鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

大谷選手の今シーズンの活躍に大きな影響を及ぼしかねない水原通訳の不祥事であり、いままであった大谷選手の”オーラ”がなくなってしまいかねない

2024-03-22 | Weblog

 あの大谷翔平選手が初めての大きな逆風に遭っている。前身の日本ハム時代から米メジャーリーグのエンゼルスに移籍した2017年以来ずっと通訳兼身元世話人として勤めてきた水原一平氏がこともあろうに違法賭博に関与して、大谷選手の口座から450万ドル(日本円で6億8000万円)もの巨費を投じていたことが明らかとなって、一部に大谷選手の関与も取り沙汰されているからで、22日には米国歳入庁(IRS)も捜査に乗り出すなどの動きも出始め、大谷選手の今後の活躍にも影響を及ぼしかねない状況となってきた。

 米国内ではスポーツ賭博が大きな問題となっており、すでに40州では認められているなかエンゼルス、ドジャーズのあるカリフォルニア州では禁じられている。なのに水原通訳はサッカーなどの賭博に関わり、ロサンゼルスに住む胴元にに大谷選手の銀行口座から少なくとも450万ドルが送金された事実が明らかとなり、当初水原氏は「彼(大谷選手)が私が二度としないよう助けてくれた」と話したというが、その翌日になって、大谷選手は賭博や借金のことは何も知らなかった」と話している、という。

 この事実が明らかとなったのはドジャースが韓国ソウルでパドレスと米大リーグの開幕第2戦を戦っている日で、背景にこうした事実があったせいか、ドジャーズはパドレスに11対15で敗れ、大谷も期待ほど活躍しなかった。試合後、ドジャース軍は水原通訳を解雇し、その理由として違法賭博に手を出し、莫大な借金を背負ったことも明らかにした。ただ、当事者である大谷選手は特にコメントを発表することなく、新しい事実は表面に出てきていない。

 果たして、大谷選手がどこまで水原氏の賭博行為について知っていたのか、そして借金返済について手を貸したのかなどもまだ霧の中であり、捜査当局の解明のほどが明らかとなってからに委ねられている。いまの段階で見通しを語るのは早計であるが、今後の大谷選手の活躍にどう影響していくのかは、正直読めない。

 ただ、こうした驚くばかりの事実が明らかとなって、言えるのはいままで米大リーグで活躍したイチロー、松井秀樹選手など日本人選手のなかで、こんな問題を起こしたのは大谷選手が初めてであることを想起すれば、水原通訳のような専属の通訳を常に身近に置いて選手生活を送ってきたのは大谷選手だけであることに思い当たる。なぜ大谷選手だけが専属の通訳を身近に置いてまるで生活の世話人のような存在が必要だったのだろうか、との疑問が湧いてくる。

 たまたま、日本ハム時代に知り合って、便利だからそのまま米国にも帯同してもらったのだろうか。そこに大谷選手が水原通訳から付け込まれるような要素が潜んでいたのではなかろうか。つまり、大谷選手になんらかのスキがあり、水原通訳が大谷選手を落としいれたのではなかろうか。単に英語と日本語の翻訳だけでなく、生活のあらゆる側面についても水原通訳の世話になっているうちに水原通訳のつけいる要素が生じた、そんな気がしてならない。まだ、実態が解明されていないので即断はできないが、野球に関しては天才の大谷選手にもつけいるスキがあったということは当然考えられることである。この意味では期待される今シーズンの大谷選手の活躍に大きな影を落としかねないことだけは言えるだろう。

 影というのは今後IRSなど米当局の捜査の対象として事情聴取されることで大谷選手が精神的打撃を受けて、いままで通りに打撃に集中することができなくなることと、米大リーグでこれまで大谷選手に対する投手陣の攻め方が大谷選手は米球界の至宝だから、間違っても身体にぶつけないような投球方法で攻めてきたのが、大谷選手も並みの選手だからと普通の選手相手並みにビーンボールはじめ危ない球を投げてくるようになり、これまでのような成績を残せなくなってくるのではないか、ということが十分予想されることなのである。ということは大谷選手が普通の選手に成り下がってしまう、ということである。世の中の流れというものはこういうものなのではないか、と思われる。つまり、大谷選手からいわゆる”オーラ”がなくなってしまうのではないか、ということである。

