最近「地域活性化」という言葉に敏感になっている。国のほうで今後の日本の成長戦略のカギとしているキーワードの一つでもあるし、あちらこちらを旅する中で、その土地土地の表情というのを(上っ面だけでしかないのだろうが)感じるのも興味あることである。
私のやっているtwitterでも「地域活性化」はテーマとなっており、それについていろんな人がいろんな発言を行っている。ただその多くが、活動に対してどこかもどかしさを感じているように見えるのは気のせいだろうか。
さて、最近読んだ書物の中で論旨明快だったものとしての一冊。
『田舎力~ヒト・夢・カネが集まる5つの法則』。金丸弘美著、NHK出版生活人新書版。
東京一極集中であるとか、過疎化、薄れつつある地域の特性・・・いわゆる「田舎」にとってもマイナスイメージやら逆風やらある中で、元気な地域というのがある。本書ではその元気な地域の特徴を5つの法則として分け、わかりやすく解説している。同じ「地方の実情」として以前に読んだ「ファスト風土」に関するものと比べても真逆の内容で、「いったい地方の実態というのはどっちやねん」と思いたくなるところであるが・・・・。
その法則とは、「発見力(地域の独自性は何かをとことん考える)」、「ものづくり力(地域の特性に合ったものを栽培し、加工する)」、「ブランドデザイン力(体験メニューで消費者を巻き込む)」、「食文化力(文化を伝える場を作る)」、「環境力(伝統的な生産者や作り手を表に出す)」というもの。ただし、カッコ内はその要素の一つで、他にもいろいろと要素があるものだ。
このいずれもに共通するのは、「いかにして地域の特性を見極め、それを生かすか」ということと、「伝統的な文化を尊重し、それを生かすか」ということなのかなと読めた。そして、その活動の前面に立っているのは地域の有志たちであり、自治体はどちらかといえばその活動を後方支援するという立場(それでも、積極的な自治体でなければ成功するのは難しいだろう)。
読むにつれ、こういう画期的な試みを行っている「田舎」というのはいいなと思う。それを私の故郷に当てはめてみたところで、大阪の小さな市であり、歴史はあるがそれで「地域活性化」というのも少し違うかなとも思ったり・・・。いや、そんな中でも何かできないかと考えるのが活性化なんでしょうけどね。
グリーンツーリズムというのもいろいろと行われているようだし、今後はこういうところをいろいろと回る旅というのも面白いかなと思う。何だか、うまい野菜や魚を食べたいというのかな・・・・。
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