鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

止めてほしい、ワイドショー的なスポーツ報道

2008-02-12 | Weblog
 かねて新聞・テレビのスポーツ報道に疑問を持っている。11日もNHKテレビの午後7時のニュースで15歳のプロゴルファー、石川遼が米ハワイ州パールシティで開かれていたプロ転向2戦目の「ゴルフ・パール・オープン」で善戦空しく10位に終わったことを映像付きで詳しく報道していたが、最後に「優勝したのは矢野東でした」とのコメントがあっただけで、スポーツ新聞によればこのオープンには小学校6年生の伊藤誠道君も参戦していたのに専ら石川遼だけを報じている。視聴者の関心もそこにある、といわんばかりのワイドショー的な報道は少なくとも公正を旨とするNHKにはふさわしくない。
 こうした傾向は他にも見られる。卓球でもいつも取り上げられるのはなぜか福原愛ばかりで、この9日から東京・代々木第2体育館で開かれていたジャパン・トップ戦でもテレビの報道は専ら福原愛と14歳の石川佳純ばかりで、いずれも準決勝で敗退してしまったのだが、決勝戦はどうで、だれが優勝したのかは一切、報じていない。11日付けのスポーツ新聞でかろうじて決勝戦は平野という選手と樋浦という選手が戦い、平野が優勝した、ということを知ることができた。それでも見出しは「愛ちゃん満身創痍、24日開幕世界戦ピンチ」となっていて、平野選手の名前はどこにもない。卓球のテレビ報道はいつでも福原愛ばかりで、他の選手はまるでゴミ扱い、国内で福原愛が勝てないのは他の選手の恨みを買っているからではないか、とさえ思えてくる。
 女子プロゴルフでもそうだ。テレビはなぜか宮里藍ばかりを追いかける。10日、オーストラリアのゴールドコーストで最終ラウンドを行った「ANZレディーズ」は最後は横峯さくらが7アンダーで9位になり、宮里藍は6アンダーの14位となったのにテレビ画面は3日間ともずっと宮里藍ばかり映り、ちょい添え程度に「横峯さくらは‥‥」とコメントされる程度だった。最終結果を報じる新聞でも宮里藍14位の方が大きい見出しとなっているものがあって、変な判官贔屓を感じさせる。同じ年齢とはいえ、賞金女王となるなど実績では宮里藍のが勝っているのは確かだが、いまや横峯さくらのが上かもしれないのにいつまでも宮里藍ばかり追いかけるのは止めてほしい。
 テレビの場合、テレビカメラの台数も限られているし、展開が読めないので、最初から特定の選手に焦点をあててプレーを映すのはやむを得ないかもしれない。海外での試合ではことさらそうならざるを得ないかもしれない。だから、民放のワイドショー的な報道となってしまうのだろうが、同じ試合に参加している日本人選手を無視するような報道は止めてほしい。少なくとも結果については公平に扱ってほしい。
 それに芸能人を扱うようにスポーツ選手を扱ってほしくない。あくまでも実力本位で取り上げるか、どうかを決めてほしい。ビーチバレーの浅尾美和のように見場がいいから追いかけるようなことはしないでほしい。テレビ・新聞が実力もないのにキャーキャー追いかけるから、周りも本人もいい気になって結果として日本のスポーツ界をダメにしてしまっているのではなかろうか。
コメント
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