り返しになるということもあったようだ。
小田原までの間にある風祭という駅前に「かまぼこ博物館」というのがある。かまぼこづくりの体験ができるとかいうので行ってみてもよかったのだが、すでに予約で満杯という。そういうこともあり、ここは素通り。
それにしても、東の東京方面に戻る車、これから箱根八里を越える沼津・静岡ナンバーの車、どちら方面も渋滞の国道1号線。
小田原到着。ここで時間をつくることにする。
・・・となれば行くのはこちら、天下の名城・小田原城である。
強い雨が降る中、天守閣前の本丸にたどり着く。この小田原城、かつても訪れたことがあるところなのだが、現在の小田原城の名物といえばかつての天下の名城ではなく、本丸広場にあるミニ動物園ではないだろうか。
そのシンボルが、戦後すぐの時代から飼われているとかいうインドゾウのウメ子。本丸の前にゾウがいるというのもシュールな感じがする。まあ、小田原城そのものが敷居の高い史跡というよりは、市民の憩いの場というところなのだろう。
「その城がどのような位置づけ・・・公園なのか、史跡なのか・・・」というものの尺度に、「どこから入場料を取るか」というのがあると思う。公園の要素が強ければ天守閣(を復元したもの)の入り口で料金を取るし、逆に史跡的要素が強ければ、結構下のほうの門を入るところから入場料を払うことになる。小田原城はもちろん前者。
小田原城といえば、江戸時代には大久保家やら稲葉家が治めていたところだが、一般には北条氏の城というイメージが強い。数々の史料や武具などが展示されている。
「小田原評定」という言葉がある。秀吉の軍の攻勢を前にして、あーでもないこーでもないと、無駄な論議に多くの時間を費やしたところから来た故事である。以前ここを訪れたとき、この「小田原評定」の揶揄に対して、実は北条氏は勇敢に立ち向かったという旨の解説文があり、思わずうなったものであるが、今回来てみて、解説を架け替えたのだろう、その辺りが控えめになっていたし、第一「小田原評定」という言葉すらなかった。さすがに地元の人にとってはありがたくない呼ばれ方だしね・・・。
でもまあ、今となれば「小田原評定」というのは現在の国会を指すのが的を射ているのかもしれない。
数々の展示を眺め、最上階に上がる。うーん、これが晴天ならば、湘南の海はもとより、伊豆大島、箱根、(時間帯によっては)富士も眺められるというのだが、いかんせんこの天候。こういう日もあると、さっさと退散する。
さてこの後は大阪に戻るわけだが、チケットのプランで新横浜からしか新幹線に乗車できない。ただ同じ道を通るのも芸がないので、あえて小田急で町田まで出て、横浜線で新横浜というコース。今回は神奈川県にこだわったつもりが、最後に東京都に入ってしまった(町田)のはご愛嬌。
今回のお土産は、「かまぼこ博物館」にこそ行かなかったものの、こちらに来るといつも買い求める「鈴廣」のかまぼこ。東京在住時代などは、熱海方面から東京に戻る列車の中で、これを魚によく飲んだものです・・・・。
短い間の関東行きだったが、なかなかに楽しむことができた。この次こそは、今回はパスした三浦半島でもゆっくりと訪ねてみたいものである・・・(いろいろと気になるスポットもありますので)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます