鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

うちうちのことを公にする変な家庭

2008-02-15 | Weblog
 宮内庁の羽毛田信吾長官が先日の記者会見で、「皇太子ご夫妻の長女愛子さまが天皇、皇后陛下を訪ねる機会が少ないことを天皇、皇后陛下が心配されている」と発言し、各紙がコラムで取り上げた。テレビも報じていて、相変わらず雅子妃殿下の具合いでも悪いのか、と思ったが、よくよく考えて見ると、いかに天皇とはいえ、一家のうちうちのことをどうしてこんなに大袈裟にする必要がるのか、と不思議に思えてきた。お互い歩いても数分の密閉された空間に住んでいるのだから、なにも宮内庁長官を経ることなく、直接本人に言えば済むことではなかろうか。天皇家というのはどうなっているのだろう。
 事の次第は天皇陛下が一昨年12月の誕生日前の会見で、愛子さまに会う機会が少ないことに言及し、それを受けて皇太子が「機会を作っていきたい」としていた。ところが、一昨年に比べて昨年の愛子さまの訪問回数は行事以外では年に2,3回にとどまっている、という。この旨を羽毛田長官が皇太子に伝えたところ、「努力したい」と答えた、という。
 そんな家庭内のことをいちいち長官を通してやりとりすることがなにかおかしい。さらにはくしたやりとりを報道陣に向かって縷々説明することもなにか背後にあるのではと勘ぐられてくる。ひょっとして、雅子妃殿下の病状が思いの外、よくなくて、いつか重大な発表をするための布石なのだろうか、とも考えられる。
 戦前の天皇陛下はご尊顔を直接拝することも憚られ、まして直接口をきくこともまかりならなかった。しかし、戦後は民主的な人間天皇となったので、園遊会や全国遊説で国民とも直接話す姿をよく見るようになった。だから、当然、天皇一族のなかでは普通の家庭のようなやりとりが行われていることと思ったが、どうもそうではなさそうだ。
 天皇なのだから会いたい人を直接呼びつけたり、訪れるようなことはできない仕組みになっているのだろうか。何をするにも宮内庁の役人を通じて行うようなことになっているのだろうか。だとしたら、税金の無駄使いでもあるし、行政の簡素化にも逆行する動きでもある。
 いま日本の政治。経済、社会とも混乱しているのもこんな変な家庭を国民の象徴として上にいただいているからだろうか、とも思えてくる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする