鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

胸はスカッとするが、並みの「ランボー 最後の戦場」

2008-05-31 | Weblog
 30日は東京・渋谷に映画「ランボー 最後の戦場」を見に行った。朝、渋谷の銀行へ行ってから霞ヶ関の東京高裁へ裁判の傍聴に行ったが、月末のせいかこれといった裁判がなくて、わずかに強制わいせつ致傷事件の判決(この種のものとしては最も軽い3年の懲役だった)を聞いて、ふと映画でもみようかな、と思って、先日渋谷へ出た折りにシルベスター・スタローン主演の「ランボー 最後の戦場」を見よう、と思ったことを思い出して、渋谷へ行った。
 映画はミュンマーの国境に近いタイのある村にヴェトナム戦争当時の米国戦士がそのまま居ついて、蛇獲りや鍛冶屋みたいなことをして暮らしている。そこへ米国の慈善団体のメンバーがミュンマーの村へ慰問に行くので、船で案内してくれ、と頼みに来る。ミュンマーは軍事政権下で戦争状態で極めて危険な地帯でみすみす命を落としに行くようなものだからと、スタローンは「ゴー・ホーム」と追い返す。ところが、慰問団のなかの女性が再三にわたって懇願するうちに最後は承知して、船で河を上ることになる・
 予定した地点に慰問団を送り届けた後に、慰問団はミャンマーの軍の襲撃を受け、団員は囚われの身となる。そこで、米国本土からの要請で、囚われの慰問団救出のため傭兵が雇われ、ミャンマーに赴くことになるが、先導役として再びスタローンに要請が来る。現地のガイドを雇ってミャンマー軍の基地をめざすが、途中でミャンマー軍の偵察隊と鉢合わせし、目の前で現地人が殺されかかっているのを見ているところへ、スタローンが颯爽と現れ、ミャンマー軍兵士をたちどころに殺してしまう。
 偵察隊のトラックを使って、基地に潜り込んだ傭兵は雨の中、ミャンマー軍が宴会に酔いしれているうちに囚われの慰問団を救出し、引き上げるが、翌朝になってミャンマー軍の追撃を受け、傭兵はほとんど捕まってしまい、殺されそうになった瞬間にスタローンが乗っ取った機関銃を持って現れ、ミャンマー軍の兵士を次ぎから次へとなぎ倒していく。そんな簡単にいくわけがないと思いながら、胸のすくような戦闘場面を繰り広げ、最後は人質とともに生還する。
 そして、スタローンが米国コロラドの故郷の田園に帰ってくる場面を俯瞰して終わりとなる。この場面は最初に慰問団と河を上っていくところで、ヒロインから「故郷はどこ」と尋ねられたスタローンが「コロラドだが、ずうと帰ってない」と答えたシーンが伏線となっている。タイトルの最後の戦場でランボーが最後に故郷へ帰ってシリーズも終わり、ということなのだろう。
 これまでランボーのシリーズはテレビでは見たが、封切り館で見たことはなかった。ワンパターンのシルベスタ・スタローンがそれほど好きでもないし、見なくても大体の筋は予想できたからだが、今回はなぜか見てみたい気になった。スタローンの年齢と近いので、いままでの路線をどうするのか、多少の興味でもあったのだろう。
 冷戦の終わったいま、戦場らしきところといえばミャンマーくらいしかないかもしれない。もうひとつ、制作費をけちっているのか、スタローンが嫌われているのか、このランボーにしろ、ロッキ-にしろ、スタローンの映画しは総じて美女らしい美女が出演しない。今回のヒロインもそれほど魅力ある女優ではなかった。見ていて胸はスカッとするが、並みの映画で、平日の午後のせいもあって、観客も少なかった。

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またぞろ、金正日暗殺の噂が徘徊

2008-05-30 | Weblog
 29日、あるWebサイトを見ていたら、北朝鮮の独裁者、金正日第一書記が暗殺された、との話が出ていた。金正日主席はこれまでも病気とか、倒れたとかの情報が何度となく流され、今回もその種のためにする情報くさいが、このところ北朝鮮の動静がひっそりとしているので、迫真性はある。金正日主席が死んだとなれば、北朝鮮は消滅したも同然で、日本がもっとも関心のある拉致問題も一挙に解明されることになるだろう。それよりも北朝鮮の主権をどうするかで、国際社会は大揺れに揺れることだろう。
 消息筋によると、今月の26日の午後7時から8時にかけて、平壌市大成区域と黄海南道アンアックグンの間道の路上で、金正日の乗った専用車が何者かに襲われ、血痕の付いた状態で乗り捨てられているのが発見された、という。ただ、金正日の死体は発見されておらず、当局は血眼になって探し回っている、という。この情報をもたらした中国公安局の高官は「金正日が襲われたのは90%事実」と語っている、という。
 ただ、この情報のネタ元は米ブルームバーグのようで、過去のブルームバーグの実績から言ってガセの可能性が強い、と見る向きも多い、という。もともと北朝鮮は秘密のヴェールに包まれた国で、何が起きたと報道されても本当か、嘘かにわかにには判断がつかない場合が多い。今回のような話が突然出てきてもなんら不思議ではないし、ありうる話だ、と思われる。以前から、金正日には影武者が複数いる、と言われており、その影武者はこれまでも何回も死んでいるし、死ぬような目に遭っている。
 それにテレビ画面を見る限り、金正日主席はいつも決まったポーズをとり、決まったことしか言わないので、金正日が影武者と入れ替わっても第三者にはわからないだろうし、国際社会になんら支障はない。外部の環境が変わったからといって、それに応じた姿勢をとる、といった柔軟な姿勢など見せるような国ではないから、仮に金正日主席が死んでも外部にはひた隠しにして、それこそ数ヶ月か、数年経ってから、実は……、と発表することだろう。
 それにしても数日前に毎日新聞が一面トップで「横田めぐみさん94年6月後も生存」と報道したのには驚いた。北朝鮮は94年4月にめぐみさんは自殺した、と説明しており、これと矛盾するというのだが、翌日になってこの記事の情報源とされていたち地村富貴恵さんが「そんなことは言ってない」と否定していたのがまた驚きであった。
 日本の拉致問題解明のうえの最大のガンとなっているのは金正日であるのは間違いないので、暗殺の噂は事実であってほしいところだ。
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画面から原爆に対する憎悪が伝わってきた「黒い雨」

2008-05-29 | Weblog
 NHK衛星テレビで井伏鱒二原作の「黒い雨」を放映していたのを見た。例によってビデオに録って後日観賞したのだが、広島での原爆投下による後遺症を真正面から扱った映画で、その迫力に圧倒された。米国の原子爆弾投下については第2次世界大戦の帰趨が定まったあの時期になぜ投下されたのか、いくつかの議論があるようではあるが、実際に被害にあった広島で何が起きたのかを克明に追ったものとして感動した。
 広島の郊外の地主である主人公は昭和20年8月6日の朝、電車に乗り込んでいるところを原爆の投下に遭い、車両ごと吹き飛ばされる。しばらくして起き上がった主人公は一瞬何事が起きたか、と外に出て、広島市内の方角を見ると、巨大なキノコ雲のようなものが立ち上がっているのを見て驚く。それでも新型の爆弾が落ちたくらいのことしか思い浮かばない。
 同じ頃、広島郊外の河の船に乗り込んでいた主人公の姪はにわかに曇ってきた空から雨のような黒いものが降りてきて、顔にベッタリと貼り付く。黒い雨の洗礼を浴びることになるわけで、タイトルの「黒い雨」はここからきていることがわかる。
 何が起きたのか皆目見当がつかないまま、主人公は妻と姪を連れて、被災長後の広島市街を横切って、実家へ急ぐ。その過程で、原爆の被害に遭った黒こげの死体や、河から俯せのまま死んで流れてくる死体、いまにも死にそうな子供が叫ぶ姿を目のあたりにして、立ち竦む。このことが放射能を浴びて、致命的なことになったことがあとで判明する。
 ほうほうの態で、実家にたどりつき、妻と姪と母親の4人の生活が再開するが、周りには原爆に遭って生きる屍となっている人ばかりで、次々と死んでいく。その一方で、年頃の姪に縁談話が出るが、最後のところで、原爆の後遺症の話が出て壊れてしまうことを繰り返す。姪は実際には原爆には遭っておらず、ただ黒い雨にうたれただけであるが、それでも敬遠sらえてしまう。怒った主人公はそのことを日記にまとめて証拠だてようとする。
 そうこうしているうちに親しい友人に次いで、妻も発症して死んでしまい、最後の頼みの綱の姪までもが発症し、倒れ、救急車に担ぎ込まれたところで、主人公の北村和夫の顔が大写しとなったところで映画は終わる。
 市原悦子や三木のり平、小沢昭一ら芸達者な役者がそろっていて、主演の田中好子も好演していた。監督は今村昌平で、手元にある朝日映画祭ベストテン全史を見てみたら、1989年の日本映画のナンバーワンに「黒い雨」ランクされていた。画面から今村昌平監督の原爆に対する憎悪がこれでもか、これでもか、と伝わってきた。
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無料はないぜ、頭の固い理事長さん

2008-05-28 | Weblog
 過日、居住しているマンションの定時総会が開かれた。いつも10人くらいの出席なのに20人も出席したのには驚いた。結構、入居の入れ替わりが激しいので、新しくマンションに引っ越してきた人が多かったのだろうか、それとも大規模修繕など大きなテーマもないので、気楽に出席できるということで多かったのだろうか。司会の理事長の顔は初めて見る顔で、ここで初めて名前と顔が一致することが多い。
 定例の19年度管理費等収支報告から始まって管理費委託契約更新など定例の議題が淡々と進んでいくが、今回は議案の説明を理事長自ら行っているのが、目新しい。最後に聞いたら、理事長の考えでそうしたというが、マンション管理組合の本来のあり方からいって望ましいことである。ただ、管理費の積立金口で期首の残高が5500万円あり、期末の残が3500万円で2000万円の運用ができたのに期中の利息がたったの2400円と考えられない数字となっていてる。中身のすべてにわたって住民の自主管理が望ましいが、サラリーマンの傍らということで、そこまでいくには時間がかかることだろう。
 今回、一番議論を呼んだのは第四号議案の自転車置き場使用ルール改正の件。自動車の駐車場が稼働率60~70%なのに自転車のそれは100%を超えそうな状態となっているうえ、最近はバイクの駐車が多くて、使用料金の改定を含め改善が急務となっている。現在自転車は年間1000円、オートバイ同は2000円の使用料をとっているが、自転車は97台、オートバイは7台で収容能力の107台に近づいている。ただし、自転車の置き場は2段式ラックとなっているが、上に載せるには力がいるし、面倒なので、敬遠され勝ちとなっている。
 で、理事会はオートバイの駐車料金を倍にするとともの新規には認めないこととし、自転車はラックの上に置くものについては無料とする案をまとめて提案した。
大筋については同意を得たが、ラックの上段を無料とすることには異論が続出して、遂にはせめてシール代の300円でも徴収する修正提案がなされたが、これに対して理事長は「修正するには再度、居住者に案を示し、再度臨時総会を開かなければならない」として受け付ける態度を見せない。マンションの管理規約はそうなっているかもしれないが、総会での決議に勝るものはないはずで、修正提案は議長のさじ加減でいかようにもなるはずなのに、どうも頭の固い理事長のようで、「再度見直しもある」という実質何の意味もない付帯意見をつけて可決してしまった。
 鈍想愚感子としては理事会案に反対の意を示すだけで、実施の運びとなったが、無料にすることがどんな結果をもたらすか、結果が見えているだけに残念なことであった。