追記1(3月23日)1日経っても大谷の通訳兼世話人の水原一平の不祥事のニュースは絶えず流されており、23日には「米大リーグ機構が実態解明に乗り出す」との報道が行われ、組織あげて真相に迫ることとなりそうである。その報道の中で水原一平が「大谷選手が自らの口座から450万ドルを払ってくれた」と語って、その翌日には「大谷選手は何も知らない」と半ば否定した、と伝えていた。そうなると、大谷選手が手を汚しているのは否定できず、何らかの罪に問われるのはどうやら避けられないような感じとなってきた。誰しもできればなんとか、大リーグに残って活躍する場を保ってほしい、と願っているのだろうが、事がここまで大きくなってくると、何事もなく済ませることはいよいよ難しくなってくるのではと懸念される。

追記2(3月27日)26日に大谷選手がロスアンゼルスで記者会見をして、自ら知っていることについて記者会見した。本人がスポーツ賭博をしたこともないし、水原通訳の賭代金を支払ったこともないことを正直に話したものの、質問を一切受け付けなかったので、問題の支払いを一体だれがやったのか詳細は分からなくて、却って疑惑を深めることとなった。6億8千万円もの大金を水原通訳が厳しいセキュリティ管理のなかで果たして行えるものなのか、だれしも疑問をもつところだろう。そんなことを許してしまった大谷選手の感覚に疑問符の湧くのは誰しも考えることである。ただ、英語能力に疑問がある大谷選手に付き添っていた水原通訳が銀行アクセスのIDやパスワードを知ってしまうことも十分ありうるところで、そうしたことを許してしまった大谷選手の生活管理能力が問われる。

追記3(4月15日)その後、大谷選手の窃盗問題は日を追って、米司法当局の動静が伝えられ、マスコミの話題となっているが、14日伝えられた内容ではいままでの詐欺被害が数十億円から数百億円にのぼるとなっており、これほどの被害にあっていながら当の大谷選手はほとんど気付かなかったことはどう考えても理解できないことである。そんな大金を扱っていない人にとっては想像もつかにあることかもしれないが、周辺にいた家族、知人の中でそうならないようにケアーする人が一人もいなかった事実は到底理解できないことである。たった一人で米国に乗り込んだのだから、普通なら周りにそうしたことに手を貸す人が一人くらいいても然るべきっだったのではないか、と思える。同じスポーツ界の人であった父母、もしくは友人のだれも関与していなかったとはとても理解できないことである。大谷選手は宇宙人なのだ、と思えばいいのかもしれないが、今後もMLBで生きていくうえで、大丈夫か、と疑問を感じざるを得ない。

 

 

 

 

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弁護士なしで、自ら法廷に臨んだ被告が堂々と原告側と渡り合ったのは立派といえる

2024-03-13 | Weblog

 12日は東京・霞が関の東京地裁へ裁判の傍聴に行った。午後1時半から607号法廷で女性が男性に対して損害賠償を求めている裁判を途中から傍聴することにした。法廷に入ると、原告の若い女性が弁護士の尋問に答えている場面で、交際相手の男性に対して妊娠した事実を告げて、堕胎するとか、産むとかでもめているなどと話していた。被告席をみると、ネクタイもないシャツを着ているだけの若い男性が1人座っているだけで、弁護士らしい人は見当たらなかった。

 裁判が進む中で、どうやらその男性は被告のようで、原告への主尋問が終わると、裁判長が被告に向かって原告に対し、反対尋問をするように言った。弁護士もなく裁判に臨む例は原告の場合はごくたまに見てきたことがあったが、被告が自ら裁判に臨むのを見たのは初めてのことで、できるかのかなと思って見ていると、かねて用意してきたのであろうメモ用紙を見ながら、被告に対し、「子供を産むと言ったすぐ後に堕胎すると言ったり、職場で嫌がらせを受けたりして数々のトラブルを起こしたりし、とにかく異常な行動が多すぎる」と原告を問い詰めたり、「原告に呼び出されて、住まいに行ったら、ベランダに閉じ込められ、4階から飛び降りて帰ってきたら、メールで『危ないことはしないで』と送ってきたのは理解に苦しむ」と原告へ訴えた。

