30日は年末年始恒例の京都旅行に出かけた。休み期間が短いのと、特に行ってみたいところを思い付かなかっためで、正月の準備を万端にして8時50分の新横浜発の新幹線に乗るべく家を出た。バス停に来て、時刻表を見ると、「12月31日から1月3日までは休日スケジュールで運用します」と出ている。すわっ、間違えた、と一瞬思ったが、程なくバスが時刻通りに来て、改めて今日は日曜日であることに思い当たった。予定通り新幹線に乗って窓の外を見ていると、新横浜を出た時は晴れていたのに、名古屋を過ぎたあたりから雲行きが怪しくなってきて、関ケ原では強い雨となってきた。日本列島に寒波が襲来しているのを思い出させてくれたが、京都に着いたら、すっかり晴れ上がっていた。代わりに、足元から底冷えが伝わってきて、京都へ來たのを実感させてくれた。
いつも京都へ来ると、真っ先に清水寺へ行くにしている。五條坂の途中に必ず覗く暖簾屋や和装小物、陶器のお店があるからでもある。もちろん、清水寺にもお参りする。年末は清水寺の森清範貫主の書いた今年の世相を表す文字を見る楽しみがある。
07年を象徴する漢字は「偽」で、日本漢字能力検定協会が全国公募で9万816通のうち1万6550通と圧倒的に1位となった。清水寺本堂の鐘の横に立掛けられた「偽」の額は見る人に苦々しい07年を思い出させてくれる。ちなみに2位は「食」、3位は「嘘」であった。2位の食も偽装がらみであるから、07年は散々な年であったことを物語っている。
「偽」といい、偽装といい、企業なり、人が長期的にあり方を考えずに、儲かりさえすればいいとの短期的思考に走ってしまっているためで、企業や人のあり方が失われている証拠であろう。
どの世界でもプロフェッショナルが少なくなってきている。プロフェッショナルなら食材を誤魔化したり、賞味期限を偽ったりはしないだろう。少なくとも最高のものを最も美味しく食べてもらおう、との料理人のブロの思いに偽装の入る余地はない。料理人でなく建築家のそれが昨年の耐震偽装であったし、政治家や警官、教師、医者などの偽装はいまや日常茶飯事的に起きている。それこそ、日本列島偽装だらけで、それだけプロフェッショナルがいなくなっていることを示している。
そんなことを思いながら、大混雑の錦市場で夕飯用の食材を買い込み、早めにホテルに入り、お風呂に入り、旅の疲れを取った。
いつも京都へ来ると、真っ先に清水寺へ行くにしている。五條坂の途中に必ず覗く暖簾屋や和装小物、陶器のお店があるからでもある。もちろん、清水寺にもお参りする。年末は清水寺の森清範貫主の書いた今年の世相を表す文字を見る楽しみがある。
07年を象徴する漢字は「偽」で、日本漢字能力検定協会が全国公募で9万816通のうち1万6550通と圧倒的に1位となった。清水寺本堂の鐘の横に立掛けられた「偽」の額は見る人に苦々しい07年を思い出させてくれる。ちなみに2位は「食」、3位は「嘘」であった。2位の食も偽装がらみであるから、07年は散々な年であったことを物語っている。
「偽」といい、偽装といい、企業なり、人が長期的にあり方を考えずに、儲かりさえすればいいとの短期的思考に走ってしまっているためで、企業や人のあり方が失われている証拠であろう。
どの世界でもプロフェッショナルが少なくなってきている。プロフェッショナルなら食材を誤魔化したり、賞味期限を偽ったりはしないだろう。少なくとも最高のものを最も美味しく食べてもらおう、との料理人のブロの思いに偽装の入る余地はない。料理人でなく建築家のそれが昨年の耐震偽装であったし、政治家や警官、教師、医者などの偽装はいまや日常茶飯事的に起きている。それこそ、日本列島偽装だらけで、それだけプロフェッショナルがいなくなっていることを示している。
そんなことを思いながら、大混雑の錦市場で夕飯用の食材を買い込み、早めにホテルに入り、お風呂に入り、旅の疲れを取った。