 
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いまの政府には経済政策はなにも期待できない

2008-05-27 | Weblog
 26日は東京・大手町の日経ホールでの景気討論会を聞きに行った。以前から時間があれば時々行っていたが、今回は退任して全くのフリーとなったのに加え、新たに司会として小孫日本経済新聞編集局長が登場するので、どんな捌きをするのか興味もあった。そのせいか、いつになく会場は満員で、改めて時間を持て余す暇人が多いのに驚かされた。
 この景気討論会は毎回パネラー4人のうち1人は経済界の経営者を起用し、他の3人のエコノミストと論点の違う意見を吐くのが面白い。今回もコマツの坂根正弘会長を起用し、地に足のついた意見を開陳した。冒頭から「世界の生産の80~90%は日米欧が占めており、80年代に世界展開は終わった。そして当社は常に世界中のコスト比較をしているが、日本は欧米より25%はコストが安い」と延べ、続けて「世界各国の人口5万人以上の都市に住む人口の比率を見ると、英国は95%に対して日本は65%、中国に至ってはまだ40%に過ぎない」とユニークな数字も披露した。
 議論が中国経済に触れた際にも坂根会長は「中国世界で一番投資したい国で、日本の戦前と60、70年代、それにいまが混在しているのが中国だ。日中両国間にはいろいろあるが、お互いに最も必要としている国である。中国は今後とも年率9±2%の成長率で推移していくだろう」と言い切り、司会者もびっくりしていた。
 最後に政治に期待することを聞かれたパネラーの小島明・日本経済研究センター会長は「政治には何も期待できない。悪い政策より何もしない方がいい。民間が頑張るしかない」と言い切り、会場のどよめきを呼んだ。続いて河野龍太郎・BNPパリバ証券チーフエコノミストも「政府が活動領域を増やすと成長を阻害する。政府が民間に手出ししなくていい。基本的には規制緩和を進めることしかない」と言った。いまの政府の迷走状態ではとても経済政策ではなにも期待できることはない、というのが経済界の率直な感想であることが証明された。
 全体としては景気はいまより良くならない、よくて横ばいというのが一致した意見のようで、もうひとつの注目点の新任司会者の捌きは的確なもので、パネラーの個性も十分に引き出していて、前任者よりはできる、との印象を持った。

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東南アジアの食品には気をつけろ

2008-05-26 | Weblog
 一昨日のことである。少し、疲れているのかな、と思ったので、寝たりしていたが、そのうちに頭が痛くなってきたので、飴でも舐めればと、台所にあった飴を口に入れたら、なにか東南アジア特有の食べ物の味がし、嫌な食感が口腔に広がった。それでも糖分をとればいいのだろう、と舐めて、最後まで食べてしまった。かみさんが台湾に行った時に宝石店に入ったら、サービス用に置いてあったプレミアム商品で、おみやげにといくつか持ってきたものだった。かみさんの妹がショッピングしているうちにかみさんと母親が適当にとって、鞄にしまい込んだ、という。
 台湾はじめ東南アジアには何度も行ったことがあり、暑いところの腐敗防止のためか、合成甘味のサッカリンをきつくした化学物質みたいな味には慣れていたので、それの少し強いものだろう、と思って、食べてしまったのがどうもよくなかったようだ。特別な化学物質の味がしたのに吐き出さなかったのも失敗だった。
 その後、口の中や食道のあたりに苦みが残り、頭が痛いのが治まらず、寝たら治るだろう、と思っていたら、夜中に4回もトイレに起きる始末で、思ったより重い症状を呈してしまった。翌日になっても頭が痛い症状は脱け去らず、いよいよ単なる疲れではなく、軽い食中毒に罹ったような状況となってしまった。となれば、こうした事態にいつも呑む正露丸と百草を服用したら、ようやく治まってきた。
 2日経っても、頭にごく軽い痛みとも重さみたいなものが残っており、いよいよ飴に含まれていた化学物質がなんらかの作用をしたようだ。かみさんに聞くと、本人か母親は食べているが、なんともなかった、という。食中毒は食べた全員が罹るわけではないので、よくあることではあるが、考えてみたら、この一週間、近くのフィットネスクラブに入会したこともあって、2回も行って水泳とトレーニングをしているし、1人で主夫兼主婦をやってきて、疲れがピークに達していたこともあったのだろう。健康な身体にはなんともないのが、弱っている身体には善玉菌が悪玉菌に変わってしまったのだ。
 それにしても食べ慣れない食品に手を出したことが最大の失策である。台湾はじめ東南アジアの食品には気をつけない、といけない。おかしいと思ったら、すぐ吐き出すことだ。
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血の通わないお役所仕事の「ねんきん特別便」