 その後、裁判長から被告への尋問に対し、「子供を産む、産まないは基本的には本人の意思が最優先だと思っていた」と答えたほか、原告からハラスメントを受けていたと訴えたほか、原告には被告以外に数々の男性関係があったことを伝え、「原告との関係はベランダに閉じ込められた事件が起きた時に終わったと思った。原告は危険な人物と思うようになった」とも語った。

 原告の代理人による被告への反対尋問で、被告は「結婚も、出産も前向きに考えていた」と語り、中絶費用についても「30万円を渡している」と責任を取ったし、「常に相手の意思を尊重して対応してきた」と悪びれることなく、話した。

 証人尋問を終えて、裁判長は一応、最終弁論となる次回の日程を4月下旬に決めたが、同時にこの後和解について双方の考えを聞くために上の会議室に順次、呼び込むことにした。今回の証人尋問を聞いている限り、最終的な軍配はどう見ても被告側にあるようで、賠償請求金額が大幅に削られてケリとなるような気がした。

 これまで数々の民事裁判を傍聴してきたが、今回のように被告自らが弁護士役も引き受けて裁判の場に臨んだのを見たのは例がなく、それで堂々と裁判長、原告側と渡り合ったのは見事といわざるを得ず、むじろ立派だった、と思う。もともと裁判はなにかの争点を当事者同士で解決がつかないから訴え出て、法廷で決着をつけるものだと思っていたが、このようにお互いで話し合えば解決できるものだったのではないか、という気もしてきた。

  

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何回も経験したズボンの後ろポケットからすり落ちた財布がまたまた出てきて、命拾いしたことを神さまに感謝するしかない

2024-03-12 | Weblog

  先日のことである。神奈川県議会本会議に傍聴に行き、自民党の幹事長の代表質問が終わったところで、引き揚げてJR線関内駅から武蔵小杉駅を経由して武蔵溝の口に降り立ち、家に帰る途中で、ふとズボンの後ろのポケットに手をやったところ、いつも入れている財布がないことに気が付いた。多分、県議会傍聴席で椅子に座っている時に下に落としてしまったのだろうと思い、早速家に帰って、議会事務局に電話して、座っていた席の場所を伝え、その下あたりに落ちていないかを伝え、探してもらうことにした。

 落とした財布をズボンの後ろポケットに入れて落としてしまうことは過去何回も経験しており、2年くらい前にも横浜市議会の本会議を傍聴した時もつい落として、座席の上に置いたまま退出して、戻った時に守衛さんから「落としたのでは?」と聞かれ、無事に戻ってきたことがあり、その他にも映画館やレストランの座席の下や観光バスの座席に置いたまま退出して、戻って確認して取り戻したことが何回もある。もちろん、財布のなかには現金のほか、クレジットカードやマイナンバーカードなどがあり、無くなったら大変なことになる。特にクレジットカードは銀行のキャッシュカードと一体となっており、拾った人が悪用したら、とんでもないことになりかねない。今回もなんとか、発見されてほしいものだ、と祈って返電を待った。

 数分して、神奈川県庁から電話をもらい、「残念ながら、探したがそれらしきものはない」とのことだった。となると、JR線の2つの路線で座っていたので、そのどちらかで座席に置いたままということが考えられるが、その前にまずクレジットカード会社に連絡して、第三者が使用しても使えないように手続きをしないといけない、と思って、VISAデスクに電話して、紛失したと伝えた。電話口に出た男性はこうした電話は何回も受けているようで、すぐに手続きを取ってくれて、すぐに警察にも届けるようにと伝えて来た。そしてクレジットカードの再発行に手続きとして、取引銀行の支店に出向き、再発行してもらうよう説明してくれた。その際、銀行通帳、届け出印鑑、そして身分を確認するパスポートのようなものを持参することもアドバイスしてくれた。

 財布にはそのほかにものうひとつクレジットカードとマイナンバーカード、それに川崎市の図書館の利用カードもあり、そうしたものの手続きも必要だと思い、まずはJR線での落とし物確認と警察への手続きをしなくちゃ、と思っていたところ、電話が鳴り、取ってみたら、神奈川県庁から今度は中年の男性の声で「お申し出の財布が見つかりました」と言うことだった。なぜさっきの電話では「ない」と言ったのにと思ったが、いまとなってはまずお礼を言うしかない。そして「4日後に取りに行きます」と言って電話を切った。まずは感謝するしかないだろう。

