2014夏の青春18きっぷで行く日帰りサイコロの旅。山陽、阪和、福知山、関西、東海道、北陸の6つの選択肢から選んだのは阪和線。まずは関空快速と普通の乗り継ぎで和歌山に到着する。
ここからどうするか。隣のホームには和歌山カラーに塗られたとは言えまだまだ現役の117系が停車している。乗りたいな、と思う。この御坊行きに乗車するというのも選択肢に入れようか。
和歌山でのこの日2投目。ここから目的地別に6つのプランを立てているのだが、そのいくつかは途中までは同じ交通機関を利用するものである。ならば、ここでは最終目的地を決めずに、「どの線に乗るか」というのを決めることにしよう。
1・2・3・・・とりあえず御坊行きに乗り、御坊からは後続の紀伊田辺行きに乗車。
4・5・・・四国に行こう!南海フェリー乗船で徳島。
6・・・和歌山線で内陸に入り五條へ。
・・・紀伊半島を海岸沿いに南下するか、紀伊水道で四国に渡るか。果ては和歌山線の五條というのもあるが、さらにそこからどこに行くのか。
そして出たのは・・・「5」。阪和線で和歌山まで来たが、ここから進路を西に取ることに。次の乗車は和歌山から紀勢線の端を走る和歌山市行きである。ホームに向かうと桜井線との共通運用で万葉の世界の塗装がなされている。この区間に乗るのも久しぶりである。
市街地北部をゴトゴトと走り、和歌山市に到着。南海との共用駅である。「関西私鉄サイコロしりとりの旅」で何度もやってきた和歌山市駅。青春18でやってくると妙な感じがする。ホームには特急サザンも停車しており、このまま指定席を取ってなんばに北上しようかという気にもなる。
徳島へのフェリーに乗るには、ここから一駅先の和歌山港まで乗ることになる。しばらく時間があるので、青春18を南海の係員に提示していったん外に出る。朝8時前のこととて駅前も閑散としているが、振り返ると「和歌山タカシマヤ 8月31日閉店」のポスターが目立つ。百貨店業界の再編や店舗統合・閉鎖の話題も最近目にするが、こちらの高島屋も閉店か。JRの和歌山駅には近鉄百貨店が隣接しているが、あちらは大丈夫だろうか。地方都市、郊外においては流通ということになると駅と隣接した百貨店というのは前時代的で、クルマで行けるスーパーとかショッピングモールに集約されるのかな。和歌山といえばオークワにマツゲン・・・。
8時09分、土曜休日ダイヤでは和歌山港への始発列車となるサザンに乗車。一駅なのでもちろん自由席車に乗車する。和歌山港には50人ほどがやってきたようで、そのほとんどが8時30分発の徳島行きフェリーに乗り継ぐ。フェリーかつらぎはすでに乗船を開始しており、クルマ利用の客も含めて賑わっている。関西から四国を結ぶルートとしてすっかり定着しているし、「鉄道連絡船」の風情を残している。
船内は座席、桟敷とも結構埋まっており、2時間の晴天の船旅ということもあってデッキに出る。潮風に吹かれるのもいいものである。サイコロの旅の種明かしをするようだが、36のパターンの中ではこの南海フェリーの他に、伊勢湾フェリー、高松神戸のジャンボフェリー、小豆島フェリーといったものも含まれており、夏の海を楽しもうという思いがあった。紀伊半島をめぐる鈍行列車もいいが、こうした船の旅も好きである。
天気もいいし、乗船客も満員というほどでもないのでデッキのベンチに横になってみる。こうして青空を見上げるというのも、普段の生活ではあまりないのではないかと思う。ただそれでも暑いのは暑い。少し横になっただけで我慢できず、結局はデッキでも屋根のある方に退避する。ここでも十分くつろくことができる。友ヶ島から淡路島に続く島並み、南には半島の名勝を望む。
船上でのゆったりした時間を過ごし、10時30分に徳島港に到着する。とりあえず連絡バスで駅に向かう。乗り継いだ客でバスも満員である。15分ほどで駅に到着する。昼前となり、こちらの暑さも本格的である。こういう時は外を歩き回るより、空調の効いた列車の中で過ごすのがいいかもしれない。
先に書いた36パターンのプランのうち、南海フェリーで徳島に上陸した後のプランというのは、「鳴門線を往復した後、高徳線で高松。高松からジャンボフェリーで神戸へ」と、「徳島線で穴吹に向かい、脇町のうだつの街並みをちょっと見物してから阿波池田(実際は佃)に出て土讃線に乗り、瀬戸大橋を渡り岡山経由で帰阪」という2種類だった。要は高徳線に乗るか徳島線に乗るか。
ただ、駅前の徳島ラーメン「麺王」で早めの昼食とする中で時刻表を見るに、「牟岐線もいいかな」という考えが浮かぶ。終点の海部まで(その先の甲浦までとなると帰りがしんどい)行くか、牟岐か日和佐で折り返すか。この日は田井ノ浜の臨時駅にも停車するのでそちらの海を見るのもいいかなとも思う。それは時刻表で決めるとして、現地であるが牟岐線乗車も選択肢に入れる。
ということで、徳島からの次の列車は・・・
1・2・・・まずは鳴門線に乗車し、その後で高徳線で高松。
3・4・・・徳島線で穴吹、阿波池田。
5・6・・・牟岐線でどこかの駅。
そして出た目は・・・またしても「5」。おおっと、当初予定していなかった行き先が出た。いったいこの先、どこまで流されるのだろうか・・・・。
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