2008-05-25 | Weblog
 先日、我が家にも話題の「ねんきん特別便」なるものが配達された。冒頭に「この度の年金記録をめぐる問題について、心よりお詫び申し上げます。一刻も早く皆様の年金記録を正しいものとするよう、最善を尽くしてまいります。社会保険庁でわかっているあなたの年金記録をお知らせします」となっていて、コピーではあるが厚生労働大臣舛添要一の署名がしてある。年金記録を確認して下さい、ということであるが、自分の年金記録を見るのは初めてのことで、よくわからない。
 まず、親会社から小会社に出向して、親会社に戻り、そして再度同じ子会社に出向して、その後転籍したため、勤務会社が6つにわたっている。合計の加入月数は479カ月だが、下段の加入月数は479となっているものの加入期間は452となっていて、年金加入期間合計は452となっていて、その違いがわからない。しかも基金の加入月数が15となっていて、これも理解できない。
 これは社会保険事務所に行って聞くしかないか、と思って、「ねんきん特別便、専用ダイヤル」にかけようとすると、0570発信は光電話からは通じない。区役所へ電話しようとしたら、すでに時間外で通じない。市役所の緊急電話に聞くと、近くの社会保険事務所のTEL番号を教えてきれたが、住所はわからない、という
 翌朝、思い直して、IP電話にかけてみると、少し待たされたが、通じて、2つの数字の違いを聞くと、60歳になった時点の加入期間と今年3月の時点での加入期間の違いだ、という。それで、「まだお勤めですか」と聞かれ、「この3月に退職した」と伝えると、「それならまもなく訂正の便が届くはずだ」という。で、もうひとつの疑問を聞くと、代行返上しているからだ、という。確かに直前の会社は昨年4月に厚生年金基金を代行返上したので、親会社での15カ月分しか残っていないことになる。
 これで疑問は氷解したわけだが、再度特別便を送るというのなら、なぜ1回で済まそうとしないのか、経費の無駄遣いでもある。年金受給者の気持ちを忖度しない、血の通わない、いかにも機械的なお役所仕事といった感じで、国民に奉仕する、といった気持ちのかけらもないことがよくわかった。これでは5000万件の宙に浮いた年金記録の問題が発生しても仕方ないことだろう。
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「志」が感じられない福田首相

