まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

近鉄特急日帰り乗り継ぎ・4(かつての喫煙車つき旧塗装車)

2020年03月20日 | 鉄道企画もの

2020年2月1日から、近鉄特急では全席禁煙となった。実際は喫煙ルームは設けられているので、いわゆる「喫煙車」という扱いがなくなったというわけだ。最近でも4両編成のうち1両が喫煙車両だったりと、割合とすれば結構高かった。昔の喫煙文化を今に残していたと言えるが、健康増進法の改定にともない、喫煙できる場所についてはより厳しくなった。

では車内に喫煙ルームが別にあるから良いのかといえば、話はそう簡単ではない(画像が遠藤と永谷園というのはたまたま面白かったから)。大阪難波、奈良、名古屋といった地下駅や、大阪難波~大阪上本町の地下区間、さらには駅ビル内にホームがあると見なされる大阪上本町、京都、大阪阿部野橋の各駅では、ホームに停車中は喫煙ルームの使用が禁止されている。

私はタバコは吸わないのだが、まず近鉄特急の全席禁煙に触れたのは、特急車両を選ぶヒントが含まれているからである(だから遠藤関はたまたまで)。

3月16日、京都12時40分発の橿原神宮前行きに乗ることにした。以前の記事でも触れたが、「ひのとり」や「しまかぜ」のような新しい豪華列車に乗る一方で、昔ながらのオレンジと紺色の旧塗装車にも乗ってみたかった。これらの旧型車両は1両まるごと喫煙車扱いで、喫煙ルームは設けられていない。特急券をネットで購入する際、全席禁煙となってからは「この列車には喫煙ルームがありません」の注意書きが見える。近鉄ではこれらの車両は順次廃車にする予定で、ならばわざわざ新たな白とオレンジの塗装にする必要がない。

ということで、旧塗装車が来るだろう・・と踏んでこの列車を選んだが、予想通りだった。方向字幕にもアナログの歴史を感じる。

ちなみにかつて喫煙車だった1号車に足を踏み入れると・・全席禁煙から1ヶ月以上経つが、煙たいというかヤニ臭いというか、独特の臭いである。ある意味、長年の積み重ねである。これは早々と廃車になるだろうなと、同情してしまう。実はネット購入した時、「あえて」この旧喫煙車を選んでみたのだが、これは大和八木まで持たない。その場で、スマホにて元からの禁煙車に変更する。

さて改めて、京都からまずは大和八木に向かう。ちょうど時間帯なので車内で昼食とする。JRの駅弁コーナーで見つけたのが、宅配弁当やロケ弁当も手がける、太秦の穂久彩(ほくさい)の「きつね丼」。京都らしいものとして目についたので購入。刻んだ油揚げと九条ねぎを載せたミニ丼に、和風の上品なおかずが並ぶ二段重ね。平日の昼間なので宇治茶を合わせたが、本音では伏見の酒の1合が似合う感じである。

京都を出ると、まずは右手に東寺の五重塔。後はひたすら南下して、宇治川や木津川を渡り、学研都市線とも並走する。奈良と京都の境界線にある高の原も通過する。私の勝手な個人案として、リニア新幹線の駅を奈良と京都のどちらに造るのかでいろいろ言われているのなら、境界線にある高の原の地中深くに駅を造ればどうかというのがある。何なら、北陸新幹線もいかがでしょうかというところ。

大和西大寺からは橿原線。西ノ京を過ぎると、先般修復を終えて再び姿を現した薬師寺の東塔がチラリと見える。薬師寺が第1番札所である西国四十九薬師めぐりも進めているが、せっかくなので一巡したら薬師寺にはもう一度来ようと思う。

奈良盆地を快走して、大和八木に到着。次に乗るのは往年の近鉄特急のエースである・・・。

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