 で、クレジットカードについて、VISAデスクに「先ほどの紛失したカードが出てきました」と電話したが、もう手続きをしてしまっているので取消はできないということだった。そうしたことは最初にVISAデスクに連絡した時にも言われていたことで、そうしないと事務が混乱して大変なこととなることは十分に考えられることだ。失くしたと思ったこちらに責任があることと思うしかないだろう。

 で、前に言われていたクレジットカードの再発行の手続きを進めることとし、取引先銀行の三菱UFJ銀行二子玉川支店の予約し、昨11日午前に赴いた。言われた通りに預金通帳と印鑑、それにパスポートを持参し、手続きを終えた。で、VISAデスクから言われていた再発行手数料1100円を請求されなかったので聞いてみたら、「紛失でなかった場合には手数料はもらわないこととなっています」と言われ、思いもしない有難いこととなった。

 今回、三菱UFG銀行窓口の事務がインターネットで予約したうえで、決まった時間に訪れる仕組みとなっていることを確認したのも初めてのことで、恐らくどの銀行も同じようになっているのだろう、と思った。それと、店頭でインターネットによるダイレクト取引が行われていることも初めて目にした。ともあれ、何回もズボンの後ろポケットからすり落ちた財布が出てきて、またまた命拾いしたことはいくら感謝しても足りないことだろう。今度こそ落とさないようにしないといけない、と固く心に念じた。

 

 

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俳優座の音楽劇「母さん」を観賞して、プロの公演とはこういうものだと実感した

2024-03-10 | Weblog

 2日は東京・六本木の俳優座劇場で音楽劇「母さん」を観賞した。サトウハチローが愛する母の春をいかに愛したかを綴るいわゆるミュージカルで、劇中で「リンゴの唄」はじめサトウハチローの作った数々の詩を昔懐かしい音楽に合わせて合唱して楽しませてくれた。2019年に初演されて、今回で3度目の公演とかで、会場はほとんどが中年の男女でほぼ満席であった。俳優座の役者はわずか1人しかいなくて他は提携劇団の役者を動員しているのは毎度のことではあり、出演しているなかで知っていたのは母役の土居裕子と主演の浅野雅愽のみだったが、皆歌って、踊って演技力十分の役者だった。

 「母さん」は冒頭にサトウハチローの息子の忠が予科練に入隊したと言い出し、それを許さない父ハチローに姉の鳩子がなんとか認めてもらおうと説得にかかるが、頑として認めないハチローも幼いころに父紅縁に反抗し、警察沙汰を繰り返し、中学を退学し、離島に送り込まれることとなるなどハチャメチャな人生を送ってきたのだった。そしていつしか母の春とも別居することとなり、満足に母の愛を得られないまま、春はハチローが22歳の時に世を去ってしまう。

 そんな数々のハチローと母・春のやりとりを寸劇の形で綴っていき、なかには母春とハチローが互いに乗り馬となって戯れるシーンもあって、いかに母子が仲睦まじく時を過ごしたかがうかがえた。劇中では随所でハチローの作った「長崎の鐘」、「ちいさい秋みつけた」などの詩を舞台の片隅で奏でるピアノとバイオリンの曲の合わせて出演者全員で合唱して、会場を楽しませてくれたのも魅力だった。そして、時には浅草の劇場を思わせる女子3人によるレビューも披露してくれて、目を楽しませてもくれた。

 そんなハチローの波乱の人生をあれこれ紹介しながら、最後にハチローが生涯を終えるシーンで幕となるが、出演者8人がそろってカーテンコールをする段階となって、それまでいろいろな場面に登場した延べ30人を上回る数々の人物がこれら8人によって演じられていたことを思い知り、信じられない思いに至った。さぞかし、舞台の裏では入れ替わり、立ち代わり衣裳を替えて再び舞台に戻り、それぞれ別の約を演じていたわけで、まさにプロの役者であることをまざまざと見せてくれていたことを実感させられた。歌って踊る以外に演劇するということとはこういうことなのだ、と改めて認識させられた思いがした。

 入場の際にもらった公演のパンフレットによると、この俳優座は来年4月を以て閉館となってしまうそうで、その後の公演がどうなるかは書いてなかったが、ここでこうしたプロの公演が再び観賞できることをお願いしたいものだと思った。

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