2008-05-24 | Weblog
 民主党など野党4党が23日、後期高齢者医療制度廃止法案を提出した。同制度を09年3月末で廃止し、従来の老人保健制度に戻すもので、6月6日までに参院で採決し、衆院に送付する。これに対し、政府・与党は保険料減免など制度の運用見直しで対応する方針のいようであるが、対応を聞かれた福田康夫首相は「国会で十分に議論してもらいたい」とまるで法案を審議するのは他の人がやることだ、と言わんばかりの答えで、以前から福田首相は国会の審議を他人のやるようなことを言っていて、当事者意識がまるでない。
 24日付けの毎日新聞3面の「近聞遠聞」で岩見隆夫は後期高齢者医療制度について若手自民党議員と議論して、「政治の重大な失敗。戦後最悪の下策、止めてやり直すしかない」と言ったのに対し、「感情論でしょう」と言われたのに本気で怒った、と書いている。続けて、凍結を求める自民党の堀内光雄元総務会長が福田首相と会い、資料を示して説明したところ、「こういう資料は役人からでてこないんだ」と述懐したものの、相変わらず「高齢者に冷たいとの印象を与えている。和らげるように」と指示するのみで、やはりKY(空気が読めない首相である、と断じている。そして、福田首相は制度の本質を直視していない。あるいは直視するのを逡巡している、としている
 首相は確かに内閣の長であり、立法の任を負う国会に法律の提案をいする立場にあるが、一方では国会議員の一員であり、議論の先頭に立つべき人でもある。それを「議論を尽くしてほしい」と第3者のような無責任な発言をするとはこの人の頭のなかはどうなっているのだろう、と思えてくる。
 大体、一国の首相にもなるような人がこんなことでいいのだろうか。23日も昼のニュースを見ていたら、福田首相は公明党の浜四津敏子代表代行と会談し、クラスター爆弾の全面使用禁止を国際的に呼びかけることで合意した、と報じられていたが、いまこんなことに時間を割いている場合か、と疑問に感じた。少なくとも首相になる以上、日本という国をどうしよう、どう引っ張っていこう、という志がなくてはならない。福田首相を見ている限り、この「志」がまるで感じられない。ただ、前首相の安倍晋三なる御仁が無責任に座を放り投げたので、流れに乗って首相の座に就いただけの人なのだろう。一企業なら会社がなくなるだえkのことで済むだろうが、国の場合はなくなるわけにはいかない。選んだ国民が悪いのだろうか、この国は小泉元首相以来、狂っているとしか言いようがない。
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かみさんが帰ってきた

2008-05-23 | Weblog
 かみさんが18日から母親と妹と3人で台湾旅行に出かけていたのが、22日になって帰ってきた。丸5日、1人で主婦をやったが、こんなに長い間1人で暮らしたのは初めてで、とにかく疲れた。退任して時間的に余裕が生まれたので、なんとかこなすことができたものの、主婦業がいかに大変ものであるかを身をもって実感した。先日、米国の人材情報会社、サラリー・ドット・コムが母の日に主婦の労働をすべて外部の業者に委託するとしたら、ということで年間11万6805ドル(日本円換算1200万円)にもなる、と推定していたのもうなづける。
 かみさんの台湾旅行は義兄が母親にプレゼントしたもので、1人では淋しいだろう、ということで娘2人が同行することになった。こちらはすでに京都旅行を計画していたので、なんと京都から名古屋に行き、そのまま台湾旅行に旅立つという慌ただしいスケジュールとなってしまった。だから、鈍想愚感子は17日に京都から1人で帰宅し、それから丸5日間、1人で主人兼主婦と相成った。
 主婦といっても食事はゼロからつくるわけではなく、すべて外食か、お弁当。それでも食べたあとの後かたづけがある。不要なものはゴミ箱に捨て、食器は流しに置いて水をかけて置いておく。あとは洗濯で、全自働なのでスイッチを入れればいいだけの話だが、それでも結婚以来いままで洗濯をしたことがない。かみさんに手順を紙に書いてもらい、お風呂の水を入れて、洗剤を入れて、スイッチを押せば、それであとは全部機械がやってくれる。脱水したあとは乾すだけのことである。一回、干した洗濯物を取り入れ忘れたら、夜中に大雨が降って、またビショビショになってしまったことがあった。幸い、気候のいい時期なので、またすぐに乾いてくれた。
 問題は食事の内容で、昼は朝は食パン一枚と紅茶、昼もパン2つくらいで済ませられるが、夜はかちっとしたものを食べないと身体が持たない。かみさんが行く前に野菜と果物を摂るようにと言っていたのを思い出し、バナナ、イチゴ、トマト、ヨーグルトなどを買いだめしておき、毎食時の時に小出しに食べるようにした。夜はラーメン屋や中華料理屋へ行ったり、時にはお弁当を買って家で食べるようなことをして、なんとか5日間を乗り切った。
 5日間で3回洗濯をしたり、お風呂には毎日入って、そのお湯は翌日の洗濯に有効利用するようなこともした。厄介なのは時にクール宅急便や郵便局の不在配達通知票がポストに入っていたりすると、指定した時間に家にじっと待っていなければならないことだ。
 とにかく5日間と思って、なんとか主婦業をこなしてきた。ただ、掃除だけはやる気分にならず1回もやらなかったので、そろそろ埃っぽくなってきて、もう限界に近づいてきた。
 だから、かみさんが予定通り22日に、5日ぶりに帰ってきてくれた時には正直、ホッとした。これで主婦業から解放される、と思ったら、元気も出てきた。早速、散らばっていたものや、台所を整理しだして、我が家も生きかえったようである。いまや年間1200万円も払える家はそんなにないだろうが、主婦業の大変さを実感した5日間であった。
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殺人犯裁判とは思えないムードに違和感

