確かこの冬は暖冬傾向であると、昨年の秋口の天気予報では言ってたような・・・。
それがいざ冬になってみると寒波の襲来だ何だで結構気温も下がる日が多く、その中でも雪国の人たちはまとまって降る雪に悩まされる日々である。先日6日も、観測史上でもワーストに属するほどの積雪が見られた。このため、信越・羽越線を走る夜行列車も運休。6日にJR大阪駅に行ったのだが、トワイライトエクスプレスが運休になったということで、大阪駅出発の「トワイライトエクスプレスで行く『さっぽろ雪まつり』」のツアーの添乗員が利用客に事情説明する一幕も見られた。こういうツアーの場合、他の交通機関や他の日に振り替えるということができないんだろうな。
さて2月7日。先日改装が完成した大阪駅の11番ホームに現れる。ここは大阪から東・北に向かう特急列車の発車ホームで、この駅でも独特の雰囲気がある。三越・伊勢丹の建物がかぶさる形で、ドーム状に仕切られたホームとなっている。
ここから乗るのが9時12分発の「雷鳥9号」。この3月のダイヤ改正で実質「廃止」となる特急である。「サンダーバード」と英語読みに代わったので「同じやん」という向きもあるだろうが、やはり「北陸に行く特急」となれば「雷鳥」のほうがなじみが深い。
実は前日にみどりの券売機で指定席をチェックしたが、残り数席、しかも通路側しか空いていない。冬の時期は温泉やカニ料理目当ての団体や日帰りプランの利用客の需要があるからやはり埋まるのかな。後は「お別れ乗車」組も多いと見た。自由席も混むと読んで結局その席を購入。
ただ列車を撮影した後でどうかと思って自由席の車両に行くと、何とこれが半分も埋まっていない。私の割り当てられた指定席の周りは団体とおぼしき客で囲まれていたこともあり、ここは迷わず自由席、おまけに琵琶湖の見える進行方向右側の席を確保する。まだ2月だから空いているのか、3月になればまた多くの「お別れ」組で混雑するのだろうか。
さて、本日使用するのは「冬の関西1デイパス」。JRの京阪神を中心とした線区、北は敦賀から南は和歌山、東は柘植、西は篠山口、上郡までの区間が1日乗り放題というもの。当日の購入もOKで、一人でも使えるし、特急券を別に買えば特急にも乗れる(新幹線は除く)。この他に京阪電車または南海高野線・高野山のバスのフリーきっぷとの引換券もセットになって、大人一枚2,900円。JR西日本にしてはなかなかよくできたフリーきっぷである。
懐かしいオルゴール仕立ての鉄道唱歌のメロディーとともに大阪をはやわが汽車は離れたり。東海道線を走る。新型車両や現在の新快速などに乗れば、東海道の区間は「ぶっ飛ばす」という走りで時折ヒヤッとさせられることがあるのだが、この特急はスピードを抑えつつ安定した感じで走る。少々ひいき目の感はあるが、0系新幹線といい、国鉄型の車両というのは古びた感じながらも当時結集された技術というのが長く生き続ける感じがする。
沿道の撮影スポットにその筋の人たちの姿を認める。前日の寒波の影響か、高槻あたりでも日陰に薄く雪が残っており、京都府に入ると「積もってるな」と感じさせる。京都からも結構乗車があったようだが、自由席は2人掛けが両方空いているところも見られる。これで湖西線に入る。
雪は降らないもののどんよりとした雲が広がり、雪に覆われた町並みの向こうに琵琶湖が寒々しく見える。大津京に停車した後は高架線路を快走する。さすがこの辺りまで来ると「特急」らしい走りを感じさせる。
琵琶湖沿いの景色のいいところが過ぎた近江今津の手前で放送が流れ、琵琶湖の歴史や広さなどのアナウンスが流れる。どうせなら眺めのいいところで放送してもいいのではという気がするが、景色を眺めるのを邪魔しないようにということか。
琵琶湖も奥の方になると雪が深くなる。このあたりの人たちにとってもこの冬は厳しいものになっていることだろう。ただこの雪を見て喜んでいるのが「その筋」の人たち(私もその点は否定できない)。この日に限って雪がひと段落し、晴れ間も見えてきたことから新疋田のあたりには大勢の人がカメラを持って詰め掛けている。「雪と雷鳥」・・・ぜひともカメラに収めておきたいところだろう。
1時間20分ほど走り、敦賀に到着。「1デイパス」の効力もここまでである。ちなみに大阪~敦賀は片道で普通に買えば2,210円・・・。往復するだけでも充分にモトが取れてしまう。逆に敦賀駅で「関西への日帰り旅行にぜひ」と積極的にPRしていたのもうなずける。
敦賀で「雷鳥9号」を見送る。すると今度は大阪行きの「雷鳥16号」がやってくるので、これもホームの先で待ち受けて写真撮影。
少しずつなくなりつつあるこの特急型の塗装を目に焼き付けておくことにする。これも一つの時代の現れかと思うので・・・・。
この後敦賀で少し時間をつぶした後で、北陸線を折り返すことにする・・・(続く)。
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