2008-05-22 | Weblog
 21日は裁判所へ傍聴に行った。連休明け以降は妙に空いていて、入口の荷物検査も列をつくることなく、スムースに入れる。5月から司法試験が始まっているので、受験をめざす人は本番でもう傍聴どころではないのかもしれない。そうなると、傍聴に来るのは関係者と野次馬だけになる、そう思って「本日の公判予定表」を見ると、めぼしいものはない。刑事裁判で被告に植草一秀や、民事裁判で石原慎太郎東京都知事の名前が見られたが、食指がわかず、東京地裁の覚醒剤取締法違反の新件から傍聴することにした。
 公判案件をみると、やたら覚醒剤取締法違反からみのものが多い。犯罪としては軽いと思われるが、その筋のものがからんでいることと、悪の道への入り口となっているような感じがあるので、取り締まる側としてはとっかかりやすいこともあるのだろう。10時からの公判は自宅に隠し持っていた覚醒剤と大麻を摘発された売人の公判で、検事から証拠の覚醒剤を見せられ「これはあなたのものですか」と聞かれ、「はい」と答えたものの、裁判長から「所有権のことですが……」と再度聞かれ、「預かっているだけです」と被告が答え直していたのが面白かった。この件は余罪があるようで、追起訴を受けて再度審議されることになった。
 次いで、東京高裁の殺人、および銃刀剣類所持等取締法違反事件の判決を傍聴した。被告は韓国人で千葉地裁で韓国人を包丁で刺し、死に至らしめた件で懲役12年の刑の判決を受けていて、事実誤認と量刑不服を申し立てた控訴審。判決は控訴を棄却するというもので、申し立ての事実はいずれも当たらないとして退けている。被告が韓国人であるため、いちいち韓国語の通訳がついていて逐語通訳しているが、懇切丁寧に説明していた。通訳料は被告が負担しなくていいとか、最高裁に上告したら判決が下りるまで4カ月くらいかかるが、その場合、懲役期間が短くなることはないとか、80%くらい刑期をまじめに務めれば仮釈放されることもありうる、と説明していた。
 午後はお気に入りの裁判官のいる東京高裁717号法廷で4件の公判を傍聴した。うち3件目の42歳の身体障害者の弟を殴殺した犯行当時47歳の兄の殺人罪の控訴審で、判決は第一審の求刑8年の懲役に対し、3年の懲役に処した判決を破棄して、4年6カ月の懲役の刑にした。原判決は被告に有利に見過ぎたとして、さらに重い刑に改めた。いままで高裁では控訴棄却するケースが多かったので、原判決破棄は珍しい。話のわかるいい裁判官だと思っていたのが、厳しい面を持つ裁判官であると見直した。被告は仮釈放中なのか、私服で現れ、軽い乗りで被告席につき、判決を聞いてもお縄にあんることなく、傍聴席から退出した。殺人犯裁判につきものの重いムードはなかったし、被告の軽い乗りにもひっかかるものがあった。
 
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